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4話 能力が分かり始めました
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「ほら、焼けたぞ」
「ありがとー……」
明日は絶対筋肉痛になってるよ、これ。年を取ると筋肉痛が遅れてくるっていうけど、明日だったら私はまだまだ若いかな。ご年配の方は3日後だったかな。それくらいに来るとか聞くし。
「寝る前にまとめられること纏めたか」
「うん」
2回連続でわさび味のお肉だけど文句は言わない。私が料理出来たらいいんだけど、気が向いたらするみたいな性格だから。なかなか上手くならないんだよね。
「それで、今の段階でわかったことはあるのか?」
「全然」
「そうか」
いくつか問題を抱えたときは、何から考えたほうがいいのだろう。目の前にある小さいものから? それとも大きいものから?
エヴァンがここにいるのは、私が危機的状況に遭ったから。そのときの私は何も出来なくてただ固まってただけ。
これからも同じやり方をするといつか死んでしまう。だから別の方法を考えないといけない。
それが分かったら別のことも出来そうなんだけどな。
最初から思い出してみよう。
バイトへ行く途中、お城に召喚されて、勇者とか巫女とか誰かが言って、水晶で鑑定されて、『巻き込まれた一般人。スキル【創作キャラクター召喚】』で高校生に笑われて森で彷徨っているところにくまに襲われそうになり、エヴァンが来た。
召喚ということは自分の別のキャラクターもここに呼べるってことかな。仮にそうだとして、試そうにもそのやり方が分からない。
確か、ここに来たとき″ゲームみたいな世界だ”って思ったんだよね。もし、本当にそんな世界だったらあの言葉を言えば何か分かるのかな。
もちろんエヴァンには聞こえないように。なんたって恥ずかしいからね。
「ステータスオープン」
うん。何も起きなかった。そりゃそうだよね。現実でゲームみたいに画面目の前に出るわけじゃないもんね!
エヴァンが変なもの見たというような顔で見てるけど、知らない。
「……いろいろと試行錯誤しているのは分かるのだが、その言葉の意味もわからんし、それは人前で言わんほうがいいぞ」
「……うん」
聞こえてたー!
しかも英語を日常的に話している人の前で和英語で話すのめちゃくちゃ恥ずかしいんだけど。
穴があったら入りたい! 穴を掘る力すら今ないから顔をうずめることしか出来ないよ!
「参考になるかわからんが、俺たちの世界を創っているということはノベリストなんだろ? それを活用してみたらどうだ」
「あー」
そっか。頭の中で考えればあんな恥ずかしい思いしなくてもいいのか。でも、考えたとしてどうするか。
「何か思いついたか」
「なんとなくは思いついたけど、それをどうやって外に出すかなんだよね」
紙もないし、パソコンもない。今手元にあるとすればスマホだけ。
一応メモはあるし、試してみるかな。
でも充電が無くなっていそうなんだよね。最近経年劣化ですぐ充電が少なくなってるし。
「ん?」
「どうした」
スマホの右上に今充電何パーセントっていつも表示してるんだけど、バイト行くときに充電していた100パーセントのまま変わっていない。いつもだったら67パーセントぐらいまで減っているのに。
相変わらず電波は入ってないけど。
「充電が満タンだ」
「それの何がおかしいんだ?」
「これ2年以上使ってるから充電の減りがいつも激しいんだけど、全然変わってない」
今思い出して手に取るまで全然私の頭の中になかったし、充電もしていないんだけどな。
「確かに変だな」
立ち上がり、エヴァンが私の隣に来てスマホをのぞき込んでいる。メモ以外のことが出来るかなと思ったけど、全部電波がないと使えないアプリばかりだった。唯一使えるのはメモ帳だけ。
「何か書いて変わるかしてみたらどうだ」
「うん」
試しに何かを書くとして、どんな風に書けばいいんだろう。箇条書きか、小説みたいに文章にするか。書くものも何を書けばいいんだろう。試しに今エヴァンが考えていることとかを聞いてみようかな。
「何かいい案ある?」
「案というより、今欲しているものしか俺の頭の中にないが」
「それは何?」
「水」
お水大事だもんね。人は食料はなくてもお水があれば生きられるとかいうし。ただお水と書いて出てくるかな?
「お水っと」
メモ帳に箇条書きで書いてみたけど、どうやって出てくるんだろう。目の前に急に出てくるのかな。それともどこからか生えてきたりとか? ははっ、そんなわけないよねー!
