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7章
76.夢の逢瀬 03
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鼓動が早くなり、興奮が高まる。
雫を失ったと言う時の喪失感。
食らった血肉。
留まるべきだと理性が訴えかけてきていた。
欲望と共に閃光のように脳裏に記憶が映り去っていく。
自分を化け物だと思って居る雫を、化け物だと言う免罪符を掲げ、多くのものがその身を引き裂いて来た。 ソレ等と自分が同じなのだと……そう思えば、あの状態で雫の記憶があるわけないと思っていても、許される訳がない!! と言う思いが興奮を抑え込もうとする。
妙に喉が渇く。
夢なのに……。
グラスと酒が現れた。 時塔皎一が俺に与えてくれた、血のような色をしたワイン。 深い香りが酔いを誘発し、コレは夢なのだからと、自分を突き動かした。
雫は、白い肌を僅かに朱に染め。
瞳を潤ませ、コチラを見ていた。
頬を撫で、首筋を撫でれば、瞳が閉じられ口づけを落とした。
『んっ……』
甘い声が零れ落ち。
雫の欲求に救われる。
小さく息を吐き、晃は意地悪く笑った。
コレは夢だ。
都合の良い夢なんだ。
そう言い聞かせた。
雫の唇にそっと指で触れ、紅をつけるように撫でる。 そして……ユックリと唇を寄せ、チュッと軽い音をたて口づける、抱き寄せ、もう一度口づけた。
戯れのような行為。
『いいの?』
熱のこもった視線が向けられる。
なんて……都合の良い夢なんだろう。
「したいのか?」
クスッと笑えば、顔を赤く染め口をキュッと閉ざし視線を背けられた。 指先で誘うように自分の方へと向かせて啄むように口づける。
「逃げないならいいよ。 俺は逃げられたくなかっただけだから」
そう笑って見せれば、照れながらも雫の方から抱き着いて来た。
『私は化け物だよ』
甘えるように見つめてくる視線は、捨てられた子犬のよう。 ボンヤリと意志のなさそうな瞳に光が宿っていた。 何度も苦難を味わって来た子だ、切っ掛けがあれば強くなるだろう。
「どこがだ? こんなに綺麗で可愛いのに」
耳元で囁き、耳を舐め、わざと水音を立てれば、小さく震え縋りついて来た。
『ぁんっ、ダメ、くすぐったい』
「そうか」
カラカウように首筋を一緒に擽れば、子犬のように甘えた声を出す。
「どうして欲しい?」
『どうっと言われても……』
目が泳ぐ。
「そうか……、分からないなら縛ってしまおうか? 嫌だって言われても初めてしまえば、止める事は出来ないし」
夢の中でも不自由はある。
自分の思い通りに等ならない。
だが、この夢は違っていて、闇に揺らめく白い花畑から細い美しい蔓が伸びて雫に絡みつく。 白い肌を緑色が美しい装飾品のように飾り、両手を拘束し、右足の太ももとふくらはぎ結びつけ、僅かに両足を広げさせるように、左右に引っ張った。
『きゃぁああ』
「痛い?」
潤んだ瞳で雫が首を横に振っていた。 蔓は伸び、きゅるきゅると身体を巡り締め付ける。
『ふっ、ぁっ、ダメ』
甘い声が漏れ出ていた。
白い肌に赤い花が良く映えるだろうと思えば、品種も何もかも無視し、柔らかな花弁を持つ花が開き甘い香りを放ちだす。
「あぁ、とても……綺麗だ……不自由で、弱弱しく……それでいて、そそる……」
まるで岬加奈子が描く絵のようだ……と思ってしまい、ソレは嫉妬となっていた。
「岬、加奈子ともこうして戯れていたのか?」
白く柔らかな胸を乱暴につかんだ。
指が白い肌に埋まり、指の形に沈んでいく。
「質問の答えは?」
顔を赤く染め視線が避けられた。
Noと言わないのは肯定なのだろう。
『絵のモデルだからって……』
言い訳のように泣きそうな声で雫は告げる。
「どこまで、触れられた?」
腹立たしかった。
「口づけは」
唇を舐めれば、反射的に柔らかく唇が開かれる。 受け入れられたと考えれば気分が良いが、それが誰かに仕込まれたと思えば、腹立たしい。
先端の薄桃色の果実を指先で乱暴に弄れば、甘い声が漏れ始める。
『ぁ、っん……』
「あぁ、そうだ……ここは、夢の中だ」
自分に言い聞かせた。
「楽しもうじゃないか」
雫の身体を蔓が、強弱をつけながら締め上げ緩め、弄ぶ。
『ぁっ、やだ。 お願い、晃、さんが、触って』
屈辱なのだろうか、さえずりのような声が訴える。
赤い花が、白い肌の上に花びらを散らせば、フワリと溶け肌を色づかせる。 熱をもったように雫は快楽に震えていた。 それはあの日の零れ落ちるだけの命と違い、命を色づけていく。
あの日を思い出す。
自分の中で芽生えていないはずの恋心が、ゴトリと零れ落ち、失われる苦痛に、心が悲鳴を上げ、絶叫を上げ、泣き叫びながら……喰らっていた。
「愛しているよ」
ネットリと肩口を舐めあげ、甘く噛みついた。
「愛しているよ。 時間なんて関係ない。 俺は雫を愛している」
潤んだ瞳が、愛の言葉に喜び……そして沈んでいく。
『嘘よ』
「どうして、そう冷たい事を言うのかな? あぁ、綺麗だ」
白い肌に指を這わせ、胸の柔らかなふくらみに、指を食い込ませ、果実を弄る。
『くっぅ……んっ。 だって、しって、る。 あの人に、甘えて、興味を……』
「痛い? なら、もっと優しくしないといけないな」
言えば、肌に食い込む蔓が緩んだ。
だからと言って拘束を止めるわけではない。
逃げようとすれば、すぐにでも締め上げるだろう。
『違う……言いたいのは、』
柔らかな胸に触れる手に力を込めた。
『んっ』
歪む顔に唇を寄せ、そして耳元で囁く。
「アレは……気のせいだ。 内のある雫の気配を茨田杉子と勘違いしていただけだ。 俺が愛しているのは雫だけ。 だから、勘違いしていても誘いに乗る事は無かった」
乳房に舌を這わせ、唾液で濡らしながら果実にそっと舌を這わせた。 チュッと口づけ、唇で挟み吸い上げる。 反対側の乳房に指を這わせ、大切なモノを撫でるように、指先を幾度となく這わせた。
『ぁっ、んっ、ダメっ』
口を大きく開き、乳房ごと大きく口に含み、甘く歯を当てネットリと舐め、吸いあげる。 じゅるりと音をあげ、晃は舌先で果実をねぶりながら、雫に問いかける。
「怖い?」
荒く息を乱した雫は首を横に振る。
『晃さんの、好きにして』
雫の言葉に笑みが自然と浮かんだ……。
なんて、自分勝手で都合の良い夢なんだ……と、
雫を失ったと言う時の喪失感。
食らった血肉。
留まるべきだと理性が訴えかけてきていた。
欲望と共に閃光のように脳裏に記憶が映り去っていく。
自分を化け物だと思って居る雫を、化け物だと言う免罪符を掲げ、多くのものがその身を引き裂いて来た。 ソレ等と自分が同じなのだと……そう思えば、あの状態で雫の記憶があるわけないと思っていても、許される訳がない!! と言う思いが興奮を抑え込もうとする。
妙に喉が渇く。
夢なのに……。
グラスと酒が現れた。 時塔皎一が俺に与えてくれた、血のような色をしたワイン。 深い香りが酔いを誘発し、コレは夢なのだからと、自分を突き動かした。
雫は、白い肌を僅かに朱に染め。
瞳を潤ませ、コチラを見ていた。
頬を撫で、首筋を撫でれば、瞳が閉じられ口づけを落とした。
『んっ……』
甘い声が零れ落ち。
雫の欲求に救われる。
小さく息を吐き、晃は意地悪く笑った。
コレは夢だ。
都合の良い夢なんだ。
そう言い聞かせた。
雫の唇にそっと指で触れ、紅をつけるように撫でる。 そして……ユックリと唇を寄せ、チュッと軽い音をたて口づける、抱き寄せ、もう一度口づけた。
戯れのような行為。
『いいの?』
熱のこもった視線が向けられる。
なんて……都合の良い夢なんだろう。
「したいのか?」
クスッと笑えば、顔を赤く染め口をキュッと閉ざし視線を背けられた。 指先で誘うように自分の方へと向かせて啄むように口づける。
「逃げないならいいよ。 俺は逃げられたくなかっただけだから」
そう笑って見せれば、照れながらも雫の方から抱き着いて来た。
『私は化け物だよ』
甘えるように見つめてくる視線は、捨てられた子犬のよう。 ボンヤリと意志のなさそうな瞳に光が宿っていた。 何度も苦難を味わって来た子だ、切っ掛けがあれば強くなるだろう。
「どこがだ? こんなに綺麗で可愛いのに」
耳元で囁き、耳を舐め、わざと水音を立てれば、小さく震え縋りついて来た。
『ぁんっ、ダメ、くすぐったい』
「そうか」
カラカウように首筋を一緒に擽れば、子犬のように甘えた声を出す。
「どうして欲しい?」
『どうっと言われても……』
目が泳ぐ。
「そうか……、分からないなら縛ってしまおうか? 嫌だって言われても初めてしまえば、止める事は出来ないし」
夢の中でも不自由はある。
自分の思い通りに等ならない。
だが、この夢は違っていて、闇に揺らめく白い花畑から細い美しい蔓が伸びて雫に絡みつく。 白い肌を緑色が美しい装飾品のように飾り、両手を拘束し、右足の太ももとふくらはぎ結びつけ、僅かに両足を広げさせるように、左右に引っ張った。
『きゃぁああ』
「痛い?」
潤んだ瞳で雫が首を横に振っていた。 蔓は伸び、きゅるきゅると身体を巡り締め付ける。
『ふっ、ぁっ、ダメ』
甘い声が漏れ出ていた。
白い肌に赤い花が良く映えるだろうと思えば、品種も何もかも無視し、柔らかな花弁を持つ花が開き甘い香りを放ちだす。
「あぁ、とても……綺麗だ……不自由で、弱弱しく……それでいて、そそる……」
まるで岬加奈子が描く絵のようだ……と思ってしまい、ソレは嫉妬となっていた。
「岬、加奈子ともこうして戯れていたのか?」
白く柔らかな胸を乱暴につかんだ。
指が白い肌に埋まり、指の形に沈んでいく。
「質問の答えは?」
顔を赤く染め視線が避けられた。
Noと言わないのは肯定なのだろう。
『絵のモデルだからって……』
言い訳のように泣きそうな声で雫は告げる。
「どこまで、触れられた?」
腹立たしかった。
「口づけは」
唇を舐めれば、反射的に柔らかく唇が開かれる。 受け入れられたと考えれば気分が良いが、それが誰かに仕込まれたと思えば、腹立たしい。
先端の薄桃色の果実を指先で乱暴に弄れば、甘い声が漏れ始める。
『ぁ、っん……』
「あぁ、そうだ……ここは、夢の中だ」
自分に言い聞かせた。
「楽しもうじゃないか」
雫の身体を蔓が、強弱をつけながら締め上げ緩め、弄ぶ。
『ぁっ、やだ。 お願い、晃、さんが、触って』
屈辱なのだろうか、さえずりのような声が訴える。
赤い花が、白い肌の上に花びらを散らせば、フワリと溶け肌を色づかせる。 熱をもったように雫は快楽に震えていた。 それはあの日の零れ落ちるだけの命と違い、命を色づけていく。
あの日を思い出す。
自分の中で芽生えていないはずの恋心が、ゴトリと零れ落ち、失われる苦痛に、心が悲鳴を上げ、絶叫を上げ、泣き叫びながら……喰らっていた。
「愛しているよ」
ネットリと肩口を舐めあげ、甘く噛みついた。
「愛しているよ。 時間なんて関係ない。 俺は雫を愛している」
潤んだ瞳が、愛の言葉に喜び……そして沈んでいく。
『嘘よ』
「どうして、そう冷たい事を言うのかな? あぁ、綺麗だ」
白い肌に指を這わせ、胸の柔らかなふくらみに、指を食い込ませ、果実を弄る。
『くっぅ……んっ。 だって、しって、る。 あの人に、甘えて、興味を……』
「痛い? なら、もっと優しくしないといけないな」
言えば、肌に食い込む蔓が緩んだ。
だからと言って拘束を止めるわけではない。
逃げようとすれば、すぐにでも締め上げるだろう。
『違う……言いたいのは、』
柔らかな胸に触れる手に力を込めた。
『んっ』
歪む顔に唇を寄せ、そして耳元で囁く。
「アレは……気のせいだ。 内のある雫の気配を茨田杉子と勘違いしていただけだ。 俺が愛しているのは雫だけ。 だから、勘違いしていても誘いに乗る事は無かった」
乳房に舌を這わせ、唾液で濡らしながら果実にそっと舌を這わせた。 チュッと口づけ、唇で挟み吸い上げる。 反対側の乳房に指を這わせ、大切なモノを撫でるように、指先を幾度となく這わせた。
『ぁっ、んっ、ダメっ』
口を大きく開き、乳房ごと大きく口に含み、甘く歯を当てネットリと舐め、吸いあげる。 じゅるりと音をあげ、晃は舌先で果実をねぶりながら、雫に問いかける。
「怖い?」
荒く息を乱した雫は首を横に振る。
『晃さんの、好きにして』
雫の言葉に笑みが自然と浮かんだ……。
なんて、自分勝手で都合の良い夢なんだ……と、
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