12 / 68
『逃げる冬馬』
しおりを挟む今日は休みだった、冬馬君。
夏休みまで、もうすぐのこの時期は、冬馬君最高に嬉しい時期でもある。
パッと目が覚めた時には、すでに隆は会社に行き、正子は下で家事をやっているようだった。
大人って、偉いなぁ 仕事に子育てに、今まで冷静にこんなこと考えたこともなかったが、ありがとうと親に感謝した 朝。
今日は何しようかなぁ、特に予定のない冬馬君 こんな日はのんびり過ごすのもいいなぁ。
何時なんだろう? 時刻は8時過ぎだった。
父ちゃんあんなに遅く帰って来た翌日も朝はやいんだなぁ 時間を見てそんなことを感じた。
大人は偉いなぁ 一人鼻くそをほじって思った冬馬君であった。
冬馬君は面白いことを考えつき、ニンマリ笑った それは、スーパーぐうたらデーを過ごすというプランだ。
一に昼寝 二に昼寝 三四もなくて五に昼寝
と、どっかで聞いたことのあるフレーズだが、とにかくなにもしない、最強ぐうたらデー。
よしやろう、布団に横たわる
「かーったまらん」
しかし、全く眠くないなぁ。
眠けりゃいいが、眠くもないのに横たわり 眠れず。
すぐに起き上がり、漫画にお菓子プランに変更した
「これこれ、やっぱ休みは好きなことするに限る ポリポリ」
グラスに氷をいれコーラを注ぎグビリ
「かーったまらん」
ニンマリ大ご機嫌
漫画を読みおえ、布団の上に寝そべった そして 「くはっ、最高」
あーたまらん
そのまま眠りについた
もう一度言うが かーったまらん
目を覚ましたときにはお昼すぎ、さすがにもう眠くないや、起きあがり 下に降りて行った。
なにも、することのない冬馬君は暇である
なんか、やりたいことないかなぁ、
アニメもないし、漫画も読んじゃった うーん。
得意のゴム人形で遊ぶことにした。
「ばんっ、どんっ、ここは通さんぞ」
自分の世界に入っている
そんな時だった、
正子が「買い物行く?」
「うん」
あっちょうど、ゴム人形の欲しいのあったんだ
「ゴム人形買ってよー」
「いいわよ」
と言うことで、買い物に出発~
スーパーで正子と買い物、冬馬君はカートを持ち歩いていた。
すると、後ろからクラスメイトの人達が
ドキッ
なんだか、母親と買い物してるところを見られるのが恥ずかしくなった。
ましてや、ゴム人形を買いに来たというのが余計に恥ずかしい気がして隠したい気持ちになる。
冬馬君は一目散にかけだし、正子から離れ他の場所に移動した。
あーなんだか、会いたくないなぁ。
こなきゃ良かった そんなことを思った。
一人挙動不審に棚から覗いては、クラスメイトに会わない様に慎重に歩いて逃げまわった。
自分は一体なぜこんな気まずいのかはわからなかったが、なんだか会いたくなかった。
すると 「あはは」
ドキッ
笑い声が あの声は?
冷や汗を背中に感じ、気分は西部劇のガンマン
「ちきしょう、後ろにいたか やられた」
ドキュン !!!
もう、気付かれたか?
心臓はバクバクである、一体君がなにをしたんだ冬馬よ。
いや、まだばれていなかった
一人一目散に他のコーナーに走った。
そして、真剣にその棚を見てるふりをした。
「えーっと、んーっと」
「あんた、なにやってんの?」
ビクッ
正子の声だった
「何って?えっ?」
見ると一人真剣に見てるのは子供のオムツのコーナーだった。
「あっ」顔を真っ赤にした冬馬君
すると「あんたの欲しいゴム人形のオマケ付きのお菓子これだっけ?」
慌てた冬馬君「しーっ声が大きいよ」
すると、また声が近づいてきた
「ひゃあっ」
走った
走った
久しぶりにこんなに全力に
一体何から逃げてるのか分からないがゾンビではないことは確かだ
走った
走った
ひたすら走った
行き場もなく
正子はキョトンとしている
そして、それは起こった
はっ?
なんと自分の逃げ込んだ
棚のところにクラスメイト達が来たのだ。
冬馬 一世一代の大ピンチ
キョロキョロ辺りを見回し
ダメか ダメか?
全力をつくして、考えるんだ 考えるんだ
棚の商品が売れていて、ちょっとしたスペースが すぐさまそこに、何かを探してるふりして顔をつっこんだ
「えーっと、 あーっと」
いける、いけるこれならいけるかも
が
「冬馬君、さっきから何してんの?」
えっ?
顔を出し振り返るとクラスメイト三人が笑いながら後ろに立っていた。
見られてたー うわーっ
「さっきから、ずっと走ってるよね、それに何探してたの?」
「えっ?」
あーっ、顔をつっこんでいたのは、なんと女性の生理用品のコーナーではないか。
声はだせず「えっ、あっ はは」ああ、穴にはいりたい、このまま
泡になり、いや気体になり空を飛んでおうちに。
だが、とどめはさされた
「冬馬ーあんたの欲しがってた ゴム人形安いから二つ買ってあげる、これだよね、欲しがってた ゴム人形」
チーン
冬馬君はしばらくその場に立ち尽くしたとさ。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
冬馬君の夏休み
だかずお
青春
冬馬君の夏休みの日々
キャンプや恋、お祭りや海水浴 夏休みの
楽しい生活
たくさんの思い出や体験が冬馬君を成長させる 一緒に思い出を体験しよう。
きっと懐かしの子供の頃の思いが蘇る
さあ!!
あの頃の夏を再び
現在、You Tubeにて冬馬君の夏休み、聴く物語として、公開中!!
是非You Tubeで、冬馬君の夏休み で検索してみてね(^^)v
ARIA(アリア)
残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ドSでキュートな後輩においしくいただかれちゃいました!?
春音優月
恋愛
いつも失敗ばかりの美優は、少し前まで同じ部署だった四つ年下のドSな後輩のことが苦手だった。いつも辛辣なことばかり言われるし、なんだか完璧過ぎて隙がないし、後輩なのに美優よりも早く出世しそうだったから。
しかし、そんなドSな後輩が美優の仕事を手伝うために自宅にくることになり、さらにはずっと好きだったと告白されて———。
美優は彼のことを恋愛対象として見たことは一度もなかったはずなのに、意外とキュートな一面のある後輩になんだか絆されてしまって……?
2021.08.13
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる