11 / 46
9話 ギルド登録
しおりを挟む
メアリー様と別れて、私とエヴァンは冒険者ギルドの中に入ったら、結構賑わっていた。昔に実在した海賊たちがいそうな酒場とかを想像してたけど、そこまで荒れてはいない。けど、物珍しそうに見られてるからものすごく緊張してる。
なんか怖くなってきた。エヴァンの後ろに隠れとこ。
登録するには、どこでするんだろうと思いながら周りを見渡しつつ、エヴァンの後ろをヒナのようについていくことにした。
「こんにちは。冒険者登録をされる方たちですか?」
「はい」
「では、こちらにお名前を。鑑定はこちらの能力鑑定機でいたしますので、書き終わったら手を置いてください」
コーヒーを紙全体に溢して出来てしまった染みのような紙が2枚。私たちの目の前の机に置かれ、水晶型の鑑定機を2人の紙の間に置いた。
鑑定をするって言ったけど、どうやってするんだろう。占いみたいに映像とかが浮かんでくるのかな? それとも小説やゲームみたいにステータスみたいなのが目の前に出てきたり?
そんなまさかね。
おっと、早く書かないとって思ったら視線を降ろしたら書いてある文字が全て英語。ここはエヴァンに助けてもらおう。
「どうでしたか?」
「数字で書かれていてよく分からんが、低い方なのか?」
「教えて貰ってもよろしいですか?」
名前を書き終わったエヴァンが先に水晶に手を当てて、受付さんに質問していた。
水晶からどうやって文字が書かれているのかわからないけど、これはやっている人しか見えないのかな?
エヴァンが言うには
【 MP 】 17
【 STR 】 16
【 CON 】 15
【 POW 】 17
【 DEX 】 14
【 EDU 】 11
【 INT 】 13
【 SAN 】 85
だって。
これってクトゥルフ神話TRPGと同じステータスだよね。MPとかを除いてSTRしか私まだ理解してないけど。何度も見たことあるステータス表記だから分かる。
SANは正気度だったかな。
でも、なんでこんな表し方なんだろう。
もし召喚した時にあの人たちにも見えていたとしたら、高校生たちは危ないんじゃ。
「あ、あなたいったい何者なんですか!」
び、びっくりした。いきなり受付の人が大声上げたら心臓が飛び出ちゃうよ。条件反射で体が飛び跳ねちゃった。
「最初からこれほど高い人は久しぶりに見ました! これならば、高ランクの冒険者としてやっていけますよ!」
「いや、いい。最初から始める」
「で、ですが」
どうしよう。エヴァンに声かけたいけど、受付さんが必死に熱弁してるから声かけづらい。
「書き終わったか?」
「ま、まだ」
「なにで手が止まってる?」
「……全部。これ読めない」
騒がれるのが好きじゃないエヴァンは、話を途中で終わらせて私の方に向いてくれた。
良かった、気付いてくれて。でも途中で終わらせてよかったのかな?
「名前だけでいいんだぞ」
あ、そうなの? あれ、さっきそう言ってたっけ? 描き終わったら次は鑑定機に手を置くんだったよね。
えっと、何が書いてあるんだろう。STR? あ、ストレングスの略か。これだけは分かったよ。
TRPGの知識だけどね。
なんかますますゲームっぽくなってきてない? 本当に現実? 召喚されたけど、実はゲームの世界だなんてことはないよね。もう、訳わかんなくなってきちゃった。
【 MP 】 8(+不明)
【 STR 】 10
【 CON 】 8
【 POW 】 8
【 DEX 】 10
【 EDU 】 13
【 INT 】 13
【 SAN 】 37
こうやって表記されたけど、SANは低い方なのかな? MPがプラス不明って何だろう。
他の人のが分からないから何とも言えないし。エヴァンのは規格外だって驚かれていたから参考にはならないよね。
「えっと、ストレングスが10。CONが」
「Constitutionの略称だ。日本語だと体質とか憲法という意味になる。受付嬢、俺はよく分からんのだが、STRとかCONは何の意味があるんだ?」
「それはですね。STRは数字によって持てる武器とかが異なります。CONは生命力が高ければ高いほど、毒や溺れそうになった時も抵抗出来るんです。貴方は全てにおいて高かったので、困ることは少なくなると思います」
そりゃそうだよ。私がそう設定したんだもん。あれ、ということは、エヴァンのステータスを私が勝手にいじれるってことだよね?
ま、そんなひどいことはしないけどね。必要になった時は変えたりするかもしれないけど、勝手にして嫌な思いとかさせたくないし。
例えるならば、勝手に人の脳をいじるようなものだからね。私が生み出したとはいっても、彼は実際に目の前にいて生きているわけだから。
なんか怖くなってきた。エヴァンの後ろに隠れとこ。
登録するには、どこでするんだろうと思いながら周りを見渡しつつ、エヴァンの後ろをヒナのようについていくことにした。
「こんにちは。冒険者登録をされる方たちですか?」
「はい」
「では、こちらにお名前を。鑑定はこちらの能力鑑定機でいたしますので、書き終わったら手を置いてください」
コーヒーを紙全体に溢して出来てしまった染みのような紙が2枚。私たちの目の前の机に置かれ、水晶型の鑑定機を2人の紙の間に置いた。
鑑定をするって言ったけど、どうやってするんだろう。占いみたいに映像とかが浮かんでくるのかな? それとも小説やゲームみたいにステータスみたいなのが目の前に出てきたり?
そんなまさかね。
おっと、早く書かないとって思ったら視線を降ろしたら書いてある文字が全て英語。ここはエヴァンに助けてもらおう。
「どうでしたか?」
「数字で書かれていてよく分からんが、低い方なのか?」
「教えて貰ってもよろしいですか?」
名前を書き終わったエヴァンが先に水晶に手を当てて、受付さんに質問していた。
水晶からどうやって文字が書かれているのかわからないけど、これはやっている人しか見えないのかな?
エヴァンが言うには
【 MP 】 17
【 STR 】 16
【 CON 】 15
【 POW 】 17
【 DEX 】 14
【 EDU 】 11
【 INT 】 13
【 SAN 】 85
だって。
これってクトゥルフ神話TRPGと同じステータスだよね。MPとかを除いてSTRしか私まだ理解してないけど。何度も見たことあるステータス表記だから分かる。
SANは正気度だったかな。
でも、なんでこんな表し方なんだろう。
もし召喚した時にあの人たちにも見えていたとしたら、高校生たちは危ないんじゃ。
「あ、あなたいったい何者なんですか!」
び、びっくりした。いきなり受付の人が大声上げたら心臓が飛び出ちゃうよ。条件反射で体が飛び跳ねちゃった。
「最初からこれほど高い人は久しぶりに見ました! これならば、高ランクの冒険者としてやっていけますよ!」
「いや、いい。最初から始める」
「で、ですが」
どうしよう。エヴァンに声かけたいけど、受付さんが必死に熱弁してるから声かけづらい。
「書き終わったか?」
「ま、まだ」
「なにで手が止まってる?」
「……全部。これ読めない」
騒がれるのが好きじゃないエヴァンは、話を途中で終わらせて私の方に向いてくれた。
良かった、気付いてくれて。でも途中で終わらせてよかったのかな?
「名前だけでいいんだぞ」
あ、そうなの? あれ、さっきそう言ってたっけ? 描き終わったら次は鑑定機に手を置くんだったよね。
えっと、何が書いてあるんだろう。STR? あ、ストレングスの略か。これだけは分かったよ。
TRPGの知識だけどね。
なんかますますゲームっぽくなってきてない? 本当に現実? 召喚されたけど、実はゲームの世界だなんてことはないよね。もう、訳わかんなくなってきちゃった。
【 MP 】 8(+不明)
【 STR 】 10
【 CON 】 8
【 POW 】 8
【 DEX 】 10
【 EDU 】 13
【 INT 】 13
【 SAN 】 37
こうやって表記されたけど、SANは低い方なのかな? MPがプラス不明って何だろう。
他の人のが分からないから何とも言えないし。エヴァンのは規格外だって驚かれていたから参考にはならないよね。
「えっと、ストレングスが10。CONが」
「Constitutionの略称だ。日本語だと体質とか憲法という意味になる。受付嬢、俺はよく分からんのだが、STRとかCONは何の意味があるんだ?」
「それはですね。STRは数字によって持てる武器とかが異なります。CONは生命力が高ければ高いほど、毒や溺れそうになった時も抵抗出来るんです。貴方は全てにおいて高かったので、困ることは少なくなると思います」
そりゃそうだよ。私がそう設定したんだもん。あれ、ということは、エヴァンのステータスを私が勝手にいじれるってことだよね?
ま、そんなひどいことはしないけどね。必要になった時は変えたりするかもしれないけど、勝手にして嫌な思いとかさせたくないし。
例えるならば、勝手に人の脳をいじるようなものだからね。私が生み出したとはいっても、彼は実際に目の前にいて生きているわけだから。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない…
そんな中、夢の中の本を読むと、、、
【完結】精霊に選ばれなかった私は…
まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。
しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。
選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。
選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。
貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…?
☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろうにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる