168 / 316
てんやわんやの新たな日常
まぁ五歳児だし、このくらいわんぱくでも……:Resistance
しおりを挟む
「ぅあん。今何時だ……?」
「あ、起きた」
一時間半ぐらいだろうか。カーターに色々と教えていたら、エイダンが目を覚ました。
「じゃあいったん休憩にしようか」
「そうだな。僕も疲れた」
カーターが伸びをする。疲れたのか、大きなあくびをしたあと、ぐでーとコタツに突っ伏す。
「跡がつくよ」
「問題ない……」
だいぶ慣れたアルがカーターの頭の上で踊っているのを見ながら、俺はジュースを飲む。
それから眠たげに目をこすりながら起きたエイダンに、ジュースが入ったコップを渡す。
カーターが眠そうにしながら、それを受け取る。
「おお、ありがと。セ――」
氷魔術を全力発動っ!
「うおっ、冷たっ!?」
コップを受け取った瞬間、エイダンはそれを放り投げる。同時に、素早く手をコタツの中に突っ込む。
「おっと。全く、急にコップの投げて。どうしたのエイダン?」
「お、お前っ!」
「何? 俺は普通に手で持って渡しただけだけど」
放り投げられたコップを〝念動〟で中身がこぼれない様に受け止めながら、こっそり火魔術でコップを適温まで温める。
それから普通にコップを手に取り、どうしたの? と純粋無垢な表情で尋ねる。
……ぶっちゃけ、うるさかったのだ。いびきとか、寝言とか。あと、足を伸ばして寝てたから、何度も俺の足を蹴ったのだ。
うん、悪くない。
「なっ! どうせ魔法かなんかだろっ!」
「いや。魔法は使ってないよ。俺、嘘つかない」
「嘘つけっ!」
「嘘はつかないよ」
エイダンがムキーッと顔を真っ赤にする。
……まぁ揶揄えたのでいいだろう。
「はい、ジュース。落ち着きなよ」
「受け取らねぇぞ」
「ひどいな。俺が何かするとでも? まぁここにおいておくから」
「……チッ」
「舌打ちを覚えちゃいけないよ」
「お前のせいで覚えたんだよっ!」
なんなんだ、くそっと言いながら、エイダンはひったくるようにコップを持ち、ゴクゴクゴクと飲み干す。
眠気が飛んだようで何よりだ。
と、じゃれてくるリュネやケンと片手で遊びながら、ジュースを飲んでいたエイダンが、ずっとチーンチーンと音の立てながらタイプライターを打っている俺の分身体を見た。
「あれ、セオの分身? だろ。何してんだ。っつか、あの箱はなんだ?」
「箱については企業秘密。家族とかにも話しちゃだめだよ」
「……分かったよ。で、何してんだ?」
「カーターのために教本書いてる」
「教本? なんだそれ、フェーデの神父爺さんが持ってるやつか?」
「あれは教典。いや、間違いじゃないか? まぁ、カーターが魔道具学ぶから、家で一人で自習できるように作ってるんだよ」
そう言いながら、俺はコタツに突っ伏しているカーターを見る。いっぺんに色々と頭を使ったせいか、カーターがピクリとも動かない。
まぁ俺ですら圧倒するほどの集中力だったしな。それは疲れる。ライン兄さんだって集中した後は、たいていこんな感じだし。
俺の家なんて、慣れてない場所だったんだし、疲れもあっただろう。
そう考えながら、エイダンを見やる。なんか視線を感じたからだ。
「……どうしたの?」
「ずるい」
「うん?」
「カーターばっかずるいぞ」
「ばっかって。いや、ただ俺が教えられそうなところを――」
「じゃあ、俺も魔道具とやらを学ぶっ! だから教本くれっ!」
「いや、ちょ」
エイダンが俺の肩をつかんで揺らす。
「俺だけ仲間外れとかずるいぞっ、嫌だっ!」
「わ、分かったからっ!」
直球だ。よくもまぁそんな言葉を伝えられるな。俺なら小っ恥ずかし過ぎていえないぞ。
そこがエイダンの魅力なんだろうが……
俺はちょっとそっぽを向きながら、頷く。
「きょ、今日はさすがに無理だから、今度渡すよ」
「分かった。今度なっ!」
「う、うん」
エイダンが満面の笑みで頷く。
……どうしよ。事実として今書いてる教本ってカーター用だからな。レベルの問題もあるだろうし、エイダンに読めるか……
いや、ここで読めないって決めつけるのもどうだろ? 大人ならいざ知らず、エイダンは子供だし……
ああ、面倒だ。カーターと同じ本を渡そうっ! 分からなかったら分からなかったで聞きに来るだろうし、もしかしたらカーターを頼るかもしれない。
なら、それはカーターの成長に繋がるはず。
あ、けど、やっぱり子供たちが魔道具とかを理解しやすいような絵本を書こう。『ゴブリンでもわかる魔道具基礎』も、初心者にとってはとてもいい本だけど、絵本の方は実例中心に行こうかな。
まずは興味を引くのが第一だし。まぁ『ゴブリンでも分かる魔道具基礎』もそういう意図があるんだろうが……
と、エイダンがキョトンと首を傾げて尋ねてくる。
「ってか、魔道具ってなんだ?」
「……え。ほら、おうちとかの灯りってどうしてるの?」
「うち? リビングはなんか、母ちゃんが手をかざしたら、バーっと変なのが流れて光る感じ? ほかの部屋はろうそくとかだぞ」
あれ? リビングだけ? てっきり、全ての灯が魔道具かと思ったんだが。
俺が二歳になった頃らへんに、魔道具の普及と発展増進を目的とした領政の一環で、ロイス父さんが魔道具を買うための補助金、というよりは専用クーポンを配ったらしいんだが……
「ねぇ、エイダンの家って他には魔力――ええっとバーっと変なのが流れる道具ってある?」
「うん、あるぞ。たいていキッチンとか、母ちゃんと父ちゃんの自室とか、あとお風呂場とか。なんか、そのバーっと流れるやつが買えたおかげで、風呂に入れるとか言ってたぞ」
「……コスト問題かな? 灯の魔道具って結構な値段がするけど、ろうそくの方が安上がりだし。……それに比べてお風呂とかキッチン……たぶん冷蔵庫関連とかの方がないと困る……」
ニーズが見えてきたな。
商売をしているわけではないからあれだが、それでもニーズは見えていた方がいい。魔道具作りに携わる者として。
魔道具は人の生活のためにあると思ってるし……
「おい、セオ。さっきから何言ってるんだ? だいたい、そのバーっと流れる道具が魔道具なのか?」
「うん、そうだよ。そのバーっとっていうのが魔力。っというか生活魔法は使えるよね?」
「あん? 生活魔法?」
「……あれ?」
あれれ。五歳くらいになれば、生活魔法は親から教わるって聞いたんだけど。親から教わらなくても、冒険者とか町の人が教えてくれるのでは……
「ほ、ほら、こんな感じなの。ささやかな光と温かさを――〝灯火〟」
属性変換が本当にできないからな。魔力操作技術はあるのに、生活魔法程度でも詠唱しないといけない。だからこそ、魔術というのは便利なんだが。
人差し指を立てて、その上に小さな火を浮かせる。
エイダンはそれを見て、手をポンッとたたく。
「おお、それなら俺でできるぞっ! 見てろよ!」
「うん」
エイダンは興奮した面持ちで、鼻の穴を膨らませて息を吸う。
そして。
「バッと、ぐわっ!」
「……え、何それ……」
エイダンは変な擬音とともに、柏手を打ちたわむように両手を広げた。すると、明らかに〝灯火〟の火力では出せない炎が現れる。
っというか、燃え盛る。
アルたちが驚き慌てふためいて、俺の服の中に潜ったが、それを気にする余裕もなく呆ける。
なんというか、詠唱がおかしかったのもあるが、魔力の流れが明らかに変だ。
出力の仕方というか、なんというか。体の裡にある魔力を引き出したというより、空気中の魔力を使っていたような……というか、ほかの存在が魔法を使ってたような……
って!
「エイダン、ちょ、火を止めっ! 燃え移るっ!」
「あ、そうだった、そうだった」
「そうだったじゃない……」
快活に笑うエイダンにあきれながら、ほっと一息つく。なんせ、俺の部屋ジャングルだし。
生きた植物が天井に沿って生長してるし。どう考えても、燃え移る未来しか見えない。コタツでお湯を使っている理由の一つでもある。なるべく火元は少なくしておきたいのだ。
失念してた。
「ごめんね、アル、リュネ、ケン」
「アルル」
「リュー」
「ケン」
怖がって服の中に潜ったアルたちに謝る。ミズチはカーターの首元でゆっくりと休んでいる。主に水を扱うからな。火がそこまで怖くないのだろう。
「あ、そうか、こいつら植物だったのか。すまない」
「……アル」
「リュネ」
「ケン」
エイダンがたはは、と襟元から顔をのぞかせているアルたちに謝る。
と。
「失礼します。精霊の反応があったので、念のためやってきたのですが……」
少し息を切らしたレモンがゆっくりと扉を開けて様子を伺いに来た。
精霊? もしかしてさっきのエイダンの? けど、精霊らしき魔力の集合体を感じなかったんだが……
まぁいいや。
「問題ないよ」
「そうでしたか。それは何よりです。ところで、もう少しでブラウ様が目を覚ますかと思われますが、どういたしますか?」
「……どうする? 赤ちゃん――ブラウを見たいんでしょ?」
「ああ、見たいっ! なんか、ほかの家の赤ちゃん見に行こうとすると母ちゃんに止められるからなっ!」
……分かる気がする。
それから俺は、ツンツンとカーターの頬を突いた。
「カーターはどうする。ここで寝てる?」
「……いく」
「分かった。すぐに下に降りるよ」
「分かりました」
そして俺たちは部屋を出た。
「あ、起きた」
一時間半ぐらいだろうか。カーターに色々と教えていたら、エイダンが目を覚ました。
「じゃあいったん休憩にしようか」
「そうだな。僕も疲れた」
カーターが伸びをする。疲れたのか、大きなあくびをしたあと、ぐでーとコタツに突っ伏す。
「跡がつくよ」
「問題ない……」
だいぶ慣れたアルがカーターの頭の上で踊っているのを見ながら、俺はジュースを飲む。
それから眠たげに目をこすりながら起きたエイダンに、ジュースが入ったコップを渡す。
カーターが眠そうにしながら、それを受け取る。
「おお、ありがと。セ――」
氷魔術を全力発動っ!
「うおっ、冷たっ!?」
コップを受け取った瞬間、エイダンはそれを放り投げる。同時に、素早く手をコタツの中に突っ込む。
「おっと。全く、急にコップの投げて。どうしたのエイダン?」
「お、お前っ!」
「何? 俺は普通に手で持って渡しただけだけど」
放り投げられたコップを〝念動〟で中身がこぼれない様に受け止めながら、こっそり火魔術でコップを適温まで温める。
それから普通にコップを手に取り、どうしたの? と純粋無垢な表情で尋ねる。
……ぶっちゃけ、うるさかったのだ。いびきとか、寝言とか。あと、足を伸ばして寝てたから、何度も俺の足を蹴ったのだ。
うん、悪くない。
「なっ! どうせ魔法かなんかだろっ!」
「いや。魔法は使ってないよ。俺、嘘つかない」
「嘘つけっ!」
「嘘はつかないよ」
エイダンがムキーッと顔を真っ赤にする。
……まぁ揶揄えたのでいいだろう。
「はい、ジュース。落ち着きなよ」
「受け取らねぇぞ」
「ひどいな。俺が何かするとでも? まぁここにおいておくから」
「……チッ」
「舌打ちを覚えちゃいけないよ」
「お前のせいで覚えたんだよっ!」
なんなんだ、くそっと言いながら、エイダンはひったくるようにコップを持ち、ゴクゴクゴクと飲み干す。
眠気が飛んだようで何よりだ。
と、じゃれてくるリュネやケンと片手で遊びながら、ジュースを飲んでいたエイダンが、ずっとチーンチーンと音の立てながらタイプライターを打っている俺の分身体を見た。
「あれ、セオの分身? だろ。何してんだ。っつか、あの箱はなんだ?」
「箱については企業秘密。家族とかにも話しちゃだめだよ」
「……分かったよ。で、何してんだ?」
「カーターのために教本書いてる」
「教本? なんだそれ、フェーデの神父爺さんが持ってるやつか?」
「あれは教典。いや、間違いじゃないか? まぁ、カーターが魔道具学ぶから、家で一人で自習できるように作ってるんだよ」
そう言いながら、俺はコタツに突っ伏しているカーターを見る。いっぺんに色々と頭を使ったせいか、カーターがピクリとも動かない。
まぁ俺ですら圧倒するほどの集中力だったしな。それは疲れる。ライン兄さんだって集中した後は、たいていこんな感じだし。
俺の家なんて、慣れてない場所だったんだし、疲れもあっただろう。
そう考えながら、エイダンを見やる。なんか視線を感じたからだ。
「……どうしたの?」
「ずるい」
「うん?」
「カーターばっかずるいぞ」
「ばっかって。いや、ただ俺が教えられそうなところを――」
「じゃあ、俺も魔道具とやらを学ぶっ! だから教本くれっ!」
「いや、ちょ」
エイダンが俺の肩をつかんで揺らす。
「俺だけ仲間外れとかずるいぞっ、嫌だっ!」
「わ、分かったからっ!」
直球だ。よくもまぁそんな言葉を伝えられるな。俺なら小っ恥ずかし過ぎていえないぞ。
そこがエイダンの魅力なんだろうが……
俺はちょっとそっぽを向きながら、頷く。
「きょ、今日はさすがに無理だから、今度渡すよ」
「分かった。今度なっ!」
「う、うん」
エイダンが満面の笑みで頷く。
……どうしよ。事実として今書いてる教本ってカーター用だからな。レベルの問題もあるだろうし、エイダンに読めるか……
いや、ここで読めないって決めつけるのもどうだろ? 大人ならいざ知らず、エイダンは子供だし……
ああ、面倒だ。カーターと同じ本を渡そうっ! 分からなかったら分からなかったで聞きに来るだろうし、もしかしたらカーターを頼るかもしれない。
なら、それはカーターの成長に繋がるはず。
あ、けど、やっぱり子供たちが魔道具とかを理解しやすいような絵本を書こう。『ゴブリンでもわかる魔道具基礎』も、初心者にとってはとてもいい本だけど、絵本の方は実例中心に行こうかな。
まずは興味を引くのが第一だし。まぁ『ゴブリンでも分かる魔道具基礎』もそういう意図があるんだろうが……
と、エイダンがキョトンと首を傾げて尋ねてくる。
「ってか、魔道具ってなんだ?」
「……え。ほら、おうちとかの灯りってどうしてるの?」
「うち? リビングはなんか、母ちゃんが手をかざしたら、バーっと変なのが流れて光る感じ? ほかの部屋はろうそくとかだぞ」
あれ? リビングだけ? てっきり、全ての灯が魔道具かと思ったんだが。
俺が二歳になった頃らへんに、魔道具の普及と発展増進を目的とした領政の一環で、ロイス父さんが魔道具を買うための補助金、というよりは専用クーポンを配ったらしいんだが……
「ねぇ、エイダンの家って他には魔力――ええっとバーっと変なのが流れる道具ってある?」
「うん、あるぞ。たいていキッチンとか、母ちゃんと父ちゃんの自室とか、あとお風呂場とか。なんか、そのバーっと流れるやつが買えたおかげで、風呂に入れるとか言ってたぞ」
「……コスト問題かな? 灯の魔道具って結構な値段がするけど、ろうそくの方が安上がりだし。……それに比べてお風呂とかキッチン……たぶん冷蔵庫関連とかの方がないと困る……」
ニーズが見えてきたな。
商売をしているわけではないからあれだが、それでもニーズは見えていた方がいい。魔道具作りに携わる者として。
魔道具は人の生活のためにあると思ってるし……
「おい、セオ。さっきから何言ってるんだ? だいたい、そのバーっと流れる道具が魔道具なのか?」
「うん、そうだよ。そのバーっとっていうのが魔力。っというか生活魔法は使えるよね?」
「あん? 生活魔法?」
「……あれ?」
あれれ。五歳くらいになれば、生活魔法は親から教わるって聞いたんだけど。親から教わらなくても、冒険者とか町の人が教えてくれるのでは……
「ほ、ほら、こんな感じなの。ささやかな光と温かさを――〝灯火〟」
属性変換が本当にできないからな。魔力操作技術はあるのに、生活魔法程度でも詠唱しないといけない。だからこそ、魔術というのは便利なんだが。
人差し指を立てて、その上に小さな火を浮かせる。
エイダンはそれを見て、手をポンッとたたく。
「おお、それなら俺でできるぞっ! 見てろよ!」
「うん」
エイダンは興奮した面持ちで、鼻の穴を膨らませて息を吸う。
そして。
「バッと、ぐわっ!」
「……え、何それ……」
エイダンは変な擬音とともに、柏手を打ちたわむように両手を広げた。すると、明らかに〝灯火〟の火力では出せない炎が現れる。
っというか、燃え盛る。
アルたちが驚き慌てふためいて、俺の服の中に潜ったが、それを気にする余裕もなく呆ける。
なんというか、詠唱がおかしかったのもあるが、魔力の流れが明らかに変だ。
出力の仕方というか、なんというか。体の裡にある魔力を引き出したというより、空気中の魔力を使っていたような……というか、ほかの存在が魔法を使ってたような……
って!
「エイダン、ちょ、火を止めっ! 燃え移るっ!」
「あ、そうだった、そうだった」
「そうだったじゃない……」
快活に笑うエイダンにあきれながら、ほっと一息つく。なんせ、俺の部屋ジャングルだし。
生きた植物が天井に沿って生長してるし。どう考えても、燃え移る未来しか見えない。コタツでお湯を使っている理由の一つでもある。なるべく火元は少なくしておきたいのだ。
失念してた。
「ごめんね、アル、リュネ、ケン」
「アルル」
「リュー」
「ケン」
怖がって服の中に潜ったアルたちに謝る。ミズチはカーターの首元でゆっくりと休んでいる。主に水を扱うからな。火がそこまで怖くないのだろう。
「あ、そうか、こいつら植物だったのか。すまない」
「……アル」
「リュネ」
「ケン」
エイダンがたはは、と襟元から顔をのぞかせているアルたちに謝る。
と。
「失礼します。精霊の反応があったので、念のためやってきたのですが……」
少し息を切らしたレモンがゆっくりと扉を開けて様子を伺いに来た。
精霊? もしかしてさっきのエイダンの? けど、精霊らしき魔力の集合体を感じなかったんだが……
まぁいいや。
「問題ないよ」
「そうでしたか。それは何よりです。ところで、もう少しでブラウ様が目を覚ますかと思われますが、どういたしますか?」
「……どうする? 赤ちゃん――ブラウを見たいんでしょ?」
「ああ、見たいっ! なんか、ほかの家の赤ちゃん見に行こうとすると母ちゃんに止められるからなっ!」
……分かる気がする。
それから俺は、ツンツンとカーターの頬を突いた。
「カーターはどうする。ここで寝てる?」
「……いく」
「分かった。すぐに下に降りるよ」
「分かりました」
そして俺たちは部屋を出た。
3
読んでくださりありがとうございます!!少しでも面白いと思われたら、お気に入り登録や感想をよろしくお願いします!!また、エールで動画を見てくださると投稿継続につながりますのでよろしくお願いします。
お気に入りに追加
951
あなたにおすすめの小説

異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました
おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。
※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。
※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・)
更新はめっちゃ不定期です。
※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?
後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。
目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。
日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。
そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。
さて、新しい人生はどんな人生になるのかな?
※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします!
◇◇◇◇◇◇◇◇
お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。
執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇
9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます!
9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
異世界転移したよ!
八田若忠
ファンタジー
日々鉄工所で働く中年男が地球の神様が企てた事故であっけなく死亡する。
主人公の死の真相は「軟弱者が嫌いだから」と神様が明かすが、地球の神様はパンチパーマで恐ろしい顔つきだったので、あっさりと了承する主人公。
「軟弱者」と罵られた原因である魔法を自由に行使する事が出来る世界にリストラされた主人公が、ここぞとばかりに魔法を使いまくるかと思えば、そこそこ平和でお人好しばかりが住むエンガルの町に流れ着いたばかりに、温泉を掘る程度でしか活躍出来ないばかりか、腕力に物を言わせる事に長けたドワーフの三姉妹が押しかけ女房になってしまったので、益々活躍の場が無くなりさあ大変。
基本三人の奥さんが荒事を片付けている間、後ろから主人公が応援する御近所大冒険物語。
この度アルファポリス様主催の第8回ファンタジー小説大賞にて特別賞を頂き、アルファポリス様から書籍化しました。
没落貴族の異世界領地経営!~生産スキルでガンガン成り上がります!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生した元日本人ノエルは、父の急死によりエトワール伯爵家を継承することになった。
亡くなった父はギャンブルに熱中し莫大な借金をしていた。
さらに借金を国王に咎められ、『王国貴族の恥!』と南方の辺境へ追放されてしまう。
南方は魔物も多く、非常に住みにくい土地だった。
ある日、猫獣人の騎士現れる。ノエルが女神様から与えられた生産スキル『マルチクラフト』が覚醒し、ノエルは次々と異世界にない商品を生産し、領地経営が軌道に乗る。

辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる