ねむれない蛇

佐々

文字の大きさ
上 下
152 / 172
短編

#03*

しおりを挟む
「えろ……おっぱい気持ちいんだ? めっちゃまんこ締まってる」
「は? お前……」
 下品な言葉で煽った事を怒られそうだったので誤魔化すようにキスをしながら少し力を入れて胸の先をつまみ、指を擦り合わせるようにして刺激する。
「ぁっ、あ……っ」
「ちょ、そんなきつくしたら、出るって……」
 欲に負けてカイは真の腰を強く掴み、奥に性器を押し付けたまま射精した。
「あー……っ、もう、出ちゃったじゃないですか、しかも中に……」
「早漏だからだろ」
「シンさんだっていってたじゃん!」
「いいから早く、もう一回」
 誘うように言う真の体を仰向けにする。
「こっち向きですんの?」
「だめですか?」
「もうちょっと、後ろからしたかったんだけど」
「は? どんな顔で言ってんのそれ」
 目を逸らす真と強引に視線を合わせながら性器の出し入れを再開する。
「近い、って」
「顔見てしたいんすよ。久々だし、気持ちいいの我慢してるの可愛いし」
「調子のりすぎ……」
 文句を遮るようにキスをして、また胸の先に手を伸ばす。完全に勃起してしまったそこをつまみ先端を擦ると真の背中が浮く。
 触れやすくなった乳首をなで、反対側に唇を寄せる。視線を上げると真はまだ顔を背けているが乳首を刺激する度に締め付けてくる粘膜が彼の感じている心地よさを教えてくれているようだった。
「声めっちゃ我慢してますね。なんで? おっぱいで気持ちよくなるの恥ずかしい?」
「やめろ、その言い方……」
「でもこんな敏感なとこ、女の子みたいにしつこく弄られても仕方なくないですか?」
 真が黙るので気持ちいい所に当たるように腰を動かしながら乳首に触れる指先にも力を込める。
「ぁっあっ、やめ、もうそこ触るなっ」
「誰かに教えられたんすか? ここが気持ちいいって」
「なに言って、んっ」
「教えてシンさん、じゃないといかせてあげないよ」
「お前、ほんとに……」
 また怒られそうだが怯まず乳首を弄りつつ欲求を煽るような緩慢なセックスをする。一度射精したとはいえ真もカイと同じように欲求不満な状態(たぶん)ならもどかしい動きに耐えられないはずだ。しばらく続けていると案の定、真は顔に押し付けた腕の下からカイを見上げた。
「おい……ちゃんとやれ」
「やってますよ? ほら、ちゃんと入ってるでしょ?」
 真の片脚を持ち上げてカイのがちがちに勃起したものが収まっている場所をなでる。
「じゃなくて」
「なんすか? もっと激しくしてほしい? こうやって……」
「ぅあっ、あ、あ」
 数回強めに腰を打ちつけるとすぐに真がいきそうになるのがわかる。
「はい、おしまい。続きはシンさんが話してくれたらね」
 絶頂をはぐらかされた真は歯を食いしばり、苛立ちに眉を寄せながら口を開く。
「……くっそ、何をだよ」
「ここ、誰かに弄られたからこんなに敏感なんすか?」
 再び指先で乳首をなで回すと真が息を詰める。
「っ、んな事きいて、どうすんだよ」
「知りたいんです。俺以外の奴がシンさんにどんな事したのか、全部知っておきたい」
「大した事はされてない……」
「大して触られてないのにここがこんなに感じる訳ないでしょ?」
 胸の先に触れると真が舌を打つ。
「おい」
 苛立ちを露わにしながらもぎちぎちに締め付けてくるのがたまらなくて口元が緩む。
「そんなエロい反応して、何もしてないは無理あるって。絶対めちゃくちゃ弄られて気持ちいいの教え込まれてるじゃないですか」
 話しながら自分の妄想への嫉妬と興奮で頭が痛くなる。我ながら変態だと思うが止まらない。
「シンさん教えて、どんな風にされたの?」
 耳元で話しながら緩い律動を再開する。奥をめちゃくちゃに突きたいのを耐えて耐えて真からの言葉を待つ。
「……お前、おかしいんじゃねぇの」
 文句を言いつつもカイが引かないとわかったのか真は目を逸らして続ける。
「前にちょっと……変な薬塗られて放置された事はある」
「薬って、ここに?」
 小さな突起をなでながら尋ねると真が頷く。
「それで?」
「手足縛られて動けなくて、頭おかしくなりそうだった。しばらくしたら戻ってきて、ちょっと触られてすぐいった」
「こうやって?」
「そう、だよ……っ、話したんだからもういいだろ、早く動け、んっ!」
 遮るように唇を合わせながら要求通りに思い切り腰を打ちつける。
 見開かれた真の瞳が徐々に潤み、ようやく訪れた絶頂の気配に粘膜が収縮しながら喜んで絡みつくのがわかる。
「ん、おいっ……」
 何か言おうと逸らされた頭を押さえ、再び口付けると肩を押されキスは中断された。
「なに怒ってんだよ」
「なんで怒らないと思ったんすか?」
「はぁ? お前からきいたんだろ」
「それが怒らない理由になりますか?」
 自分でも訳のわからない事を言っていると思うが止められなかった。
「キモいおっさんに好き勝手されたんでしょ? 全身触られて放置プレイまでされて、限界まで気持ちよくされてでもいくのは我慢させられてちょっと乳首いじられた位でいっちゃう状態のシンさん想像すると頭がおかしくなりそうです」
「お前が一番きも……もういいからさっさとしろよ、早く気持ちよくなりたい」
「あーまたそうやって、俺の頭をおかしくしないで下さい」
 我慢も限界を迎えたため加減をやめて本気で腰を動かす。
「ん、ぃっ、いきそ……っ」
「いいですよ。ちんこ触る? 乳首のがいい?」
「乳首、触って……強めに……」
「あー……マジか」
 要求通り少し力を入れて乳首をつまみ、指先を動かして一番敏感な所を刺激しながら心地良さにつられるように絡み付く粘膜を堪能する。
「も、いく、いっ……」
「シンさん……」
 鳥肌が立つくらいの気持ちよさを味わう真を直近で眺めながらカイも自らの射精のために腰を打ちつける。背筋が震えるほどの気持ちよさに声が漏れそうなのをキスで誤魔化しながら真の奥に精子を放つ。気持ちいいという事しか考えられなくなり、夢中で真の舌をしゃぶる。
 落ち着いた頃に体を離すと潤んだ瞳と目が合った。
「なんだよ……」
「いや……」
 荒く息をする真の胸の先は赤くなっていて、敏感そうなそこに思わず唇を寄せると真に頭を押さえられた。
「おいっ……」
 抵抗を受けつつも片方を優しく舐め、一方を指先で刺激する。
「俺もシンさんがいくまでここだけいじっていい?」
「いいわけないだろ……てかもう普通にしたいんだけど」
「え」
「集中できないから黙ってやれ。好きにしていいから」
「え?」
 色々思うことはあるが好きにしていい、の言葉の衝撃が大きすぎた。
「いいから黙ってやれ」
 重ねられた指示に従いカイは口を閉じたまま再度真の中に挿入した。一気に奥まで押し入り腰を叩きつけると真が声もなく喉を反らす。あまりの心地よさに思わず緩んだ口元を引き結び、カイは力任せに真の腰を掴んだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

捜査員達は木馬の上で過敏な反応を見せる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

処理中です...