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収穫祭と訪問客
ルーシーも居づらかったので、出てきました:the Jealousy and the disappointment 2
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「はぁ~~~」
ラート街の中央広場で、俺は深いため息が漏らした。
「まさか、ロイス父さんがあんな親バカな事、言うなんて。いや、まぁ、元々過保護な部分もあったけど」
ユリシア姉さんが朝稽古で火傷を負った後、色々あってヂュエルさんがユリシア姉さんに婚約を申し込んだ。
そして、火傷痕が残り気落ちしていたユリシア姉さんは、直ぐにその申し込みを断らなかった。
ヂュエルさんが責任だけでユリシア姉さんに婚約を申し込んだのが気に食わなかったのもあり、ロイス父さんは静かに荒れた。
アテナ母さんはアテナ母さんで、心配故にユリシア姉さんにきつく説教をしていたため、静かに荒れるロイス父さんを止める事はせず。
もちろん、ロイス父さんもアテナ母さんも大人のため、来客がいる手前平静を取り繕ってはいるが、それでもかなり空気は悪い。
しかも、その二人を諫められるクラリスさんは転移でどこかに逃げてしまった。
「せめて、エドガー兄さんさえいれば、ロイス父さんたちにも、ユリシア姉さんやヂュエルさんにも上手い具合で間を取り持ってくれたんだろうけど」
溜息が漏れる。
兎も角、家には居づらく、俺は気分転換にラート街に繰り出していた。ちなみに、オルはニュー君とライン兄さんと一緒にエウの所へ行っている。
「……はぁ」
にしても、どうしよっかな。
ぶっちゃけ、収穫祭に飽きたんだよな。最初の数日は楽しかったが、同じ出し物で見飽きたし、子供たちが参加できる楽しい行事もあるにはあるが……
出禁されているのだ。
特に、魔黒狩りは完全に出禁になっている。あれは、子供たちに魔物の恐ろしさを実感して貰うための行事であり、俺たちがいるとその意味が薄れてしまうからだ。
まぁ、他の行事に関しては、手加減するなら参加していいことになってはいるが、それだと俺がつまらない。
踊ったり、演劇を行ったりといった、競う系でないレクリエーションもあるのだが……あまり気乗りしないというか……
「いや、行ってもいいんだけど、大人たちに手伝いを頼まれるのが多いしな」
まぁ、俺が純粋な子供かと言われると否定できないので、大人たちの手伝いをするのは当り前といえば当たり前なんだが……
というか、エドガー兄さんは毎年そういったレクリエーションで子供たちをまとめたり、大人たちの手伝いをしてたからな……
「……仕方ない。ユリシア姉さんは今日も屋敷から出ないだろうし、俺がするか」
領主の息子としてたまには、その立場に見合った行動をするべきだろう。
と、思い重い腰を上げたら、
「セオドラー様」
「これは、ルーシー様。それにクシフォス様も」
ルーシー様とクシフォスさんがそこにいた。
紫の髪を編み込みのハーフアップにしたルーシー様は少し簡素な、それこそ平民が祝いのために着飾ったかのようなドレスを着ていた。
赤錆色の長髪をポニーテールに纏めたクシフォスさんは、平民の男性が着るような簡素な服で男装をしていた。
二人とも、収穫祭に訪れた旅行客に紛れ込もうとしているのだろうが、一挙一動に滲み出る気品のせいで、全くもって紛れ込めてない。
それにルーシー様は特に、肌や髪の艶めきぐわい、指先の綺麗さが目立っており、貴族の令嬢だと一目見て分かる。
まぁ、ともかく、ルーシー様とクシフォスさんって珍しい組み合わせな気がするな。
と思ったら、クシフォスさんが口を開く。
「ルーシー様が一人で街に出ようとしていたので」
それは確かに心配だ。っというか、ロイス父さんたちはルーシー様に出ることに気が付かなかったのか? そもそも、俺たちにルーシー様が街に出るときは一人にしないようにって言ってたのに。
そう思ったら、ルーシー様が口を開く。
「ロイス様たちは黙って出ましたので」
……この二人、ナチュラルに人の心を読むな。
「いえ、セオドラー様が分かりやすいだけですわ」
「それに、貴族社会に長くいれば、これくらい容易いことです」
「な、なるほど……」
なるべく余計な事は考えないように気を付けるようにするか。
と、ルーシー様が俺を見やる。
「それより、セオドラー様に。このような場ですし、口調は崩して構いません」
「……分かった、ルーシーさん。けど、俺の事もセオと呼んでくれ」
「分かりましたわ、セオ様」
クシフォスさんがなら、と言う。
「私も同様でお願いする」
「ああ、クシフォスさん」
ルーシー様が小首を傾げる。
「それでセオ様はこれからどちらに?」
「午後に行われる子供たちのレクリエーションに参加しようかなって」
「……わたくしたちもご一緒してもよろしいかしら?」
「大丈夫だと思うよ」
と、お腹がぐーとなる。そういえば、もう少しで昼だな。
「ルーシーさん。食事は?」
「まだです。アラン様にもお昼はいらないと伝えたので、こちらで何か買って食べようかと」
「じゃあ、ちょっと買ってくるよ」
「あ、セオ殿。危ないですからっ」
俺は人込みの間を抜けて、屋台の食べ物を買ってこようとしてクシフォスさんが制止する。
「この人込みです。危ないのでセオ殿もルーシー様もここにいてください」
……まぁ、確かに昼近いこともあって、街には町人のみならず、収穫祭目当ての観光客に溢れかえっていた。
確かに、危険だ。
だから、代わりにクシフォスさんが何か買ってこようとする。なので、俺は待ったを掛ける。
「クシフォスさん。ちょっと待って。いくならこいつを連れていって」
そういって、俺は分身体を作り出す。ルーシー様とクシフォスさんが驚く。
「セオ様。それは……」
「「“分身”っていう能力です」」
俺と俺の分身体がハモリながら答える。
「「ほら、ルーシーさんも何が食べたいかとかあるし、クシフォスさんも土地勘があまりないでしょ。それで分身体は俺と情報共有ができるので」」
「……なるほど。分かりました」
俺の意図を理解したクシフォスさんは俺の分身体を肩車した。
「「えっ?」」
「どうかしましたか?」
「「……いや」」
肩車されるとは思わなかった。けど、肩車しないと連れて歩けないよな。この人込みだと。
クシフォスさんは首を傾げながら、人込みの中へと消えていく。
……ああ、なんか、恥ずかしい。
分身体とはいれ、クシフォスさんに肩車された俺はそれなりに目立っていた。他にも肩車されている子供はいたが、なんか、目立っていた。
通り過ぎる人たちに、指を指さされる。
……なんだろう。俺の平凡な顔が、何か悪いことをしたのだろうか。
と、
「……あの、セオ様?」
「あ、ごめん。ルーシーさん」
ルーシー様が心配そうに俺の顔を覗き込んでいた。俺は何でもないと、伝え、それから取り留めのない会話をした。
すると、ふと、ルーシー様が俺をじーっと見た。
「……どうかした?」
「いえ。オルと同じ年の子と話している感じではないな、と思いまして。受け答えが、大人びている……」
ポツリと、ルーシー様は何かに取りつかれたように話だした。
「大人びては、ないわね。抜けている部分も足りない部分もある。けど、幼いくせにずっと気を使って話してる。あの時の彼女みたいに……」
「あの、ルーシーさん」
「ッ、申し訳ありません、セオ様」
「いえ……」
俺は少し戸惑った。ルーシー様がそれを察してか、話を変える。
「それにしても、セオ様。オルの相手をしていただき申し訳ありません。大変でしょう」
「いえ、そんな事はないよ。確かに、うざいし、うるさい所もあるけど、一緒にいて楽しいし。コロコロ表情が変わるから、面白い」
「まぁ、あの子は感情を隠しませんから。まぁ、あそこまで素直だと貴族としてやっていけるか、かなり不安ですが。特にバールク家の分家である以上、それなりに敵はいますし」
……ルーシー様はルーシー様なりに、オルを心配してるのか? けど、ルーシー様だってまだ幼いしな。九歳だったけ? かなり大人びてるよな。
ロイス父さんたち相手に、かなりの演技というか、立ち回りをしてるし、そもそもバールク公爵の名代として、来たくらいだ。それくらいの事ができるんだよな。
そう思ったら、ルーシー様が苦笑する。
「すみません。どうにもセオ様を前にすると、少し気が抜けてしまうようで」
「あ、いえ」
これは、本心なのだろうか?
