冬馬君の秋と冬

だかずお

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『冬馬君のとある秋の1日』

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のほほんとする秋空を眺め、冬馬君は黄昏ている。

もう10月かぁ、早いなぁ。

今は学校が終わり、部屋の中から窓の外の景色を眺めていた。

この自分の好きなことが出来る時間、ボーッと過ごす時間はたまらない、特に何を考えるわけでもなく景色を眺めリラックス。
当たり前だがなんも考えてない時、その瞬間は悩みなんかないんだなぁと冬馬君は笑った。
ぼけーっ。

こないだまで鳴いていた蝉の声が嘘のよう。

半袖で暑かった気候が嘘のよう

部屋でクーラーや扇風機を今は使ってないんだもんなぁ。

夏の思い出を思い返した、色々あったなぁ、七夕祭りサーの友達のスーに会い、清香やアミ達とキャンプや旅館にも行ったし、そうそうスペインも懐かしいなぁ、虎鮫代ちゃんも出てきた(出てきたってあんた~~)面白かったぁ、冬馬君はニッコリ笑う。


これからどんな思い出が出来るかなぁ。

ワクワク、ウキウキ

冬馬君はあくびをした。

ああ、のんびりと過ごす自分の時間落ちつくなぁ、平穏のんびりの秋の午後。


特にやることはなく、かと言って退屈なわけでもなく、冬馬君はボケ~~っと過ごす。

秋は過ごしやすい気候
暑くもなく、寒くもなく、食欲の秋かぁ、ヨダレを垂らす冬馬君

秋休みもあれば良いのにと思うところはあったが、みんな最近何してるかなぁ?

あの夏休み以来、誰とも会っていない、大喜と電話で一回話したくらいだった。

忙しいのかなぁ?やはり休み以外はあまりみんなと会わなくなるなぁ。

冬馬君は親友の慎司に電話してみた。

「もしもし、慎司 今暇?」

二人はこれから遊ぶことに。


外の川辺で待ち合わせた、そうあのいつもの場所だ。

あのコンビニのお兄さんもいるかなぁ?
歩きながら冬馬君は思った。


外に出てみると思った以上に冷え込んでて驚いた、もう半袖じゃ寒いなぁ。

年が明けるまでもうすぐかぁ、早いなぁ。
去年、婆ちゃん家でみんなで過ごした冬休みを思い返す。

婆ちゃん達も元気かなぁ?

川辺で慎司を待ってると、背後から「おーいっ」
振り返るとあのお兄さん、以前告白をするのを後押ししてからずっと仲良く繋がっている(「冬馬君の夏休み」より)なんだか面白い縁だなぁと振り返る。

「今日は仕事休みですか?」

「これからなんだょ、今日は夜勤で夜22時からなんだぁ、帰って少し寝ないと」

自分が寝てる時間に働くお兄さんを思っては大人だなぁと妙に感心をした冬馬君。
僕らの休み時の夜中の語り合いの時間に仕事してるんだなぁなどと思った。

「頑張ってください」

「ありがとう、じゃあまたね」
お兄さんは手を振り去って行った。


すぐに慎司が到着

「やぁ、冬馬」

「やぁ慎司」

二人は特に何をするわけでもなく、歩き回るのが好きだった。
特に目的地もなくふらふら近所を歩くのだ。

話ながらひたすら、歩く二人。

景色を眺め、語り歩く冬馬君の好きなひと時のひとつ

「最近、全然大喜や多網に会ってないよ、二人は元気?」と慎司

そこから夏休みの思い出話を語り慎司は大笑い。

二人は語りながら散歩して、気がついたら日も暮れていた。

「暗くなるのはやくなったね」と冬馬君

二人は家に帰ることに。

「ただいまぁー」

なんてことはない平凡な一日

こんな平凡な一日に幸せを感じる冬馬君

夕飯を食べ風呂に入り、明日の学校の支度をしている。「寒くなると起きる時がやなんだよなぁー」と苦笑い。


時刻は21時

寝る時冬馬君は時間を数える、「えーっと朝7時に起きるから後10時間もある」とニンマリ嬉しくなるのだ。

この眠りにつく瞬間もまた冬馬君の好きなひと時であった。


いやぁーたまりませんな。


目をつむる


しかし、何だか眠れない


カチッ カチッ

時間は過ぎてゆく

何だか頭の中色々考えている

また冬休みがやってくる、何しよう?
清香達とはやく会いたいなぁ、大喜達は今頃もう寝てるかなぁ?

チカッ カチッ カチッ

時間は過ぎる

ふと、時計を見てビックリ なんと深夜の2時ではないか。

ひやあっ、何だか焦る冬馬君

後5時間しか眠れない

こうなると、はやく寝なきゃと思い余計寝付けないのである

寝る向きを変えたり、して目をつむる

ひゃあっー眠くない


カチッ カチッ 

ウトウト

ようやくウトウトふと時計を見た、後何時間眠れるかな?

もう3時半だった。
4時間も寝れないの?
さっきの時間がたっぷりあったあの嬉しい気持ちは今やいづこへ?

目をつむり ようやく眠りについた。


そして

「起きなさい遅刻するわよ」正子の声が響く

ああっ、この時間が来てしまった。

お願いあと あと 5分~~

こうなると、1分単位で延長を願う冬馬君であった。
こうして、眠い目をこすりながら、また冬馬君の1日が始まる。



「いっ、行ってきまーす」


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