27 / 27
後編
おわり
しおりを挟む
マーティス・ブライトには、もう一人出会わなければいけない人がいた。
彼は応接室で隣国での講義内容を考えながら彼女を待っていた。
長くブライト家に仕える執事がお茶を淹れティスの前に置く。
大抵の事は一人でこなす事が出来るティスだが、今日だけは執事を側に置いた。 彼女には不貞の前科があったから……ようやく結ばれた婚約者に誤解をさせるような事は避けたいと言う気遣いである。
ノックの音が響き、執事がチラリとティスを見ればティスは頷いた。
執事がドアを開けば、お腹の大きくなったアンジェと彼女のために雇った侍女の姿が見えた。
「ジェシカに会わせて!!」
駆け出そうと足を踏み出せば躓き、そして侍女に支えられる。
ティスは顔を顰める。
「お久しぶりですね。 どうぞ席にお座り下さい」
アンジェは勧められたソファに腰を下ろす事もせず訴え続ける。
「ジェシカに会わせてよ」
「行儀が悪いですよ。 そして、興奮しない方がいい」
「ジェシカに会いたいの!!」
「アンジェ、あなたはジェシカを裏切った。 それも1度や2度では済まない。 ジェシカが友達を得る機会を奪った。 ジェシカとマーティンを結婚させるために画策した。 あなたはジェシカが他の男と付き合ってしまえば、自分の入り込む余地は失われると考えたのでしょう。 ですが……マーティンの我の強さは、他者を不幸にする。 あなたなら分かっていたはずですよ。 そして、最後に……ジェシカの夫の子を身籠った。 どんな顔をしてジェシカと会うつもりなのですか?」
「わ、私は……ただ、彼女が大切だっただけ……悪気は無いもの……きっと許してくれているはずよ」
声は震えていたが、語りと共に自分に暗示をかけるように声が滑らかになり、アンジェの中でその行為は正当化されたらしい。 そして言葉は続く。
「だって、私達は家族ですもの……。 私達の関係は特別なの。 姉であり妹であり、母であり娘。 私は許されるわ」
「……本当に、そう思うのですか? あなたは彼女を理想化し過ぎてはいませんか?」
「どうかしら? でも、そんな事どうでもいいわ。 私は彼女の側にいたいだけだもの。 マーティス兄様なら分かるでしょう」
「そうですね……。 そして勝負には私が勝ちました。 内々ではありますが先日彼女と婚約しました」
「そう、おめでとう」
「おや、祝って下さるのですか?」
「ジェシカの事は好きだけど、彼女を束縛する気はないもの。 なら、私が側にいれる相手がいいわ。 マーティス兄様とジェシカが結婚し、私とマーティンが結婚する。 私達は家族になれるわ」
「あなたは、マーティンとは結婚出来ない」
クスッとティスは笑った。
「どういう事よ!!」
マーティンのお守り等御免被ると思ってはいたけれど、マーティスとジェシカが結婚するなら話は別だ。 アンジェはジェシカの家族になりたいのだから。
「なに? ジェシカを奪われるのが怖いの?」
「まさか……そんなマヌケな事はしませんよ。 マーティンはね……女性になったんです」
「はぁ?」
訳が分からないと言う顔だが、それは仕方のない事だろう。
「性別を変える魔法薬を作りました。 欲しいですか?」
「いいえ」
「それは、意外でした」
「そうかしら? 私は自分が女であることが好きなの。 そして同じ女であるからこそジェシカが好きなの。 兄様にはわからないわ」
「そのようですね」
予想外の答えに、ティスには考える時間が必要となった。
わずかな間ではあったが……。
「では、あなたは何を望みます?」
「ジェシカに会わせて。 彼女の側にいたいの」
「無理です。 彼女は未来の侯爵夫人ですからね。 あなたのような人を側に置く訳にはいきません」
「私は!! ただ、側に居たいだけなのよ!!」
狂的ともいえる思い……放っておけばいつか問題を起こすだろう。 選ぶのは殺す、閉じ込める、管理する。 アンジェがやった事は身勝手で独善的ではあったけれど、全ては私によって都合が良かった……。 それに、ジェシカに嫌われる事はしたくない……。
「条件を出します。 マーティンを支配してくだされば友人として文通を許しましょう。 母を奪ったと言う罪悪感から、マーティンはあなたにだけは強く出る事ができませんからね。 常に見張り暴走を抑え、女性となったマーティンを導いて下さい。 そして報告書を送る。 そうすれば……そうですね。 結婚式では友人として招待をしますし、その時マーティンと築いている関係によって……ジェシカとの変化を決める。 それこそ、あなた達が良い夫婦となれば、先ほど言っていた義弟の嫁と言う立ち場も許可し……あなたが、彼女の生む子供を叔母としてかかわる事も許しましょう」
もし〇〇なら……もし当主に相応しい人間になれたなら……それが呆気なく崩壊したように、アンジェに見せたのは比較的甘い未来。 それが何時どんな条件で崩れるか分からない不確かな約束。
「なぜ、すぐに会わせてくれないの!! なぜ、文通なのよ!!」
「仕事の関係ですよ。 国を出ます。 何しろ、あなたのした事が原因で、ジェシカは夫を寝取られた女だと広く噂されてしまいましたからね。 同情する人もいますが、あなた達二人の恋仲を邪魔したなどと言う不届きな噂も多い。 傷つくのは彼女ですし……故意に傷つけようとする人もいるでしょう」
「な、何とかしなさいよ!!」
「えぇ、ですから彼女と共に国を離れます」
「では、ジェシカとは……」
「文通は許して差し上げますよ」
彼女が選ぶ答えは1つしかない。
「わかったわ……」
複雑そうなアンジェに、ティスは満面の笑みをむけるのだった。
ティスはアンジェとの会話を、ジェシカに包み隠さず告げた。 ジェシカを使い脅してはみたが、アンジェが手のひらを返し、出し抜こうとするか分からなかったから。
「そう……」
「勝手に決めた事、怒っていますか?」
「いいえ、私には友達と呼べる人は結局彼女しかいませんでしたから……それでも、やっぱり彼女のしたことは複雑で……ちょうど良かったと思います」
「今は、私がいます。 それでは、足りませんか?」
ティスはあの日自室にジェシカを連れ帰ったものの、その後すぐにジェシカのための新しい部屋を準備した。 数多くある部屋の中に紛れたように存在する決して広くも豪華でもない部屋。
今のマーティンは性別が変化したショックから立ち直れては居ないし、アンジェは元々の運動神経の鈍さが妊娠によってカタツムリも顔負けの動きになっている。 警備も増やした今、隣国へ出発するまでの間、やっかい者を近寄せないぐらいはできるだろう。
ティスはジェシカの返事を待つことなく、啄むような口づけから、深く唇を重ね……そして抱き上げベッドへと運ぶ。
「ま、待ってください。 まだ明るい時間です!!」
「もう長く待ち過ぎましたから」
「いえ、ですが、それとこれは別だと思います」
ティスは笑って見った。
幸福な未来だけを夢見て……。
隣国での講師機関は5年。 国に戻る頃には質の悪い噂も消え大々的に結婚式を挙げる事もできるだろう。 5年後、帰国のパーティと共に婚姻のお披露目をして、籍を入れるのはもっと早い方がいいだろう。
「何を考えているんですか?」
ティスの真剣な顔にジェシカは不安を覚え尋ねたのだが、返されるのは微笑みだけ。
「子供が出来る前に籍は入れて置いた方がいいので、結婚式やお披露目は後日となりますが出国する前に籍だけ入れませんか?」
「こ、こど、も?!」
突然の言葉にジェシカは真っ赤になって戸惑う。
だけど、ティスは難しい顔を共に前言撤回をした。
「やはり、もう少しイチャイチャしていたいので……子供はもう少し後にしましょうか?」
「ティス!!」
「そう照れなくても……それとも、嫌ですか?」
「ぇ?! いえ……イチャイチャするのも、ティスの子も……その、良いと思いますよ!!」
ティスは幸福に笑い。
ジェシカは、そんなティスにつられて微笑む。
見つめあい微笑み、そして口づけを交わす。
甘く柔らかで穏やかな。
幸福に微笑み。
そしてゆっくりと熱を確かめ合うように身体に触れ合い抱きしめ合った。
外からは、面会が、仕事が、色んな都合で人々はティスを探すが……長い年月休む事無く働いて来たのだから、少しばかり寄り道をするぐらい許されるはずと微笑んだ。
「呼んでいる声がする」
「気のせいです」
「でも……」
「今は、私だけの声を聞いていて下さい。 愛しています」
今でもなれない愛の言葉に、ジェシカは頬を赤らめて返事を返す。
「ぇ、あ……その、私も……愛しています」
諦めばかりだった2人。
だからこそ、ようやく手に入れた幸福を手放す事はないだろう。
おわり
彼は応接室で隣国での講義内容を考えながら彼女を待っていた。
長くブライト家に仕える執事がお茶を淹れティスの前に置く。
大抵の事は一人でこなす事が出来るティスだが、今日だけは執事を側に置いた。 彼女には不貞の前科があったから……ようやく結ばれた婚約者に誤解をさせるような事は避けたいと言う気遣いである。
ノックの音が響き、執事がチラリとティスを見ればティスは頷いた。
執事がドアを開けば、お腹の大きくなったアンジェと彼女のために雇った侍女の姿が見えた。
「ジェシカに会わせて!!」
駆け出そうと足を踏み出せば躓き、そして侍女に支えられる。
ティスは顔を顰める。
「お久しぶりですね。 どうぞ席にお座り下さい」
アンジェは勧められたソファに腰を下ろす事もせず訴え続ける。
「ジェシカに会わせてよ」
「行儀が悪いですよ。 そして、興奮しない方がいい」
「ジェシカに会いたいの!!」
「アンジェ、あなたはジェシカを裏切った。 それも1度や2度では済まない。 ジェシカが友達を得る機会を奪った。 ジェシカとマーティンを結婚させるために画策した。 あなたはジェシカが他の男と付き合ってしまえば、自分の入り込む余地は失われると考えたのでしょう。 ですが……マーティンの我の強さは、他者を不幸にする。 あなたなら分かっていたはずですよ。 そして、最後に……ジェシカの夫の子を身籠った。 どんな顔をしてジェシカと会うつもりなのですか?」
「わ、私は……ただ、彼女が大切だっただけ……悪気は無いもの……きっと許してくれているはずよ」
声は震えていたが、語りと共に自分に暗示をかけるように声が滑らかになり、アンジェの中でその行為は正当化されたらしい。 そして言葉は続く。
「だって、私達は家族ですもの……。 私達の関係は特別なの。 姉であり妹であり、母であり娘。 私は許されるわ」
「……本当に、そう思うのですか? あなたは彼女を理想化し過ぎてはいませんか?」
「どうかしら? でも、そんな事どうでもいいわ。 私は彼女の側にいたいだけだもの。 マーティス兄様なら分かるでしょう」
「そうですね……。 そして勝負には私が勝ちました。 内々ではありますが先日彼女と婚約しました」
「そう、おめでとう」
「おや、祝って下さるのですか?」
「ジェシカの事は好きだけど、彼女を束縛する気はないもの。 なら、私が側にいれる相手がいいわ。 マーティス兄様とジェシカが結婚し、私とマーティンが結婚する。 私達は家族になれるわ」
「あなたは、マーティンとは結婚出来ない」
クスッとティスは笑った。
「どういう事よ!!」
マーティンのお守り等御免被ると思ってはいたけれど、マーティスとジェシカが結婚するなら話は別だ。 アンジェはジェシカの家族になりたいのだから。
「なに? ジェシカを奪われるのが怖いの?」
「まさか……そんなマヌケな事はしませんよ。 マーティンはね……女性になったんです」
「はぁ?」
訳が分からないと言う顔だが、それは仕方のない事だろう。
「性別を変える魔法薬を作りました。 欲しいですか?」
「いいえ」
「それは、意外でした」
「そうかしら? 私は自分が女であることが好きなの。 そして同じ女であるからこそジェシカが好きなの。 兄様にはわからないわ」
「そのようですね」
予想外の答えに、ティスには考える時間が必要となった。
わずかな間ではあったが……。
「では、あなたは何を望みます?」
「ジェシカに会わせて。 彼女の側にいたいの」
「無理です。 彼女は未来の侯爵夫人ですからね。 あなたのような人を側に置く訳にはいきません」
「私は!! ただ、側に居たいだけなのよ!!」
狂的ともいえる思い……放っておけばいつか問題を起こすだろう。 選ぶのは殺す、閉じ込める、管理する。 アンジェがやった事は身勝手で独善的ではあったけれど、全ては私によって都合が良かった……。 それに、ジェシカに嫌われる事はしたくない……。
「条件を出します。 マーティンを支配してくだされば友人として文通を許しましょう。 母を奪ったと言う罪悪感から、マーティンはあなたにだけは強く出る事ができませんからね。 常に見張り暴走を抑え、女性となったマーティンを導いて下さい。 そして報告書を送る。 そうすれば……そうですね。 結婚式では友人として招待をしますし、その時マーティンと築いている関係によって……ジェシカとの変化を決める。 それこそ、あなた達が良い夫婦となれば、先ほど言っていた義弟の嫁と言う立ち場も許可し……あなたが、彼女の生む子供を叔母としてかかわる事も許しましょう」
