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第1章 ヒロイン視点
11.素が残念でガッカリされましたか?
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「私が殿下を…どう思っているか…?ですか?」
「うん…嫌では無いって僕が良いって言ってるわけじゃないから…」
いつも笑顔を崩されない殿下が不安そうな顔をされています。
「嫌なわけではないと言ったのは…照れ隠しです!」
「え?」
「だ、だって!今まで殿下のことを好きになってはダメと思ってああいった態度とっていましたのに!それなのに殿下のことを想ってしまってそれを隠すようにして余計にあんな風に…それを一気無駄なこととされた私が今更どんな態度とればいいんですか!意味わかんないですよ!」
「待って待って!それ素だよね?!いやそれもなんだけど…僕のことを想って?」
「そうです…ダメと思っても想ってしまったのです。その…好きなんです!殿下が嫌じゃないのでは無くて殿下が良いのです!」
「あぁもう…ほんっとに…」
手で顔を覆って天を仰られました。
「なんなんですか…素が残念でガッカリされましたか?自覚はありますので人前では隠してるんですよ。破棄するなら今のうちですからね!」
お兄様に散々言われました。
素が残念だって!
「え?!なんで!僕から破棄なんて絶対しないよ!ガッカリなんてしてないよ。…かわいくて…あと素を出してくれたのが嬉しくて…」
「かわっ…からかわないでください!私にかわいいなんて言う形容詞は似合いませんよ!この衣装だって…似合わないですよこんな可愛らしいものは…殿下の好みでしたら申し訳ないですけども!」
「からかってないよ。前も言ったけどとても似合ってる。あなたは普段の衣装も着こなしているけどそういったものも十分…いや十分以上似合っていて…前見た時は想像していたよりも似合いすぎていて驚いてしまったんだよ。」
「殿下の目おかしくなっているのではありませんか!私の容姿など悪役と言っても納得出来る様なものですよ。」
「あぁ。確かに派手目なのも似合うよね。でも君の容姿は…すごく整っているからなんでも似合うんだよ…」
「嫌味ですか!殿下にそんな事言われても嫌味にしか感じませんよ!」
「え?!」
「私と正反対の色味は羨ましい限りですわ。私も髪色だけでしたらキツイ印象にならないでしょうに…はぁ…」
「そういえば正反対だね。黒と白、緑と赤って。」
「私は真っ赤なつり目ですからキツイ印象になるのですよ。なんで童顔なのに…こんなキツイ印象に…」
「そうは感じないけどね。たしかに少し幼い顔立ちだしちょっとつり目だけど美人でかわいいよ。」
「お世辞にしか感じませんよ。胸も無駄に成長したから余計に悪役感が増してますし…どう見ても可愛くはないですよ。」
「…胸とかそういった事を僕の前で言うのは…」
あ!素で話していましたからつい…
確かに女性として男性の前で何を言っているのでしょうという感じですね。
でも…
「そういえば私の胸触られたことありましたよね。」
「えっと…そのごめんね?わざとじゃないんだ。夢かと思ってね。」
「随分と破廉恥な夢ですこと。」
「男なんてそんなものだよ。まぁ夢なら襲っちゃってもいいかなって思っちゃったんだよね。」
この人は何を…!
「顔真っ赤だね。何を想像したの?」
「誘導されましたわね?」
「なんの事かな?」
にっこりと笑顔をうかべられたら耳元まで顔を近づけ囁くようにして仰いました。
「もう婚約破棄するなんて考えさせないからね。既に外堀は埋めてるから。」
私は思い出しました。
私と殿下が結婚して我が家に力が偏っても大丈夫なようにされているということは…
既に結婚の準備はされていると…
「うん…嫌では無いって僕が良いって言ってるわけじゃないから…」
いつも笑顔を崩されない殿下が不安そうな顔をされています。
「嫌なわけではないと言ったのは…照れ隠しです!」
「え?」
「だ、だって!今まで殿下のことを好きになってはダメと思ってああいった態度とっていましたのに!それなのに殿下のことを想ってしまってそれを隠すようにして余計にあんな風に…それを一気無駄なこととされた私が今更どんな態度とればいいんですか!意味わかんないですよ!」
「待って待って!それ素だよね?!いやそれもなんだけど…僕のことを想って?」
「そうです…ダメと思っても想ってしまったのです。その…好きなんです!殿下が嫌じゃないのでは無くて殿下が良いのです!」
「あぁもう…ほんっとに…」
手で顔を覆って天を仰られました。
「なんなんですか…素が残念でガッカリされましたか?自覚はありますので人前では隠してるんですよ。破棄するなら今のうちですからね!」
お兄様に散々言われました。
素が残念だって!
「え?!なんで!僕から破棄なんて絶対しないよ!ガッカリなんてしてないよ。…かわいくて…あと素を出してくれたのが嬉しくて…」
「かわっ…からかわないでください!私にかわいいなんて言う形容詞は似合いませんよ!この衣装だって…似合わないですよこんな可愛らしいものは…殿下の好みでしたら申し訳ないですけども!」
「からかってないよ。前も言ったけどとても似合ってる。あなたは普段の衣装も着こなしているけどそういったものも十分…いや十分以上似合っていて…前見た時は想像していたよりも似合いすぎていて驚いてしまったんだよ。」
「殿下の目おかしくなっているのではありませんか!私の容姿など悪役と言っても納得出来る様なものですよ。」
「あぁ。確かに派手目なのも似合うよね。でも君の容姿は…すごく整っているからなんでも似合うんだよ…」
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「え?!」
「私と正反対の色味は羨ましい限りですわ。私も髪色だけでしたらキツイ印象にならないでしょうに…はぁ…」
「そういえば正反対だね。黒と白、緑と赤って。」
「私は真っ赤なつり目ですからキツイ印象になるのですよ。なんで童顔なのに…こんなキツイ印象に…」
「そうは感じないけどね。たしかに少し幼い顔立ちだしちょっとつり目だけど美人でかわいいよ。」
「お世辞にしか感じませんよ。胸も無駄に成長したから余計に悪役感が増してますし…どう見ても可愛くはないですよ。」
「…胸とかそういった事を僕の前で言うのは…」
あ!素で話していましたからつい…
確かに女性として男性の前で何を言っているのでしょうという感じですね。
でも…
「そういえば私の胸触られたことありましたよね。」
「えっと…そのごめんね?わざとじゃないんだ。夢かと思ってね。」
「随分と破廉恥な夢ですこと。」
「男なんてそんなものだよ。まぁ夢なら襲っちゃってもいいかなって思っちゃったんだよね。」
この人は何を…!
「顔真っ赤だね。何を想像したの?」
「誘導されましたわね?」
「なんの事かな?」
にっこりと笑顔をうかべられたら耳元まで顔を近づけ囁くようにして仰いました。
「もう婚約破棄するなんて考えさせないからね。既に外堀は埋めてるから。」
私は思い出しました。
私と殿下が結婚して我が家に力が偏っても大丈夫なようにされているということは…
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