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07.王太子と公爵令嬢は出会い、そして特別となった
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アパテは、王太子妃の座を勝ち取った。
完全なる勝利を手に入れた。
ソレは、アパテにとって尋常とは言えない苦労であったことを、誰も理解していない。
彼女の苦労は、
刺繍を上手く、早く仕上げる事ではない。
裁縫を上手く、早く仕上げる事でもない。
美味しい茶を入れる事でもない。
上品に食事を食べることでもない。
上品に馬に乗りかける事でもない。
それらを実行するのは、容易な事。
一旦始めさえすれば、大抵のことがシルフィよりもうまくできた。
だけど、アパテには理解できない。
なぜ、そうしなければならないのか?
アパテにとって、シルフィの行動は面倒で、非効率で、損ばかりしている気になる理屈に合わないことだった。
なぜ、他の者に利益をあたえなければならない?
なぜ、私が損を請け負わなければならない?
なぜ、面白く無いことに微笑まなければならない?
なぜ、面白い事をしてはいけない?
なぜ、楽をしてはいけない?
なぜ? なぜ? なぜ?
それでも理屈を抜きにして、ソレを真似れば幸福が訪れた。
父さま、母さまが褒めてくれた。
それでも、
「シルフィは特別な子だから、譲りなさい」
そう私に言ってくる。
「私の方が優秀なのに、なぜ、譲らなければならないの?」
あぁ、また『なぜ?』だ……嫌になる……。
「彼女は魔女だから」
「でも、魔法を使っているのは見たことは無いわ」
「それは、彼女は魔女で職業魔法師とは違うから」
やはり、意味がわからず。 私の中で理不尽と、暴力衝動だけが積もり積もって行った。 その衝動は、狩りをすることで補った。 狩りはいい……心が晴れます。 そして、王太子殿下もまた狩りを好まれる方だったのです。
3年前、13歳の時に参加した王家主催の狩猟会で、私達はお互いを運命であると認識したのです。
シルフィは特別だから、王太子妃の地位が約束された。
でも、私は違う。
特別ではない普通の私が、王太子の特別になったのです。
なんという快挙でしょうか。
女が狩猟をするものではない!! 両親はそう言いましたが、私はその日だけは譲りませんでした。 シルフィのマネをし幸福を獲得しましたが、ソレは私にとって理不尽で苦痛で、ストレス発散が必要だったのです。
だから、こう言ったのです。
「人を狩っても良いと言うなら、今回は我慢します……」
両親が見せる、驚愕、絶望、崩れゆく表情……なんという事でしょう。 私、両親のその顔を見てゾクゾクとした興奮を覚えてしまいましたの。 両親は膝をつき泣き始めてしまいましたが、許可を得る事ができましたわ。
そして、私は王太子の心を獲得したのです。
「君が、アパテだね」
「えぇ、殿下。 私がアパテですわ」
私はみんなが大好きな、シルフィの微笑みを真似た。 少し前に、王太子殿下はシルフィと挨拶を交わしており、それはもうウットリと甘ったるい微笑みを殿下に向けておりました。 私は彼女の微笑みを真似て、殿下に挨拶をしたのです。
そうすれば、彼はシルフィにするように、戸惑い躊躇い恥ずかしそうに微笑み返してくれると思ったのです。 ですが、違いました。
彼は明るくも麗しい微笑みを私に、私にだけに向けたのです。 他の誰にも見せていない顔を私にだけ、その瞬間、私は特別な存在になれたような気がしました。
「何時も、特別な贈り物をありがとう。 こうして出会えたことを嬉しく思うよ」
殿下が私の贈り物を覚えていてくれたなんて、誰もがシルフィだけを特別だと言うのに、殿下は私の贈り物を特別だと言ってくれたのです。
あの……貧乏たらしい理不尽な贈り物を。
「そんな……殿下は豪華な贈り物を沢山もらっていらっしゃいますでしょう? 私はあのような恥ずかしい贈り物ばかりして……申し訳なく思っておりましたというのに」
別に豪華なプレゼントを贈れなかった訳ではない。 両親はそのようなプレゼントを私の名前で準備していたし、同時にシルフィの名でも準備していた。
それでも私は、何時もシルフィのマネをしていた。
貧乏たらしくて嫌だったけど、彼女のマネをすれば幸福が舞い込むし、何より……何時も余裕なシルフィが、とても嫌そうな顔をし、悲しそうな顔をし、辛そうな顔をしましたの。 ソレを楽しむためなら、なんて貧相な贈り物だと言われることなどなんてことはありませんでしたわ。
ですが、この時はマネをするためのシルフィがおらず、私は私の心のままに、なぜ豪華な贈り物を使用としないのかと言う理不尽な思いを、ずっと殿下に対して不敬なのでは? と感じていた思いを伝えたのです。
「いや、豪華な贈り物は金さえあれば準備が出来ると言うものだ。 そなたの贈り物こそ意味がある。 私はとても愛おしく感じたよ。 そして、アナタが他の令嬢達とは違い、私と共に狩りが出来る人間であることを嬉しく思っているよ」
私は満たされたのです。
あぁ、彼こそが私の運命。
私達は、シルフィを抜きにして笑いあうことに成功したのです。
皆が、王太子殿下とシルフィは、思いあっていると思っていました。 私も皆がそういうのなら私に理解できないだけでそうなのだろうと。 思うことにしていたのです。 ですが……殿下は私にこのように言ったのです。
「何が大きな恩のある魔女の曾孫だ! 突然に、庶民以下のアヤシイ娘を婚約者だと連れてきて、アレは人ではない。 あんな者を妻に迎えて、他国に恥をかくだけだ」
「えぇ、その通りでございます殿下」
魔女ですから……。
魔女は特別なのですよ、殿下。
ですが、殿下は特別を与えられることが気に入らなかったのですね。 そう思っていれば、それは大きく違っていました。 殿下は、自分を特別にしない特別が欲しかったのです。
「アレは他の者達と同じ、飼いならされ可愛くあるよう躾けられたペットと変わらない。 媚びを売り、寵愛を求めるあさましい生き物だ」
殿下には彼を敬う臣下と、シルフィの区別がついていなかったのです。
「初めて出会ったとき、こんなものを妃としなければ、愛さなければいけないのかと、愕然としたよ。 微笑む砂糖菓子のような娘を妃にしなければならないのかとね。 私は、この娘の機嫌を、延々と取り続けなければいけないのかとね」
このようなときに、どのような声をかけるのが正しいのでしょうか? シルフィならどうこたえるのでしょうか? 私は必死に考えました。 だって、殿下はシルフィがよく調教されたペットだと言い嫌いましたが、私は彼女のマネをして殿下から特別扱いを受けているのですから。
ここで、私らしくあれば良いと思うほど、私は愚かではありません。
シルフィなら……。
「あるものと共に生き、流れのままに生きる。 それでいいじゃないですか。 無理にゆがめる必要などありません。 風は風、水は水、殿下は殿下らしくあればよいのですよ」
それは、上手く仕事が出来ない失敗ばかりの使用人に、シルフィがかけていた言葉。 私は……仕事が出来ない者に給料を払うのは無駄。 むしろ寝起きする屋根を与え、食事を与え、清潔な服を与えているのだから金をとるべきだ、そうでないならバツをあたえるべきだ。 と言ったのに、受け入れられず、周囲から向けられる視線に疎外感を覚えた日のことを思い出し、私はシルフィの言葉をマネしながらも、唇を噛んでいたらしく、殿下は私を哀れんでくださいました。
「ありがとう……、アパテも自分らしく生きられない、どうにもならない運命、嫌な思いを胸に抱えているようだな」
「申し訳ありません。 お見苦しいところをお見せしました」
「いや、私は、アパテのその人間らしいところ、結構好きですよ」
そこから、私と殿下の交流が始まったのです。
ただ、やはり世の中は理不尽で不可解。
殿下は、シルフィを拒絶したのに、彼が望むのは何時も私が理解できないシルフィの言葉なのですから……。
だから、私は殿下からの手紙をシルフィ宛てに書き換え、そしてシルフィから殿下に返された手紙を私のものとしてしたためたのです。
そして私は王太子妃としての地位を得ました。
殿下のために、彼の隣に立つために、少しずつシルフィに外見も近づけて言ったのです。
「シルフィは特別だから、王族に求められました。 それはどんなに私が努力をしても変えられない事実。 ならば、私がシルフィになるしかありませんよね?」
殿下は、納得してくれました。
むしろ、そこまでするのかと喜んでくれました。
「私が愛しているのは、外見ではなくアパテの内面なのだから……そこまでして共にいて欲しいと思ってくれるアパテに感動を覚えるよ。 私達は共犯者になるんだ……ずっと共に生きて行こう」
深い愛を交し合う日々を送り、そして……子が出来た事で、両親もようやく私が殿下の特別であると認めたのです。
ですが……今、私は、幸福な結婚式の日だと言うのに、不安で胸が潰れそうです。
もう……1週間もシルフィに会っていないのですから……。
私に手をふる民たちに、どのような笑みを返せばよいのでしょう?
私は、不安で、不安で……。
だけど、そんな不安を感じる私を殿下はささえてくださりました。
愛してます……。
……うわぁ……殿下が、お尻をかくなんて、
ぼりぼりとズボンに手を入れかくなんて、
その手で私の手を取ろうとするなんて……ありえませんわ……。
完全なる勝利を手に入れた。
ソレは、アパテにとって尋常とは言えない苦労であったことを、誰も理解していない。
彼女の苦労は、
刺繍を上手く、早く仕上げる事ではない。
裁縫を上手く、早く仕上げる事でもない。
美味しい茶を入れる事でもない。
上品に食事を食べることでもない。
上品に馬に乗りかける事でもない。
それらを実行するのは、容易な事。
一旦始めさえすれば、大抵のことがシルフィよりもうまくできた。
だけど、アパテには理解できない。
なぜ、そうしなければならないのか?
アパテにとって、シルフィの行動は面倒で、非効率で、損ばかりしている気になる理屈に合わないことだった。
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なぜ? なぜ? なぜ?
それでも理屈を抜きにして、ソレを真似れば幸福が訪れた。
父さま、母さまが褒めてくれた。
それでも、
「シルフィは特別な子だから、譲りなさい」
そう私に言ってくる。
「私の方が優秀なのに、なぜ、譲らなければならないの?」
あぁ、また『なぜ?』だ……嫌になる……。
「彼女は魔女だから」
「でも、魔法を使っているのは見たことは無いわ」
「それは、彼女は魔女で職業魔法師とは違うから」
やはり、意味がわからず。 私の中で理不尽と、暴力衝動だけが積もり積もって行った。 その衝動は、狩りをすることで補った。 狩りはいい……心が晴れます。 そして、王太子殿下もまた狩りを好まれる方だったのです。
3年前、13歳の時に参加した王家主催の狩猟会で、私達はお互いを運命であると認識したのです。
シルフィは特別だから、王太子妃の地位が約束された。
でも、私は違う。
特別ではない普通の私が、王太子の特別になったのです。
なんという快挙でしょうか。
女が狩猟をするものではない!! 両親はそう言いましたが、私はその日だけは譲りませんでした。 シルフィのマネをし幸福を獲得しましたが、ソレは私にとって理不尽で苦痛で、ストレス発散が必要だったのです。
だから、こう言ったのです。
「人を狩っても良いと言うなら、今回は我慢します……」
両親が見せる、驚愕、絶望、崩れゆく表情……なんという事でしょう。 私、両親のその顔を見てゾクゾクとした興奮を覚えてしまいましたの。 両親は膝をつき泣き始めてしまいましたが、許可を得る事ができましたわ。
そして、私は王太子の心を獲得したのです。
「君が、アパテだね」
「えぇ、殿下。 私がアパテですわ」
私はみんなが大好きな、シルフィの微笑みを真似た。 少し前に、王太子殿下はシルフィと挨拶を交わしており、それはもうウットリと甘ったるい微笑みを殿下に向けておりました。 私は彼女の微笑みを真似て、殿下に挨拶をしたのです。
そうすれば、彼はシルフィにするように、戸惑い躊躇い恥ずかしそうに微笑み返してくれると思ったのです。 ですが、違いました。
彼は明るくも麗しい微笑みを私に、私にだけに向けたのです。 他の誰にも見せていない顔を私にだけ、その瞬間、私は特別な存在になれたような気がしました。
「何時も、特別な贈り物をありがとう。 こうして出会えたことを嬉しく思うよ」
殿下が私の贈り物を覚えていてくれたなんて、誰もがシルフィだけを特別だと言うのに、殿下は私の贈り物を特別だと言ってくれたのです。
あの……貧乏たらしい理不尽な贈り物を。
「そんな……殿下は豪華な贈り物を沢山もらっていらっしゃいますでしょう? 私はあのような恥ずかしい贈り物ばかりして……申し訳なく思っておりましたというのに」
別に豪華なプレゼントを贈れなかった訳ではない。 両親はそのようなプレゼントを私の名前で準備していたし、同時にシルフィの名でも準備していた。
それでも私は、何時もシルフィのマネをしていた。
貧乏たらしくて嫌だったけど、彼女のマネをすれば幸福が舞い込むし、何より……何時も余裕なシルフィが、とても嫌そうな顔をし、悲しそうな顔をし、辛そうな顔をしましたの。 ソレを楽しむためなら、なんて貧相な贈り物だと言われることなどなんてことはありませんでしたわ。
ですが、この時はマネをするためのシルフィがおらず、私は私の心のままに、なぜ豪華な贈り物を使用としないのかと言う理不尽な思いを、ずっと殿下に対して不敬なのでは? と感じていた思いを伝えたのです。
「いや、豪華な贈り物は金さえあれば準備が出来ると言うものだ。 そなたの贈り物こそ意味がある。 私はとても愛おしく感じたよ。 そして、アナタが他の令嬢達とは違い、私と共に狩りが出来る人間であることを嬉しく思っているよ」
私は満たされたのです。
あぁ、彼こそが私の運命。
私達は、シルフィを抜きにして笑いあうことに成功したのです。
皆が、王太子殿下とシルフィは、思いあっていると思っていました。 私も皆がそういうのなら私に理解できないだけでそうなのだろうと。 思うことにしていたのです。 ですが……殿下は私にこのように言ったのです。
「何が大きな恩のある魔女の曾孫だ! 突然に、庶民以下のアヤシイ娘を婚約者だと連れてきて、アレは人ではない。 あんな者を妻に迎えて、他国に恥をかくだけだ」
「えぇ、その通りでございます殿下」
魔女ですから……。
魔女は特別なのですよ、殿下。
ですが、殿下は特別を与えられることが気に入らなかったのですね。 そう思っていれば、それは大きく違っていました。 殿下は、自分を特別にしない特別が欲しかったのです。
「アレは他の者達と同じ、飼いならされ可愛くあるよう躾けられたペットと変わらない。 媚びを売り、寵愛を求めるあさましい生き物だ」
殿下には彼を敬う臣下と、シルフィの区別がついていなかったのです。
「初めて出会ったとき、こんなものを妃としなければ、愛さなければいけないのかと、愕然としたよ。 微笑む砂糖菓子のような娘を妃にしなければならないのかとね。 私は、この娘の機嫌を、延々と取り続けなければいけないのかとね」
このようなときに、どのような声をかけるのが正しいのでしょうか? シルフィならどうこたえるのでしょうか? 私は必死に考えました。 だって、殿下はシルフィがよく調教されたペットだと言い嫌いましたが、私は彼女のマネをして殿下から特別扱いを受けているのですから。
ここで、私らしくあれば良いと思うほど、私は愚かではありません。
シルフィなら……。
「あるものと共に生き、流れのままに生きる。 それでいいじゃないですか。 無理にゆがめる必要などありません。 風は風、水は水、殿下は殿下らしくあればよいのですよ」
それは、上手く仕事が出来ない失敗ばかりの使用人に、シルフィがかけていた言葉。 私は……仕事が出来ない者に給料を払うのは無駄。 むしろ寝起きする屋根を与え、食事を与え、清潔な服を与えているのだから金をとるべきだ、そうでないならバツをあたえるべきだ。 と言ったのに、受け入れられず、周囲から向けられる視線に疎外感を覚えた日のことを思い出し、私はシルフィの言葉をマネしながらも、唇を噛んでいたらしく、殿下は私を哀れんでくださいました。
「ありがとう……、アパテも自分らしく生きられない、どうにもならない運命、嫌な思いを胸に抱えているようだな」
「申し訳ありません。 お見苦しいところをお見せしました」
「いや、私は、アパテのその人間らしいところ、結構好きですよ」
そこから、私と殿下の交流が始まったのです。
ただ、やはり世の中は理不尽で不可解。
殿下は、シルフィを拒絶したのに、彼が望むのは何時も私が理解できないシルフィの言葉なのですから……。
だから、私は殿下からの手紙をシルフィ宛てに書き換え、そしてシルフィから殿下に返された手紙を私のものとしてしたためたのです。
そして私は王太子妃としての地位を得ました。
殿下のために、彼の隣に立つために、少しずつシルフィに外見も近づけて言ったのです。
「シルフィは特別だから、王族に求められました。 それはどんなに私が努力をしても変えられない事実。 ならば、私がシルフィになるしかありませんよね?」
殿下は、納得してくれました。
むしろ、そこまでするのかと喜んでくれました。
「私が愛しているのは、外見ではなくアパテの内面なのだから……そこまでして共にいて欲しいと思ってくれるアパテに感動を覚えるよ。 私達は共犯者になるんだ……ずっと共に生きて行こう」
深い愛を交し合う日々を送り、そして……子が出来た事で、両親もようやく私が殿下の特別であると認めたのです。
ですが……今、私は、幸福な結婚式の日だと言うのに、不安で胸が潰れそうです。
もう……1週間もシルフィに会っていないのですから……。
私に手をふる民たちに、どのような笑みを返せばよいのでしょう?
私は、不安で、不安で……。
だけど、そんな不安を感じる私を殿下はささえてくださりました。
愛してます……。
……うわぁ……殿下が、お尻をかくなんて、
ぼりぼりとズボンに手を入れかくなんて、
その手で私の手を取ろうとするなんて……ありえませんわ……。
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