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一年
なめこが嫌いでした:this fall
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翌朝、クラリスさんも一緒にマキーナルト家全員で朝食を食べていた。
クラリスさんは屋敷にある客人用の部屋を借りて、春前までこっちの方で暮らすらしい。そして春になったらエレガント王国の王都に移り住むそうだ。
春から王家のところで家庭教師の仕事が入るらしい。
「クラリス、今日はどういう予定なのかしら?」
「む、今日の予定かの。セオが何やら子供たちが集まるイベントに行くようだし、儂も一緒に行こうかと思ってるの」
今日の早朝に帰ってきて、寝る前に食事をとっているアテナ母さんがクラリスさんに訊ねる。
クラリスさんはチラリと俺の方を見ながら答えた。
「あら、そうなの。珍しいわね」
アテナ母さんは俺の方を見て言った。確かに珍しいだろう。俺が町の子供たちと関わろうと行動することが少ないからだ。
「そう?」
アテナ母さんがニコニコとうれしそうに俺の方を見ているので恥ずかしくなり、惚ける。
そうするとさらにアテナ母さんは嬉しそうに微笑んだ。アテナ母さんの隣に座っているロイス父さんも、少し疲れた顔でありながら微笑ましそうな表情をしている。
ただ、俺は恥ずかしいのでそっぽを向きながら、アランが作ってくれた美味しい野菜スープを口に入れる。
うん、美味しい。
「ライン」
と、俺が美味しく野菜スープを飲んでいたら、アテナ母さんが俺の右隣に座っているライン兄さんに鋭く声をかけた。
「な、何。母さん」
ライン兄さんは少し詰まりながらもアテナ母さんに問い返す。
「さっきからシロメジイタケを飲み込んでないようだけれども」
シロメジイタケはマッシュルームみたいな白いキノコである。
そう、ライン兄さんはキノコ全般が嫌いである。いや、キノコの研究は好きである。キノコの味や触感は嫌いらしい。
まぁ、そのため、アランに言って、ライン兄さんの野菜スープに入っているキノコの量は少ないのだが、それでもライン兄さんは頑なに食べようとしないのが日常である。
とは言っても、普通に避けたりするとアランやアテナ母さんたちにとても叱られるので、口の中に含んであとで捨てるとか、色々と姑息な手を使っている。
こういう所は五歳児らしくて可愛いと思う。
「ほう、ライン坊はキノコが苦手なのかの」
それのやり取りを見ていたクラリスさんは、珍しいものを見たという目をしている。まぁ、クラリスさんがライン兄さんと話をしたのは昨日が初めてだし、その昨日のライン兄さんは利発的な部分が前面に出ていたからな。
だから、昨日のライン兄さんとに抱いた印象と違い、少し珍しかったのだろう。
と、思ったのだが、それだけじゃないらしい。
「ロイス、親子だのう」
クラリスさんはニヤニヤとした表情を全面に出し、ロイス父さんを揶揄うように言った。
親子? いや、親子だけど。親子じゃなかったら怖いわ。マジで。
そう思ってロイス父さんを見ると、ロイス父さんが少しバツが悪そうに下を向いている。視線の先には野菜スープがあった。
あれ?
「そうなのよ、クラリス」
アテナ母さんはクラリスさんの言葉に相槌を打つ。それは愚痴の始まりみたいだ。
「アラン、実際にどうなのかの。ロイスのキノコ嫌いは直っておらんのか」
ああ、やっぱり。ロイス父さんの野菜スープもライン兄さんと同様、シロメジイタケの量が少ない。
朝食を夢中で食べていたエドガー兄さんとユリシア姉さんも流石に気になったらしく、一旦手を止めて、ロイス父さんの野菜スープを覗き込んだ。
そして驚いた。
ライン兄さんも驚いている。
「ああ、そうだな。前よりは多少マシになったが、それでもライン坊くらいのレベルになっただけで、キノコ嫌いが直ったわけではないな」
一緒に食事をとっていたアランが答える。前にも話したが、体裁を気にしない場合であれば、家は使用人も一緒に食事をとるようにしている。
「ほう、少しはマシになったということか」
クラリスさんはアランの返答を聞いて、さらに悪い顔になった。
ん? マシになってライン兄さんレベルってことは前はもっと酷かったのか。
意外だな。
ロイス父さんって天然だけどそれを除いたら完璧超人的な感じだと思ったけど。もちろん、完璧な人間はいないが、好き嫌いはないと思ってた。
そんな事を思ってロイス父さんを見ると、ロイス父さんはスンっとすまし顔をして野菜スープを飲んでいた。
「皆さん、駄目ですよ。ライン様たちにかっこいいお父さんって思われるように頑張っていたのに。今だって冷静そうに見せて、耳がとっても赤くなっているんですよ。そっとしましょう。そっと」
そして、レモンが止めを刺した。
言葉だけ聞くとレモンの天然さが発揮されたように思われるが違う。小麦色の狐耳や狐尻尾が上機嫌に揺れている。しかも、あれは悪戯が成功した時の上機嫌の揺らし方である。
また、一瞬だけクラリスさんと視線を交わし、その一瞬だけ二人とも、とても悪い笑みを浮かべた。
ロイス父さんはそれを言われ、さらに耳を赤くした。が、表情は崩さず、涼し気な表情で野菜スープを飲み干し、そして残りのおかずを食べた後、席を立った。
と、それと同時にアテナ母さんも完食したらしく、席を立つ。
そして、二人同時に自分が食べた皿をもってキッチンの方へと消えていった。
うん、最初からアテナ母さんの策略か。ロイス父さんと早く二人っきりになりたかったのだろう。アテナ母さんが嬉しそうにロイス父さんにすり寄りながら歩いていたし。
クラリスさんやレモン、アランはそれに最初から気が付いていたらしい。キッチンに一緒に行った二人の後姿を微笑ましそうに見ていた。
ここら辺は元パーティーの連携だろう。レモンはパーティー仲間ではないが、昨日、チラリと聞いた感じだと昔からの知り合いらしいし、仲もよかったんだろう。
また、一緒に食事をとっていたバトラ爺やマリーさんはアランたちの表情を見てそれに気が付いたらしく、なんとも言えない、もにゃっとした表情をしていた。
だが、やはりエドガー兄さんたちは分からなかったらしく、大人たちが一斉に嬉しそうな微笑ましそうな変な表情になったので、不思議そうに首を傾げていた。
と、それも束の間。
ライン兄さんの右隣に座っていたマリーさんがライン兄さんの方を見た。
「ラインヴァント様。ロイス様のラインヴァント様と同様にキノコが嫌いですが、食べましたよ」
いつもより柔らかい口調でマリーさんはライン兄さんを諭す。
「……うん」
ライン兄さんは小さく頷く。
「では、口に入っているのを飲み込みますか」
「……わかった」
そうしてライン兄さんは意を決したように鋭い表情になって、フスンと鼻を鳴らしたやる気と共にゴクンと音を鳴らした。
そしてライン兄さんは、左側に置いてあったレモン水が入ったガラスのコップを手に取り、飲み干した。
うん、頑張った。
「えらいですよ、ラインヴァント様」
マリーさんが少し誇らしそうに微笑んで言う。
「うん!」
ライン兄さんも誇らしそうな顔をする。可愛い。
皆の頬が緩んでいる。
そしてマリーさんは言った。
「では、残りも頑張ってください」
まだ、ライン兄さんの野菜スープには幾つかのシロメジイタケが入っていた。
ライン兄さんは絶望を浮かべる。
「あと、エドガー様とユリシア様もキチンと野菜を食べてください」
そして、飛び火したエドガー兄さんとユリシア姉さんは悔しそうに一瞬だけ唸った。
子供は得てして、何かしらの野菜が苦手なのである。
アランが作る野菜スープは彩り緑の野菜で埋め尽くされているのだ。
クラリスさんは屋敷にある客人用の部屋を借りて、春前までこっちの方で暮らすらしい。そして春になったらエレガント王国の王都に移り住むそうだ。
春から王家のところで家庭教師の仕事が入るらしい。
「クラリス、今日はどういう予定なのかしら?」
「む、今日の予定かの。セオが何やら子供たちが集まるイベントに行くようだし、儂も一緒に行こうかと思ってるの」
今日の早朝に帰ってきて、寝る前に食事をとっているアテナ母さんがクラリスさんに訊ねる。
クラリスさんはチラリと俺の方を見ながら答えた。
「あら、そうなの。珍しいわね」
アテナ母さんは俺の方を見て言った。確かに珍しいだろう。俺が町の子供たちと関わろうと行動することが少ないからだ。
「そう?」
アテナ母さんがニコニコとうれしそうに俺の方を見ているので恥ずかしくなり、惚ける。
そうするとさらにアテナ母さんは嬉しそうに微笑んだ。アテナ母さんの隣に座っているロイス父さんも、少し疲れた顔でありながら微笑ましそうな表情をしている。
ただ、俺は恥ずかしいのでそっぽを向きながら、アランが作ってくれた美味しい野菜スープを口に入れる。
うん、美味しい。
「ライン」
と、俺が美味しく野菜スープを飲んでいたら、アテナ母さんが俺の右隣に座っているライン兄さんに鋭く声をかけた。
「な、何。母さん」
ライン兄さんは少し詰まりながらもアテナ母さんに問い返す。
「さっきからシロメジイタケを飲み込んでないようだけれども」
シロメジイタケはマッシュルームみたいな白いキノコである。
そう、ライン兄さんはキノコ全般が嫌いである。いや、キノコの研究は好きである。キノコの味や触感は嫌いらしい。
まぁ、そのため、アランに言って、ライン兄さんの野菜スープに入っているキノコの量は少ないのだが、それでもライン兄さんは頑なに食べようとしないのが日常である。
とは言っても、普通に避けたりするとアランやアテナ母さんたちにとても叱られるので、口の中に含んであとで捨てるとか、色々と姑息な手を使っている。
こういう所は五歳児らしくて可愛いと思う。
「ほう、ライン坊はキノコが苦手なのかの」
それのやり取りを見ていたクラリスさんは、珍しいものを見たという目をしている。まぁ、クラリスさんがライン兄さんと話をしたのは昨日が初めてだし、その昨日のライン兄さんは利発的な部分が前面に出ていたからな。
だから、昨日のライン兄さんとに抱いた印象と違い、少し珍しかったのだろう。
と、思ったのだが、それだけじゃないらしい。
「ロイス、親子だのう」
クラリスさんはニヤニヤとした表情を全面に出し、ロイス父さんを揶揄うように言った。
親子? いや、親子だけど。親子じゃなかったら怖いわ。マジで。
そう思ってロイス父さんを見ると、ロイス父さんが少しバツが悪そうに下を向いている。視線の先には野菜スープがあった。
あれ?
「そうなのよ、クラリス」
アテナ母さんはクラリスさんの言葉に相槌を打つ。それは愚痴の始まりみたいだ。
「アラン、実際にどうなのかの。ロイスのキノコ嫌いは直っておらんのか」
ああ、やっぱり。ロイス父さんの野菜スープもライン兄さんと同様、シロメジイタケの量が少ない。
朝食を夢中で食べていたエドガー兄さんとユリシア姉さんも流石に気になったらしく、一旦手を止めて、ロイス父さんの野菜スープを覗き込んだ。
そして驚いた。
ライン兄さんも驚いている。
「ああ、そうだな。前よりは多少マシになったが、それでもライン坊くらいのレベルになっただけで、キノコ嫌いが直ったわけではないな」
一緒に食事をとっていたアランが答える。前にも話したが、体裁を気にしない場合であれば、家は使用人も一緒に食事をとるようにしている。
「ほう、少しはマシになったということか」
クラリスさんはアランの返答を聞いて、さらに悪い顔になった。
ん? マシになってライン兄さんレベルってことは前はもっと酷かったのか。
意外だな。
ロイス父さんって天然だけどそれを除いたら完璧超人的な感じだと思ったけど。もちろん、完璧な人間はいないが、好き嫌いはないと思ってた。
そんな事を思ってロイス父さんを見ると、ロイス父さんはスンっとすまし顔をして野菜スープを飲んでいた。
「皆さん、駄目ですよ。ライン様たちにかっこいいお父さんって思われるように頑張っていたのに。今だって冷静そうに見せて、耳がとっても赤くなっているんですよ。そっとしましょう。そっと」
そして、レモンが止めを刺した。
言葉だけ聞くとレモンの天然さが発揮されたように思われるが違う。小麦色の狐耳や狐尻尾が上機嫌に揺れている。しかも、あれは悪戯が成功した時の上機嫌の揺らし方である。
また、一瞬だけクラリスさんと視線を交わし、その一瞬だけ二人とも、とても悪い笑みを浮かべた。
ロイス父さんはそれを言われ、さらに耳を赤くした。が、表情は崩さず、涼し気な表情で野菜スープを飲み干し、そして残りのおかずを食べた後、席を立った。
と、それと同時にアテナ母さんも完食したらしく、席を立つ。
そして、二人同時に自分が食べた皿をもってキッチンの方へと消えていった。
うん、最初からアテナ母さんの策略か。ロイス父さんと早く二人っきりになりたかったのだろう。アテナ母さんが嬉しそうにロイス父さんにすり寄りながら歩いていたし。
クラリスさんやレモン、アランはそれに最初から気が付いていたらしい。キッチンに一緒に行った二人の後姿を微笑ましそうに見ていた。
ここら辺は元パーティーの連携だろう。レモンはパーティー仲間ではないが、昨日、チラリと聞いた感じだと昔からの知り合いらしいし、仲もよかったんだろう。
また、一緒に食事をとっていたバトラ爺やマリーさんはアランたちの表情を見てそれに気が付いたらしく、なんとも言えない、もにゃっとした表情をしていた。
だが、やはりエドガー兄さんたちは分からなかったらしく、大人たちが一斉に嬉しそうな微笑ましそうな変な表情になったので、不思議そうに首を傾げていた。
と、それも束の間。
ライン兄さんの右隣に座っていたマリーさんがライン兄さんの方を見た。
「ラインヴァント様。ロイス様のラインヴァント様と同様にキノコが嫌いですが、食べましたよ」
いつもより柔らかい口調でマリーさんはライン兄さんを諭す。
「……うん」
ライン兄さんは小さく頷く。
「では、口に入っているのを飲み込みますか」
「……わかった」
そうしてライン兄さんは意を決したように鋭い表情になって、フスンと鼻を鳴らしたやる気と共にゴクンと音を鳴らした。
そしてライン兄さんは、左側に置いてあったレモン水が入ったガラスのコップを手に取り、飲み干した。
うん、頑張った。
「えらいですよ、ラインヴァント様」
マリーさんが少し誇らしそうに微笑んで言う。
「うん!」
ライン兄さんも誇らしそうな顔をする。可愛い。
皆の頬が緩んでいる。
そしてマリーさんは言った。
「では、残りも頑張ってください」
まだ、ライン兄さんの野菜スープには幾つかのシロメジイタケが入っていた。
ライン兄さんは絶望を浮かべる。
「あと、エドガー様とユリシア様もキチンと野菜を食べてください」
そして、飛び火したエドガー兄さんとユリシア姉さんは悔しそうに一瞬だけ唸った。
子供は得てして、何かしらの野菜が苦手なのである。
アランが作る野菜スープは彩り緑の野菜で埋め尽くされているのだ。
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