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3.謝罪はどうでもいいですわよ?

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「エド~!いるんでしょう?」

エルナおば様もう少し呼び出し方というものがあると思いますわよ…

部屋の前におられる兵の方も困惑しておりますわ。

「母上…その呼び出し方は…」

なんですの?私を見た途端ぎょっとした顔をされて…

「聞いたわよエド。いくら好きでも無理やりはよくないわよ~。全く伝わってないからちゃんと話しなさい!じゃあねティア頑張って頂戴ね~。」

え?頑張れ…ですか?

って!行かないでくださいまし!

「とりあえず…お茶でもどう?」

えー…行きたくないですが行かなきゃですわよね…


***


侍従の方が入れてくださったお茶をいただきます。

美味しいですわ。さすが王子殿下の侍従。

私の侍女は私の好みに合わせて入れてくださいますのでそれとは少し違いますがとても美味しいです。

「今日はすまなかったね。ティアに男として見てもらえてないと聞いてつい…」

全く因果が掴めないのですが…

「気にしてはいないので謝罪はいいのですけどどうしてそれを聞いてそんなことをしようと思ったのかが全く分かりませんわ。」

「気にしてよ…」

「気にしてませんので。強いて言うなら明日から学園の方にその事で絡まれるだろうなくらいしか気になりませんわ。」

「無理やりキスされたのに?」

「あの時は驚きましたけど王子殿下は私の婚約者、いずれ婚姻を結ぶのですから気にする必要がないと判断しましたわ。それより何故かが分からないので分かりやすく・・・・・・説明お願い致します。」

「待って…今かなり傷ついてるから…」

本当にひどい顔色をされてます。具合が悪いのでしょうか?

「大丈夫ですか?顔色も悪いようですが…」

「そうだけどそうじゃない…はぁ…」

何があったのでしょう?

「僕はティアの事が女性として好きで仕方が無いのにティアは全く意識すらしてないからそれで焦りと怒りとかがあって…つい?」

いや意味わかりませんから!

「理解が出来ませんわ。」

「少しでも男として意識して欲しかったから。これで分かる?」

王子殿下が私を異性として好きででも私は異性として意識してないから意識して欲しくてキスをした?

言葉の意味はわかります。

でも理解は出来ませんわ。

最初の王子殿下が私を異性として好きというのが分かりませんわ。

私のどこに好きになる要素があるのでしょう?

「意味は分かりましたわ。」

「本当?!」

輝かしいほどの満面の笑み。

本当に血のつながりがあるのか疑いたくなりますわね。

確実にありますけど。

殿下は殿下の祖父と私は私の祖母と同じ髪色です。

私は祖母の金髪に父似の青い目をしています。

「辻褄としてはあっていると思いましたわ。」

「…僕がティアを好きってことが解らないと?」

え!なんでバレたのですか?!

これでも王妃教育のおかげで表情には出ないのですが…

「なんでそう私が思ったと分かったのですか?」

「何年ティアのこと見てきたと思ってるの?それくらい表情に出にくくなろうとも分かるよ…」

私には全く分かりませんわ。

普段何を考えておられるか想像もつきませんもの。

そして王子殿下が普段と違いすぎて戸惑っておりますわ。

何故そんなに切なそうな瞳で私を見つめ、愛おしそうに頬に触れてくるのですか?
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