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短編
#02*
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真の仕事が落ち着いたのはそれから約二週間後の事だった。珍しく早い時間に帰宅した真は上着を放り出しネクタイを外しながらカイの居るキッチンに入ってきた。
「お疲れ様です。飯食います?」
「ああ」
よほど疲れているのか真はどこかぼんやりした様子で返答する。ここ一ヶ月の激務を考えると当然か。
「てか酒飲みたいんだけど」
「飲むんすか?」
「お前も飲めよ」
「シンさんが飲むなら付き合いますけど……」
いきなりワインを流し込もうとする真に軽いつまみを食べさせてその間に夕食を仕上げる。結局真は完成まで待てずに二杯ほど飲んでしまったが、三杯目に手を出す前に自らグラスを置いた。
「風呂入ってくる」
大丈夫か? と心配になりつつ見送る。無事に戻ってきた真は下着一枚でまだ髪も濡れていた。
「ちょ、シンさんふいて下さい。てか風邪ひくから」
「暑い」
「そんな子供みたいな……」
カイはぎこちなく視線をさまよわせる。多忙のため当然そういう行為もなかった。わずかな真の睡眠時間を削る訳にもいかずカイはずっと我慢していた。正直、酒も飯もどうでもいいから今すぐセックスがしたい。その欲求を最後の理性と真への想いでなんとか抑えているのにそんな格好でふらふらされたらたまったものではない。痩せても衰えていない美しい筋肉や下着から覗く腰骨を流れる水滴を目で追わないようにするのに必死だった。
「なに見てんだよ」
真は試すようにカイの目の前でグラスに口をつける。ワインに濡れたその唇の柔らかさまで想像してしまいカイは眉を寄せた。
「いい加減にしてください」
「なに怒ってんの?」
「俺をなんだと思ってんの? 我慢してんすよこれでも!」
「なんで我慢する必要があるわけ?」
「は? そりゃ……え?」
グラスを置き、真はゆったりした動作で煙草に火をつける。
「あの、シンさん……」
「なに?」
「したいです……」
素直に打ち明けると静かに煙を吐き出した真は困ったような顔で少し笑った。
「俺も」
「あ……」
気づくと真の手から取り上げた煙草を雑に灰皿に押し付け彼の腕を掴んで寝室に向かっていた。ベッドに押し倒しローションを準備しながら真の体を引っくり返して下着に手をかける。
「おい……」
何か言おうとした彼の唇を塞ぎ濡らした指先を尻の間に挿入する。
「んっ……」
久々に入った粘膜の熱さに興奮し、焦る気持ちを抑えてどうにか緩慢に指を動かす。効率よくそれでも負担のないようそこを広げていく。
「うっ……」
「大丈夫ですか? つらくない?」
枕に顔を押し付けた真の様子を伺いながらもカイは既に痛いほど勃起していた。
「やべぇなマジ……」
ひとりごとに真が振り向く。
「すいません、全然余裕ないっす、優しくできないかも」
「お前とやるとき優しいとか思ったことないけど」
「マジすか……」
確かに初めは丁寧さを心掛けているが最後のほうは我慢出来ずに欲望のまま彼の体を好き勝手してしまっているかもしれない。
「なんでもいいから、早くいれろよ」
「え、いや無理でしょ、久々だし」
「ならさっさと……」
催促されたので指を増やして彼の弱い場所を刺激する。
「あっ」
「ここ? 久々で気持ちいですよね。いっぱいしてあげますね」
指先で優しくなでると心地よさを覚えている粘膜が絡み付いて早くも絶頂に向けて痙攣しだしたのでカイは慌てて指を離した。
「まだいっちゃ駄目ですよ」
「は? なんで……」
耐える真を宥めるように性感帯の周囲をなでる。
「いっちゃうから一番気持ちいいとこは触らないであげますね」
「あ、あっ……っ」
「もう濡れてますよ。がちがちだし」
脚の間に触れると真の体が大袈裟に跳ねた。
「あーこっちも触ったらすぐいっちゃいそうですね」
「触るなっ……」
「えーでも絶対気持ちいいですよ? 中いじりながらちんこ扱いたら超気持ちよく精子出るよ?」
振り向いた真が涙目で睨んでくるので思わずキスをしながら腰を押し付ける。
「んっ……」
我慢できずに挿入すると、真は耐えるように眉を寄せた。
「すいませんシンさん、俺すぐ出ちゃうかも」
「早く動けよ早漏……」
先走りをだらだらこぼしながら真が言うので腰を掴んで一度抜いた性器を勢いよく押し込む。
「あっ」
久々の刺激に耐える真を気遣う事なく腰を打ちつけると彼は触れてもいない性器から射精した。
「え、もう出たの? さっき俺のこと早漏って言いませんでした?」
「う、るせっ……おい、さわるなっ」
萎える様子のないそこを刺激しながら内側からも彼の弱い場所にがちがちの性器を押し付ける。
「あ、あっ、あ」
「これ気持ちい? またいっちゃいそうっすね」
「ん、そこやめ、触るなっ」
「どっち? ちんこ? 中のほう?」
「どっ、ちも……っ」
「えーこんなに気持ちよさそうなのに?」
耳元に唇を押し付けると真はくすぐったそうに肩を竦める。
「あーやばいシンさん、マジで気持ちいい……」
首筋や項に唇を押し付けながら手を滑らせて胸に触れる。既に勃起している乳首をつまみ少しずつ力を込める。軽く圧迫して離してと繰り返すと中に入れた性器が痛いほど締め付けられる。
「お疲れ様です。飯食います?」
「ああ」
よほど疲れているのか真はどこかぼんやりした様子で返答する。ここ一ヶ月の激務を考えると当然か。
「てか酒飲みたいんだけど」
「飲むんすか?」
「お前も飲めよ」
「シンさんが飲むなら付き合いますけど……」
いきなりワインを流し込もうとする真に軽いつまみを食べさせてその間に夕食を仕上げる。結局真は完成まで待てずに二杯ほど飲んでしまったが、三杯目に手を出す前に自らグラスを置いた。
「風呂入ってくる」
大丈夫か? と心配になりつつ見送る。無事に戻ってきた真は下着一枚でまだ髪も濡れていた。
「ちょ、シンさんふいて下さい。てか風邪ひくから」
「暑い」
「そんな子供みたいな……」
カイはぎこちなく視線をさまよわせる。多忙のため当然そういう行為もなかった。わずかな真の睡眠時間を削る訳にもいかずカイはずっと我慢していた。正直、酒も飯もどうでもいいから今すぐセックスがしたい。その欲求を最後の理性と真への想いでなんとか抑えているのにそんな格好でふらふらされたらたまったものではない。痩せても衰えていない美しい筋肉や下着から覗く腰骨を流れる水滴を目で追わないようにするのに必死だった。
「なに見てんだよ」
真は試すようにカイの目の前でグラスに口をつける。ワインに濡れたその唇の柔らかさまで想像してしまいカイは眉を寄せた。
「いい加減にしてください」
「なに怒ってんの?」
「俺をなんだと思ってんの? 我慢してんすよこれでも!」
「なんで我慢する必要があるわけ?」
「は? そりゃ……え?」
グラスを置き、真はゆったりした動作で煙草に火をつける。
「あの、シンさん……」
「なに?」
「したいです……」
素直に打ち明けると静かに煙を吐き出した真は困ったような顔で少し笑った。
「俺も」
「あ……」
気づくと真の手から取り上げた煙草を雑に灰皿に押し付け彼の腕を掴んで寝室に向かっていた。ベッドに押し倒しローションを準備しながら真の体を引っくり返して下着に手をかける。
「おい……」
何か言おうとした彼の唇を塞ぎ濡らした指先を尻の間に挿入する。
「んっ……」
久々に入った粘膜の熱さに興奮し、焦る気持ちを抑えてどうにか緩慢に指を動かす。効率よくそれでも負担のないようそこを広げていく。
「うっ……」
「大丈夫ですか? つらくない?」
枕に顔を押し付けた真の様子を伺いながらもカイは既に痛いほど勃起していた。
「やべぇなマジ……」
ひとりごとに真が振り向く。
「すいません、全然余裕ないっす、優しくできないかも」
「お前とやるとき優しいとか思ったことないけど」
「マジすか……」
確かに初めは丁寧さを心掛けているが最後のほうは我慢出来ずに欲望のまま彼の体を好き勝手してしまっているかもしれない。
「なんでもいいから、早くいれろよ」
「え、いや無理でしょ、久々だし」
「ならさっさと……」
催促されたので指を増やして彼の弱い場所を刺激する。
「あっ」
「ここ? 久々で気持ちいですよね。いっぱいしてあげますね」
指先で優しくなでると心地よさを覚えている粘膜が絡み付いて早くも絶頂に向けて痙攣しだしたのでカイは慌てて指を離した。
「まだいっちゃ駄目ですよ」
「は? なんで……」
耐える真を宥めるように性感帯の周囲をなでる。
「いっちゃうから一番気持ちいいとこは触らないであげますね」
「あ、あっ……っ」
「もう濡れてますよ。がちがちだし」
脚の間に触れると真の体が大袈裟に跳ねた。
「あーこっちも触ったらすぐいっちゃいそうですね」
「触るなっ……」
「えーでも絶対気持ちいいですよ? 中いじりながらちんこ扱いたら超気持ちよく精子出るよ?」
振り向いた真が涙目で睨んでくるので思わずキスをしながら腰を押し付ける。
「んっ……」
我慢できずに挿入すると、真は耐えるように眉を寄せた。
「すいませんシンさん、俺すぐ出ちゃうかも」
「早く動けよ早漏……」
先走りをだらだらこぼしながら真が言うので腰を掴んで一度抜いた性器を勢いよく押し込む。
「あっ」
久々の刺激に耐える真を気遣う事なく腰を打ちつけると彼は触れてもいない性器から射精した。
「え、もう出たの? さっき俺のこと早漏って言いませんでした?」
「う、るせっ……おい、さわるなっ」
萎える様子のないそこを刺激しながら内側からも彼の弱い場所にがちがちの性器を押し付ける。
「あ、あっ、あ」
「これ気持ちい? またいっちゃいそうっすね」
「ん、そこやめ、触るなっ」
「どっち? ちんこ? 中のほう?」
「どっ、ちも……っ」
「えーこんなに気持ちよさそうなのに?」
耳元に唇を押し付けると真はくすぐったそうに肩を竦める。
「あーやばいシンさん、マジで気持ちいい……」
首筋や項に唇を押し付けながら手を滑らせて胸に触れる。既に勃起している乳首をつまみ少しずつ力を込める。軽く圧迫して離してと繰り返すと中に入れた性器が痛いほど締め付けられる。
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