気紛れで助けた女性が積極的に迫ってくるから怖い

そこに痺れる憧れるｯ！

　～♪着信なんだぜとっとと出るのぜ


「もしもし？」

『もしもし主水？誕生日おめでとう』

「珍しいね！爺さんから掛けてくるなんて！」

『メール送ったんだけどなエラーで届けられないみたいでアドレス換えたのか？』


「いや？換えてないよ？」


『そうか？まあいいや◯◯歳か！』

「そうだねもう◯◯年経ったよ」

『まだ◯◯しか経ってないだろう俺は七◯歳だぞ！』

「えーまだ七◯歳じゃないあ、誕生日おめでとう」

　俺と爺さんは３日違いの同じ霜月が誕生日だ。

　この何気ないやり取りは基本しないメッセージだってつかれるからかたくなにしないけれど俺にだけはこうしてたまに通話もしてくれるんだ。
　昔から色んなところに連れていってくれるし自慢の祖父だ。

　そんな祖父は寿司屋を営んでいる

　どうやら寿司を握ってくれたらしい。


　～閑話休題～


　祖母経由で昼間に届けて貰った
　母さんと祖母と昼間は誕生日パーティーをして貰ったもう成人して経つのに毎度有難い。


　そして午後6:00を過ぎた頃夕飯は祖父の握ってくれた寿司を口にする

「…あー！たまんねぇなおい！何年ぶりだろうこれだよこれ！うめぇ！！」

　ボロアパート故に薄い壁、近所迷惑になりそうなくらい嬉しさとあまりの美味しさのあまり叫んだ爺さんが生きている間にまた食べられた！

　これだけでもまた貴重。

　涙が流れる一口一口噛み締める度に溢れ出てくる思い出と暖かさ…


　今宵の夕食は忘れることはないだろう

「ご馳走さまでした」




　♦️

「主水さんのお祖父様は寿司職人！」

　ど、どんな場所で営んでおられのでしょう？

　嗚呼、嗚呼！気になります！



　笠山保奈美はこっそり仕掛けた盗聴機越しからわくわくそわそわ微笑みながら聴いていた。