228 / 316
王都邂逅
愉快な老夫婦:fourth encounter
しおりを挟む
「少し待ってくれ」
「直ぐ準備するわ」
「旦那様も奥様も用意は私がしますから、座っていてください!」
屋敷の大きさの割に、そこは簡素だった。庶民的と言ってもいい。
昨日多くの貴族宅を周ったから分かるのだが、キッチンとリビングダイニングが接していることは殆どないし、全てばらばらだ。
特にダイニングは豪華絢爛と言ってもいいし、ダイニング机はとても大きい。前世の漫画とかアニメで見た感じだ。絵とか美術品もいっぱい飾ってある。見栄というものだろう。たぶん。
それを考えると、家はリビングダイニングだし、美術品も殆どないし、それなりに特殊だ。マキーナルト領の特殊性により、他の貴族を屋敷内に招き入れて泊めることがないからだろうが。
だが、ここは屋敷が他の貴族よりも物凄く大きいのに対して、キッチンとリビングダイニングが接しているし、そのキッチンも二人程度が自由に動け回れるくらいに小さい。
リビングダイニングの大きさも、トーンさんレミファさん夫妻とメイドさん二人がそれなりに動けるくらいの大きさしかない。
まぁ、それでもキッチンの設備は魔道具がふんだんに使われているし、机や椅子も簡素ながらも、質がいいものだった。
たぶん、トーンさんレミファさん夫妻は実用的な質の高さを求める人たちなんだろう。余計な見栄はいらないと言った感じか。
トーンさんとレミファさんをキッチンから追い出したピンク髪のメイドさんが静かに音をたてながら、紅茶やお菓子を準備しているのを目端に捉えつつ、俺は部屋を見渡してそう思った。
ちなみに金髪のメイドさんとレモンは馬車の停留調整をしているため、ここにはいない。
「むぅ。私が準備したかったのだが……」
「私もよ……」
ピンク髪のメイドさんに追い出されむくれていたトーンさんとレミファさんは、手持無沙汰の俺たちに気が付く。
「ああ、済まない。ロイス君、ラインヴァント、セオドラー」
「そこに座ってください」
レミファさんは、ロイス父さんに普通の椅子を、俺とライン兄さんには足を置く台が椅子の下部に備え付けられているいわゆる子供用の椅子を指し示した。
ただ、俺の知る限り子供用の椅子などというものは普通に売っていない。
以前アカサ・サリアス商会にそういうアイデアを出したところ、専門の職人が商標登録して独占販売しているため売れないと聞いた。それは、オーダーメイド式の高価な椅子となっている。
貴族としても持っているのは少ないだろう。
そして見た感じ、俺とライン兄さんのその子供用の椅子は使う古された感じが一切ない。新品同様だ。
つまるところ、俺達のために用意したのだろう。
「ありがとうございます、トーンさん、レミファさん」
「「ありがとうございます」」
申し訳ないような、けれどその好意に嬉しく思うように眉を八の字にしながら、ロイス父さんがトーンさんとレミファさんに礼を言ったため、俺もライン兄さんも倣って笑顔でお礼をいう。
俺達のために準備してくれたって、普通に嬉しいからな。自然と笑顔になってしまう。
「……おお、神よ。私をここまで生かしてくれたこと、感謝いたします」
「……ああ、神よ。ここまで私を生かしてくれたこと、深く感謝します」
そしたら、トーンさんとレミファさんが膝を突いて、唐突に祈りだしてしまった。それはもう真剣に。まさに敬虔なる信徒と言ってもいい厳かな雰囲気を醸し出している。
物語とかで出てきそうだ。
俺もライン兄さんもそれに茫然とする。
ロイス父さんは少しばかり慣れているのか、困ったように眉を八の字にし、丁度お茶や茶菓子の用意を終えたピング髪のメイドさんを見やった。
ピンク髪のメイドさんが、溜め息を吐く。
「旦那様、奥様。いい加減にしないと、先日注文されたヴァイオリンをキャンセルしますよ」
「おお、済まない!」
「さぁさぁ、座って、座って!」
「「ぇ……」」
霧散した。
厳かで敬虔なる信徒然とした雰囲気は一瞬で消え去り、好々爺の如く二人とも頬を緩めて俺達に座るように促す。
ギャップが凄い。
それに更に茫然としそうになるが、ロイス父さんが少しばかり咳ばらいをし、席に座ったのを見て、俺とライン兄さんもどうにか席につく。
トーンさんとレミファさんは俺たちの向かい側の席に座る。
ピンク髪のメイドさんが、用意した紅茶や茶菓子を並べていく。
同時に静寂が部屋を包む。
いや、トーンさんとレミファさんは好物のお菓子を目の前でおあずけされてるようにソワソワして、チラリチラリと俺達の方を見るのだが、口を開かないのだ。
そうしてピンク髪のメイドさんが紅茶と茶菓子を並び終えたとき、ロイス父さんがわざとらしく咳払いをする。
「こほん。……ええっと、お久しぶりです、トーンさん、レミファさん。アテナは一緒に来れませんでしたが、ラインヴァントとセオドラーを連れてきました」
ロイス父さんがチラリと俺とライン兄さんに目配せする。自己紹介しろということなのだろう。あと雰囲気的に、堅苦しい感じではないのかな?
なので、ライン兄さんから自己紹介をする。
「ラインヴァント・マキーナルトです。ラインって呼んでください。……ええっと、趣味は絵を描くことと、動植物の研究、後は音楽とか彫刻とか、色々してます」
「セオドラー・マキーナルトです。セオって呼んでください。趣味は魔道具作りとか、読書とかです」
……むぅ。これでよかったのか?
こう貴族としての挨拶は物凄く頑張って習得したのだが、こうロイス父さんにとってはとても親しい人で、俺にとっては見知らぬ人への挨拶って難しいんだよな。
しかも、今回は本当に私的な感じのようだし。
そう思ったら、俺たちの自己紹介に目を細めながらうんうんと頷いていたトーンさんが自分の胸に手を当てて、自己紹介をしてくれる。
「初めまして、ライン、セオ。私はトーン・カンツォーネ。トーンお爺ちゃんって呼んでくれると嬉しいぞ。趣味は……楽器の演奏や作曲……特にパイプオルガンとトランペットを少し得意としているな」
「初めまして、ライン、セオ。私はレミファ・カンツォーネ。レミファおばあちゃんって呼んでくれると嬉しいわ。趣味は、夫と少し被るけど演奏ね。ピアノが少し得意なの。後は……楽器の修理も多少するわね」
……さっきピンク髪のメイドさんがヴァイオリンがどうたらこうたら言っていたが、音楽家夫婦というわけか。
と思って、静かに部屋の隅で佇んでいるピンク髪のメイドさんを見やったら、自己紹介を催促したように捉えられたらしい。
ピンク髪のメイドさんがカーテシーをする。
「私はテノールです。カンツォーネ家に仕えるメイド長でございます。……とはいえ、そもそもメイドは私ともう一人、アルトの二人しかいないのですが」
ピンク髪のメイドさん――テノールさんがあり得ないと言わんばかりに付け足せば、トーンさんとレミファさんが唇を尖がらせる。
「いや、だってな。そういっぱいいてもな? それにお前たちがいればそれで十分だし増やす必要はないぞ」
「そうよ。今更こんな老骨のために人を雇わせてもね。っというか、テノール。あなたもそんなところで立ってないで座りなさい」
「……はぁ」
テノールさんは座れ座れと言わんばかりに目で訴えるトーンさんたちに呆れた表情を向ける。
それからロイス父さんに軽く頭を下げるが、ロイス父さんは気にしないでくださいと言う。
それを受けてテノールさんはトーンさんたちの隣に座った。
…………いい加減、我慢ができない。
自己紹介をしてもらったが、どうにも要領がつかめない。結局、トーンさんとレミファさんはロイス父さんや俺達にとってどういう人たちなんだ?