もし〇〇なら……もし当主に相応しい人間になれたなら……それが呆気なく崩壊したように、アンジェに見せたのは比較的甘い未来。 それが何時どんな条件で崩れるか分からない不確かな約束。
「なぜ、すぐに会わせてくれないの!! なぜ、文通なのよ!!」
「仕事の関係ですよ。 国を出ます。 何しろ、あなたのした事が原因で、ジェシカは夫を寝取られた女だと広く噂されてしまいましたからね。 同情する人もいますが、あなた達二人の恋仲を邪魔したなどと言う不届きな噂も多い。 傷つくのは彼女ですし……故意に傷つけようとする人もいるでしょう」
「な、何とかしなさいよ!!」
「えぇ、ですから彼女と共に国を離れます」
「では、ジェシカとは……」
「文通は許して差し上げますよ」
彼女が選ぶ答えは1つしかない。
「わかったわ……」
複雑そうなアンジェに、ティスは満面の笑みをむけるのだった。
ティスはアンジェとの会話を、ジェシカに包み隠さず告げた。 ジェシカを使い脅してはみたが、アンジェが手のひらを返し、出し抜こうとするか分からなかったから。
「そう……」
「勝手に決めた事、怒っていますか?」
「いいえ、私には友達と呼べる人は結局彼女しかいませんでしたから……それでも、やっぱり彼女のしたことは複雑で……ちょうど良かったと思います」
「今は、私がいます。 それでは、足りませんか?」
ティスはあの日自室にジェシカを連れ帰ったものの、その後すぐにジェシカのための新しい部屋を準備した。 数多くある部屋の中に紛れたように存在する決して広くも豪華でもない部屋。
今のマーティンは性別が変化したショックから立ち直れては居ないし、アンジェは元々の運動神経の鈍さが妊娠によってカタツムリも顔負けの動きになっている。 警備も増やした今、隣国へ出発するまでの間、やっかい者を近寄せないぐらいはできるだろう。
ティスはジェシカの返事を待つことなく、啄むような口づけから、深く唇を重ね……そして抱き上げベッドへと運ぶ。
「ま、待ってください。 まだ明るい時間です!!」
「もう長く待ち過ぎましたから」
「いえ、ですが、それとこれは別だと思います」
ティスは笑って見った。
幸福な未来だけを夢見て……。
隣国での講師機関は5年。 国に戻る頃には質の悪い噂も消え大々的に結婚式を挙げる事もできるだろう。 5年後、帰国のパーティと共に婚姻のお披露目をして、籍を入れるのはもっと早い方がいいだろう。
「何を考えているんですか?」
ティスの真剣な顔にジェシカは不安を覚え尋ねたのだが、返されるのは微笑みだけ。
「子供が出来る前に籍は入れて置いた方がいいので、結婚式やお披露目は後日となりますが出国する前に籍だけ入れませんか?」
「こ、こど、も?!」
突然の言葉にジェシカは真っ赤になって戸惑う。
だけど、ティスは難しい顔を共に前言撤回をした。
「やはり、もう少しイチャイチャしていたいので……子供はもう少し後にしましょうか?」
「ティス!!」
「そう照れなくても……それとも、嫌ですか?」
「ぇ?! いえ……イチャイチャするのも、ティスの子も……その、良いと思いますよ!!」
ティスは幸福に笑い。
ジェシカは、そんなティスにつられて微笑む。
見つめあい微笑み、そして口づけを交わす。
甘く柔らかで穏やかな。
幸福に微笑み。
そしてゆっくりと熱を確かめ合うように身体に触れ合い抱きしめ合った。
外からは、面会が、仕事が、色んな都合で人々はティスを探すが……長い年月休む事無く働いて来たのだから、少しばかり寄り道をするぐらい許されるはずと微笑んだ。
「呼んでいる声がする」
「気のせいです」
「でも……」
「今は、私だけの声を聞いていて下さい。 愛しています」
今でもなれない愛の言葉に、ジェシカは頬を赤らめて返事を返す。
「ぇ、あ……その、私も……愛しています」
諦めばかりだった2人。
だからこそ、ようやく手に入れた幸福を手放す事はないだろう。
おわり
73
お気に入りに追加
2,819
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(61件)
あなたにおすすめの小説
【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす
まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。
彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。
しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。
彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。
他掌編七作品収録。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。
【収録作品】
①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」
②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」
③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」
④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」
⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」
⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」
⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」
⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」
愛してしまって、ごめんなさい
oro
恋愛
「貴様とは白い結婚を貫く。必要が無い限り、私の前に姿を現すな。」
初夜に言われたその言葉を、私は忠実に守っていました。
けれど私は赦されない人間です。
最期に貴方の視界に写ってしまうなんて。
※全9話。
毎朝7時に更新致します。
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定
王太子殿下の想い人が騎士団長だと知った私は、張り切って王太子殿下と婚約することにしました!
奏音 美都
恋愛
ソリティア男爵令嬢である私、イリアは舞踏会場を離れてバルコニーで涼んでいると、そこに王太子殿下の逢引き現場を目撃してしまいました。
そのお相手は……ロワール騎士団長様でした。
あぁ、なんてことでしょう……
こんな、こんなのって……尊すぎますわ!!
【完結】ドレスと一緒にそちらの方も差し上げましょう♪
山葵
恋愛
今日も私の屋敷に来たと思えば、衣装室に籠もって「これは君には幼すぎるね。」「こっちは、君には地味だ。」と私のドレスを物色している婚約者。
「こんなものかな?じゃあこれらは僕が処分しておくから!それじゃあ僕は忙しいから失礼する。」
人の屋敷に来て婚約者の私とお茶を飲む事なくドレスを持ち帰る婚約者ってどうなの!?
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
そこ!! スッゴイ悩んだのです!
沢山喋られるとアホの子は理解の限界を超えてしまうのです!
主人公を囮に使うからこそ、危険な芽を摘み取って行くのです(´▽`*)
そし~て、相変わらず、ぱらサンは私を転がすのが上手いのでした( *´艸`)
お祝いありがとうございました~!
そのお話は読んだことがないのですが、
昔、Web漫画で呪われた主人公が、犬←→人間 の変化の際に骨までバキバキになって苦しむ描写があって、それが妙に印象的に残っていたんですよね。
凄くぐちゃって感じで書かれていた人で……お仕置き用だなと:;(∩´﹏`∩);:
声をかけて頂き、ありがとうございました!!
不要とありましたが誤解されているようなので
兄が、マーティス。
弟が、マーティン。
兄弟なので似たような名前にしたのですが、分かりにくいと意見があったので、ティスと呼ばせ其方をつかっていました。 誤解させたようでゴメンなさい。