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てんやわんやの新たな日常
年頃なんです(一人は大人):Younger sister
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「……もしかしてあの部屋にいたのですか?」
「うん、そうなんだよね」
ライン兄さんは寝間着と下着を取りにいくため自室へと戻り、俺とエドガー兄さんはブラウとアルたちをつれてリビングに戻っていた。
レモンにブラウを預けようと思ったからだ。
なのだが。
「どうします?」
「どうしよう……」
「……嫌な予感がする」
面倒なことになってしまった。
レモンの膝の上で寝転ぶブラウは、ユキをお気に入りとしたらしい。今もギュッと抱きしめている。
まぁそれはいい。ユキは優しくて温厚だから、涎が甲羅に垂れたりしても嫌がらないし、それに清潔だからブラウの近くにいても衛生的に問題ない。
けど、ユキはアルたちと一緒にいたいらしい。ここ最近は、レモンよりもアルたちと一緒にいる事が多くなってきた。ちょっとレモンがそれでいじけていたが、今は置いておく。
ユキはようやく一歳になる子供だ。といっても冬雪亀の寿命的に百歳経つまで子供らしいが。
アルたちも子供だ。っというか生後半年近くの赤ん坊だ。
ミズチは四歳くらいだとか。
まぁどっちにしろ兄弟というか、皆離れ離れになるのが嫌なのだ。寝る時だけは、俺やライン兄さん、レモンそれぞれにひっつくが、それでもだ。
そしてだけど、俺とアルたちは一緒に風呂に入っている。
っということで、俺とエドガー兄さんがここを離れようとすると、アルたちが一緒に風呂に入ろうと俺たちに付いてくることになり、ブラウに抱きしめられているユキだけが置いていかれる。
そしてユキがヌーヌーと泣いて、バタバタと手足を動かし、アルたちについていこうとして、ブラウが置いていかれる。
ブラウが泣きそうになる。
やばい、と思って俺たちが引き返し、ユキをブラウに引っ付ける。
そんな構造になってしまった。ブラウを泣かせると、強制的にアテナ母さんが起きてしまうので、それは避けたいのだ。
「あれ? 浴室にいかないの?」
「それが……」
と、自室から寝間着と下着を取ってきたライン兄さんが未だに浴室に行ってない俺たちに首を傾げ、事情を説明する。
すると、ライン兄さんは直ぐに何てことないという感じに、ある提案をした。俺とエドガー兄さんが思いついてたけど言いにくい提案だった。
「じゃあ、ブラウも一緒に風呂に入れば? もう風呂に入れるでしょ? レモンがいれば、万が一はないと思うし」
「……いや、そうなんだけど……ねぇ、エドガー兄さん?」
「ああ、そうだな……」
俺とエドガー兄さんはレモンの方を一瞬チラリと見て、苦笑いする。
俺は肉体やそれに連なる精神――脳は子供でも、前世の記憶がある。つまり大人だ。また、エドガー兄さんは十歳。つまり思春期の男の子だ。
つまり、レモンと一緒に風呂に入ることが小っ恥ずかしのだ。しかも厄介なことにレモンは容姿がいい。プロポーションも。中身がアレだとしても、余計なのだ。
……ライン兄さんは五歳児なのでそんな事は気にしない。うん? と首を傾げている。純真だ。
それが分かったのか、レモンは大丈夫ですよ、という。
「なら、私はメイド服で入りますよ。ブラウ様を見るだけですし」
「いや、それでも――」
「別に、エドガー様たちの裸なんて気にしませんって。だいたい二人の裸なんてこんな小さいときから知っているんですし、恥ずかしがる事はありませんよ」
レモンが両手を亀ほどの大きさにしながら、事もなにげにそんな事をいう。っというか、少し意地悪な笑顔だ。
「もしかして私を意識してるんですか?」
そんな笑顔でクシシとレモンがのたまうものだから、思わずイラッとしてしまう。エドガー兄さんもだ。
「してねぇよ。な、セオ」
「うん、そうだね。レモンなんか意識するわけないじゃん」
っということで、レモンの術中に乗せられた俺たちは浴室へと移動した。一応、アランやユナに状況を説明しておいた。
そうして脱衣室で服を脱ぐ……
「あれ? なんでエド兄もセオもタオルなんて巻いてるの?」
「な、なんでもだっ」
「そうだよ、たまたま巻きたい気分なんだよっ」
エドガー兄さんと俺はどもりながらそういう。
レモンはユキを抱いているブラウをモフモフの狐しっぽで器用に抱えながら、ブラウ専用の石鹸等々を用意していた。が、一瞬だけクスッと笑う。
俺たちはバッと脱衣所と浴室の間の扉を開け、飛び込む。不思議だなぁ、と言った感じに首を傾げたライン兄さんは、まぁ、いっか、と頷き浴室へと入る。
アルたちは石鹸に気を取られていたが、俺たちが浴室に入ったのに気が付くと、タタタタッと駆けてきた。そこまで離れていないから、ユキは泣くことはない。
うちの浴室は程よく広い。小さめの銭湯に近いかもしれない。
小さな椅子が四つほどに、大人が普通に腰を掛けられる椅子が一つ。桶も結構あり、魔道具のシャワーが三つほど。それぞれに鏡がついている。
風呂は四畳ほどか。深さが段々となっており、大人用と子供用と言った感じだ。まぁ、俺が立てば大人用でも顔が出せるくらいだ。
基本的に家の作りが質素な家でも、貴族の屋敷であるから浴室は豪華なのだ。あと、ロイス父さんとアテナ母さんが風呂好きなのもある。
冒険者をしていた反動で、温かなお湯が出るシャワーやお風呂が好きになったのだとか。使っている水は特殊な源泉から引いてきた水らしく、なんというか温泉っぽい効能があるのだとか。
まぁいい。
「ライン兄さん。体洗う石鹸とって」
「分かった。あ、セオ。いつもの感じに魔力注いで。なんか最近精密操作ができなくて……」
「え、また? 前に絵本作った時からだよね?」
「そうなんだよね。魔力を込めて絵本を描いたら、予想以上にいい仕上がりで、けど、それをずっとやってたら引っ張られるっていうか……」
ライン兄さんがパッと投げた石鹸を受け取りながら、俺は遠隔魔力操作でライン兄さんのシャワーに魔力を注ぐ。
程よい水圧のがでてきて、床を這っていたミズチが飛び出してライン兄さんの体に巻きつく。
……なんか、あれだ。超絶美しい男の子が蛇に巻きつかれてるって……
ああっ、だめだめ。消えよ、前世の悪しき記憶っ!
表情に出ない様にスンッとしながら、俺は頷く。
「ふぅん、今度時間ができたら調べるか」
「お願い」
任せて、と返事をし、俺は体を洗う石鹸を大き目のタオルと小さめのタオルそれぞれに擦りつけ泡立てる。
大き目のタオルを体に掛けた後、お湯で濡れて癖毛がが潰れた頭の上でワッチャワッチャと踊っているアルたちを順番に掴む。
「まずはアルね」
「アル~~~」
どうにもアルたちは植物でもあるが、動物でもあるらしい。なので、なんかお湯に使っても大丈夫だし、こうして石鹸を泡立てたタオルで体を擦っても問題ないのだ。
まぁそれでも繊細で柔らかなタオルを使っているのだが。
「次はリュネ」
「リュ~~~ネ」
石鹸で洗い終わったアルを空中に放り投げる。それと同時に〝念動〟でシャワーを動かし、魔力を注いでお湯を出す。泡と汚れを落とす。
アル~と楽し気に笑っていたアルがシャワーの水圧で飛ばされ、空中を舞う。
その間に俺は気持ちよさそうに目を細めているリュネを丹念にタオルで優しくこする。ちょっと細いのでアル以上に気を付ける。
そしてアルがポテっと俺の頭の上に戻った時にリュネを空中に放り投げる。
「最後にケン」
「ケ~~~ン」
同時にケンを手の中に掴む。
そこからは先ほどと同じだ。リュネは〝念動〟で動かしたシャワーで石鹸と汚れを落とし、その間にケンを洗う。
そしてリュネが頭に落ちた瞬間、ケンを放り投げる。
「さぁ、こっちだよ」
俺はそのまま立ち上がり、近くに用意していたアルたち専用の桶型お風呂にアルとリュネを入れる。桶型お風呂はちょっと大きく、アルたちがはしゃぎ回れるくらいだ。
だから俺の両手ではそれを持ち上げられないから、〝念動〟で持ち上げる。
そしてその瞬間にケンが桶型お風呂にぽてっと落ちてくる。
「相変わらず、気持ち悪いというか、なんというか」
「そうだよね。なんでお風呂でそんな職人技みたいなことしてるの?」
丁度湯舟に足を入れたエドガー兄さんとライン兄さんが、そんな俺の様子を見て苦笑いをしていた。
俺も湯舟に足を入れ、水魔術で湯舟のお湯を球体状にすくい、アルたちの桶型お風呂にそれを注ぐ。ライン兄さんの首に巻きついていたミズチが、お湯の上を滑って桶型お風呂に飛び込む。
桶型お風呂を湯舟に浮かべる。クルクルと回りながら、どんぶらと移動する。
「アル~」
「リュネ~」
「ケン~」
「シュ~」
皆が気持ちよさそうな声を漏らす。
丁度その時。
「キチンと頭と体を洗いましたか? あと、エドガー様とセオ様。湯舟にタオルをいれてはいけません」
「洗ったから。洗った。だから、ちょっ、タオル」
「そうだよ、レモンっ」
湯気で少し体に引っ付いているメイド服を身に纏いながら、レモンが〝念動〟で体を隠している俺たちのタオルを剥がしてきた。
抵抗むなしく、剥がされた。
「全く。ライン様も頭と体、キチンと洗いましたか?」
「うん、洗ったよ」
「……そうですか。ちょっと早すぎるような気もしますが、男の子だとこんなもんですかね」
そういいながら、大き目の椅子の腰を掛けたレモンはガーゼタオルを濡らし、尻尾で抱きかかえていたブラウを膝へと乗せ、顔を拭い始めた。
「うん、そうなんだよね」
ライン兄さんは寝間着と下着を取りにいくため自室へと戻り、俺とエドガー兄さんはブラウとアルたちをつれてリビングに戻っていた。
レモンにブラウを預けようと思ったからだ。
なのだが。
「どうします?」
「どうしよう……」
「……嫌な予感がする」
面倒なことになってしまった。
レモンの膝の上で寝転ぶブラウは、ユキをお気に入りとしたらしい。今もギュッと抱きしめている。
まぁそれはいい。ユキは優しくて温厚だから、涎が甲羅に垂れたりしても嫌がらないし、それに清潔だからブラウの近くにいても衛生的に問題ない。
けど、ユキはアルたちと一緒にいたいらしい。ここ最近は、レモンよりもアルたちと一緒にいる事が多くなってきた。ちょっとレモンがそれでいじけていたが、今は置いておく。
ユキはようやく一歳になる子供だ。といっても冬雪亀の寿命的に百歳経つまで子供らしいが。
アルたちも子供だ。っというか生後半年近くの赤ん坊だ。
ミズチは四歳くらいだとか。
まぁどっちにしろ兄弟というか、皆離れ離れになるのが嫌なのだ。寝る時だけは、俺やライン兄さん、レモンそれぞれにひっつくが、それでもだ。
そしてだけど、俺とアルたちは一緒に風呂に入っている。
っということで、俺とエドガー兄さんがここを離れようとすると、アルたちが一緒に風呂に入ろうと俺たちに付いてくることになり、ブラウに抱きしめられているユキだけが置いていかれる。
そしてユキがヌーヌーと泣いて、バタバタと手足を動かし、アルたちについていこうとして、ブラウが置いていかれる。
ブラウが泣きそうになる。
やばい、と思って俺たちが引き返し、ユキをブラウに引っ付ける。
そんな構造になってしまった。ブラウを泣かせると、強制的にアテナ母さんが起きてしまうので、それは避けたいのだ。
「あれ? 浴室にいかないの?」
「それが……」
と、自室から寝間着と下着を取ってきたライン兄さんが未だに浴室に行ってない俺たちに首を傾げ、事情を説明する。
すると、ライン兄さんは直ぐに何てことないという感じに、ある提案をした。俺とエドガー兄さんが思いついてたけど言いにくい提案だった。
「じゃあ、ブラウも一緒に風呂に入れば? もう風呂に入れるでしょ? レモンがいれば、万が一はないと思うし」
「……いや、そうなんだけど……ねぇ、エドガー兄さん?」
「ああ、そうだな……」
俺とエドガー兄さんはレモンの方を一瞬チラリと見て、苦笑いする。
俺は肉体やそれに連なる精神――脳は子供でも、前世の記憶がある。つまり大人だ。また、エドガー兄さんは十歳。つまり思春期の男の子だ。
つまり、レモンと一緒に風呂に入ることが小っ恥ずかしのだ。しかも厄介なことにレモンは容姿がいい。プロポーションも。中身がアレだとしても、余計なのだ。
……ライン兄さんは五歳児なのでそんな事は気にしない。うん? と首を傾げている。純真だ。
それが分かったのか、レモンは大丈夫ですよ、という。
「なら、私はメイド服で入りますよ。ブラウ様を見るだけですし」
「いや、それでも――」
「別に、エドガー様たちの裸なんて気にしませんって。だいたい二人の裸なんてこんな小さいときから知っているんですし、恥ずかしがる事はありませんよ」
レモンが両手を亀ほどの大きさにしながら、事もなにげにそんな事をいう。っというか、少し意地悪な笑顔だ。
「もしかして私を意識してるんですか?」
そんな笑顔でクシシとレモンがのたまうものだから、思わずイラッとしてしまう。エドガー兄さんもだ。
「してねぇよ。な、セオ」
「うん、そうだね。レモンなんか意識するわけないじゃん」
っということで、レモンの術中に乗せられた俺たちは浴室へと移動した。一応、アランやユナに状況を説明しておいた。
そうして脱衣室で服を脱ぐ……
「あれ? なんでエド兄もセオもタオルなんて巻いてるの?」
「な、なんでもだっ」
「そうだよ、たまたま巻きたい気分なんだよっ」
エドガー兄さんと俺はどもりながらそういう。
レモンはユキを抱いているブラウをモフモフの狐しっぽで器用に抱えながら、ブラウ専用の石鹸等々を用意していた。が、一瞬だけクスッと笑う。
俺たちはバッと脱衣所と浴室の間の扉を開け、飛び込む。不思議だなぁ、と言った感じに首を傾げたライン兄さんは、まぁ、いっか、と頷き浴室へと入る。
アルたちは石鹸に気を取られていたが、俺たちが浴室に入ったのに気が付くと、タタタタッと駆けてきた。そこまで離れていないから、ユキは泣くことはない。
うちの浴室は程よく広い。小さめの銭湯に近いかもしれない。
小さな椅子が四つほどに、大人が普通に腰を掛けられる椅子が一つ。桶も結構あり、魔道具のシャワーが三つほど。それぞれに鏡がついている。
風呂は四畳ほどか。深さが段々となっており、大人用と子供用と言った感じだ。まぁ、俺が立てば大人用でも顔が出せるくらいだ。
基本的に家の作りが質素な家でも、貴族の屋敷であるから浴室は豪華なのだ。あと、ロイス父さんとアテナ母さんが風呂好きなのもある。
冒険者をしていた反動で、温かなお湯が出るシャワーやお風呂が好きになったのだとか。使っている水は特殊な源泉から引いてきた水らしく、なんというか温泉っぽい効能があるのだとか。
まぁいい。
「ライン兄さん。体洗う石鹸とって」
「分かった。あ、セオ。いつもの感じに魔力注いで。なんか最近精密操作ができなくて……」
「え、また? 前に絵本作った時からだよね?」
「そうなんだよね。魔力を込めて絵本を描いたら、予想以上にいい仕上がりで、けど、それをずっとやってたら引っ張られるっていうか……」
ライン兄さんがパッと投げた石鹸を受け取りながら、俺は遠隔魔力操作でライン兄さんのシャワーに魔力を注ぐ。
程よい水圧のがでてきて、床を這っていたミズチが飛び出してライン兄さんの体に巻きつく。
……なんか、あれだ。超絶美しい男の子が蛇に巻きつかれてるって……
ああっ、だめだめ。消えよ、前世の悪しき記憶っ!
表情に出ない様にスンッとしながら、俺は頷く。
「ふぅん、今度時間ができたら調べるか」
「お願い」
任せて、と返事をし、俺は体を洗う石鹸を大き目のタオルと小さめのタオルそれぞれに擦りつけ泡立てる。
大き目のタオルを体に掛けた後、お湯で濡れて癖毛がが潰れた頭の上でワッチャワッチャと踊っているアルたちを順番に掴む。
「まずはアルね」
「アル~~~」
どうにもアルたちは植物でもあるが、動物でもあるらしい。なので、なんかお湯に使っても大丈夫だし、こうして石鹸を泡立てたタオルで体を擦っても問題ないのだ。
まぁそれでも繊細で柔らかなタオルを使っているのだが。
「次はリュネ」
「リュ~~~ネ」
石鹸で洗い終わったアルを空中に放り投げる。それと同時に〝念動〟でシャワーを動かし、魔力を注いでお湯を出す。泡と汚れを落とす。
アル~と楽し気に笑っていたアルがシャワーの水圧で飛ばされ、空中を舞う。
その間に俺は気持ちよさそうに目を細めているリュネを丹念にタオルで優しくこする。ちょっと細いのでアル以上に気を付ける。
そしてアルがポテっと俺の頭の上に戻った時にリュネを空中に放り投げる。
「最後にケン」
「ケ~~~ン」
同時にケンを手の中に掴む。
そこからは先ほどと同じだ。リュネは〝念動〟で動かしたシャワーで石鹸と汚れを落とし、その間にケンを洗う。
そしてリュネが頭に落ちた瞬間、ケンを放り投げる。
「さぁ、こっちだよ」
俺はそのまま立ち上がり、近くに用意していたアルたち専用の桶型お風呂にアルとリュネを入れる。桶型お風呂はちょっと大きく、アルたちがはしゃぎ回れるくらいだ。
だから俺の両手ではそれを持ち上げられないから、〝念動〟で持ち上げる。
そしてその瞬間にケンが桶型お風呂にぽてっと落ちてくる。
「相変わらず、気持ち悪いというか、なんというか」
「そうだよね。なんでお風呂でそんな職人技みたいなことしてるの?」
丁度湯舟に足を入れたエドガー兄さんとライン兄さんが、そんな俺の様子を見て苦笑いをしていた。
俺も湯舟に足を入れ、水魔術で湯舟のお湯を球体状にすくい、アルたちの桶型お風呂にそれを注ぐ。ライン兄さんの首に巻きついていたミズチが、お湯の上を滑って桶型お風呂に飛び込む。
桶型お風呂を湯舟に浮かべる。クルクルと回りながら、どんぶらと移動する。
「アル~」
「リュネ~」
「ケン~」
「シュ~」
皆が気持ちよさそうな声を漏らす。
丁度その時。
「キチンと頭と体を洗いましたか? あと、エドガー様とセオ様。湯舟にタオルをいれてはいけません」
「洗ったから。洗った。だから、ちょっ、タオル」
「そうだよ、レモンっ」
湯気で少し体に引っ付いているメイド服を身に纏いながら、レモンが〝念動〟で体を隠している俺たちのタオルを剥がしてきた。
抵抗むなしく、剥がされた。
「全く。ライン様も頭と体、キチンと洗いましたか?」
「うん、洗ったよ」
「……そうですか。ちょっと早すぎるような気もしますが、男の子だとこんなもんですかね」
そういいながら、大き目の椅子の腰を掛けたレモンはガーゼタオルを濡らし、尻尾で抱きかかえていたブラウを膝へと乗せ、顔を拭い始めた。
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