ライン兄さんもそんな感じの表情をしており、また俺もそんな感じの表情をしていたのだろう。
ロイス父さんは咳ばらいをして、俺とライン兄さんを見やりながら口を開いた。
「トーンさんとレミファさんはね、王室名誉楽師であり、アテナの両親……ラインたちのお祖父ちゃん、お祖母ちゃんだよ」
「直ぐ準備するわ」
「旦那様も奥様も用意は私がしますから、座っていてください!」
屋敷の大きさの割に、そこは簡素だった。庶民的と言ってもいい。
昨日多くの貴族宅を周ったから分かるのだが、キッチンとリビングダイニングが接していることは殆どないし、全てばらばらだ。
特にダイニングは豪華絢爛と言ってもいいし、ダイニング机はとても大きい。前世の漫画とかアニメで見た感じだ。絵とか美術品もいっぱい飾ってある。見栄というものだろう。たぶん。
それを考えると、家はリビングダイニングだし、美術品も殆どないし、それなりに特殊だ。マキーナルト領の特殊性により、他の貴族を屋敷内に招き入れて泊めることがないからだろうが。
だが、ここは屋敷が他の貴族よりも物凄く大きいのに対して、キッチンとリビングダイニングが接しているし、そのキッチンも二人程度が自由に動け回れるくらいに小さい。
リビングダイニングの大きさも、トーンさんレミファさん夫妻とメイドさん二人がそれなりに動けるくらいの大きさしかない。
まぁ、それでもキッチンの設備は魔道具がふんだんに使われているし、机や椅子も簡素ながらも、質がいいものだった。
たぶん、トーンさんレミファさん夫妻は実用的な質の高さを求める人たちなんだろう。余計な見栄はいらないと言った感じか。
トーンさんとレミファさんをキッチンから追い出したピンク髪のメイドさんが静かに音をたてながら、紅茶やお菓子を準備しているのを目端に捉えつつ、俺は部屋を見渡してそう思った。
ちなみに金髪のメイドさんとレモンは馬車の停留調整をしているため、ここにはいない。
「むぅ。私が準備したかったのだが……」
「私もよ……」
ピンク髪のメイドさんに追い出されむくれていたトーンさんとレミファさんは、手持無沙汰の俺たちに気が付く。
「ああ、済まない。ロイス君、ラインヴァント、セオドラー」
「そこに座ってください」
レミファさんは、ロイス父さんに普通の椅子を、俺とライン兄さんには足を置く台が椅子の下部に備え付けられているいわゆる子供用の椅子を指し示した。
ただ、俺の知る限り子供用の椅子などというものは普通に売っていない。
以前アカサ・サリアス商会にそういうアイデアを出したところ、専門の職人が商標登録して独占販売しているため売れないと聞いた。それは、オーダーメイド式の高価な椅子となっている。
貴族としても持っているのは少ないだろう。
そして見た感じ、俺とライン兄さんのその子供用の椅子は使う古された感じが一切ない。新品同様だ。
つまるところ、俺達のために用意したのだろう。
「ありがとうございます、トーンさん、レミファさん」
「「ありがとうございます」」
申し訳ないような、けれどその好意に嬉しく思うように眉を八の字にしながら、ロイス父さんがトーンさんとレミファさんに礼を言ったため、俺もライン兄さんも倣って笑顔でお礼をいう。
俺達のために準備してくれたって、普通に嬉しいからな。自然と笑顔になってしまう。
「……おお、神よ。私をここまで生かしてくれたこと、感謝いたします」
「……ああ、神よ。ここまで私を生かしてくれたこと、深く感謝します」
そしたら、トーンさんとレミファさんが膝を突いて、唐突に祈りだしてしまった。それはもう真剣に。まさに敬虔なる信徒と言ってもいい厳かな雰囲気を醸し出している。
物語とかで出てきそうだ。
俺もライン兄さんもそれに茫然とする。
ロイス父さんは少しばかり慣れているのか、困ったように眉を八の字にし、丁度お茶や茶菓子の用意を終えたピング髪のメイドさんを見やった。
ピンク髪のメイドさんが、溜め息を吐く。
「旦那様、奥様。いい加減にしないと、先日注文されたヴァイオリンをキャンセルしますよ」
「おお、済まない!」
「さぁさぁ、座って、座って!」
「「ぇ……」」
霧散した。
厳かで敬虔なる信徒然とした雰囲気は一瞬で消え去り、好々爺の如く二人とも頬を緩めて俺達に座るように促す。
ギャップが凄い。
それに更に茫然としそうになるが、ロイス父さんが少しばかり咳ばらいをし、席に座ったのを見て、俺とライン兄さんもどうにか席につく。
トーンさんとレミファさんは俺たちの向かい側の席に座る。
ピンク髪のメイドさんが、用意した紅茶や茶菓子を並べていく。
同時に静寂が部屋を包む。
いや、トーンさんとレミファさんは好物のお菓子を目の前でおあずけされてるようにソワソワして、チラリチラリと俺達の方を見るのだが、口を開かないのだ。
そうしてピンク髪のメイドさんが紅茶と茶菓子を並び終えたとき、ロイス父さんがわざとらしく咳払いをする。
「こほん。……ええっと、お久しぶりです、トーンさん、レミファさん。アテナは一緒に来れませんでしたが、ラインヴァントとセオドラーを連れてきました」
ロイス父さんがチラリと俺とライン兄さんに目配せする。自己紹介しろということなのだろう。あと雰囲気的に、堅苦しい感じではないのかな?
なので、ライン兄さんから自己紹介をする。
「ラインヴァント・マキーナルトです。ラインって呼んでください。……ええっと、趣味は絵を描くことと、動植物の研究、後は音楽とか彫刻とか、色々してます」
「セオドラー・マキーナルトです。セオって呼んでください。趣味は魔道具作りとか、読書とかです」
……むぅ。これでよかったのか?
こう貴族としての挨拶は物凄く頑張って習得したのだが、こうロイス父さんにとってはとても親しい人で、俺にとっては見知らぬ人への挨拶って難しいんだよな。
しかも、今回は本当に私的な感じのようだし。
そう思ったら、俺たちの自己紹介に目を細めながらうんうんと頷いていたトーンさんが自分の胸に手を当てて、自己紹介をしてくれる。
「初めまして、ライン、セオ。私はトーン・カンツォーネ。トーンお爺ちゃんって呼んでくれると嬉しいぞ。趣味は……楽器の演奏や作曲……特にパイプオルガンとトランペットを少し得意としているな」
「初めまして、ライン、セオ。私はレミファ・カンツォーネ。レミファおばあちゃんって呼んでくれると嬉しいわ。趣味は、夫と少し被るけど演奏ね。ピアノが少し得意なの。後は……楽器の修理も多少するわね」
……さっきピンク髪のメイドさんがヴァイオリンがどうたらこうたら言っていたが、音楽家夫婦というわけか。
と思って、静かに部屋の隅で佇んでいるピンク髪のメイドさんを見やったら、自己紹介を催促したように捉えられたらしい。
ピンク髪のメイドさんがカーテシーをする。
「私はテノールです。カンツォーネ家に仕えるメイド長でございます。……とはいえ、そもそもメイドは私ともう一人、アルトの二人しかいないのですが」
ピンク髪のメイドさん――テノールさんがあり得ないと言わんばかりに付け足せば、トーンさんとレミファさんが唇を尖がらせる。
「いや、だってな。そういっぱいいてもな? それにお前たちがいればそれで十分だし増やす必要はないぞ」
「そうよ。今更こんな老骨のために人を雇わせてもね。っというか、テノール。あなたもそんなところで立ってないで座りなさい」
「……はぁ」
テノールさんは座れ座れと言わんばかりに目で訴えるトーンさんたちに呆れた表情を向ける。
それからロイス父さんに軽く頭を下げるが、ロイス父さんは気にしないでくださいと言う。
それを受けてテノールさんはトーンさんたちの隣に座った。
…………いい加減、我慢ができない。
自己紹介をしてもらったが、どうにも要領がつかめない。結局、トーンさんとレミファさんはロイス父さんや俺達にとってどういう人たちなんだ?
ライン兄さんもそんな感じの表情をしており、また俺もそんな感じの表情をしていたのだろう。
ロイス父さんは咳ばらいをして、俺とライン兄さんを見やりながら口を開いた。
「トーンさんとレミファさんはね、王室名誉楽師であり、アテナの両親……ラインたちのお祖父ちゃん、お祖母ちゃんだよ」
13
読んでくださりありがとうございます!!少しでも面白いと思われたら、お気に入り登録や感想をよろしくお願いします!!また、エールで動画を見てくださると投稿継続につながりますのでよろしくお願いします。
お気に入りに追加
951
あなたにおすすめの小説

異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました
おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。
※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。
※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・)
更新はめっちゃ不定期です。
※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
没落貴族の異世界領地経営!~生産スキルでガンガン成り上がります!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生した元日本人ノエルは、父の急死によりエトワール伯爵家を継承することになった。
亡くなった父はギャンブルに熱中し莫大な借金をしていた。
さらに借金を国王に咎められ、『王国貴族の恥!』と南方の辺境へ追放されてしまう。
南方は魔物も多く、非常に住みにくい土地だった。
ある日、猫獣人の騎士現れる。ノエルが女神様から与えられた生産スキル『マルチクラフト』が覚醒し、ノエルは次々と異世界にない商品を生産し、領地経営が軌道に乗る。

異世界でリサイクルショップ!俺の高価買取り!
理太郎
ファンタジー
坂木 新はリサイクルショップの店員だ。
ある日、買い取りで査定に不満を持った客に恨みを持たれてしまう。
仕事帰りに襲われて、気が付くと見知らぬ世界のベッドの上だった。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる