冬馬君の夏休み

だかずお

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楽しいキャンプの時

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冬馬君は嬉しくてついつい顔がにやけている。
あんな可愛い子と知り合いになれた。

嬉しい。

大喜「やっぱ自然の中で食べるご飯は最高だ」

慎司「やばいねー最高」

隆はビールをグビッと飲んで肉をパクリ大満足の表情を浮かべている。

正子も「美味しい、この雰囲気とみんなで食べるの最高だね」と皆自然の中で自分達でご飯をつくり、ゆったり過ごす時間に大満足していた。
冬馬君も皆の満足気な顔を見て嬉しくなる
耳を澄ませば川のせせらぎや虫の演奏会
そして今や冬馬君には隣の家族の声であった。
冬馬君にも全く予想外のこの出来事
こんなにも胸がドキドキするなんて
でも、これは自分でもどうしようも出来ない事だった、胸はひとりでにドキドキバクバク。
本当に好きになってしまったようだ。
今日、明日でもう二度と会えない
そんな関係で終わりたくないのが正直な気持ちだった。

「乾杯しよう」
みると大きなコーラのペットボトルを持った慎司が紙コップにコーラを注ごうとしていた

冬馬「よしっみんなで乾杯だ!!」

三人は食べていたお皿を置いて、さっそく水着に着替えて川に飛び込む
川の冷たい水の中はこの暑い時期にはたまらない本当に体の芯から冷たさが伝わるそんな感じの感覚にさせる、水も透き通っていて綺麗で更には周りを見渡せば森。本当に心からすがすがしくリラックス出来るそんな気持ちだった。

自然っていいなぁ
冬馬君は二人に気になる子が出来た事を言おうか迷っていた。
ただ、なんとなく恥ずかしくやはり言うのをやめた。でも、後で向こうに行く時にみんなで一緒に行くのも良いなと思った。
二人もあの子の事が好きになっちゃうんじゃないか?と少し心配もあったのだった。

隆が水の中に入ってきては、子供達を川の中に持ち上げて投げたりして遊んでくれた。
子供達はおおはしゃぎで隆に向かって行ってはつかまって投げられてを繰り返し遊んでいる、皆 嬉しくて大はしゃぎ。
冬馬君はその間も隣が気になってチラチラ何度も確認をしていた。
行きたいのだが、理由もなしに何回も向こうに行くのが恥ずかしい、とても歯がゆい気持ちである。
隆は疲れたのか少し休憩と行って正子の方に戻って行く。子供達も川からあがりテントで遊ぼうと体をふいてテントに向かった。

ヒグラシの鳴き声がやけに耳に響く
時刻は16時を過ぎた頃
皆でテントに入ってトランプなどをして遊んでいる。
ふと、気づくと大喜も慎司も疲れたのか眠っていた。
冬馬君はテントを出ては、居ても立ってもいられなくなり親達の目にもうつらないように隣の家族の方に向かったのだ。
しかし冬馬君は話かけには行けなかった やはり恥ずかしかったのだ。

隣の家族の居る所の近くの川辺で、なにか、いかにも用があるようにして一人歩き回っていた。
すると 「楽しそうだね」後ろから声がした 清香だった。
冬馬君は顔が真っ赤になるような感じがした。
心臓はドキドキバクバク 呼吸をするのすら忘れていた 「はふっ」

「三人兄弟なの?」

「ううん友達と従兄弟」

「良いな、それは面白そう」
二人は川辺に座り色々話した。
冬馬君は照れのあまり、くりっとした眼を長々と直視する事は出来なかったが
夢のような時
本当に時間なんてものがないような何とも言えないゆったりとした瞬間の中に身を委ねているような気がした。
景色が本当に今までと違って見えてるそんな気がする
ずうっと一緒にいたい 素直にそう感じていた 。
夕陽が上から2人を照らしている
光が川の水に反射してキラキラ輝いていた。まるでオレンジ色の細かいガラスの破片達が川の上でダンスして2人を祝福しているようだった。
2人は気づかないでいたが、その後ろでは遠くから正子が2人を夕陽と共に微笑ましく見守っていた。

冬馬君は清香に自分の家の電話番号を教え
清香もまた自分の家の番号を冬馬君に教えた。


また会おう

そろそろ戻ろうか
後ろを振り向き冬馬君はビックリ
正子と清香の家族達が一緒に居たのだった。
二人は顔を見合わせビックリして、すぐにそっちに向かった。

正子はさっき冬馬君がお世話になったのをお礼がしたいと言い隣の家族に話かけていた、そしてみんなで一緒に夕飯をつくって食べませんかと提案したのであった。
冬馬君は知る由も無い事だったが、きっと正子は二人が仲良くやってるのをみて何かしてあげたいと思っていたのであろう。

「それは良いですね 是非」
かくしてキャンプはより賑やかな幕開けとなったのである
冬馬君は事情を話にテントにいる二人を起こしに行った。
隆も子供達の隣のテントで寝ていたので正子が起こしに行く。
さあ面白くなってきたなぁ
冬馬君のテンションは最高潮である
時刻はちょうど五時をまわった所であった

夕暮れの森ではセミやヒグラシなども声をあげて宴会の真っ只中であった
まるでみんなを祝福してくれてるように、心に響く美しい音色が鳴り響く夏の夕暮れ

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