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てんやわんやの新たな日常
ぐわーっとかガァーっとか。擬音って万能言語だと思う:Resistance
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「で、何をさせるんだ?」
「僕らにできることなんて限られてるぞ」
ユナが出て行ったあと、エイダンとカーターが警戒したように俺を見る。
「そんなに俺が信用ならない?」
「ああ」
「だな。だいたい、脅してきたやつを信用できるか」
「心外な」
軽口を叩き合いながら、俺は肩に昇ってきたリュネとケンを撫でる。
「けど、その頼みは今じゃない。今後のために取っておくよ」
「んなっ!」
「卑怯だぞ!」
エイダンがパクパクと口を動かす。カーターは掴みかかるように非難する。
いつもなら、そこにプラスして普通に手を出してくるのだが、今はコタツから出たくないためか、ガタッと立ち上がろうとしても出れない感じになっている。
見ていて面白い。
「まぁもしかしたら忘れてるかもしれないし、それにできない頼みはしないから」
「……ケッ」
「……チッ」
エイダンとカーターは胡散臭い詐欺師を見るような目で俺を見た後、そっぽを向いた。ユナが持ってきたクッキーを口に含む。
俺もコタツに入ってお菓子やジュースを飲みたいが、それよりも先にやらなければならない事がある。
ッという事で、床に積み重なっている箱の束からガサゴソとものを取り出す。
「それよりも、はい。いつも通り感想をお願い」
「おおっ! 新作かっ!」
「おい、いつも通り持ちかっていいんだよなっ?」
取り出した二冊の絵本を見て、尖がらせていた口先を緩ませ、二人は宝物を貰ったかのような面持ちになる。
「うん」
ライン兄さんとの合作ではあるが、けれどその絵本の制作には俺も関わってる。主に物語や文章方面で。
なので、普通に喜んでもらえるのが嬉しい。めちゃくちゃ嬉しい。
エイダンとカーターは早速、絵本を開く。
「……」
俺はコタツに入り、真剣に読む二人の様子を伺う。
うぅ、緊張する。エイダン達相手でも、やっぱり緊張する。何度も何度もやっているのに緊張する。
クッキーを口に含んでは、乾いた口をジュースで潤す。
俺の緊張をかぎ取ったのか、リュネとケンが頭の葉っぱで俺の首筋をくすぐり、アルが頭の中でわたわたしていた。
ミズチはカーターの肩に乗り、絵本を覗き込んでいる。カーターはそんなミズチに気が付いていないらしく、興奮した面持ちで絵本を読み進めている。
「ふぅ」
カーターがパタンと絵本を閉じた。コップを手に取り、ジュースを飲んでいる。
エイダンはまだ読んでいる。何度か首を傾げては、前のページに戻ったりしている。
……そこが凄いと思うんだよな。
ぶっちゃけ、エイダンは普通の五歳児の知能だ。いや、冒険者という大人っぽい子供と接している分、それなりに賢いというかなんというか、経験があるが、それでもライン兄さんやカーターに比べるとアレだ。
まぁ比べるものでもないんだが。個性と才能だし。比べたところでなにかが変わるわけでもないし。
だけど、エイダンの凄いところは読み直すところだと思ってる。分からなければ、素直に誰かに尋ねるし、そこに忌憚がない。理解できない事を直ぐに放り出すのではなく、考え直したり、尋ねたり。
素直に尊敬できるんだよな。
まぁ、そんな変な事を思ってしまうほどにはちょっとドキドキしてる。
なんでカーター黙ったままなの? え、ちょっと感想を……
「なぁ、セオ」
「な、何? 面白くなかった? え、酷かった?」
「い、いや、面白かったぞ。絵は奇麗だし、動きが分かりやすいし、それに文章も分かりやすいし。けど」
俺はゴクリと唾を飲む。
「けど?」
「なんというか、文字の量をもうちょっと増やせないか? 短い文章もいいが、普通の本みたいな長いやつも読みたい。ああ、絵本が嫌だって言ってるわけじゃないぞ? ただ、子供向け? いや、僕も子供だし……」
カーターは首を傾げる。けど、なんとか思っている事を素直に伝えようとしてくれる。
それこそ、俺にとって嬉しい態度だ。
「そう。今までの話って教会の話だろっ? 説法臭いというか、単純というか、こう複雑な絵本ってないのか? って話で、いや、これも面白いんだぞっ! いつも読むのが楽しいし、だが、なんというか、な?」
カーターが少しだけ俺の顔を伺いながら、そんな事をいう。
玄関ではあんな嫌らしい事を言ってたのに、こういう時は純粋というか、優しいというか。
やっぱりいいやつだよな、カーター。
まぁ、兎も角。
「言いたいことは分かったよ。確かにカーターのレベルだと物足りないと感じるかもね」
そもそも絵本はブラウの為に作っている。ライン兄さんやカーターのような同年代に比べて明らかに理解の良いレベルではなく、普通の子供向けに作ってる。
けど、うん。
前世で言えば、小学生や中学生向けの絵本っていうのもいいな。
子分の猪二人をつれた狐の泥棒みたいな感じでもいいし、例えば現実的な植物や動物の成長をモチーフにした科学系っていうのも……
「あっ! ねぇ、カーターっ、魔道具とか魔法についての絵本ってどう思うっ?」
「うぉっ、急に大声出すなっ! ……で、魔法や魔道具についての絵本? それってどんな感じだ?」
「う~ん。読む人のレベルによるけど、生活魔法とかの教本って感じ? 生活魔法が多くの普及すれば、雪だるま式一般のに生活レベルもそれなりに上がるし、大人が魔法を理解しやすく――」
「ああ、そういう変な話は分からんから、後にしてくれ」
「あ、そうだね」
確かに子供のカーターにとっては変な話だ。
俺は、世の中がより良くなって欲しいとはあんまり思っていない。そのより良くの『良い』というのを無根拠に信じられないからだ。信じられるほど、俺は賢くない。
けど、より可能性が広がって欲しいとは思ってる。
無限の可能性というのは、プラスにもマイナスにも働く。
漫画やラノベで無限の力とか、万能の力とか言っているが、意外と間違っているのだ。あれ。
万能の力をもっているということは、出来るという能力も、そして出来ないという能力も使えるという事。
つまり、良いことだけではない。
だが、可能性を切り拓く事のできる環境であったほうが、なんというか、こう、そうなって欲しいと思ってしまう。
たぶん、これは俺の精神が一応大人だからこそ、そう思うのだ。可能性を自ら制限してしまっているからこそだ。それに前世の地球を知っているのもあるだろうが。
つまり、無限の可能性を持ち自ら選ぶ力を持つカーターにとっては関係ない話。
カーターはそれより、と続ける。
「なぁ、そういえば魔道具で分からないところがあったんだ。お前が魔法や魔道具の絵本を描くって事は、両方とも理解してるんだろ?」
「うん、まぁ一通りは。といっても、今理解されている事を理解しているだけであって、未知を既知としたわけではないけど」
「……は? 何言ってんだ、お前」
カーターがトンチを目の当たりにしたような顔になった。
まぁ、そうなるよね。実際、トンチみたいな事を言ってるんだし。
「いや、何でもないよ。で、それでなに――」
なので、そういう難しいというか、面倒な話は置いておく。なので話の流れからして、魔法や魔道具の何が分からないのかカーターに尋ねようとして。
「すっげぇっ、面白かったぞっ!」
「うわぁっ!」
「うおぉっ!」
エイダンがガッと俺の肩を掴んだ。間にカーターを挟んでいたため、カーターが驚きのけ反る。
そういえば、エイダンがいた。あまりに静かだったものだから忘れてた。夢中で読んでいたから、静かだったのだ。
エイダンは興奮したようにキラキラと赤錆色の瞳を輝かす。
「まず、ここだっ! 少女が妖精と踊るここっ! なんか、ぶわぁっと絵が動くような感じがして、それで花の匂いを感じたっ! 凄いぞっ!」
「ちょ、ちょ――」
「あと、このページも。ガーっとなって、あと、最初のページと同じ形? 感じ? 流れ?」
「構図。構図ねっ!」
「そう、それっ、前に言ってた構図っ! 確か対比だったかっ? なんかジーンとくるっていうか、時間の流れを感じるというかっ! 今までの雲の昇り龍との出会いとか、太陽の外套とかで得たこう、感覚? 経験? が、反映されててっ」
「まぁ、少女の成長が分かるようにそうしたからね」
グイグイとエイダンがくる。
いつもこんな感じだ。前は、もっとぐわぁっとかガーっとかそんな擬音が多かったのだが、十回近く感想を求めていった結果、今の語彙力を身に着けた感じだ。
それに、何よりエイダンが凄いのが、結構細かなところまで気が付くということだ。洞察力があるというか。感覚的なところが大きいんだが。
けど、構図の話だって、エイダンは誰にも教わることなく感覚的に気が付いたんだよな。そのあと、俺が言葉で補足したけど。
そう思いながら、エイダンの感想を嬉しそうに聞いていると。
「ぼ、僕だって色々と感想があるぞっ!」
「ちょ、カーターっ。首っ、肩はいいけど、首は駄目っ。死ぬッ!」
エイダンの感想のマシンガンに何を焦ったのか、俺の首を掴みながら、エイダンと同じ速度で感想のマシンガンを放ってくる。
しょ、聖徳太子じゃないんだぞっ! ちょっと、聞き取れ――
――では、自動記録しておきます。
え、何っ? “研究室”っ? 俺が指示してないのに勝手に動い――
「ちょ、セオ。聞いてるっ!?」
「そうだぞっ。まだ言いたいことがたくさんあるぞっ!」
そんな疑問に対処する前に、俺は今すぐにこの場から脱出しないと呼吸困難になってしまう。
俺は肩や首を掴む二人の手を払いのけ、コタツから飛び出した。
「僕らにできることなんて限られてるぞ」
ユナが出て行ったあと、エイダンとカーターが警戒したように俺を見る。
「そんなに俺が信用ならない?」
「ああ」
「だな。だいたい、脅してきたやつを信用できるか」
「心外な」
軽口を叩き合いながら、俺は肩に昇ってきたリュネとケンを撫でる。
「けど、その頼みは今じゃない。今後のために取っておくよ」
「んなっ!」
「卑怯だぞ!」
エイダンがパクパクと口を動かす。カーターは掴みかかるように非難する。
いつもなら、そこにプラスして普通に手を出してくるのだが、今はコタツから出たくないためか、ガタッと立ち上がろうとしても出れない感じになっている。
見ていて面白い。
「まぁもしかしたら忘れてるかもしれないし、それにできない頼みはしないから」
「……ケッ」
「……チッ」
エイダンとカーターは胡散臭い詐欺師を見るような目で俺を見た後、そっぽを向いた。ユナが持ってきたクッキーを口に含む。
俺もコタツに入ってお菓子やジュースを飲みたいが、それよりも先にやらなければならない事がある。
ッという事で、床に積み重なっている箱の束からガサゴソとものを取り出す。
「それよりも、はい。いつも通り感想をお願い」
「おおっ! 新作かっ!」
「おい、いつも通り持ちかっていいんだよなっ?」
取り出した二冊の絵本を見て、尖がらせていた口先を緩ませ、二人は宝物を貰ったかのような面持ちになる。
「うん」
ライン兄さんとの合作ではあるが、けれどその絵本の制作には俺も関わってる。主に物語や文章方面で。
なので、普通に喜んでもらえるのが嬉しい。めちゃくちゃ嬉しい。
エイダンとカーターは早速、絵本を開く。
「……」
俺はコタツに入り、真剣に読む二人の様子を伺う。
うぅ、緊張する。エイダン達相手でも、やっぱり緊張する。何度も何度もやっているのに緊張する。
クッキーを口に含んでは、乾いた口をジュースで潤す。
俺の緊張をかぎ取ったのか、リュネとケンが頭の葉っぱで俺の首筋をくすぐり、アルが頭の中でわたわたしていた。
ミズチはカーターの肩に乗り、絵本を覗き込んでいる。カーターはそんなミズチに気が付いていないらしく、興奮した面持ちで絵本を読み進めている。
「ふぅ」
カーターがパタンと絵本を閉じた。コップを手に取り、ジュースを飲んでいる。
エイダンはまだ読んでいる。何度か首を傾げては、前のページに戻ったりしている。
……そこが凄いと思うんだよな。
ぶっちゃけ、エイダンは普通の五歳児の知能だ。いや、冒険者という大人っぽい子供と接している分、それなりに賢いというかなんというか、経験があるが、それでもライン兄さんやカーターに比べるとアレだ。
まぁ比べるものでもないんだが。個性と才能だし。比べたところでなにかが変わるわけでもないし。
だけど、エイダンの凄いところは読み直すところだと思ってる。分からなければ、素直に誰かに尋ねるし、そこに忌憚がない。理解できない事を直ぐに放り出すのではなく、考え直したり、尋ねたり。
素直に尊敬できるんだよな。
まぁ、そんな変な事を思ってしまうほどにはちょっとドキドキしてる。
なんでカーター黙ったままなの? え、ちょっと感想を……
「なぁ、セオ」
「な、何? 面白くなかった? え、酷かった?」
「い、いや、面白かったぞ。絵は奇麗だし、動きが分かりやすいし、それに文章も分かりやすいし。けど」
俺はゴクリと唾を飲む。
「けど?」
「なんというか、文字の量をもうちょっと増やせないか? 短い文章もいいが、普通の本みたいな長いやつも読みたい。ああ、絵本が嫌だって言ってるわけじゃないぞ? ただ、子供向け? いや、僕も子供だし……」
カーターは首を傾げる。けど、なんとか思っている事を素直に伝えようとしてくれる。
それこそ、俺にとって嬉しい態度だ。
「そう。今までの話って教会の話だろっ? 説法臭いというか、単純というか、こう複雑な絵本ってないのか? って話で、いや、これも面白いんだぞっ! いつも読むのが楽しいし、だが、なんというか、な?」
カーターが少しだけ俺の顔を伺いながら、そんな事をいう。
玄関ではあんな嫌らしい事を言ってたのに、こういう時は純粋というか、優しいというか。
やっぱりいいやつだよな、カーター。
まぁ、兎も角。
「言いたいことは分かったよ。確かにカーターのレベルだと物足りないと感じるかもね」
そもそも絵本はブラウの為に作っている。ライン兄さんやカーターのような同年代に比べて明らかに理解の良いレベルではなく、普通の子供向けに作ってる。
けど、うん。
前世で言えば、小学生や中学生向けの絵本っていうのもいいな。
子分の猪二人をつれた狐の泥棒みたいな感じでもいいし、例えば現実的な植物や動物の成長をモチーフにした科学系っていうのも……
「あっ! ねぇ、カーターっ、魔道具とか魔法についての絵本ってどう思うっ?」
「うぉっ、急に大声出すなっ! ……で、魔法や魔道具についての絵本? それってどんな感じだ?」
「う~ん。読む人のレベルによるけど、生活魔法とかの教本って感じ? 生活魔法が多くの普及すれば、雪だるま式一般のに生活レベルもそれなりに上がるし、大人が魔法を理解しやすく――」
「ああ、そういう変な話は分からんから、後にしてくれ」
「あ、そうだね」
確かに子供のカーターにとっては変な話だ。
俺は、世の中がより良くなって欲しいとはあんまり思っていない。そのより良くの『良い』というのを無根拠に信じられないからだ。信じられるほど、俺は賢くない。
けど、より可能性が広がって欲しいとは思ってる。
無限の可能性というのは、プラスにもマイナスにも働く。
漫画やラノベで無限の力とか、万能の力とか言っているが、意外と間違っているのだ。あれ。
万能の力をもっているということは、出来るという能力も、そして出来ないという能力も使えるという事。
つまり、良いことだけではない。
だが、可能性を切り拓く事のできる環境であったほうが、なんというか、こう、そうなって欲しいと思ってしまう。
たぶん、これは俺の精神が一応大人だからこそ、そう思うのだ。可能性を自ら制限してしまっているからこそだ。それに前世の地球を知っているのもあるだろうが。
つまり、無限の可能性を持ち自ら選ぶ力を持つカーターにとっては関係ない話。
カーターはそれより、と続ける。
「なぁ、そういえば魔道具で分からないところがあったんだ。お前が魔法や魔道具の絵本を描くって事は、両方とも理解してるんだろ?」
「うん、まぁ一通りは。といっても、今理解されている事を理解しているだけであって、未知を既知としたわけではないけど」
「……は? 何言ってんだ、お前」
カーターがトンチを目の当たりにしたような顔になった。
まぁ、そうなるよね。実際、トンチみたいな事を言ってるんだし。
「いや、何でもないよ。で、それでなに――」
なので、そういう難しいというか、面倒な話は置いておく。なので話の流れからして、魔法や魔道具の何が分からないのかカーターに尋ねようとして。
「すっげぇっ、面白かったぞっ!」
「うわぁっ!」
「うおぉっ!」
エイダンがガッと俺の肩を掴んだ。間にカーターを挟んでいたため、カーターが驚きのけ反る。
そういえば、エイダンがいた。あまりに静かだったものだから忘れてた。夢中で読んでいたから、静かだったのだ。
エイダンは興奮したようにキラキラと赤錆色の瞳を輝かす。
「まず、ここだっ! 少女が妖精と踊るここっ! なんか、ぶわぁっと絵が動くような感じがして、それで花の匂いを感じたっ! 凄いぞっ!」
「ちょ、ちょ――」
「あと、このページも。ガーっとなって、あと、最初のページと同じ形? 感じ? 流れ?」
「構図。構図ねっ!」
「そう、それっ、前に言ってた構図っ! 確か対比だったかっ? なんかジーンとくるっていうか、時間の流れを感じるというかっ! 今までの雲の昇り龍との出会いとか、太陽の外套とかで得たこう、感覚? 経験? が、反映されててっ」
「まぁ、少女の成長が分かるようにそうしたからね」
グイグイとエイダンがくる。
いつもこんな感じだ。前は、もっとぐわぁっとかガーっとかそんな擬音が多かったのだが、十回近く感想を求めていった結果、今の語彙力を身に着けた感じだ。
それに、何よりエイダンが凄いのが、結構細かなところまで気が付くということだ。洞察力があるというか。感覚的なところが大きいんだが。
けど、構図の話だって、エイダンは誰にも教わることなく感覚的に気が付いたんだよな。そのあと、俺が言葉で補足したけど。
そう思いながら、エイダンの感想を嬉しそうに聞いていると。
「ぼ、僕だって色々と感想があるぞっ!」
「ちょ、カーターっ。首っ、肩はいいけど、首は駄目っ。死ぬッ!」
エイダンの感想のマシンガンに何を焦ったのか、俺の首を掴みながら、エイダンと同じ速度で感想のマシンガンを放ってくる。
しょ、聖徳太子じゃないんだぞっ! ちょっと、聞き取れ――
――では、自動記録しておきます。
え、何っ? “研究室”っ? 俺が指示してないのに勝手に動い――
「ちょ、セオ。聞いてるっ!?」
「そうだぞっ。まだ言いたいことがたくさんあるぞっ!」
そんな疑問に対処する前に、俺は今すぐにこの場から脱出しないと呼吸困難になってしまう。
俺は肩や首を掴む二人の手を払いのけ、コタツから飛び出した。
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