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21.進まぬ一歩
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魔王ルシェによって掻き混ぜられた私の身体の内側が熱を持ち熱く暴れ狂い、触れられるだけで身体が絶頂を迎え身のうちの熱を発散する。 私は尽きることなく快楽を求めてしまう。
「もっと違うのが、いい」
そう言えば、ルシェの表情は明らかに戸惑っていた。 何処までも私を快楽へと誘ってくるルシェの行為は、明らかに魔力特訓ではない……だけど、ルシェはどれほど理性を飛ばしても私と一線を越える事はない。
「あの、とても……ツライの……助けて……」
涙ぐみながら訴えれば、涙が結晶化する前に舐めとられ口づけられる。 唇が微かに触れる距離でルシェは溜息をつけば、未だ熱い身体にルシェの冷えた息が身体をくすぐり、ルシェの手は私の首筋を指先で撫で、胸元へとその指先を下ろして撫でていった。
「ぁっ……んっふ」
漏れる声を食らうように口づけられ、舌先を吸われ唾液を拭いとられ、唇が離されそうになる唇を追えば、そっと身体が離された。
『ダメ……だ。 約束がある。 ラフィは少し眠るといい』
ルシェは熱で浮かされる私の身体を指先で撫で、もう一度口づけ……私は強制的に眠りに落とされそうになる。
理不尽……。
不可解……。
最近習った覚えた言葉を脳裏で並べた。 使い方として正しいかは……また、習おう……。 うとうととし、落ちそうになる意識の中、私がルシェに手を伸ばそうとすれば、その手は握られ指が絡められ、ベッドから落ちないようにと中央に横にされ、指先に口づけられる。
ルシェは、体力も気力も充実している朝が訓練に適していると言うけれど、間違いが起きないよう訓練が朝に行われているのでは? そんな風に思えてしまって、なんだか……切ない……。
暑い……。
ルシェによって掻き混ぜられていた私の内部は熱く高まるけれど、解放が繰り返されると共に徐々に体温は低下し途中から強烈な寒気を覚えてしまう。 だけど、今は暑かった。
凄く暑い。
原因は分かっています。
「黒姫、暑い……」
私に覆いかぶさる黒い羽毛。
彼女は黒姫と呼ばれている存在。
ルシェが魔王と言う通称を与えられているように、黒姫と言う名前は本名ではない。 一応本名も聞いたけれど、呪われそうなほどに恐ろしく長い名前だったので、途中で覚える事を諦めたと言う過去がある。
彼女は巨大な黒鳥の姿で、卵を温めるように私を温めている。 同じ鳥類なためか?魔力の性質(Not祝福)が似ているそうで私の調整役&護衛役として側に居る事が多い魔物の1人。
『あら、起きたの?』
もそもそと黒姫の胸の谷間(っぽく羽毛が生えている部分)から私は顔を出す。
「いつもお世話になります」
『遠慮はいらないわ。 アンタはまだ赤ちゃんのようなものだもの。 さぁ、毛繕いするわよ』
そう言って私の羽毛を梳きだす。
彼女の口は歯とは違うのだけど、クチバシや舌にギザギザがあって、それを櫛のようにつかっているのだ。 いっそ人間形態で普通に髪を梳く方が早い気もするけれど、まぁ、これもまた一種のスキンシップのようなもの。 私はお返しとばかりにもっふりした羽毛に手を突っ込んで、マッサージをするように撫でまくる。
『あぁ、美味しそうな匂い』
ウットリと言いながら呼吸がスーハーとされた……。 あぁ美味しそう美味しそうだわと、繰り返されればヨダレまみれにされそうで、羽を1枚抜き結晶化し口の中に突っ込んだ。
『あぁあん、美味しい。 美味しい子。 良い子ねぇ』
歓喜を帯びた声に私は苦笑する。
美味しそうっと、蛇姉さんに見下ろされ流れ落ちるヨダレを見た時は怖かったなぁ……等と思いつつ、本日2度目の身支度を整えて、この後はお出かけの予定となっている。
お出かけと言っても、コレも修行の1つ。 魔力コントロールの実地を兼ねた慈善活動なんですよね。
「もっと違うのが、いい」
そう言えば、ルシェの表情は明らかに戸惑っていた。 何処までも私を快楽へと誘ってくるルシェの行為は、明らかに魔力特訓ではない……だけど、ルシェはどれほど理性を飛ばしても私と一線を越える事はない。
「あの、とても……ツライの……助けて……」
涙ぐみながら訴えれば、涙が結晶化する前に舐めとられ口づけられる。 唇が微かに触れる距離でルシェは溜息をつけば、未だ熱い身体にルシェの冷えた息が身体をくすぐり、ルシェの手は私の首筋を指先で撫で、胸元へとその指先を下ろして撫でていった。
「ぁっ……んっふ」
漏れる声を食らうように口づけられ、舌先を吸われ唾液を拭いとられ、唇が離されそうになる唇を追えば、そっと身体が離された。
『ダメ……だ。 約束がある。 ラフィは少し眠るといい』
ルシェは熱で浮かされる私の身体を指先で撫で、もう一度口づけ……私は強制的に眠りに落とされそうになる。
理不尽……。
不可解……。
最近習った覚えた言葉を脳裏で並べた。 使い方として正しいかは……また、習おう……。 うとうととし、落ちそうになる意識の中、私がルシェに手を伸ばそうとすれば、その手は握られ指が絡められ、ベッドから落ちないようにと中央に横にされ、指先に口づけられる。
ルシェは、体力も気力も充実している朝が訓練に適していると言うけれど、間違いが起きないよう訓練が朝に行われているのでは? そんな風に思えてしまって、なんだか……切ない……。
暑い……。
ルシェによって掻き混ぜられていた私の内部は熱く高まるけれど、解放が繰り返されると共に徐々に体温は低下し途中から強烈な寒気を覚えてしまう。 だけど、今は暑かった。
凄く暑い。
原因は分かっています。
「黒姫、暑い……」
私に覆いかぶさる黒い羽毛。
彼女は黒姫と呼ばれている存在。
ルシェが魔王と言う通称を与えられているように、黒姫と言う名前は本名ではない。 一応本名も聞いたけれど、呪われそうなほどに恐ろしく長い名前だったので、途中で覚える事を諦めたと言う過去がある。
彼女は巨大な黒鳥の姿で、卵を温めるように私を温めている。 同じ鳥類なためか?魔力の性質(Not祝福)が似ているそうで私の調整役&護衛役として側に居る事が多い魔物の1人。
『あら、起きたの?』
もそもそと黒姫の胸の谷間(っぽく羽毛が生えている部分)から私は顔を出す。
「いつもお世話になります」
『遠慮はいらないわ。 アンタはまだ赤ちゃんのようなものだもの。 さぁ、毛繕いするわよ』
そう言って私の羽毛を梳きだす。
彼女の口は歯とは違うのだけど、クチバシや舌にギザギザがあって、それを櫛のようにつかっているのだ。 いっそ人間形態で普通に髪を梳く方が早い気もするけれど、まぁ、これもまた一種のスキンシップのようなもの。 私はお返しとばかりにもっふりした羽毛に手を突っ込んで、マッサージをするように撫でまくる。
『あぁ、美味しそうな匂い』
ウットリと言いながら呼吸がスーハーとされた……。 あぁ美味しそう美味しそうだわと、繰り返されればヨダレまみれにされそうで、羽を1枚抜き結晶化し口の中に突っ込んだ。
『あぁあん、美味しい。 美味しい子。 良い子ねぇ』
歓喜を帯びた声に私は苦笑する。
美味しそうっと、蛇姉さんに見下ろされ流れ落ちるヨダレを見た時は怖かったなぁ……等と思いつつ、本日2度目の身支度を整えて、この後はお出かけの予定となっている。
お出かけと言っても、コレも修行の1つ。 魔力コントロールの実地を兼ねた慈善活動なんですよね。
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