異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ

文字の大きさ
上 下
301 / 316
末妹

一度は頂点を取ったのに……:play money

しおりを挟む
 中盤に入り、皆が一巡したころ。

「次は私の番――」
「ユリシア様、少しお待ちください」

 レモンがユリシア姉さんを止める。ユリシア姉さんがどうしたの? と首を傾げると、レモンが視線を下に降ろす。

「むにゅ……」
「おねむです」

 レモンはモフモフ尻尾でウトウトとし始めたブラウを包み込み、揺りかごのように揺らし始める。

 数十秒もすれば、ブラウはクークーと寝息を立てて、寝始めてた。

「ゆっくりお眠りください。……ユリシア様。お待たせして申し訳ありません」
「いいわよ。ブラウの面倒を見てくれてありがとうね」
「いえ、仕事ですから。それと、ブラウ様を起こさないよう、皆さま声の大きさには少し気を付けてください」
「分かってるわよ」

 俺たちは頷く。

「じゃあ、振るわよ」

 ユリシア姉さんがサイコロを振る。

「……輸送ギルドね」
「ということで、大銀貨一枚ちょうだい」

 鉄道の代わりである輸送ギルドの権利書を四枚有している俺は、ユリシア姉さんにニッコリと笑う。

「……さっき、手に入れたばかりなのに」
「どうも」

 ユリシア姉さんはグヌヌと顔をしかめながら、俺に大銀貨一枚分の価値がある橙色の紙幣を渡した。

 にっこりと受け取れば、ユリシア姉さんはキッと俺を睨む。そしてハッと我に返り、

「……お金がもう、ないわ……け、けどまだ大丈夫。いっぱい土地持ってるし」

 序盤、色々な土地を買いまくったユリシア姉さんは総資産は高いものの、現金はあまり有していない。先ほど最初のスタートのマスに戻ったことで手に入れた大銀貨一枚を失ったのも心にきているのだろう。

 かなり焦っている。

 俺はレモンに視線を送った。レモンは頷く。

 そして皆がサイコロを振って一巡し、ユリシア姉さんの番になった。

「……お願い、四か六よ。最悪八でもいいわ。お願い。お願い」

 四以外の出目がでると、ユリシア姉さんは現金が足りず、持っている土地の何かしらを抵当に入れなくてはならなくなる。

 ぶっちゃけ、独占していない土地を抵当に入れるのはそこまで痛手ではない。場合によっては、有利な展開にもっていくためにかなり使える一手となる。

 ただ、ルールを熟知していないユリシア姉さんは抵当に入れる事が損だと思っているのだろう。

 こういう損得が絡む時ってユリシア姉さんの直感はあまり働かないんだよな。

「ユリシア様、交渉しませんか?」
「交渉?」

 願いながらサイコロを振ろうとしたユリシア姉さんに、レモンが声を掛ける。

「はい。こちらが大銀貨三枚を支払いしますので、フェーダ領の権利書を頂けないでしょうか?」
「え、駄目よ!」

 ユリシア姉さんは大きな声を出す。

「ユリシア様、静かに」
「あ、ごめん」

 ブラウを見て、ユリシア姉さんはシュンと落ち込む。そこにレモンが優しい声音で語り掛ける。

「ユリシア様には何の損もありませんよ。フェーダ領は定価小銀貨二十三枚。それを大銀貨三枚で買い取るのですよ?」
「けど……ここってみんなが泊まりやすそうなところだし」
「しかし、ユリシア様は同じカラーカードをもっていないので、独占しにくいじゃないですか。……じゃあ、そうですね」

 レモンはぽんっと手を叩く。

「私がもつ土地の内、どれか一つをユリシア様に差し上げましょう」
「えっ、どれでも?」
「はい。どれでも自由にです。ほら、ユリシア様が一番欲しいブルーカラーのヒューモストなんてどうでしょうか? これが手に入ればブルーカラーの土地全てを独占できますよ」
「ッ! なら――」
「あ、けどその代わりといいますが、フェーダ領の他にアトス領の権利書も所望します」
「え……」

 輝いていたユリシア姉さんの顔が少し暗くなる。

「もちろん、ただとはいいません。更に大銀貨一枚をプラスしましょう。合計大銀貨四枚。私の全財産です。これでも駄目ですか?」
「……でも」
「大銀貨四枚もあれば、独占した土地で宿をたくさん建てられるかと思いますが」
「っ!」

 ユリシア姉さんはバッと顔を上げた。

「駄目だよ、ユリ姉! セオとレモンが何か企んで――」
「ライン兄さんは黙ってて。交渉は一対一で行われるものだよ。他のプレイヤーは干渉したら駄目だって」
「もがっ」

 俺たちの狙いは分かっていないようだけど、嫌な予感がするのかライン兄さんが止めようとするが、俺がそれをインターセプトする。

「いいわ。交換しましょ」
「ありがとうございます」

 レモンは全財産とブルーカラー、つまりユリシア姉さんが手に入れたら独占できる土地をはたき、オレンジカラーのフェーダ領とレッドカラーのアトス領を手に入れた。

 そしてレモンはそのまま俺を見やる。俺はニヤリと笑い、レモンに交渉を持ち掛ける。

「レモン、俺と交渉しない?」

 俺はこの中で一番土地をもっていないが、オレンジカラーの土地だけはフェーダ領以外全て持っている。

 そしてまた、ギルド関連しか買っていないため持ち金も多い。

「はい、いいでしょう」

 俺とレモンは事前に決めていたかのように交渉を行い、俺はフェーダ領を手に入れ、レモンは大銀貨二枚を手に入れた。

「どうしたの?」
「……何でもないよ」

 ライン兄さんは睨んでくるが、未だに俺たちの狙いが分かっていないようなので、強く出れないらしい。

 まぁ、傍目から見ると俺たちは定価以上の値段で土地を手に入れただけだしね。

 けど、これでいい。終盤までの戦況を自分たちの思い通りに動かすためにしているだけだから。

 俺とレモンは協力して、ユリシア姉さんたちに色々な交渉を持ち掛ける。

 もちろん、ライン兄さんもユリシア姉さんやユナと交渉し、時には俺たちとすらとも交渉して土地を独占しようと頑張る。

 その頑張りに免じて俺とレモンは時折、隙を見せる。

 で、結局、中盤展開も終わりに差し掛かったころ。

「やってらんないわよ!!」

 土地だけ沢山有してお金を持っていなかったユリシア姉さんが徴収料を払えずに最初に破産した。

 次に。

「私の、負け、ということでしょうか?」

 交渉でライン兄さんに貪り取られたユナが破産した。

 もちろん、二人が破産したのはそれだけではない。

 サイコロの出目は操作できないが、確率論と統計で計算すると、プレイヤーが止まりやすいマス目というのが存在するのだ。

 なので、独占という餌でユリシア姉さんとユナを釣って、確率的に止まりにくい土地を押し付け、俺とレモンで逆に確率的に止まりやすい土地を手に入れた。

 ただ、今回はライン兄さんにお金の大切さを教える事が重要なのだ。

 なので、俺たちは必要以上に土地を独占しなかった。また、ユリシア姉さんとユナが破産した際の土地に関しては、優先的にライン兄さんに回した。

 結果。

「よっし!」

 ライン兄さんが一位となった。二位はレモンで三位は俺だ。一位と二位の間にはかなりの差が開いていた。

 ちなみに俺が三位なのはギルド関連の施設を持っているからだ。

 終盤に入るまでは、一定収入を得られるギルド関連の施設はとても有用なのだが、終盤に入ると皆お金と土地を持ちまくっているため、資産価値が上がらないギルド関連の施設は価値が相対的に下がってしまうのだ。

「二人が何を企んでたかしらないけど、僕の勝ちで確定だね!」

 土地は全部で二十二に分けられ、それをカラーごとに分類すると八つのグループに分けられる。ギルド関連の施設を一つのグループとすると、計九つだ。

 ライン兄さんはそのうち五つ全てを独占している。しかも、持ち金もかなり持っている。小金貨一枚ほど。日本円に換算すると250万円ほどだ。

 だから、自分の勝ちを疑っていないのだろう。

 俺とレモンは肩を竦め、淡々とプレイする。

 確率的に止まりやすい土地を持っているとしても、それ以外の土地の殆どを持っているライン兄さん相手にはあまり意味はない。

 ジリジリと俺とレモンの手持ち金額が消えていき、ライン兄さんとの差が開く一方。

「ねぇ、降参しないの? ねぇ、ねぇ?」

 俺とレモンの二人分よりも多く、されどさきほどからあまり増えていないお金の山を見せて煽ってくる。

 そう、さきほどからライン兄さんのお金はあまり増えていないのだ。

 モノ〇リーにおいて、お金をたくさん増やすには、多くのマス目を有する事、そのマス目を独占すること、そしてそのマス目の価値を上げる必要がある。

 そのマス目の価値を上げるには、宿のグレードを上げる必要があり、それは最大四グレードまでだ。

 しかし、宿のグレードを上げることができる家型の駒の数には限りがあり、合計で三十二個。あらゆる全ての土地のグレードをマックスにすることはできない。

 俺とレモンは合計で九個の土地を獲得しており、特にレモンは中盤で先んじて独占モノ〇リーしたこともあり、二つの土地をグレードマックスにし、一つの土地をグレード三にしてある。残りの土地はグレード一。

 俺が持っている土地はオレンジカラーの土地であり合計で三つ。その土地全てのグレードを二つにしてある。
 
 つまり、俺とレモン二人合わせて家の駒を十九個持っているのだ。

 対してライン兄さんは五つも独占しているにも関わらず、家の駒は三つだけ。一つのカラーグループの土地をグレード一にすることしかできていない。

 つまり、家止めという技である。

 モ〇ポリーではよく一般的に使われる技であり、特定の存在がもつ土地の資産価値を上げないために行われる妨害技だ。

 とくに終盤でよく使われる。

 にしても、そろそろ飽きてきたし、終わらせるか。

 刑務所で三回やり過ごして次のターンで出れるようになった俺は、レモンに交渉を持ち掛ける。

「レモン。ダークブルーの土地が欲しいんだけど、大銀貨二十五枚で交換しない?」
「えっ!?」

 ライン兄さんが驚いた声を上げるが、無視する。レモンは少し悩む振りをする。

「う~ん。ちょっと無理ですかね?」
「じゃあ、三十枚じゃだめ? これ以上は俺がスッカラカンになっちゃうんだけど……」
「仕方ありませんね。いいですよ」

 ということで、レモンはダークブルーの家の駒を売り払い、俺に渡す。俺はダークブルーの土地を貰ったら、有り金全て叩いて家の駒を購入してダークブルーの土地に建てて家止めを行う。

 そして次のターンで俺はサイコロを振い。

「あ、どうしよう~~」

 サイコロの出目が悪くレモンがもつレッドカラーで、しかもグレードが四のアトス領に止まってしまった。俺の持ち金では払えない。

「せ――」
「セオ様!」

 ライン兄さんよりも速く、レモンが俺に声を掛けた。

「徴収料分を私が立て替えてあげますので、先ほど渡したダークブルーの土地と、ギルド関連の施設をください」
「もう一声!」
「……大銀貨三枚もお付けします」
「……しょうがないね。定価ギリギリだけど」

 俺はダークブルーの土地をレモンに売り払う。

 レモンは再びバンカーの役割も兼ねている俺に声を掛け、家止めを行いながら、他の土地に建てていた家の駒をダークブルーの土地に移す。

 つまり、ダークブルーの土地がグレードマックスになった。ここにとまると、あらゆるマス目の中で最も高い金額を徴収される事となる。

 結果。

「あ~、どうしよう。とまっちゃった~」

 サイコロの出目の悪さか。運悪く俺がそこに止まってしまった。

 途中でライン兄さんのマスに止まってお金を払ってしまった事もあり、持っている土地を抵当に入れてもレモンに徴収料を払いきれない。

 つまり、破産である。

 破産した俺が持っていた土地は競売に掛けられた。その結果、俺が持っていた全て権利はレモンが手に入れた。

 それでもライン兄さんの方が総資産額では上回っていたのだが、その大多数を占めていたのは手持ちのお金。グレードを上げられない土地の価値は低い。

 対して、レモンは持っている土地はライン兄さんよりも少ないものの、その全てのグレードが高い。土地の価値が高い。

 結果、運悪くグレードマックスのマス目に二回も止まってしまったこともあり、ものの三十分もせずにライン兄さんは破産した。

しおりを挟む
読んでくださりありがとうございます!!少しでも面白いと思われたら、お気に入り登録や感想をよろしくお願いします!!また、エールで動画を見てくださると投稿継続につながりますのでよろしくお願いします。
感想 5

あなたにおすすめの小説

異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました

おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。 ※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。 ※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・) 更新はめっちゃ不定期です。 ※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

没落貴族の異世界領地経営!~生産スキルでガンガン成り上がります!

武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生した元日本人ノエルは、父の急死によりエトワール伯爵家を継承することになった。 亡くなった父はギャンブルに熱中し莫大な借金をしていた。 さらに借金を国王に咎められ、『王国貴族の恥!』と南方の辺境へ追放されてしまう。 南方は魔物も多く、非常に住みにくい土地だった。 ある日、猫獣人の騎士現れる。ノエルが女神様から与えられた生産スキル『マルチクラフト』が覚醒し、ノエルは次々と異世界にない商品を生産し、領地経営が軌道に乗る。

辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~

雪月夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。 他作品の詳細はこちら: 『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】 『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】 『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~

冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。  俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。 そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・ 「俺、死んでるじゃん・・・」 目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。 新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。  元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。

集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!

七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」 その天使の言葉は善意からなのか? 異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか? そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。 ただし、その扱いが難しいものだった。 転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。 基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。 ○○○「これは私とのラブストーリーなの!」 主人公「いや、それは違うな」

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

処理中です...