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06.皇帝陛下のツガイ様は、悪意に免疫がない
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「ヴィヴィ様、椅子を取り換えて頂きましょう。 これは明らかに人が座っていい代物ではありません」
意を決して椅子に座ろうとしたヴィヴィをペスは止めた。 ホッとした様子のヴィヴィに、貴族婦人達はクスクスと笑い、馬鹿にし、共についてきていた女官と侍女は頭を抱えた。
「あらあら、アン様が茶会で失態を……いえ、嫌がらせをされたかのように訴えるなんて、やっぱりツガイ様は人の心に疎い方と言うことですわね」
比較的近くの席に座っていたふくよかな夫人が、目を細めニヤニヤしながら、ボソリと嫌味を言うが、ヴィヴィは少し考えこみ、ペスは夫人を無視してヴィヴィに話し出す。
「あくまでホスト役の失態を、恥を隠して差し上げるのが客としての心使いですが、このように参加者全ての者が知っている状況で、何を隠す必要があると言うのですか」
ペスは、大切な主への態度に内心は怒り狂っていたが、必死で気持ちを抑え込み最低限の助言に抑えれば、女官と侍女がホッと胸をなでおろした。
「そう、そうですね。 ペス、教えてくれてありがとう」
「いえ、私のお役目ですから。 さぁ、涙を拭いて、鼻もチーンってしましょうね。 このようにあからさまに嫌がらせをされ、涙を流せば、普通の社交の場であれば、ヴィヴィ様が可哀そうだと声もあがり助けもあるでしょう。 ですが、それで良くはないですよね?」
ペスはハンカチで涙をぬぐい、鼻をかませ、淡々と言い聞かせえた。
「うん……頑張る」
『『だめかぁ~』』
王宮の誰もがヴィヴィ相手に行う事が出来ない世の理不尽。 ベントソン伯爵夫人ならばきっとヴィヴィ相手であっても理不尽を披露してくれるはずだ!! と、奇妙な期待をもってヴィヴィは茶会に送り出されたのだ。
目に見えた侍女と女官は3名だが、アチコチに身を隠して侍女、女官、女官長、庭師、料理長、護衛魔導士数名、護衛主任、宰相、守護騎士、陛下がやり過ぎなほどに見守り、ヴィヴィを応援していた。
ニッコリと、ヴィヴィはもう大丈夫と言わんばかりにペスへと笑って見せた。
「では、自らの力でこの場を凌いでくださいませ!! さぁ!」
夫人たちは心の中で叫んだ『えぇええええええええええ』と、明らかに悪とされ、ソレにくじけるなと言われたのだ、いや、確かにやっている事は子悪党だが、ヴィヴィの表情は既に悪に立ち向かう正義だった。
「ねぇ、アナタ!!」
先ほどヴィヴィを薄ら笑い、ベントソン伯爵夫人が嫌がらせをしたとでもいうのかと避難した小太りの婦人にヴィヴィは声をかけた。
「このままでは、ベントソン伯爵夫人の失態が公になってしまうわ。 アナタ、彼女が嫌がらせをしたことにしたくないのよね? ソレを避けるために私の椅子とアナタが今お座りになっている椅子を取り換えてくれるのが妥当だと思うの」
物凄くよい事を思いついたとばかりに告げるヴィヴィの顔は自信にあふれていた。
「ですが、私に案内された席は……」
「えぇ、だから椅子だけ交換すればいいわ。 ベントソン伯爵夫人が嫌がらせをしていると思われて宜しいの?! ねぇ、いいの? いいのかなぁ? ダメじゃない? ダメよねぇ~。 はい立って!! 早く~早く~~立って、立ってぇえええ」
追い立てられ夫人は立ってしまった。
椅子をよいしょと取り上げ、ペスに渡せば、もう一人の侍女が尻の部分と背もたれ部分が汚れた椅子を持ってきた。
「はい、どうぞ。 座って! これで解決だわ」
どやってペスを見れば、うんうんと感無量と言う顔をされた。
「お見事です、ヴィヴィ様!!」
ペスが拍手をすれば、女官と侍女も賛美する。
「えへへ、頑張ったの」
「えぇ、とてもお見事でしたわ! 流石、ヴィヴィ様でございます」
にっこにこのヴィヴィだった。
程度はどうあれ、社交界ではこのようなことは頻繁にある。 だから貴族婦人や令嬢達は派閥を作り集団に身を置き、身の安全を確保するのだ。 今現在、ヴィヴィは社交界デビューをしておらず、皇帝陛下の愛妾となったベントソン伯爵夫人が社交の場で最も高い地位であり、その派閥は強固で大きく、嫌がらせがコレで終わる訳などない。
侍女達によってお茶の準備がなされ、それぞれの席に茶が出された。 お茶を入れたのはベントソン伯爵夫人が連れ込んだ侍女ではなく、王宮使いを長くしている侍女であり、ペスと女官は茶の安否を視線で確認していた。
『茶葉にも湯にも遺物等の問題ありません……ただ……』
視線が逸らされた。
明らかな危険を語るものではない様子は判断ついたが、ソレが意味しているところは理解できず、ヴィヴィの不評にならぬよう、適度にベントソン伯爵夫人を持ちあげた。
「ヴィヴィ様。 社交の場でこの人ありと呼ばれたベントソン伯爵夫人が勧める紅茶は、きっと王宮でお出ししている歴史ある紅茶とは一味違い、今の社交の場を表すハイセンスかつハイソサエティなものでございますわ」
「そうなのね、楽しみだわ」
ヴィヴィはカップを手に持とうとして、すぐにカップをテーブルに置き、ヴィヴィは周囲を見渡し、砂糖に手を伸ばそうとした。
「あらあら、どうなさいましたの? コチラ南方から仕入れたとても良い紅茶でしてよ」
ニコニコとベントソン伯爵夫人が茶を勧めた。
「えぇ、本当、最高ですわ。 フルーツの香が口の中に広がる」
「香を楽しむために砂糖なんて無粋ですわよ」
「まずはこの鼻腔をくすぐり素敵な香りを堪能しなければ勿体ないですわ」
砂糖とミルクを、そっとヴィヴィから放した。
「どうかなさったのかしら?」
ニコニコとベントソン伯爵夫人が尋ねれば。
「その……私にはとても熱くて」
砂糖とミルクを入れ、グルグルすれば温度も下がるだろうと考えたのだ。
「あらあらお子様なのね……陛下も苦労なさる事でしょう」
その陛下と言えば、側にいる魔導士にカップの中の湯の温度を下げろと無茶ぶりをしていた。 確かに……苦労をしているようだ。 魔導士が……。
「そうねぇ、子供相手に無理を言っても仕方がありませんわ。 誰か彼女の紅茶を冷まして差し上げてくださいませ」
「「「はい」」」
クスクスと笑いが大きくなり、ヴィヴィ様を(見)守り隊の一行がソワソワする。 次は何をやらかすのかと。 返事からの行動は早かった。 僅かの間だった。 予想された行為とばかりに、婦人達は茶を持って退避し、ヴィヴィの背後から桶で冷えた水がぶっかけられた。
「へっ?」
キョトンとするヴィヴィ。
大爆笑する夫人たち。
「あらあら皆さん、笑い過ぎですわ。 ごめんなさいうちの侍女達が粗相をしてしまったようで。 とてもドジな子達なの……そんな様子も私はとても可愛らしく思っているのだけど、ヴィヴィさまもそう思ってくださいますよね?」
「まぁ、若い子達の失態には寛容であるべきですわよね」
「未来の国母たる方も、許容いただけますわよね」
ショックで停止したままのヴィヴィと、笑いが止まらぬご婦人達。
そして背後では、守護騎士&魔導士数人がかりで陛下を必死に止めていた。
意を決して椅子に座ろうとしたヴィヴィをペスは止めた。 ホッとした様子のヴィヴィに、貴族婦人達はクスクスと笑い、馬鹿にし、共についてきていた女官と侍女は頭を抱えた。
「あらあら、アン様が茶会で失態を……いえ、嫌がらせをされたかのように訴えるなんて、やっぱりツガイ様は人の心に疎い方と言うことですわね」
比較的近くの席に座っていたふくよかな夫人が、目を細めニヤニヤしながら、ボソリと嫌味を言うが、ヴィヴィは少し考えこみ、ペスは夫人を無視してヴィヴィに話し出す。
「あくまでホスト役の失態を、恥を隠して差し上げるのが客としての心使いですが、このように参加者全ての者が知っている状況で、何を隠す必要があると言うのですか」
ペスは、大切な主への態度に内心は怒り狂っていたが、必死で気持ちを抑え込み最低限の助言に抑えれば、女官と侍女がホッと胸をなでおろした。
「そう、そうですね。 ペス、教えてくれてありがとう」
「いえ、私のお役目ですから。 さぁ、涙を拭いて、鼻もチーンってしましょうね。 このようにあからさまに嫌がらせをされ、涙を流せば、普通の社交の場であれば、ヴィヴィ様が可哀そうだと声もあがり助けもあるでしょう。 ですが、それで良くはないですよね?」
ペスはハンカチで涙をぬぐい、鼻をかませ、淡々と言い聞かせえた。
「うん……頑張る」
『『だめかぁ~』』
王宮の誰もがヴィヴィ相手に行う事が出来ない世の理不尽。 ベントソン伯爵夫人ならばきっとヴィヴィ相手であっても理不尽を披露してくれるはずだ!! と、奇妙な期待をもってヴィヴィは茶会に送り出されたのだ。
目に見えた侍女と女官は3名だが、アチコチに身を隠して侍女、女官、女官長、庭師、料理長、護衛魔導士数名、護衛主任、宰相、守護騎士、陛下がやり過ぎなほどに見守り、ヴィヴィを応援していた。
ニッコリと、ヴィヴィはもう大丈夫と言わんばかりにペスへと笑って見せた。
「では、自らの力でこの場を凌いでくださいませ!! さぁ!」
夫人たちは心の中で叫んだ『えぇええええええええええ』と、明らかに悪とされ、ソレにくじけるなと言われたのだ、いや、確かにやっている事は子悪党だが、ヴィヴィの表情は既に悪に立ち向かう正義だった。
「ねぇ、アナタ!!」
先ほどヴィヴィを薄ら笑い、ベントソン伯爵夫人が嫌がらせをしたとでもいうのかと避難した小太りの婦人にヴィヴィは声をかけた。
「このままでは、ベントソン伯爵夫人の失態が公になってしまうわ。 アナタ、彼女が嫌がらせをしたことにしたくないのよね? ソレを避けるために私の椅子とアナタが今お座りになっている椅子を取り換えてくれるのが妥当だと思うの」
物凄くよい事を思いついたとばかりに告げるヴィヴィの顔は自信にあふれていた。
「ですが、私に案内された席は……」
「えぇ、だから椅子だけ交換すればいいわ。 ベントソン伯爵夫人が嫌がらせをしていると思われて宜しいの?! ねぇ、いいの? いいのかなぁ? ダメじゃない? ダメよねぇ~。 はい立って!! 早く~早く~~立って、立ってぇえええ」
追い立てられ夫人は立ってしまった。
椅子をよいしょと取り上げ、ペスに渡せば、もう一人の侍女が尻の部分と背もたれ部分が汚れた椅子を持ってきた。
「はい、どうぞ。 座って! これで解決だわ」
どやってペスを見れば、うんうんと感無量と言う顔をされた。
「お見事です、ヴィヴィ様!!」
ペスが拍手をすれば、女官と侍女も賛美する。
「えへへ、頑張ったの」
「えぇ、とてもお見事でしたわ! 流石、ヴィヴィ様でございます」
にっこにこのヴィヴィだった。
程度はどうあれ、社交界ではこのようなことは頻繁にある。 だから貴族婦人や令嬢達は派閥を作り集団に身を置き、身の安全を確保するのだ。 今現在、ヴィヴィは社交界デビューをしておらず、皇帝陛下の愛妾となったベントソン伯爵夫人が社交の場で最も高い地位であり、その派閥は強固で大きく、嫌がらせがコレで終わる訳などない。
侍女達によってお茶の準備がなされ、それぞれの席に茶が出された。 お茶を入れたのはベントソン伯爵夫人が連れ込んだ侍女ではなく、王宮使いを長くしている侍女であり、ペスと女官は茶の安否を視線で確認していた。
『茶葉にも湯にも遺物等の問題ありません……ただ……』
視線が逸らされた。
明らかな危険を語るものではない様子は判断ついたが、ソレが意味しているところは理解できず、ヴィヴィの不評にならぬよう、適度にベントソン伯爵夫人を持ちあげた。
「ヴィヴィ様。 社交の場でこの人ありと呼ばれたベントソン伯爵夫人が勧める紅茶は、きっと王宮でお出ししている歴史ある紅茶とは一味違い、今の社交の場を表すハイセンスかつハイソサエティなものでございますわ」
「そうなのね、楽しみだわ」
ヴィヴィはカップを手に持とうとして、すぐにカップをテーブルに置き、ヴィヴィは周囲を見渡し、砂糖に手を伸ばそうとした。
「あらあら、どうなさいましたの? コチラ南方から仕入れたとても良い紅茶でしてよ」
ニコニコとベントソン伯爵夫人が茶を勧めた。
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「香を楽しむために砂糖なんて無粋ですわよ」
「まずはこの鼻腔をくすぐり素敵な香りを堪能しなければ勿体ないですわ」
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「どうかなさったのかしら?」
ニコニコとベントソン伯爵夫人が尋ねれば。
「その……私にはとても熱くて」
砂糖とミルクを入れ、グルグルすれば温度も下がるだろうと考えたのだ。
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その陛下と言えば、側にいる魔導士にカップの中の湯の温度を下げろと無茶ぶりをしていた。 確かに……苦労をしているようだ。 魔導士が……。
「そうねぇ、子供相手に無理を言っても仕方がありませんわ。 誰か彼女の紅茶を冷まして差し上げてくださいませ」
「「「はい」」」
クスクスと笑いが大きくなり、ヴィヴィ様を(見)守り隊の一行がソワソワする。 次は何をやらかすのかと。 返事からの行動は早かった。 僅かの間だった。 予想された行為とばかりに、婦人達は茶を持って退避し、ヴィヴィの背後から桶で冷えた水がぶっかけられた。
「へっ?」
キョトンとするヴィヴィ。
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「あらあら皆さん、笑い過ぎですわ。 ごめんなさいうちの侍女達が粗相をしてしまったようで。 とてもドジな子達なの……そんな様子も私はとても可愛らしく思っているのだけど、ヴィヴィさまもそう思ってくださいますよね?」
「まぁ、若い子達の失態には寛容であるべきですわよね」
「未来の国母たる方も、許容いただけますわよね」
ショックで停止したままのヴィヴィと、笑いが止まらぬご婦人達。
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