冬馬君の秋と冬

だかずお

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『覗いてみよう』

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考えると、あっという間に夏が終わり、今年も終わるまでもうすぐ、今は12月の半ば。
時が経つのはあっと言う間に感じる。
とりあえず、冬馬君は踊っていた(なんぢゃ?)。
何故踊っているのか?踊ることに理由は要らないが、冬馬君の踊っている理由は、冬休みが近い歓喜の舞であった。
「やった、やった冬休み、今年はどんな思い出が出来るんだろう?」
冬休み、みんな泊まりに来るかなぁ?清香と一緒に出かけられるかな?去年みたいに婆ちゃん泊まりに来るかなぁ?今からワクワクしていた。

しっかし、寒い季節になると、冬馬君は良く眠くなる。
学校から帰って来ては、暖かい部屋でぬくぬく、目はうとうと、あーこの瞬間たまらん。昼間の昼寝は気持ちがいい。
冬のコタツは最高の居眠りスポットに変わる、入れば最後、眠りにつくまで出られない。(なんちゅー決めゼリフ)。あーあったかい、ぬくぬく幸せ。
しっかし、冬馬君は眠かった。「あー眠い。宿題やらなきゃいけないのに、眠すぎる」
後回しにする。
コタツの中、天井を見上げニンマリ、来た来た来たーイッツア冬馬タイム!!
今日は寝るぞーー、どこまで眠れるか限界まで挑戦じゃー(なんちゅう挑戦だ)。
時刻は15時。時計を見ては「ヒャッホーたっぷり眠れる」大ご機嫌タイム。
目をつむった直後、ピンポーン 玄関のチャイムが鳴る。
「なんだよーこのタイミングで」
今、家には冬馬君一人、正子は買い物に行っていないのだ。
「面倒だから良いや」冬馬君は再び目をつむる。

かはっ、たまらん瞬間再び。

すると、プルルルル プルルルル 今度は電話だ。
「むきーっ、あーっこーゆうタイミング悪いのイライラするんだよなぁ」一人ぶつくさ言い、電話に出る。

「もしもし」

「もしもし、慎司だけど」冬馬君の親友の慎司であった。

「今日これからどっか遊びに行かない?」
冬馬君は考える、睡眠と遊びどっちが良いかな?
考えたすえ、コタツ睡眠が勝利する。

「あっ、ごめん今日やる事あって(寝るだけである)」

「そっか、分かった。じゃあまた」

ゴメン慎司。コタツに走り、戻りーのジャンプ。
さぁ、寝るで~~。 ゴロりん「昼寝最高」

ぐぅーすぴーカーッ、この目を閉じる瞬間が、またなんとも言えない。すぐに最高の笑みを浮かべ眠っていた。
「起きなさい、コタツで寝たらいけません」正子に起こされ目が覚める。あれから一時間しかたっていなかった。天国から一気に現実に帰って来る、あーっもう、良いとこだったのに。冬馬君は怒り、リビングから二階に駆け上がっていく。こーなったら、二階で引き続き寝てやる。

布団を敷き、ジャンプして飛び込む「とうっ、冬馬ジャンプ」

「かはーったまらん、たまらん」
「しっかし、入ったばかりの布団は寒いなぁ、コタツは暖かかった」
あったまるまで、あまり身体を動かさずに耐えるのだ。
クルクル 身体を丸めた秘技冬馬ダンゴムシ形態である。(とりあえず、何でも冬馬をつけるだけの言い方)

あーっ、いくらでも寝れる、まぶたは重く、既に夢の中。かはっ、最高たーまラーんっ。
ぐぅすかピーーーッ。

その日の夕食を済ませた後。
昼寝したけど全然寝れる、と言うか、まだ眠かった。
だがその瞬間、冬馬君はギョッとする「宿題なんにもやってない」
「うわー面倒くさいなぁ、寝たいなぁ」寝たいのに寝れない冬馬君の大嫌いな瞬間である。
「なんで宿題なんかあるんだよー、いいんだよ勉強なんかー」(世の親は認めないだろう)
しかし、世の親は何故子にそんなに勉強をさせたがるのか?理由は様々あるだろうが、学校終わっても塾に通い、更には夏休みまで塾に通う。なんだか可愛いそうに見えるのは自分だけだろうか?
自ら行きたい子は良いが、行きたくないのに成績の為に行かされてる子達を見ると可愛いそうだと思ってしまう。
本当に子供の為?それとも。
一番大切なことは何でしょうね?(誰の声じゃ)

ぶつくさ言いながら、とりあえず宿題を始める。
最初はまだ読める文字を書いていたが、気づけばすぐに象形文字へと変わる(全く読めない文字)。
十分後、冬馬君は布団にいた。
ぐぅーすか ピー。

その頃の多網家の様子を見て見よう。

サーは怒っていた。
「えっ、また今月こんなに払うの?」税金やら、国に払う色々である。
なんだか怒り気味のサー。
「あーっ何でもかんでも金とりすぎだよ、どうして自分の生まれた地球に住むだけで、こんなに代価を支払わなきゃならんのだ。宇宙に目を広げろ、こんな星あるか?この支払いすべて本当に必要なものか?この金は一体どこに消えてる?政治家の遊び資金なら怒っちゃよ」珍しくサーは謎の言葉を発しながら、怒っていた。

「こんだけ一人一人からお金をもらって、更に足りないから、もっと税徴収とか一体どうなってんだ?オカシイだろ。みんな疑問に思ってるだろう、誰がルールを作ってんだ?一般ピープル舐めんなよ」今日のサーは過激だった。
実は多網父は先ほど財布を落としていた。
たまっていた怒りを爆発させている模様。

これを見ていた多美は思う。
今日の父はノリスケさんより過激だ。
ああ、そんなことより私の神、イクラ様。
あなたは今どこで バァーブ を叫んでいるの?あの素晴らしい言葉、ハァーイはこの多美の中で生涯の名言集シリーズランキングトップを独占しています。
ああ、私はあなたが居れば三度のオヤツも二度で良い。(そんだけかい)
あの歩く時に鳴らすあの音(効果音)痺れます。
私も真似しようと練習したのですが、いくらやってもあの音が鳴りません、ひょっとしたらムーンウォークよりも難しいのではないでしょうか?
あなたはその年ですでにマイケル級なのですね。

すると怒る父に「あなた、そんなに怒っても無くした財布はしょうがないから」

多美は思う、今日の母はタイコ(タエコか?)さんばりに優しいではないか。

「そうだよね、いつまでも怒ってても仕方ないよね、でもさぁー」

多網は屁をこく、ブリッ。で、鼻くそほじる。

多美は思う、コヤツはサザエさんなら一体どのキャラになり得る?いやキャラでいたらまずいだろ。日曜の夜の一般家庭の夕食が屁で汚される。
まぁ、強いて言うなら、じんろくさんではないな。
ホリカワ君が近いか?いや、カツオか?この時、多美は何故かきみ子が花沢さんと少しかぶった気がした。
何をしてるのだ多美よ。
あーはやく日曜来ないかなぁ、サザエさんがみたい多美であった。
ちなみに多美の楽しみはサザエさんとのジャンケンである。誰も気づいていないが、一応手を出してやっている。買った時多美は至福に包まれ、一週間を勝ち誇ったかのように過ごす。
しかし負けたとき、母の母乳すら喉を通りずらくなる(どんなガキじゃい)。


さて、じゃあ今日は趣向を変えて蛇鰐美ちゃん家でも覗いてみるか。

ドスの効いた低い声が響き渡る

「母よ」 「母よ」

「今日のお風呂ぬるかった」

ズゥオンッ
「あなたがすぐに入らないからいけないのよ」
母も蛇鰐美ちゃんに似ていて、ドスの効いた低い声、そして顔の迫力(見た目は蛇と鰐を足してX2をした顔である。毎回思うがすごい説明の仕方である)が、母は大きい分、X4となる。

「まっ、良いじゃけん」

ガチャ 部屋に入る蛇鰐美。
鏡を覗き思ふ、やっぱあたしって可愛い。
恐男、こんなあたしと付き合わないなんて勿体無いぞ。(まだ引きずっていた繊細な蛇鰐美ちゃんであった)
「恐男、あんたは今何しとるじゃきに?(寝ていた)あたいを引きずっとるのか?(なんとも思ってないし、引きずるとかそんな次元ですらない)あんたの彼女が好きなんかい?(これだけは大正解)」

「まあょ、あんたが幸せなら、あたいは幸せや」(よっ素敵だぜ姉御)


じゃあ、せっかくだから虎鮫代ちゃん家も覗いてみるか。

ペロペロペロペロペロペロペロペローッ
舌は高速回転中。
本当に嬉しそうに笑っている。
何故彼女は宝くじ一等が当たった様な顔をしているのか?
何故なら、目の前にあるのは夜食のラーメン。
ペローッ ペローッ ペロペロペローッ ペロリン。
もう我慢出来ない、だが奴は待った。
この5秒我慢した後はさらなる高みで味わえる(5秒で変わるんかぃ)。

ペローッ

ズルズル ズルーーーーッ

あーーーーーーーーーーーーーーーッ
快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快快。

うみゃー でスープをズズッ

あーーーーーーーーーーーーーーーーーッ

ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペローッ

たまらん。至福の時間を過ごしていた。

一日生きた自分へのご褒美じゃ。
「あたいら人間は幸せに値する」と言う、謎の名言を残し、彼女はラーメンをたいらげた。

「あっはー美味いなぁ、ヌードルは(そこはラーメンで良いだろ)。きみ子や蛇鰐美もヌードル食べてるかな?(いや、食べてなかったよ)」

「あーっまだ自分へのご褒美足りない、次はアイスだペローッ」

ペローッ うみゃ うみゃ うみゃ うみゃ~~。

自分への褒美を欠かさない虎鮫代ちゃんであった。


さて、その頃の冬馬君は?
布団の中 ぐうすか 夢の中 ご機嫌であった。
だが、明日彼は困ることになる。
宿題の答え合わせを見事に先生にあてられるのである。

ピューン ズクシュ


チーーーーーーーーーーーんッ



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