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3章 罪、罰、お仕置き、そして恩賞
67.セシル・ルンドの罰は、後悔から生まれる 03
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サーシャを前に私がどんな顔を見せ、どんな表情をしてしまうのか? ソレが怖かった。 普通に……いえ、誤解が邪魔をしているため、何時もとは少々違いますが、それでも殺伐とせずに済んだ事にセシルは泣きたい程に安堵した。
良かった……。
手に持っている剣は邪魔だからと流れるような動きで、イバンに押し付け、セシルはサーシャを抱きしめようとする。
「良かった。 居なくならなくて……」
セシルの心からの安堵の言葉だった。 だが、サーシャは容赦なく蹴りを入れており、抱きしめさせてはくれない。
「探しもしていなかったくせに」
「まさか、抜け出しているなんて想像もしていなかったのですから、仕方がありませんよ」
仕方がないと言いながら、自分の知らぬうちに何かがあったならと思えば、言いようのない感情が再び胸を占め始めていく。 その激動を抑えながら、セシルはアルマからの報告を告げ、サーシャはゼノンにより箱庭警備の神官騎士が懐柔され、他の虜囚達と良い関係になっていた事を告げる。
「それは、神殿と長老会に報告が必要ですね」
また、要らぬ仕事が増えるとセシルは溜息をつけば、じっと見つめてくるサーシャの蹴りが止んでいた。 腕を引きよせソファから落ちてきそうになるところを抱きしめ、抱き上げ、反対側のソファへと運び抱きしめ匂いを嗅いだ。
「何するのよ変態!! 不誠実!!」
「誠実ですよ。 サーシャ以外を抱きしめる事はないのですから。 それに、何時までも私のコートを着ていると言うことは、アナタも私に抱きしめて欲しかったのでしょう?」
「ば、馬鹿なの!?」
「馬鹿でもいいです。 エミリア・ルンダールとは婚約もしていなければ、結婚の約束もしていません。 人の多く集まる場の視察に、アレは先回りしていたのですよ。 私がサーシャ以外を側に置くつもりが無いため出来た空白に勝手に居座り、仕事の相手との話にまでしたり顔で頷いていただけです。 それが公爵家に生まれた女性であったため、周囲は誤解を広めていったのですよ。 怒りますか?」
「別に、怒ってない!!」
「それは、申し訳ありませんでした。 仕事だけでも忙しいのに、妨害までなされるものですから、なかなか会いに行くこともできませんでした。 寂しい思いをさせてしまいましたね」
「ちょっと、聞いているの?! 寂しくないし、怒ってないし!!」
「寂しくもなく、怒ってもいないのに、ゼノンの口車に乗せられたのですか?」
「……だって!! あの殿下、話し上手だし? それに!! セシル殿下が、外の話をしてくれないから悪かったんだもの!!」
「そうですね……申し訳ありませんでした」
「仲が宜しいのですね……」
苦笑交じりではあるが、イバンは無意識でポソリ声に出していた。
「仲良くないよ!! だって、数か月単位で、私に会いに来ない人とは、仲良くない!!」
「ごめんなさい。 サーシャの欲しい物は何でも手に入れてあげるから、許してください」
「大丈夫なんっすか? この殿下? 侵略戦争とか始めたりしませんよね?」
イバンが横からクロムにボソボソと聞けば、
「平気ですよ。 ドチラもそう言う支配欲求はありませんから」
「クロム!」
「出過ぎた発言、申し訳ございません」
「いえ、そうではありません。 私にだって支配欲求はありますよ? 箱庭程度では逃げだしてしまうようですし、何処に置いておけばいいのか……。 それとも侍女と護衛の数を増やすべきなのか……」
「連れて歩けばいいでしょう?」
「いやぁあああ!! セシル殿下と一緒にいようとすると、息苦しいから嫌」
「サーシャ、悪いのですが、今の私は言葉を簡略化されるたびに、膨大なダメージを受ける程に弱り切っているので、言葉は正しく使用していただけませんか?」
笑いながら言っているが、目頭が濡れているのをセシルは実感していた。
「お腹空いた!!」
「サーシャ……。 好きです。 愛しています」
「お腹すいた」
「……もう、泣いていいですか?」
「ぇっと、まぁ、元気だせ」
哀れみの混ざった瞳を向け言うイバン、そして他人事のようなサーシャ。
「うん、お腹がいっぱいになれば、元気になれると思うよ?」
「サーシャ……、誤解を与え、仕事が忙しく会いに行けなかった事は詫びますが……、今回の行動は、余り褒められた行動で無い事を理解しているのですか?」
形勢逆転を狙ったセシルだったが、クロムによって邪魔をされた。
「お嬢様、お食事の前にお風呂に入られてはいかがですか? 何時までもセシル様の重いコートを着ていては疲れてしまいますよ」
「それもそうね」
そう言ったかと思えば、コートを脱ぎだし部屋から出て行く訳で……。
泣いた……。
「えっと……色々と、ご苦労なされているのですね」
イバンが、同情めいて言ったのは、下着姿で歩き回る事を一切気にかけていないところだった。 この世界の大人としての常識、マナーを身に付ける前に、箱庭に入ったため、前世の日常と記憶が入り混じった結果だが、そんなことを知る者はいないのだから仕方がない。
「でも、セシル殿下の側なら平気だと言う安心からかもしれませんね。 少なくとも、俺が護衛した1月近くの間、肌を見せるような恰好をしたのは、今日1回だけですから」
「常に肌見せて歩くって、それ、どんな痴女ですか……流石に、ソレは外でしてはいけないと、幼い頃から教えて……教えていたのですけどねぇ……なんで、脱いでしまうのでしょう?」
「まぁ、まだ可愛らしいから大丈夫ですよ。 これが妖艶系へと進化していったなら、大変なことになるでしょうけどね」
セシルはクロムを睨んだが、クロムは一切気にする様子は無かった。
「冗談はともかく、寂しがり屋な子を放置したのは、セシル様の責任です。 余り怒らないであげてくださいね」
「怒りはしませんよ……怒りは……」
その後、風呂に入り着替え戻って来たサーシャを交え、ユックリとした食事と共に、情報の共有が行われたのだが、その際のイバンに対するサーシャの言動は、信頼に満ちており、甘えているかのようで、その様子に胸を痛める自分の嫉妬深さを、セシルは苦々しく思いすらした。
宵の口。
大人にとっては眠るには早い時間であるにも関わらず、セシルはイバンの仲間が不憫な思いをしているなら、多少強引な手を使ってもいいから助け出すようクロムに指示をだした。
「俺も、一緒に」
「それは助かります。 私共はルーマ男爵の同僚を知りませんので」
そして……セシルは、おもむろに立ち上がりサーシャを抱え上げる。
「な、何よ」
「私は、謝るべきは謝りました。 次はサーシャがお仕置きを受ける番ですから」
そう告げるセシルの表情には笑みはなく、纏う雰囲気は静かな怒りに満ちていた。
「下ろしてよ!!」
「騒いでも、今日はもう言う事を聞いて差し上げません。 諦めなさい」
廊下を移動する中、散々そんなやり取りが大声で交わされていたが、2人に近寄る者は1人もいない。 当然と言えば当然。 セシルがサーシャに寄せる思いを知らない者など屋敷にはおらず、殆どのものがようやく収まる所に収まるか程度にしか考えていないのだから。
セシルはサーシャを寝室へと連れ込み、柔らかなベッドの上に放った。
「何をするのよ!!」
「何度も言っているでしょう? アナタは世間知らず故に、重大な罪を犯そうとした。 そう言う人間には、お仕置きが必要なのは当然の事です」
セシルの言葉にふざけている様子はない。
むしろ、これだけ言っても何が悪いのかと、全く理解していないサーシャにより腹立たしさを募らせていた。
良かった……。
手に持っている剣は邪魔だからと流れるような動きで、イバンに押し付け、セシルはサーシャを抱きしめようとする。
「良かった。 居なくならなくて……」
セシルの心からの安堵の言葉だった。 だが、サーシャは容赦なく蹴りを入れており、抱きしめさせてはくれない。
「探しもしていなかったくせに」
「まさか、抜け出しているなんて想像もしていなかったのですから、仕方がありませんよ」
仕方がないと言いながら、自分の知らぬうちに何かがあったならと思えば、言いようのない感情が再び胸を占め始めていく。 その激動を抑えながら、セシルはアルマからの報告を告げ、サーシャはゼノンにより箱庭警備の神官騎士が懐柔され、他の虜囚達と良い関係になっていた事を告げる。
「それは、神殿と長老会に報告が必要ですね」
また、要らぬ仕事が増えるとセシルは溜息をつけば、じっと見つめてくるサーシャの蹴りが止んでいた。 腕を引きよせソファから落ちてきそうになるところを抱きしめ、抱き上げ、反対側のソファへと運び抱きしめ匂いを嗅いだ。
「何するのよ変態!! 不誠実!!」
「誠実ですよ。 サーシャ以外を抱きしめる事はないのですから。 それに、何時までも私のコートを着ていると言うことは、アナタも私に抱きしめて欲しかったのでしょう?」
「ば、馬鹿なの!?」
「馬鹿でもいいです。 エミリア・ルンダールとは婚約もしていなければ、結婚の約束もしていません。 人の多く集まる場の視察に、アレは先回りしていたのですよ。 私がサーシャ以外を側に置くつもりが無いため出来た空白に勝手に居座り、仕事の相手との話にまでしたり顔で頷いていただけです。 それが公爵家に生まれた女性であったため、周囲は誤解を広めていったのですよ。 怒りますか?」
「別に、怒ってない!!」
「それは、申し訳ありませんでした。 仕事だけでも忙しいのに、妨害までなされるものですから、なかなか会いに行くこともできませんでした。 寂しい思いをさせてしまいましたね」
「ちょっと、聞いているの?! 寂しくないし、怒ってないし!!」
「寂しくもなく、怒ってもいないのに、ゼノンの口車に乗せられたのですか?」
「……だって!! あの殿下、話し上手だし? それに!! セシル殿下が、外の話をしてくれないから悪かったんだもの!!」
「そうですね……申し訳ありませんでした」
「仲が宜しいのですね……」
苦笑交じりではあるが、イバンは無意識でポソリ声に出していた。
「仲良くないよ!! だって、数か月単位で、私に会いに来ない人とは、仲良くない!!」
「ごめんなさい。 サーシャの欲しい物は何でも手に入れてあげるから、許してください」
「大丈夫なんっすか? この殿下? 侵略戦争とか始めたりしませんよね?」
イバンが横からクロムにボソボソと聞けば、
「平気ですよ。 ドチラもそう言う支配欲求はありませんから」
「クロム!」
「出過ぎた発言、申し訳ございません」
「いえ、そうではありません。 私にだって支配欲求はありますよ? 箱庭程度では逃げだしてしまうようですし、何処に置いておけばいいのか……。 それとも侍女と護衛の数を増やすべきなのか……」
「連れて歩けばいいでしょう?」
「いやぁあああ!! セシル殿下と一緒にいようとすると、息苦しいから嫌」
「サーシャ、悪いのですが、今の私は言葉を簡略化されるたびに、膨大なダメージを受ける程に弱り切っているので、言葉は正しく使用していただけませんか?」
笑いながら言っているが、目頭が濡れているのをセシルは実感していた。
「お腹空いた!!」
「サーシャ……。 好きです。 愛しています」
「お腹すいた」
「……もう、泣いていいですか?」
「ぇっと、まぁ、元気だせ」
哀れみの混ざった瞳を向け言うイバン、そして他人事のようなサーシャ。
「うん、お腹がいっぱいになれば、元気になれると思うよ?」
「サーシャ……、誤解を与え、仕事が忙しく会いに行けなかった事は詫びますが……、今回の行動は、余り褒められた行動で無い事を理解しているのですか?」
形勢逆転を狙ったセシルだったが、クロムによって邪魔をされた。
「お嬢様、お食事の前にお風呂に入られてはいかがですか? 何時までもセシル様の重いコートを着ていては疲れてしまいますよ」
「それもそうね」
そう言ったかと思えば、コートを脱ぎだし部屋から出て行く訳で……。
泣いた……。
「えっと……色々と、ご苦労なされているのですね」
イバンが、同情めいて言ったのは、下着姿で歩き回る事を一切気にかけていないところだった。 この世界の大人としての常識、マナーを身に付ける前に、箱庭に入ったため、前世の日常と記憶が入り混じった結果だが、そんなことを知る者はいないのだから仕方がない。
「でも、セシル殿下の側なら平気だと言う安心からかもしれませんね。 少なくとも、俺が護衛した1月近くの間、肌を見せるような恰好をしたのは、今日1回だけですから」
「常に肌見せて歩くって、それ、どんな痴女ですか……流石に、ソレは外でしてはいけないと、幼い頃から教えて……教えていたのですけどねぇ……なんで、脱いでしまうのでしょう?」
「まぁ、まだ可愛らしいから大丈夫ですよ。 これが妖艶系へと進化していったなら、大変なことになるでしょうけどね」
セシルはクロムを睨んだが、クロムは一切気にする様子は無かった。
「冗談はともかく、寂しがり屋な子を放置したのは、セシル様の責任です。 余り怒らないであげてくださいね」
「怒りはしませんよ……怒りは……」
その後、風呂に入り着替え戻って来たサーシャを交え、ユックリとした食事と共に、情報の共有が行われたのだが、その際のイバンに対するサーシャの言動は、信頼に満ちており、甘えているかのようで、その様子に胸を痛める自分の嫉妬深さを、セシルは苦々しく思いすらした。
宵の口。
大人にとっては眠るには早い時間であるにも関わらず、セシルはイバンの仲間が不憫な思いをしているなら、多少強引な手を使ってもいいから助け出すようクロムに指示をだした。
「俺も、一緒に」
「それは助かります。 私共はルーマ男爵の同僚を知りませんので」
そして……セシルは、おもむろに立ち上がりサーシャを抱え上げる。
「な、何よ」
「私は、謝るべきは謝りました。 次はサーシャがお仕置きを受ける番ですから」
そう告げるセシルの表情には笑みはなく、纏う雰囲気は静かな怒りに満ちていた。
「下ろしてよ!!」
「騒いでも、今日はもう言う事を聞いて差し上げません。 諦めなさい」
廊下を移動する中、散々そんなやり取りが大声で交わされていたが、2人に近寄る者は1人もいない。 当然と言えば当然。 セシルがサーシャに寄せる思いを知らない者など屋敷にはおらず、殆どのものがようやく収まる所に収まるか程度にしか考えていないのだから。
セシルはサーシャを寝室へと連れ込み、柔らかなベッドの上に放った。
「何をするのよ!!」
「何度も言っているでしょう? アナタは世間知らず故に、重大な罪を犯そうとした。 そう言う人間には、お仕置きが必要なのは当然の事です」
セシルの言葉にふざけている様子はない。
むしろ、これだけ言っても何が悪いのかと、全く理解していないサーシャにより腹立たしさを募らせていた。
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