31 / 60
31.デートと言うには騒々しい 01
しおりを挟む
手探り状態で作られた庶民の街は、最初の街、始まりの街だけあってシンプルに石造りの箱型が多い。
整備された道を馬車で行く。
ヴィズ、セグ、セリアには緊張が見られた。
牧草地を抜け、農業地区を通る。
王都周辺で作られているのは、小麦、サトウキビ、香辛料を中心に栽培。
「そう言えば、塩って何処から来るの?」
ギルモアには海が無いが、塩には困った事はない。
「塩は昔からギルモア一族の長が管理している」
そう答えたのはヴィズで、私が首を傾げると、溜息と共に言葉が続けられた。
「塩は貴重だからな、王が管理し、民に配給している。 例え、父上の大切な天使殿であっても気安く教える事はないだろう」
「シア、聞いて見ろよ。 簡単に教えてくれるかもだぞ?」
ラースがからかう様に言えばヴィズが睨みつけた。
「塩は他国から、何かを購入する時にも使える貴重なものだぞ!」
結果だけを言えば、アッサリと教えてもらえ……ヴィズはまた落ち込む事になるが、それは別の話だ。
農業地区を離れ、商業地区へと入る。 その向こうには工芸地区、住居地区と続くが今日の所は訪れる予定がない。 でも、いずれ日を改めて見学する事も大切だろう。
立派な馬車で商業地区に乗りつければ、王城で何かがあったと感じ取っただろう住民たちはピリピリとした緊張を伴い馬車を眺めた。
緊張感とは別に……誰も話をする者はいない。
3人の王子が馬車から降りれば、いっそう冷ややかな視線が注がれる。
それは恐怖なのだが……。
「どうにも、私達は嫌われているようだな」
そう視線を伏せながらヴィズは言うが、馬車の中のシアを抱っこしながら外に出し、その後にアズが姿を現せば、それこそ民の表情に大輪の花が咲いた。
歓喜のこもった声で声があがる。
「姫さまぁああ!! よくご無事でした」
「心配したんですよ~」
馬車を囲むように平服する民。
アズを取り囲みだす若い女性達。
余りの勢いにヴィズはアズを守った。
「もしかして、アズ様の王子様ですかぁ?」
「えぇ」
きゃぁああ!! と悲鳴が上がり、ヴィズは混乱していた。 それでもアズを守らなければと言う思いで、アズを背に隠せば、周囲はクスクスと笑った。
「ご心配なさらないでください王子。 もし、アズ様を害する方がおりましたら、私達が身をていしてでも守りますから」
「……それは、ありがたい……」
ヴィズは得意そうなアズの視線を横に、ぎこちなく微笑んで見せた。
シアの周りはそれこそ老若男女問わず集まっていた。
「姫様、よくぞ街まで来てくださいました」
注意をしないと、人獣と比べかなり小柄なシアは人並みに攫われるのでは? と、心配になったラースは、慌ててシアをしっかりとだけど潰さないように抱きながら隠そうとしていた。
「姫様、その方は?」
「えっと……夫……です」
少し言いにくいが、嘘をついてランディの名を呼べば、上手に嘘をつけないシアの言動はぎこちなくなるだろうからと、王様に言われた返事である。
「あらあらまぁまぁ!!」
「おめでとうございます」
「結婚はずっとしていましたわ」
「そりゃ、そうだがね。 わたしりゃには王族の決まりはわからないからねぇ……。 姫様が幸せそうに夫となる人とよりそって初めて、あぁ姫様はこの国の方と結婚したんだなと、喜べるんですよぉ!!」
そうだそうだと声が上がる。
「私達の姫様を頼むよ、王子様」
「言われずとも。 むしろ俺は、アンタ達に大切な妻を奪われるのではとヒヤヒヤしている最中だ。 手加減してくれ」
「それは、期待に応えられるか」
「だねぇ、何しろ姫様は滅多に王都に戻らないからねぇ」
「でも、ダメ、俺の愛すべき妻なのだから」
抱き上げ腕に乗せ、その頬を撫で、チュッと頬に口付けて見せれば、若い者から黄色い悲鳴があがり、年配者からはあらあらとほのぼのとした笑みが向けられる。
「姫様、わたしゃ嬉しいよ」
「愛されて良かったね」
次々贈られる祝福の言葉が……少しくすぐったく……夫だった人と違うんだけどと思えば、爪の先ぐらいは罪悪感を覚えた。
「余り、からかわないでくれよ……ようやく、仲良くしてもらえたんだからさぁ」
「はいはい、お祝いに馳走させてくださいな。 とは言え、まぁ、何時も出しているものですが。 皆!! 姫君と王子達を、おもてなしするよ!!」
おぉおお!!
