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3章 罪、罰、お仕置き、そして恩賞
68.お仕置き 01
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「全裸にでもなったと言うなら怒られるのも分かるわ。 でも、あの程度、夏場の庶民はもっと普通に露出しているじゃない! それに、パパもいたもの、危険があればきっと助けてくれたわ!!」
庶民の夏服と言えば、スカートの長さは十分に長い。 長いとは言っても、ひざ下程度と冬服よりも若干短い。 そして、夏の暑さをしのぐため川べりでスカートをたくし上げ涼む。 その姿は、隠れているからこその色香がある。 袖は肩を隠す程度。 襟首は広く開け、高い位置でウエストを作るため胸を強調させるている。
夏は開放的になると前世では言われていたが、ソレは世界が違っても同じなのだ。
「夏の露出とアナタの露出は違うでしょう? それに、ルーマ男爵では助けきれません。 相手は大勢の庶民なのですから。 あのような常識的な男に、アナタを守り気いる事は出来ませんよ」
セシルもサーシャに続きベッドの上にあがる。
ユックリと伸ばされる長い指先が、肩に触れた。
「ぁ……」
私が、柔らかなベッドに倒れこめば、その瞬間セシルはサーシャの身体を軽く組み敷きうつ伏せにする。
「急に何をするんですか!!」
「気にならないのでしょう? それとも、やっぱり気になるのですか?」
貴族の服は堅苦しくて窮屈だからと、自前のエプロンドレスに肌の透けない白タイツを履く事で、露出に煩いセシルを誤魔化しているつもりでいた。
「スカートが少し短かったぐらいで怒らなくても」
レース多めのエプロンのリボンが外され、ワンピースの後ろボタンが外されていく。
「ちょ、ちょっと」
「平気なのですよね?」
「見られるのは平気ですよ? 見られるのは! でも、脱がされるのは別です!!」
前世の基準で言うならば、この可愛いの見て見て!! ハシャグレベルの物を着ている。 前世の地味な容姿では似合わない服も、今の姿なら似合うのだから、可愛い物も、綺麗な物も、好んで着た。 まぁ、苦しいのは嫌いですが。
うつ伏せに押さえつけられているため、逃げようにも上手く逃げ出せないし、何時ものように蹴る事も出来ない。 襟もとを広げられ、肩を露わにされ、スルリと身体を引っ張りだされるように服を脱がれる。
背後から固定されるように抱きしめられ、左手で腹の部分を抱え込み抱き寄せられた。 膝立ちの状態で、キャミのスカート内に手を入れられる。
「見るのはいいけど、御障りはお控えください!!」
「怒られている理由も理解も出来ず、大人しくも出来ないようですね。 困った子です」
白地のタイツを脱がそうとするセシルが、指を内側に入れ一気にずり下ろされれば、ショーツも共に脱がされていた。
「何をなさりやがります!!」
言語がオカシイのは、一応相手の立場を考えてだが、もはや自分の顔色が青いのやら赤いのやら分からないぐらいに動揺してしまっていた。
「パンツくれるって言っていたでしょう?」
クスクスとセシル様は笑っていた。
「欲しいの? とは聞いたけど、あげるとは言ってませんから!!」
「ですが、女の子がこんな姿を人前に晒して、何もされないと思ったのですか?」
背後から抱きしめられたまま、耳もとで囁くセシル様の指差す先には鏡があった。
エロい……。
このサーシャと言う人間の外見は可愛らしい。 前世の記憶は現世に飲み込まれ、混ざり合い消化してはいるけれど、それでも幾つかの知識や情報が前世と現世のものが共存している。 上手く出来てはいるが、一つだけ前世のコンプレックスが強すぎて、上手く馴染めないものがある。
それがサーシャと言う人間の外見だ。
綺麗で可愛い姿に生まれて何が不満だと言われるかもしれない。 でも、どうにもこのサーシャと言う人間の姿が、自分であるという認識はもてず、綺麗な恰好をし鏡の前に立つ姿すら、着せ替え人形で遊んでいるぐらいに思っていた。
今、この瞬間も同じ。
「いやっ!!」
「何がです?」
頬が舐められ、内太腿に手が入れられ足が撫でられる。
「殿下……何を?」
急に怖くなった。
「長い付き合いですし、アナタが普通とは少し違う事を理解はしています。 今まで、大抵のことは受け入れてきたつもりです。 ですが、人前でこんなイヤラシイ恰好を晒すと言うのは、許容できません。 それにソレは他者に犯罪を促す行為であると言う事を理解しているのですか?」
「良く……分からないのですが……」
「それは、残念です」
セシル殿下は、私を抱きしめていた手を解き、脱いだばかりのエプロンドレスを手のしたかと思えば、リボン部分を力づくで裂き千切る。
「酷い!」
「服なら好きなだけ買って差し上げますよ」
「そう言うのは違うでしょ!」
「何がですか?」
金色の瞳が微笑んでいた。
でも、口元も声も笑っていない。
金色の瞳が映し出す意思は何処までも強い。
だから、私はその瞳から視線を外す事ができなくなっていた。
「っつ」
手首に痛みを感じたのは直ぐ後の事。
痛みに視線を向ければ、両手首が後ろ手に拘束されている。
「良い恰好ですね」
微笑むセシル様の感情が……理解できない。
そして、私はもう一度抱きしめられ、鏡の前に姿を映し出された。 それでも私は、何処か他人事のように鏡に映る姿を綺麗だと思っている。 恐怖に震える表情すら美しいと思った。
私は、オカシイ。
鏡に映った綺麗な人形の首筋が、美しいセシル殿下に舐め上げられた。 凛々しい女騎士のように美しいセシル様には似つかわしくない大きな手が、キャミの上から胸の膨らみに触れてくる。
その姿はイヤラシク、
私は……興奮を覚えてしまった。
「んっ、ゃ」
その言葉は無視され、足を撫でられれば、スカート部分が捲りあがり私は反射的に視線を背けてしまった。
「サーシャ、アナタはこんな姿を、あの人達の前に晒すところだったのですよ?」
「そんなつもりは……ぁっ……」
「こんなにイヤラシイ恰好をしておいて、見せつけておいて、誰も、何も、思わないとでも思っていたのですか? あの中のどれ程の人間が、アナタの肌に触れる事を妄想していたでしょうね」
セシル殿下の手がキャミの上からキツク乳房を握ってくる。
「いたっ、ゃっ、離して」
「そう言って、誰が、アナタのこの柔らかな身体に触れる事を諦めるでしょう」
チュッと首筋に吸い付き、赤い跡をつけてくる。 幾つも、幾つも……、甘く噛みつき、キャミソールも口にし、力のままに破られた。
白い肌が、
胸の膨らみが、
甘い果実のように色づいた先端が、
剥き出しにされ、鏡に映し出されていた。
「あぁ、綺麗ですよ……。 想像していたよりずっと」
破かれたキャミがスルリと落ちれば、ベッドの上に柔らかく落ちる。
「いやぁあ」
身体を抱きしめ隠そうとした腕は、後ろで結ばれている。 身体をくの字に曲げようとすれば、身体を逸らせるように固定された。
「なぜ、嫌がるのです? そんなに私の事が嫌いになったのですか?」
「どうして、そうなるんですか!! こんなことをするんですか!!」
「ですから、あそこでの行為の先は、こういう事なのだと言っているのですよ。 この姿を、アナタは見せつけようとしていたのです。 ほら、見てください。 どうです? 柔らかい胸に沈む指、イヤラシク興奮し固くなった乳首。 美しい白銀の髪が蒸気し赤味を帯びた身体を飾る。 なんとも欲情を誘う姿ではないですか? これでも……何も起きなかった。 アナタはそう言うのですか? それとも……」
ずっと内太ももを撫でていた手が上にあがり、両足の間にそっと触れ、柔らかな肉の花弁を指先で割って見せれば、薄暗い部屋を照らす柔らかな魔法の明かりが、溢れ出た愛液に反射し光る。
「興奮しているようですね。 あの場で、こうやって脱がされ、触れられ、欲情を向けられたかった……と、言う事ですか?」
「いたっぃ」
肩口が噛みつかれ、濡れた割れ目に指が捻じ込まれた。
そんな姿ですら、どこかで他人事のように綺麗だと思う自分がいて……、セシル殿下の言葉を否定しきれず、困惑と息苦しさに混乱していた。
庶民の夏服と言えば、スカートの長さは十分に長い。 長いとは言っても、ひざ下程度と冬服よりも若干短い。 そして、夏の暑さをしのぐため川べりでスカートをたくし上げ涼む。 その姿は、隠れているからこその色香がある。 袖は肩を隠す程度。 襟首は広く開け、高い位置でウエストを作るため胸を強調させるている。
夏は開放的になると前世では言われていたが、ソレは世界が違っても同じなのだ。
「夏の露出とアナタの露出は違うでしょう? それに、ルーマ男爵では助けきれません。 相手は大勢の庶民なのですから。 あのような常識的な男に、アナタを守り気いる事は出来ませんよ」
セシルもサーシャに続きベッドの上にあがる。
ユックリと伸ばされる長い指先が、肩に触れた。
「ぁ……」
私が、柔らかなベッドに倒れこめば、その瞬間セシルはサーシャの身体を軽く組み敷きうつ伏せにする。
「急に何をするんですか!!」
「気にならないのでしょう? それとも、やっぱり気になるのですか?」
貴族の服は堅苦しくて窮屈だからと、自前のエプロンドレスに肌の透けない白タイツを履く事で、露出に煩いセシルを誤魔化しているつもりでいた。
「スカートが少し短かったぐらいで怒らなくても」
レース多めのエプロンのリボンが外され、ワンピースの後ろボタンが外されていく。
「ちょ、ちょっと」
「平気なのですよね?」
「見られるのは平気ですよ? 見られるのは! でも、脱がされるのは別です!!」
前世の基準で言うならば、この可愛いの見て見て!! ハシャグレベルの物を着ている。 前世の地味な容姿では似合わない服も、今の姿なら似合うのだから、可愛い物も、綺麗な物も、好んで着た。 まぁ、苦しいのは嫌いですが。
うつ伏せに押さえつけられているため、逃げようにも上手く逃げ出せないし、何時ものように蹴る事も出来ない。 襟もとを広げられ、肩を露わにされ、スルリと身体を引っ張りだされるように服を脱がれる。
背後から固定されるように抱きしめられ、左手で腹の部分を抱え込み抱き寄せられた。 膝立ちの状態で、キャミのスカート内に手を入れられる。
「見るのはいいけど、御障りはお控えください!!」
「怒られている理由も理解も出来ず、大人しくも出来ないようですね。 困った子です」
白地のタイツを脱がそうとするセシルが、指を内側に入れ一気にずり下ろされれば、ショーツも共に脱がされていた。
「何をなさりやがります!!」
言語がオカシイのは、一応相手の立場を考えてだが、もはや自分の顔色が青いのやら赤いのやら分からないぐらいに動揺してしまっていた。
「パンツくれるって言っていたでしょう?」
クスクスとセシル様は笑っていた。
「欲しいの? とは聞いたけど、あげるとは言ってませんから!!」
「ですが、女の子がこんな姿を人前に晒して、何もされないと思ったのですか?」
背後から抱きしめられたまま、耳もとで囁くセシル様の指差す先には鏡があった。
エロい……。
このサーシャと言う人間の外見は可愛らしい。 前世の記憶は現世に飲み込まれ、混ざり合い消化してはいるけれど、それでも幾つかの知識や情報が前世と現世のものが共存している。 上手く出来てはいるが、一つだけ前世のコンプレックスが強すぎて、上手く馴染めないものがある。
それがサーシャと言う人間の外見だ。
綺麗で可愛い姿に生まれて何が不満だと言われるかもしれない。 でも、どうにもこのサーシャと言う人間の姿が、自分であるという認識はもてず、綺麗な恰好をし鏡の前に立つ姿すら、着せ替え人形で遊んでいるぐらいに思っていた。
今、この瞬間も同じ。
「いやっ!!」
「何がです?」
頬が舐められ、内太腿に手が入れられ足が撫でられる。
「殿下……何を?」
急に怖くなった。
「長い付き合いですし、アナタが普通とは少し違う事を理解はしています。 今まで、大抵のことは受け入れてきたつもりです。 ですが、人前でこんなイヤラシイ恰好を晒すと言うのは、許容できません。 それにソレは他者に犯罪を促す行為であると言う事を理解しているのですか?」
「良く……分からないのですが……」
「それは、残念です」
セシル殿下は、私を抱きしめていた手を解き、脱いだばかりのエプロンドレスを手のしたかと思えば、リボン部分を力づくで裂き千切る。
「酷い!」
「服なら好きなだけ買って差し上げますよ」
「そう言うのは違うでしょ!」
「何がですか?」
金色の瞳が微笑んでいた。
でも、口元も声も笑っていない。
金色の瞳が映し出す意思は何処までも強い。
だから、私はその瞳から視線を外す事ができなくなっていた。
「っつ」
手首に痛みを感じたのは直ぐ後の事。
痛みに視線を向ければ、両手首が後ろ手に拘束されている。
「良い恰好ですね」
微笑むセシル様の感情が……理解できない。
そして、私はもう一度抱きしめられ、鏡の前に姿を映し出された。 それでも私は、何処か他人事のように鏡に映る姿を綺麗だと思っている。 恐怖に震える表情すら美しいと思った。
私は、オカシイ。
鏡に映った綺麗な人形の首筋が、美しいセシル殿下に舐め上げられた。 凛々しい女騎士のように美しいセシル様には似つかわしくない大きな手が、キャミの上から胸の膨らみに触れてくる。
その姿はイヤラシク、
私は……興奮を覚えてしまった。
「んっ、ゃ」
その言葉は無視され、足を撫でられれば、スカート部分が捲りあがり私は反射的に視線を背けてしまった。
「サーシャ、アナタはこんな姿を、あの人達の前に晒すところだったのですよ?」
「そんなつもりは……ぁっ……」
「こんなにイヤラシイ恰好をしておいて、見せつけておいて、誰も、何も、思わないとでも思っていたのですか? あの中のどれ程の人間が、アナタの肌に触れる事を妄想していたでしょうね」
セシル殿下の手がキャミの上からキツク乳房を握ってくる。
「いたっ、ゃっ、離して」
「そう言って、誰が、アナタのこの柔らかな身体に触れる事を諦めるでしょう」
チュッと首筋に吸い付き、赤い跡をつけてくる。 幾つも、幾つも……、甘く噛みつき、キャミソールも口にし、力のままに破られた。
白い肌が、
胸の膨らみが、
甘い果実のように色づいた先端が、
剥き出しにされ、鏡に映し出されていた。
「あぁ、綺麗ですよ……。 想像していたよりずっと」
破かれたキャミがスルリと落ちれば、ベッドの上に柔らかく落ちる。
「いやぁあ」
身体を抱きしめ隠そうとした腕は、後ろで結ばれている。 身体をくの字に曲げようとすれば、身体を逸らせるように固定された。
「なぜ、嫌がるのです? そんなに私の事が嫌いになったのですか?」
「どうして、そうなるんですか!! こんなことをするんですか!!」
「ですから、あそこでの行為の先は、こういう事なのだと言っているのですよ。 この姿を、アナタは見せつけようとしていたのです。 ほら、見てください。 どうです? 柔らかい胸に沈む指、イヤラシク興奮し固くなった乳首。 美しい白銀の髪が蒸気し赤味を帯びた身体を飾る。 なんとも欲情を誘う姿ではないですか? これでも……何も起きなかった。 アナタはそう言うのですか? それとも……」
ずっと内太ももを撫でていた手が上にあがり、両足の間にそっと触れ、柔らかな肉の花弁を指先で割って見せれば、薄暗い部屋を照らす柔らかな魔法の明かりが、溢れ出た愛液に反射し光る。
「興奮しているようですね。 あの場で、こうやって脱がされ、触れられ、欲情を向けられたかった……と、言う事ですか?」
「いたっぃ」
肩口が噛みつかれ、濡れた割れ目に指が捻じ込まれた。
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