出てこない。本当に小説みたいに書かないといけないの? 語彙力が大事になってくるねそれって。
私のじゃいつか苦しくなってくるよ。
エヴァンなんか飽きたのか、焚火のところにいつの間にか行ってるし。
「出てきたか?」
「ううん」
「そうか。充電のほうはどうだ?」
えっと……。あれ、何も変化ない。100パーセントのままだ。
とりあえず今は分かったことは、物が出てこないと充電は減らないということだけかな。
「ありがとー……」
明日は絶対筋肉痛になってるよ、これ。年を取ると筋肉痛が遅れてくるっていうけど、明日だったら私はまだまだ若いかな。ご年配の方は3日後だったかな。それくらいに来るとか聞くし。
「寝る前にまとめられること纏めたか」
「うん」
2回連続でわさび味のお肉だけど文句は言わない。私が料理出来たらいいんだけど、気が向いたらするみたいな性格だから。なかなか上手くならないんだよね。
「それで、今の段階でわかったことはあるのか?」
「全然」
「そうか」
いくつか問題を抱えたときは、何から考えたほうがいいのだろう。目の前にある小さいものから? それとも大きいものから?
エヴァンがここにいるのは、私が危機的状況に遭ったから。そのときの私は何も出来なくてただ固まってただけ。
これからも同じやり方をするといつか死んでしまう。だから別の方法を考えないといけない。
それが分かったら別のことも出来そうなんだけどな。
最初から思い出してみよう。
バイトへ行く途中、お城に召喚されて、勇者とか巫女とか誰かが言って、水晶で鑑定されて、『巻き込まれた一般人。スキル【創作キャラクター召喚】』で高校生に笑われて森で彷徨っているところにくまに襲われそうになり、エヴァンが来た。
召喚ということは自分の別のキャラクターもここに呼べるってことかな。仮にそうだとして、試そうにもそのやり方が分からない。
確か、ここに来たとき″ゲームみたいな世界だ”って思ったんだよね。もし、本当にそんな世界だったらあの言葉を言えば何か分かるのかな。
もちろんエヴァンには聞こえないように。なんたって恥ずかしいからね。
「ステータスオープン」
うん。何も起きなかった。そりゃそうだよね。現実でゲームみたいに画面目の前に出るわけじゃないもんね!
エヴァンが変なもの見たというような顔で見てるけど、知らない。
「……いろいろと試行錯誤しているのは分かるのだが、その言葉の意味もわからんし、それは人前で言わんほうがいいぞ」
「……うん」
聞こえてたー!
しかも英語を日常的に話している人の前で和英語で話すのめちゃくちゃ恥ずかしいんだけど。
穴があったら入りたい! 穴を掘る力すら今ないから顔をうずめることしか出来ないよ!
「参考になるかわからんが、俺たちの世界を創っているということはノベリストなんだろ? それを活用してみたらどうだ」
「あー」
そっか。頭の中で考えればあんな恥ずかしい思いしなくてもいいのか。でも、考えたとしてどうするか。
「何か思いついたか」
「なんとなくは思いついたけど、それをどうやって外に出すかなんだよね」
紙もないし、パソコンもない。今手元にあるとすればスマホだけ。
一応メモはあるし、試してみるかな。
でも充電が無くなっていそうなんだよね。最近経年劣化ですぐ充電が少なくなってるし。
「ん?」
「どうした」
スマホの右上に今充電何パーセントっていつも表示してるんだけど、バイト行くときに充電していた100パーセントのまま変わっていない。いつもだったら67パーセントぐらいまで減っているのに。
相変わらず電波は入ってないけど。
「充電が満タンだ」
「それの何がおかしいんだ?」
「これ2年以上使ってるから充電の減りがいつも激しいんだけど、全然変わってない」
今思い出して手に取るまで全然私の頭の中になかったし、充電もしていないんだけどな。
「確かに変だな」
立ち上がり、エヴァンが私の隣に来てスマホをのぞき込んでいる。メモ以外のことが出来るかなと思ったけど、全部電波がないと使えないアプリばかりだった。唯一使えるのはメモ帳だけ。
「何か書いて変わるかしてみたらどうだ」
「うん」
試しに何かを書くとして、どんな風に書けばいいんだろう。箇条書きか、小説みたいに文章にするか。書くものも何を書けばいいんだろう。試しに今エヴァンが考えていることとかを聞いてみようかな。
「何かいい案ある?」
「案というより、今欲しているものしか俺の頭の中にないが」
「それは何?」
「水」
お水大事だもんね。人は食料はなくてもお水があれば生きられるとかいうし。ただお水と書いて出てくるかな?
「お水っと」
メモ帳に箇条書きで書いてみたけど、どうやって出てくるんだろう。目の前に急に出てくるのかな。それともどこからか生えてきたりとか? ははっ、そんなわけないよねー!
出てこない。本当に小説みたいに書かないといけないの? 語彙力が大事になってくるねそれって。
私のじゃいつか苦しくなってくるよ。
エヴァンなんか飽きたのか、焚火のところにいつの間にか行ってるし。
「出てきたか?」
「ううん」
「そうか。充電のほうはどうだ?」
えっと……。あれ、何も変化ない。100パーセントのままだ。
とりあえず今は分かったことは、物が出てこないと充電は減らないということだけかな。
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