……いや、いいや。どうせ、そんなこと考えても意味はない。そんなつまらない事を考えるより、楽しく会話をした方がいい。
そう思いながら、俺は別の話題に変えたのだった。
ラート街の中央広場で、俺は深いため息が漏らした。
「まさか、ロイス父さんがあんな親バカな事、言うなんて。いや、まぁ、元々過保護な部分もあったけど」
ユリシア姉さんが朝稽古で火傷を負った後、色々あってヂュエルさんがユリシア姉さんに婚約を申し込んだ。
そして、火傷痕が残り気落ちしていたユリシア姉さんは、直ぐにその申し込みを断らなかった。
ヂュエルさんが責任だけでユリシア姉さんに婚約を申し込んだのが気に食わなかったのもあり、ロイス父さんは静かに荒れた。
アテナ母さんはアテナ母さんで、心配故にユリシア姉さんにきつく説教をしていたため、静かに荒れるロイス父さんを止める事はせず。
もちろん、ロイス父さんもアテナ母さんも大人のため、来客がいる手前平静を取り繕ってはいるが、それでもかなり空気は悪い。
しかも、その二人を諫められるクラリスさんは転移でどこかに逃げてしまった。
「せめて、エドガー兄さんさえいれば、ロイス父さんたちにも、ユリシア姉さんやヂュエルさんにも上手い具合で間を取り持ってくれたんだろうけど」
溜息が漏れる。
兎も角、家には居づらく、俺は気分転換にラート街に繰り出していた。ちなみに、オルはニュー君とライン兄さんと一緒にエウの所へ行っている。
「……はぁ」
にしても、どうしよっかな。
ぶっちゃけ、収穫祭に飽きたんだよな。最初の数日は楽しかったが、同じ出し物で見飽きたし、子供たちが参加できる楽しい行事もあるにはあるが……
出禁されているのだ。
特に、魔黒狩りは完全に出禁になっている。あれは、子供たちに魔物の恐ろしさを実感して貰うための行事であり、俺たちがいるとその意味が薄れてしまうからだ。
まぁ、他の行事に関しては、手加減するなら参加していいことになってはいるが、それだと俺がつまらない。
踊ったり、演劇を行ったりといった、競う系でないレクリエーションもあるのだが……あまり気乗りしないというか……
「いや、行ってもいいんだけど、大人たちに手伝いを頼まれるのが多いしな」
まぁ、俺が純粋な子供かと言われると否定できないので、大人たちの手伝いをするのは当り前といえば当たり前なんだが……
というか、エドガー兄さんは毎年そういったレクリエーションで子供たちをまとめたり、大人たちの手伝いをしてたからな……
「……仕方ない。ユリシア姉さんは今日も屋敷から出ないだろうし、俺がするか」
領主の息子としてたまには、その立場に見合った行動をするべきだろう。
と、思い重い腰を上げたら、
「セオドラー様」
「これは、ルーシー様。それにクシフォス様も」
ルーシー様とクシフォスさんがそこにいた。
紫の髪を編み込みのハーフアップにしたルーシー様は少し簡素な、それこそ平民が祝いのために着飾ったかのようなドレスを着ていた。
赤錆色の長髪をポニーテールに纏めたクシフォスさんは、平民の男性が着るような簡素な服で男装をしていた。
二人とも、収穫祭に訪れた旅行客に紛れ込もうとしているのだろうが、一挙一動に滲み出る気品のせいで、全くもって紛れ込めてない。
それにルーシー様は特に、肌や髪の艶めきぐわい、指先の綺麗さが目立っており、貴族の令嬢だと一目見て分かる。
まぁ、ともかく、ルーシー様とクシフォスさんって珍しい組み合わせな気がするな。
と思ったら、クシフォスさんが口を開く。
「ルーシー様が一人で街に出ようとしていたので」
それは確かに心配だ。っというか、ロイス父さんたちはルーシー様に出ることに気が付かなかったのか? そもそも、俺たちにルーシー様が街に出るときは一人にしないようにって言ってたのに。
そう思ったら、ルーシー様が口を開く。
「ロイス様たちは黙って出ましたので」
……この二人、ナチュラルに人の心を読むな。
「いえ、セオドラー様が分かりやすいだけですわ」
「それに、貴族社会に長くいれば、これくらい容易いことです」
「な、なるほど……」
なるべく余計な事は考えないように気を付けるようにするか。
と、ルーシー様が俺を見やる。
「それより、セオドラー様に。このような場ですし、口調は崩して構いません」
「……分かった、ルーシーさん。けど、俺の事もセオと呼んでくれ」
「分かりましたわ、セオ様」
クシフォスさんがなら、と言う。
「私も同様でお願いする」
「ああ、クシフォスさん」
ルーシー様が小首を傾げる。
「それでセオ様はこれからどちらに?」
「午後に行われる子供たちのレクリエーションに参加しようかなって」
「……わたくしたちもご一緒してもよろしいかしら?」
「大丈夫だと思うよ」
と、お腹がぐーとなる。そういえば、もう少しで昼だな。
「ルーシーさん。食事は?」
「まだです。アラン様にもお昼はいらないと伝えたので、こちらで何か買って食べようかと」
「じゃあ、ちょっと買ってくるよ」
「あ、セオ殿。危ないですからっ」
俺は人込みの間を抜けて、屋台の食べ物を買ってこようとしてクシフォスさんが制止する。
「この人込みです。危ないのでセオ殿もルーシー様もここにいてください」
……まぁ、確かに昼近いこともあって、街には町人のみならず、収穫祭目当ての観光客に溢れかえっていた。
確かに、危険だ。
だから、代わりにクシフォスさんが何か買ってこようとする。なので、俺は待ったを掛ける。
「クシフォスさん。ちょっと待って。いくならこいつを連れていって」
そういって、俺は分身体を作り出す。ルーシー様とクシフォスさんが驚く。
「セオ様。それは……」
「「“分身”っていう能力です」」
俺と俺の分身体がハモリながら答える。
「「ほら、ルーシーさんも何が食べたいかとかあるし、クシフォスさんも土地勘があまりないでしょ。それで分身体は俺と情報共有ができるので」」
「……なるほど。分かりました」
俺の意図を理解したクシフォスさんは俺の分身体を肩車した。
「「えっ?」」
「どうかしましたか?」
「「……いや」」
肩車されるとは思わなかった。けど、肩車しないと連れて歩けないよな。この人込みだと。
クシフォスさんは首を傾げながら、人込みの中へと消えていく。
……ああ、なんか、恥ずかしい。
分身体とはいれ、クシフォスさんに肩車された俺はそれなりに目立っていた。他にも肩車されている子供はいたが、なんか、目立っていた。
通り過ぎる人たちに、指を指さされる。
……なんだろう。俺の平凡な顔が、何か悪いことをしたのだろうか。
と、
「……あの、セオ様?」
「あ、ごめん。ルーシーさん」
ルーシー様が心配そうに俺の顔を覗き込んでいた。俺は何でもないと、伝え、それから取り留めのない会話をした。
すると、ふと、ルーシー様が俺をじーっと見た。
「……どうかした?」
「いえ。オルと同じ年の子と話している感じではないな、と思いまして。受け答えが、大人びている……」
ポツリと、ルーシー様は何かに取りつかれたように話だした。
「大人びては、ないわね。抜けている部分も足りない部分もある。けど、幼いくせにずっと気を使って話してる。あの時の彼女みたいに……」
「あの、ルーシーさん」
「ッ、申し訳ありません、セオ様」
「いえ……」
俺は少し戸惑った。ルーシー様がそれを察してか、話を変える。
「それにしても、セオ様。オルの相手をしていただき申し訳ありません。大変でしょう」
「いえ、そんな事はないよ。確かに、うざいし、うるさい所もあるけど、一緒にいて楽しいし。コロコロ表情が変わるから、面白い」
「まぁ、あの子は感情を隠しませんから。まぁ、あそこまで素直だと貴族としてやっていけるか、かなり不安ですが。特にバールク家の分家である以上、それなりに敵はいますし」
……ルーシー様はルーシー様なりに、オルを心配してるのか? けど、ルーシー様だってまだ幼いしな。九歳だったけ? かなり大人びてるよな。
ロイス父さんたち相手に、かなりの演技というか、立ち回りをしてるし、そもそもバールク公爵の名代として、来たくらいだ。それくらいの事ができるんだよな。
そう思ったら、ルーシー様が苦笑する。
「すみません。どうにもセオ様を前にすると、少し気が抜けてしまうようで」
「あ、いえ」
これは、本心なのだろうか?
……いや、いいや。どうせ、そんなこと考えても意味はない。そんなつまらない事を考えるより、楽しく会話をした方がいい。
そう思いながら、俺は別の話題に変えたのだった。
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読んでくださりありがとうございます!!少しでも面白いと思われたら、お気に入り登録や感想をよろしくお願いします!!また、エールで動画を見てくださると投稿継続につながりますのでよろしくお願いします。
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