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05.
39.彼女はソレを愛と言う 02
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初夏とは言え、気温は十分に高い。
それに加えて、薬と性的刺激によって熱を持った身体が火照り、バウマンは熱い息を苦しそうに吐いていた。
「あついでしょう?」
アンベルが、どんなに暑さを増しても脱がないバウマンの制服のボタンに手を伸ばす。 それだけの行為にバウマンは怯えていた。
「止めて……」
身じろぎし、バウマンは身体を隠そうとすれば、アンベルは苛立ちと共に薬入りの水筒の中身を口に含み、バウマンに口づけ飲ませた。
ぎゅっと閉ざされるバウマンの唇に、アンベルがキツク噛みつけば、痛みでバウマンは顔をしかめ、唇がわずかに緩む。 舌が押し込まれれば、赤い舌を伝うように液体が流れ込んだ。
バウマンの両頬をアンベルは両手で固定し、唇を深く合わせ口内へと温く分厚い舌が唇の中を撫でる。
「ううううぐぐ」
バウマンの唇から呻き声が漏れ、力なくアンベルの肩に触れるが押しのけるだけの力が入らない。 そして攻防が続くが……戦いにもならずバウマンは組み敷かれていた。
くちゅくちゅと濡れた音を口内で響かせ、舌を絡めれば、バウマンは舌を使い、アンベルの舌を避けようとしていた。 ソレが、アンベルにとってはようやく積極的になってくれたのだと理解したらしく、唇を離し、感極まったように微笑みながら血の流れる唇を舐めあげた。
「ねぇ、言って。 私を愛している。 私が欲しいって」
熱と快楽、痺れたように動かない身体にバウマンは苛立っていた。 騎士の力をもって女性への暴力は絶対にダメだと禁じられているにも関わらず、耐えがたい行為だとバウマンはアンベルを重く痺れる手で跳ね除ければ、アンベルを怒らせた。
「やっ、いやなんだ!!」
「大丈夫……私は、貴方を知っているもの。 知っていて、貴方を愛している……そう言っているのよ」
嫌がるバウマンの制服に手をかける。
「止めてくれ……」
「どうして? 安心して、私はもう知っているもの。 そして、そんな貴方の過去も全て抱きしめて受け止めてあげたいの。 私は貴方の特別。 愛したいのよ。 愛し合いたいの」
上着には冷卦の術が刻まれていて、上着をはだけさせればほんのりと冷たい空気が周囲を冷やした。 内側に来ている黒いシャツのボタンを外せば、白い肌と肌に残る虐待の跡が露わになった。
「思ったよりも華奢なのね」
カラカウように乳首を指先で突き、口づける。
「カワイイ……」
「くっ、止めて、下さい」
「そんなにカワイイ顔で言われても、拒絶されているなんて思えないわ」
小さな喘ぎ声と熱い吐息を漏らし、瞳は潤んでいた。
「イヤだ、イヤ……イヤだ……」
顔を背ければ、イラついたアンベルの頬をバウマンが打ち、驚いた顔でバウマンはアンベルを見た。
「イケない子ね。 こんなに感じているのに男としての責任を放棄して、逃げるばかりだなんて」
「違う!! わたしは、い(やなんだ)」
声にならない掠れた叫びが触れ合う唇でふさがれた。 傷ついた唇を抉るようで舌先で舐め、脅すように歯をあてた。
「興奮で、力加減を間違ってしまうかもしれないわ」
唇同士が触れる中でアンベルは語りながら、バウマンの薄い筋肉の乗った白い肌を、ユックリと指先で撫でられ、口内を犯され、甘い息をバウマンは必死に飲み込んだ。
「カワイイ人。 遠慮はいらないのよ?」
「止めて、止めて下さい……」
喉の奥が焼けるような掠れた声がバウマンから漏れ出ていた。
「大丈夫、全部良くしてあげますから」
肌に触れていた手がユックリと指先で弄ぶように下りていき、ズボンの中で苦しそうに隆起している部分に触れた。 ピクッと反応しているのが、ズボンの上からでもわかった。
「いやっだ」
泣きそうな顔で声が絞りだされていた。
「こんなに感じていて、本当に嫌なのかしら?」
ベルトを外し、ズボンの前を開けば、下着の中で反応している欲望が形を露わにさせていた。 指先でつっと撫で上げれば、全身が震え、先端が先走りで濡れる。
「私を愛しているって、身体が全身で訴えかけているわ」
バウマンの固くなった下半身の欲望を、アンベルは手の平で柔らかく抱きしめ、バウマンの頬に口づけ、流れる汗を舌先で舐めとっていく。 舌は頬から首筋へと滑らせ、甘く噛みつく。
「あぁ、手の中で可愛らしくヒクヒクとして。 ねぇ、どうして欲しいかいってごらんなさい」
「私の上から退いてください……」
熱い息、掠れた声は明らかに発情していた。
「下着の上からでもわかるわ。 私を求めていると言うのが……こんなにぬるぬるとして……どこが気持ちいいのかしら? ここ? それともここかしら?」
竿の部分を柔らかく刺激していた手は、バウマン自身を撫で上げ、先端を指の腹で撫で上げた。
「ふっく」
「愛していると言ってくれたなら、解放してあげますわ。 ねぇ……辛いのでしょう? ほら、懇願なさい」
「邪魔さえなければ、彼は素直になれたはずよ!!」
バウマンがその気になれば、アンベルの強引な行為は正当化される。 影が2人を確認している事は理解していた。 理解していたからこそ、バウマンからの行為があれば正当化されるとアンベルはギリギリのラインでとどまっていたのだ。
「残念ですが、彼はとても単純で、そして、可愛らしい子ですよ」
「まさか……男が好きだったとか?!」
「いえ、ちゃんと二人は愛を確かめ合いましたよ」
ブラームは笑って見せた。
プライバシーの欠片も無い……そんな事をバウマンが言ったかどうかは謎である。
それに加えて、薬と性的刺激によって熱を持った身体が火照り、バウマンは熱い息を苦しそうに吐いていた。
「あついでしょう?」
アンベルが、どんなに暑さを増しても脱がないバウマンの制服のボタンに手を伸ばす。 それだけの行為にバウマンは怯えていた。
「止めて……」
身じろぎし、バウマンは身体を隠そうとすれば、アンベルは苛立ちと共に薬入りの水筒の中身を口に含み、バウマンに口づけ飲ませた。
ぎゅっと閉ざされるバウマンの唇に、アンベルがキツク噛みつけば、痛みでバウマンは顔をしかめ、唇がわずかに緩む。 舌が押し込まれれば、赤い舌を伝うように液体が流れ込んだ。
バウマンの両頬をアンベルは両手で固定し、唇を深く合わせ口内へと温く分厚い舌が唇の中を撫でる。
「ううううぐぐ」
バウマンの唇から呻き声が漏れ、力なくアンベルの肩に触れるが押しのけるだけの力が入らない。 そして攻防が続くが……戦いにもならずバウマンは組み敷かれていた。
くちゅくちゅと濡れた音を口内で響かせ、舌を絡めれば、バウマンは舌を使い、アンベルの舌を避けようとしていた。 ソレが、アンベルにとってはようやく積極的になってくれたのだと理解したらしく、唇を離し、感極まったように微笑みながら血の流れる唇を舐めあげた。
「ねぇ、言って。 私を愛している。 私が欲しいって」
熱と快楽、痺れたように動かない身体にバウマンは苛立っていた。 騎士の力をもって女性への暴力は絶対にダメだと禁じられているにも関わらず、耐えがたい行為だとバウマンはアンベルを重く痺れる手で跳ね除ければ、アンベルを怒らせた。
「やっ、いやなんだ!!」
「大丈夫……私は、貴方を知っているもの。 知っていて、貴方を愛している……そう言っているのよ」
嫌がるバウマンの制服に手をかける。
「止めてくれ……」
「どうして? 安心して、私はもう知っているもの。 そして、そんな貴方の過去も全て抱きしめて受け止めてあげたいの。 私は貴方の特別。 愛したいのよ。 愛し合いたいの」
上着には冷卦の術が刻まれていて、上着をはだけさせればほんのりと冷たい空気が周囲を冷やした。 内側に来ている黒いシャツのボタンを外せば、白い肌と肌に残る虐待の跡が露わになった。
「思ったよりも華奢なのね」
カラカウように乳首を指先で突き、口づける。
「カワイイ……」
「くっ、止めて、下さい」
「そんなにカワイイ顔で言われても、拒絶されているなんて思えないわ」
小さな喘ぎ声と熱い吐息を漏らし、瞳は潤んでいた。
「イヤだ、イヤ……イヤだ……」
顔を背ければ、イラついたアンベルの頬をバウマンが打ち、驚いた顔でバウマンはアンベルを見た。
「イケない子ね。 こんなに感じているのに男としての責任を放棄して、逃げるばかりだなんて」
「違う!! わたしは、い(やなんだ)」
声にならない掠れた叫びが触れ合う唇でふさがれた。 傷ついた唇を抉るようで舌先で舐め、脅すように歯をあてた。
「興奮で、力加減を間違ってしまうかもしれないわ」
唇同士が触れる中でアンベルは語りながら、バウマンの薄い筋肉の乗った白い肌を、ユックリと指先で撫でられ、口内を犯され、甘い息をバウマンは必死に飲み込んだ。
「カワイイ人。 遠慮はいらないのよ?」
「止めて、止めて下さい……」
喉の奥が焼けるような掠れた声がバウマンから漏れ出ていた。
「大丈夫、全部良くしてあげますから」
肌に触れていた手がユックリと指先で弄ぶように下りていき、ズボンの中で苦しそうに隆起している部分に触れた。 ピクッと反応しているのが、ズボンの上からでもわかった。
「いやっだ」
泣きそうな顔で声が絞りだされていた。
「こんなに感じていて、本当に嫌なのかしら?」
ベルトを外し、ズボンの前を開けば、下着の中で反応している欲望が形を露わにさせていた。 指先でつっと撫で上げれば、全身が震え、先端が先走りで濡れる。
「私を愛しているって、身体が全身で訴えかけているわ」
バウマンの固くなった下半身の欲望を、アンベルは手の平で柔らかく抱きしめ、バウマンの頬に口づけ、流れる汗を舌先で舐めとっていく。 舌は頬から首筋へと滑らせ、甘く噛みつく。
「あぁ、手の中で可愛らしくヒクヒクとして。 ねぇ、どうして欲しいかいってごらんなさい」
「私の上から退いてください……」
熱い息、掠れた声は明らかに発情していた。
「下着の上からでもわかるわ。 私を求めていると言うのが……こんなにぬるぬるとして……どこが気持ちいいのかしら? ここ? それともここかしら?」
竿の部分を柔らかく刺激していた手は、バウマン自身を撫で上げ、先端を指の腹で撫で上げた。
「ふっく」
「愛していると言ってくれたなら、解放してあげますわ。 ねぇ……辛いのでしょう? ほら、懇願なさい」
「邪魔さえなければ、彼は素直になれたはずよ!!」
バウマンがその気になれば、アンベルの強引な行為は正当化される。 影が2人を確認している事は理解していた。 理解していたからこそ、バウマンからの行為があれば正当化されるとアンベルはギリギリのラインでとどまっていたのだ。
「残念ですが、彼はとても単純で、そして、可愛らしい子ですよ」
「まさか……男が好きだったとか?!」
「いえ、ちゃんと二人は愛を確かめ合いましたよ」
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