なんて掛け声を上げられ……。
ヴィズも、セグも、セリアも……そして色んな街を歩いて回ったラースまで圧倒されていた。
アズはその景色にフフフと笑う。
アズは、少し離れた場所で女性特有の病の相談を受けていた。
アズがお茶や香辛料専門の店を開いたきっかけは、アズ自身が女性特有の病に悩まされていたためだ。 シアが色々と相談に乗っているうちにその分野に興味を持ったアズは勉強し、実験し、様々な結果を出し。 今では王族、貴族、庶民問わず女性達から高い支持を得ている。
「ヴィズ兄さん、アズ義姉様を見て下さい。 負けてますね。 色々と」
「ウルサイな……」
セグは笑い、そして言葉を続けた。
「アズ義姉様のような素敵な方は、滅多にいない……。 本当、果報者ですよ。 もう、馬鹿はやらないでください」
「分かってる……あぁ……本当に、早く目を覚まして、俺の味方になってくれ……弟二人の毒がキツイ……」
しみじみと祈るヴィズはランディの復活を望むのだった。
整備された道を馬車で行く。
ヴィズ、セグ、セリアには緊張が見られた。
牧草地を抜け、農業地区を通る。
王都周辺で作られているのは、小麦、サトウキビ、香辛料を中心に栽培。
「そう言えば、塩って何処から来るの?」
ギルモアには海が無いが、塩には困った事はない。
「塩は昔からギルモア一族の長が管理している」
そう答えたのはヴィズで、私が首を傾げると、溜息と共に言葉が続けられた。
「塩は貴重だからな、王が管理し、民に配給している。 例え、父上の大切な天使殿であっても気安く教える事はないだろう」
「シア、聞いて見ろよ。 簡単に教えてくれるかもだぞ?」
ラースがからかう様に言えばヴィズが睨みつけた。
「塩は他国から、何かを購入する時にも使える貴重なものだぞ!」
結果だけを言えば、アッサリと教えてもらえ……ヴィズはまた落ち込む事になるが、それは別の話だ。
農業地区を離れ、商業地区へと入る。 その向こうには工芸地区、住居地区と続くが今日の所は訪れる予定がない。 でも、いずれ日を改めて見学する事も大切だろう。
立派な馬車で商業地区に乗りつければ、王城で何かがあったと感じ取っただろう住民たちはピリピリとした緊張を伴い馬車を眺めた。
緊張感とは別に……誰も話をする者はいない。
3人の王子が馬車から降りれば、いっそう冷ややかな視線が注がれる。
それは恐怖なのだが……。
「どうにも、私達は嫌われているようだな」
そう視線を伏せながらヴィズは言うが、馬車の中のシアを抱っこしながら外に出し、その後にアズが姿を現せば、それこそ民の表情に大輪の花が咲いた。
歓喜のこもった声で声があがる。
「姫さまぁああ!! よくご無事でした」
「心配したんですよ~」
馬車を囲むように平服する民。
アズを取り囲みだす若い女性達。
余りの勢いにヴィズはアズを守った。
「もしかして、アズ様の王子様ですかぁ?」
「えぇ」
きゃぁああ!! と悲鳴が上がり、ヴィズは混乱していた。 それでもアズを守らなければと言う思いで、アズを背に隠せば、周囲はクスクスと笑った。
「ご心配なさらないでください王子。 もし、アズ様を害する方がおりましたら、私達が身をていしてでも守りますから」
「……それは、ありがたい……」
ヴィズは得意そうなアズの視線を横に、ぎこちなく微笑んで見せた。
シアの周りはそれこそ老若男女問わず集まっていた。
「姫様、よくぞ街まで来てくださいました」
注意をしないと、人獣と比べかなり小柄なシアは人並みに攫われるのでは? と、心配になったラースは、慌ててシアをしっかりとだけど潰さないように抱きながら隠そうとしていた。
「姫様、その方は?」
「えっと……夫……です」
少し言いにくいが、嘘をついてランディの名を呼べば、上手に嘘をつけないシアの言動はぎこちなくなるだろうからと、王様に言われた返事である。
「あらあらまぁまぁ!!」
「おめでとうございます」
「結婚はずっとしていましたわ」
「そりゃ、そうだがね。 わたしりゃには王族の決まりはわからないからねぇ……。 姫様が幸せそうに夫となる人とよりそって初めて、あぁ姫様はこの国の方と結婚したんだなと、喜べるんですよぉ!!」
そうだそうだと声が上がる。
「私達の姫様を頼むよ、王子様」
「言われずとも。 むしろ俺は、アンタ達に大切な妻を奪われるのではとヒヤヒヤしている最中だ。 手加減してくれ」
「それは、期待に応えられるか」
「だねぇ、何しろ姫様は滅多に王都に戻らないからねぇ」
「でも、ダメ、俺の愛すべき妻なのだから」
抱き上げ腕に乗せ、その頬を撫で、チュッと頬に口付けて見せれば、若い者から黄色い悲鳴があがり、年配者からはあらあらとほのぼのとした笑みが向けられる。
「姫様、わたしゃ嬉しいよ」
「愛されて良かったね」
次々贈られる祝福の言葉が……少しくすぐったく……夫だった人と違うんだけどと思えば、爪の先ぐらいは罪悪感を覚えた。
「余り、からかわないでくれよ……ようやく、仲良くしてもらえたんだからさぁ」
「はいはい、お祝いに馳走させてくださいな。 とは言え、まぁ、何時も出しているものですが。 皆!! 姫君と王子達を、おもてなしするよ!!」
おぉおお!!
なんて掛け声を上げられ……。
ヴィズも、セグも、セリアも……そして色んな街を歩いて回ったラースまで圧倒されていた。
アズはその景色にフフフと笑う。
アズは、少し離れた場所で女性特有の病の相談を受けていた。
アズがお茶や香辛料専門の店を開いたきっかけは、アズ自身が女性特有の病に悩まされていたためだ。 シアが色々と相談に乗っているうちにその分野に興味を持ったアズは勉強し、実験し、様々な結果を出し。 今では王族、貴族、庶民問わず女性達から高い支持を得ている。
「ヴィズ兄さん、アズ義姉様を見て下さい。 負けてますね。 色々と」
「ウルサイな……」
セグは笑い、そして言葉を続けた。
「アズ義姉様のような素敵な方は、滅多にいない……。 本当、果報者ですよ。 もう、馬鹿はやらないでください」
「分かってる……あぁ……本当に、早く目を覚まして、俺の味方になってくれ……弟二人の毒がキツイ……」
しみじみと祈るヴィズはランディの復活を望むのだった。
14
AIイラストを、裏設定付きで『作品のオマケ』へと移動しました。キャラ紹介として、絵も増えています。お暇な方、AIイラストが苦手で無い方は、お立ち寄りくださるとうれしいです。
お気に入りに追加
2,350
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

〖完結〗幼馴染みの王女様の方が大切な婚約者は要らない。愛してる? もう興味ありません。
藍川みいな
恋愛
婚約者のカイン様は、婚約者の私よりも幼馴染みのクリスティ王女殿下ばかりを優先する。
何度も約束を破られ、彼と過ごせる時間は全くなかった。約束を破る理由はいつだって、「クリスティが……」だ。
同じ学園に通っているのに、私はまるで他人のよう。毎日毎日、二人の仲のいい姿を見せられ、苦しんでいることさえ彼は気付かない。
もうやめる。
カイン様との婚約は解消する。
でもなぜか、別れを告げたのに彼が付きまとってくる。
愛してる? 私はもう、あなたに興味はありません!
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
沢山の感想ありがとうございます。返信出来ず、申し訳ありません。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

【完結】白い結婚成立まであと1カ月……なのに、急に家に帰ってきた旦那様の溺愛が止まりません!?
氷雨そら
恋愛
3年間放置された妻、カティリアは白い結婚を宣言し、この結婚を無効にしようと決意していた。
しかし白い結婚が認められる3年を目前にして戦地から帰ってきた夫は彼女を溺愛しはじめて……。
夫は妻が大好き。勘違いすれ違いからの溺愛物語。
小説家なろうにも投稿中

【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす
まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。
彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。
しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。
彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。
他掌編七作品収録。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。
【収録作品】
①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」
②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」
③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」
④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」
⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」
⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」
⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」
⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」

あなたには、この程度のこと、だったのかもしれませんが。
ふまさ
恋愛
楽しみにしていた、パーティー。けれどその場は、信じられないほどに凍り付いていた。
でも。
愉快そうに声を上げて笑う者が、一人、いた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる