88 / 316
一年
魔黒狩り、開始!:this fall
しおりを挟む※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
『それで、何もせずとも国王、王太子、宰相それぞれからこちら側に接触があると言ったか?』
笑いを収めて、声も表情も引き締めてきたテオドル大公に、私も『はい』と頷いた。
『この後会議だって仰ってましたし、それが本当なら、本人じゃなく派閥の誰かかも知れませんけどね?いずれにせよ、探りを入れにくる筈ですよ?』
『うん?あの会議の話は嘘だと?』
『ああ、いや、嘘じゃないとは思います。ただ、わざわざ、夕食は共に出来ないかも知れないと釘を刺すからには、本当は、会議は夕食を兼ねていて、今は派閥で集まる時間にしている可能性もあるんじゃないかと』
『ううむ……それだと、それぞれの思惑はともかく、王と王太子の意見が対立している可能性もあるが……』
『そうとも限りませんよ?国王陛下が、それぞれに情報網や意見、派閥がある事を承知した上で「それぞれの意見を持ち寄って、夕方再度集まろう」とでも仰られたなら、対立と言うよりは、合議制に重きを置いていらっしゃると言うだけの話になりますから』
裏を返せば、そこに意見を出せなければ、王太子として、あるいは宰相として失格の烙印を、周囲からも国王からも押される事になり、前段階での情報収集含め、法に外れた事でもやらかしてしまえば、それも同様と見做される。
穏健派と言われている国王ではあるけれど、良い意味で緊張感のある政治を行っているんじゃないだろうか。
テオドル大公も『うむ、あの陛下であればその方がしっくりくるな』と頷いていた。
『問題は、探りが入った時に、件の王弟の存在をそれぞれに明かすか否かだが――』
その時、不意に部屋の扉がノックされて、侍女と思われる女性の声が来客を告げた。
「大公殿下、失礼致します。ジーノ・フォサーティ宰相令息が、殿下にお会いしたいとの事なのですが……」
「……ほう?」
僅かに眉を動かしたテオドル大公に視線を向けると、大公は「ふむ…」と、こちらに説明するように顔を向け、口元に手をやった。
『彼奴は現宰相の養子であると同時に、王太子殿下の将来の側近候補と言われておってな。恐らくは王太子殿下の意を受けて来たのだろうとは思うが……後から宰相にも話の内容を問い質される可能性はあろうな』
『……ややこしいですね。それだと、結局最後に誰を立てるのか、あるいは上を共倒れさせたいのか、判断が難しいと言うか』
一見すると宰相家の人間ではあるけれど、養子である時点で、宰相家と言う枠の中に入れてしまって良いのかが、酷く曖昧だ。
かと言って、ミラン王太子の将来の側近候補だとしても、宰相の養子と言う時点で全幅の信頼を寄せて良いのかが見えづらい。
宰相家と王太子とが対立をしていないのであれば、確かに心強い側近候補ではあるだろうけど、ビリエル・イェスタフの処遇から推察するに、どうも「そうではない」感が拭えない。
『うむ。実は宰相にはもう一人、愛妾が産んだ息子がいるにはいるのだが、コレがちと問題大アリでな。そう言う意味では養子を取っておる事は王宮にいる大半の人間が納得をしておるのだ。ただ、愛妾はそれでは納得せんと言う訳でな。機会は平等に与える――と、宰相はしておるのだよ。故に、今ジーノが来たなら、後からもう一人の息子であるグイドが押しかけてくるやも知れん。その点は皆も承知しておいてくれるか』
『…まあでも、父親から情報を貰わないと動かないもう一人と、今既に扉の前にいる一人とでは、能力差含めて色々お察しですけどね』
その時点で、既に機会は不平等だ。
愛妾の子とは言え、実子の後押しをしていると取られてしまっても不思議じゃない。
『父の心子知らず――と、確かに言いたいところではあるが、宰相としては、不出来な実子を推す声を潰してしまいたいが故に、敢えて「ここまでお膳立てしてやっても出来ない」事を周囲に知らしめたいんじゃないかと、儂なんかは思っとるがな。宰相は、あまり家庭を顧みる男ではないし、何よりも宰相家の存続と発展を至上としておるしな』
『…それはそれで「宰相家でやってくれ。王宮を巻き込むな」と言いたくなる気もしますけどね』
バッサリと切って捨てた私に、テオドル大公は呵々と笑った。
『まあ、所詮バリエンダールの事。アンジェスに実害が及ばぬ内は、遠巻きに見ているのが良かろうて。とりあえずジーノには、件の王弟の話は「聞かれればする」の立場でいこうと思っておるよ』
バリエンダール側からアンジェスへの訪問を約束させる事は、今回の渡航における帰国の為の必須要件であり、その為には、必要以上に情報を出し惜しむ訳にもいかないのだ。
「……殿下?」
「うむ、待たせて済まぬな。中に案内してくれて構わぬぞ」
侍女からの再確認に答えたテオドル大公の声に前後しつつ、扉は静かに開かれた。
「――おお、王太子殿下もそうだったが、其方も大きくなったな、ジーノ!見違えたぞ」
深々と〝ボウ・アンド・スクレープ〟の礼儀を遵守する青年に、テオドル大公も大きく頷いている。
気持ちは分かります。見た目に成長したって言うだけの話じゃないですよね。
サレステーデの王子サマ方は、ちょっと酷かったですからね。
これが本来の高位貴族のあるべき姿だと、思わず頷いてしまったんだろうな…。
「お久しぶりです、テオドル大公殿下。アンジェスからお越しになられたばかりで、お疲れであろうところ、お時間を頂戴してしまい申し訳ございません」
バリエンダールの宰相サマは、多少は王家の血があるのか、年齢故か、見事なグレイヘアだった。
一方で目の前のこの青年は、晴れた空の色を思わせる水色の髪をしており、養子と言われれば「なるほど」となる外見だった。
「良い良い、気にするな。今回は私的に来ておる訳でもないし、時間は有限だ。其方こそ茶を飲む時間くらいはあるのか?儂を若者イジメをしておるような頑固ジジイにはしてくれるな?」
暗に「座れ」と大公が言っているのを、この場の全員が察した。
私とマトヴェイ外交部長はすぐさま、少し離れたソファの方へと移動をし、それを目にしたジーノ青年も「殿下には敵いません」と首を振りつつ、入口付近から部屋の中へと近付いてきた。
「それで今日は其方は誰の使者としてここへ来た?あまり駆け引きはせんでくれると有難いんだがな」
単刀直入なテオドル大公の言葉に「ははは」と、ジーノ青年は乾いた笑い声を洩らした。
明らかに「どの口が仰るか」と言っている目だ。
なるほど、無意味にテオドル大公の肩書に委縮したり阿ったりしてこない辺り、優秀さを買われて宰相家の養子になったと言うのも、あながち過大評価ではないんだろう。
「ああ、でも今回は四日間しかいらっしゃらないんでしたね。であれば、確かに昔の様に色々と手ほどきをして頂く訳にもいきませんね」
「まあ、其方やミラン殿下があまりに無鉄砲すぎて、口を挟みたくなっただけの事よ。さすがに少しは成長したのだろう?」
…何を手ほどきしたのかちょっと、いやだいぶ気になる。
後で聞いてみよう。
多分、私のそんな興味津々な視線に気が付いたんだろう。
テオドル大公が、ちょっと大きめの咳払いをして、ジーノ青年も「すみません、話がそれました」と微笑った。
「私は、今はミラン王太子殿下からの命でこちらに参りました。大公殿下に、さっき出来なかった質問がある――との事で」
そしてジーノ青年は浮かべていた笑顔を消して、背筋もピンと伸ばし直した。
「――テオ殿、私に言い忘れていた事はないか?――だ、そうです」
聞き返さずとも、何の話かアンジェス側は全員察しがついていた。
『それで、何もせずとも国王、王太子、宰相それぞれからこちら側に接触があると言ったか?』
笑いを収めて、声も表情も引き締めてきたテオドル大公に、私も『はい』と頷いた。
『この後会議だって仰ってましたし、それが本当なら、本人じゃなく派閥の誰かかも知れませんけどね?いずれにせよ、探りを入れにくる筈ですよ?』
『うん?あの会議の話は嘘だと?』
『ああ、いや、嘘じゃないとは思います。ただ、わざわざ、夕食は共に出来ないかも知れないと釘を刺すからには、本当は、会議は夕食を兼ねていて、今は派閥で集まる時間にしている可能性もあるんじゃないかと』
『ううむ……それだと、それぞれの思惑はともかく、王と王太子の意見が対立している可能性もあるが……』
『そうとも限りませんよ?国王陛下が、それぞれに情報網や意見、派閥がある事を承知した上で「それぞれの意見を持ち寄って、夕方再度集まろう」とでも仰られたなら、対立と言うよりは、合議制に重きを置いていらっしゃると言うだけの話になりますから』
裏を返せば、そこに意見を出せなければ、王太子として、あるいは宰相として失格の烙印を、周囲からも国王からも押される事になり、前段階での情報収集含め、法に外れた事でもやらかしてしまえば、それも同様と見做される。
穏健派と言われている国王ではあるけれど、良い意味で緊張感のある政治を行っているんじゃないだろうか。
テオドル大公も『うむ、あの陛下であればその方がしっくりくるな』と頷いていた。
『問題は、探りが入った時に、件の王弟の存在をそれぞれに明かすか否かだが――』
その時、不意に部屋の扉がノックされて、侍女と思われる女性の声が来客を告げた。
「大公殿下、失礼致します。ジーノ・フォサーティ宰相令息が、殿下にお会いしたいとの事なのですが……」
「……ほう?」
僅かに眉を動かしたテオドル大公に視線を向けると、大公は「ふむ…」と、こちらに説明するように顔を向け、口元に手をやった。
『彼奴は現宰相の養子であると同時に、王太子殿下の将来の側近候補と言われておってな。恐らくは王太子殿下の意を受けて来たのだろうとは思うが……後から宰相にも話の内容を問い質される可能性はあろうな』
『……ややこしいですね。それだと、結局最後に誰を立てるのか、あるいは上を共倒れさせたいのか、判断が難しいと言うか』
一見すると宰相家の人間ではあるけれど、養子である時点で、宰相家と言う枠の中に入れてしまって良いのかが、酷く曖昧だ。
かと言って、ミラン王太子の将来の側近候補だとしても、宰相の養子と言う時点で全幅の信頼を寄せて良いのかが見えづらい。
宰相家と王太子とが対立をしていないのであれば、確かに心強い側近候補ではあるだろうけど、ビリエル・イェスタフの処遇から推察するに、どうも「そうではない」感が拭えない。
『うむ。実は宰相にはもう一人、愛妾が産んだ息子がいるにはいるのだが、コレがちと問題大アリでな。そう言う意味では養子を取っておる事は王宮にいる大半の人間が納得をしておるのだ。ただ、愛妾はそれでは納得せんと言う訳でな。機会は平等に与える――と、宰相はしておるのだよ。故に、今ジーノが来たなら、後からもう一人の息子であるグイドが押しかけてくるやも知れん。その点は皆も承知しておいてくれるか』
『…まあでも、父親から情報を貰わないと動かないもう一人と、今既に扉の前にいる一人とでは、能力差含めて色々お察しですけどね』
その時点で、既に機会は不平等だ。
愛妾の子とは言え、実子の後押しをしていると取られてしまっても不思議じゃない。
『父の心子知らず――と、確かに言いたいところではあるが、宰相としては、不出来な実子を推す声を潰してしまいたいが故に、敢えて「ここまでお膳立てしてやっても出来ない」事を周囲に知らしめたいんじゃないかと、儂なんかは思っとるがな。宰相は、あまり家庭を顧みる男ではないし、何よりも宰相家の存続と発展を至上としておるしな』
『…それはそれで「宰相家でやってくれ。王宮を巻き込むな」と言いたくなる気もしますけどね』
バッサリと切って捨てた私に、テオドル大公は呵々と笑った。
『まあ、所詮バリエンダールの事。アンジェスに実害が及ばぬ内は、遠巻きに見ているのが良かろうて。とりあえずジーノには、件の王弟の話は「聞かれればする」の立場でいこうと思っておるよ』
バリエンダール側からアンジェスへの訪問を約束させる事は、今回の渡航における帰国の為の必須要件であり、その為には、必要以上に情報を出し惜しむ訳にもいかないのだ。
「……殿下?」
「うむ、待たせて済まぬな。中に案内してくれて構わぬぞ」
侍女からの再確認に答えたテオドル大公の声に前後しつつ、扉は静かに開かれた。
「――おお、王太子殿下もそうだったが、其方も大きくなったな、ジーノ!見違えたぞ」
深々と〝ボウ・アンド・スクレープ〟の礼儀を遵守する青年に、テオドル大公も大きく頷いている。
気持ちは分かります。見た目に成長したって言うだけの話じゃないですよね。
サレステーデの王子サマ方は、ちょっと酷かったですからね。
これが本来の高位貴族のあるべき姿だと、思わず頷いてしまったんだろうな…。
「お久しぶりです、テオドル大公殿下。アンジェスからお越しになられたばかりで、お疲れであろうところ、お時間を頂戴してしまい申し訳ございません」
バリエンダールの宰相サマは、多少は王家の血があるのか、年齢故か、見事なグレイヘアだった。
一方で目の前のこの青年は、晴れた空の色を思わせる水色の髪をしており、養子と言われれば「なるほど」となる外見だった。
「良い良い、気にするな。今回は私的に来ておる訳でもないし、時間は有限だ。其方こそ茶を飲む時間くらいはあるのか?儂を若者イジメをしておるような頑固ジジイにはしてくれるな?」
暗に「座れ」と大公が言っているのを、この場の全員が察した。
私とマトヴェイ外交部長はすぐさま、少し離れたソファの方へと移動をし、それを目にしたジーノ青年も「殿下には敵いません」と首を振りつつ、入口付近から部屋の中へと近付いてきた。
「それで今日は其方は誰の使者としてここへ来た?あまり駆け引きはせんでくれると有難いんだがな」
単刀直入なテオドル大公の言葉に「ははは」と、ジーノ青年は乾いた笑い声を洩らした。
明らかに「どの口が仰るか」と言っている目だ。
なるほど、無意味にテオドル大公の肩書に委縮したり阿ったりしてこない辺り、優秀さを買われて宰相家の養子になったと言うのも、あながち過大評価ではないんだろう。
「ああ、でも今回は四日間しかいらっしゃらないんでしたね。であれば、確かに昔の様に色々と手ほどきをして頂く訳にもいきませんね」
「まあ、其方やミラン殿下があまりに無鉄砲すぎて、口を挟みたくなっただけの事よ。さすがに少しは成長したのだろう?」
…何を手ほどきしたのかちょっと、いやだいぶ気になる。
後で聞いてみよう。
多分、私のそんな興味津々な視線に気が付いたんだろう。
テオドル大公が、ちょっと大きめの咳払いをして、ジーノ青年も「すみません、話がそれました」と微笑った。
「私は、今はミラン王太子殿下からの命でこちらに参りました。大公殿下に、さっき出来なかった質問がある――との事で」
そしてジーノ青年は浮かべていた笑顔を消して、背筋もピンと伸ばし直した。
「――テオ殿、私に言い忘れていた事はないか?――だ、そうです」
聞き返さずとも、何の話かアンジェス側は全員察しがついていた。
53
読んでくださりありがとうございます!!少しでも面白いと思われたら、お気に入り登録や感想をよろしくお願いします!!また、エールで動画を見てくださると投稿継続につながりますのでよろしくお願いします。
お気に入りに追加
951
あなたにおすすめの小説

異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました
おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。
※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。
※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・)
更新はめっちゃ不定期です。
※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
没落貴族の異世界領地経営!~生産スキルでガンガン成り上がります!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生した元日本人ノエルは、父の急死によりエトワール伯爵家を継承することになった。
亡くなった父はギャンブルに熱中し莫大な借金をしていた。
さらに借金を国王に咎められ、『王国貴族の恥!』と南方の辺境へ追放されてしまう。
南方は魔物も多く、非常に住みにくい土地だった。
ある日、猫獣人の騎士現れる。ノエルが女神様から与えられた生産スキル『マルチクラフト』が覚醒し、ノエルは次々と異世界にない商品を生産し、領地経営が軌道に乗る。

辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~
冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。
俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。
そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・
「俺、死んでるじゃん・・・」
目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。
新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。
元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。

黒豚辺境伯令息の婚約者
ツノゼミ
ファンタジー
デイビッド・デュロックは自他ともに認める醜男。
ついたあだ名は“黒豚”で、王都中の貴族子女に嫌われていた。
そんな彼がある日しぶしぶ参加した夜会にて、王族の理不尽な断崖劇に巻き込まれ、ひとりの令嬢と婚約することになってしまう。
始めは同情から保護するだけのつもりが、いつの間にか令嬢にも慕われ始め…
ゆるゆるなファンタジー設定のお話を書きました。
誤字脱字お許しください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる