社会では変人な俺は仙人見習い

tukumo

文字の大きさ
上 下
84 / 86
魑魅魍魎賭博黙示録

烏天狗警察

しおりを挟む
 さて、烏天狗警察によって師父と共にやって参りました最寄りの詰所…警察署、、え?人間しかいないあれ?


「あの烏天狗さん、ここ人里警察署ですよね?」


「ええ、我等烏天狗警察は人に化けて署内の隠し部屋で仕事をしております。」


 振り向いたらいつの間に人に化けていた烏天狗さんに説明を受ける。
 というかイケメンだなあ、、


「ではご案内致します」

 イケメンに警官化けた烏天狗警官は地下に通じる階段から隠し通路へそれから取調室のある部屋へ案内されながら進む。


 正直驚きより興奮と感心が勝った妖もうまく人の中に紛れ込んでいるものだとこれなら無暗に退治されることもないし、人妖共に平和だ。



 ~取調室~


「私は貴殿方のお話をお伺い担当致します黒羽巡査です」

「…山本付喪だ」

「弟子の8代目付喪です」


 黒羽巡査、眼光が怖いなあ大抵の嘘は見破るつもりだろうな


 ~閑話休題~


「それでですね以前から手配書に載っていたのを思い出し近くの賭場で見かけたものが居たので新米の俺が徘徊してれば声を掛けてくるかなと思ったら案の定で…」

 本当は最初から賭場で遊んでいたら勝手に歌仙姑咎人本人から語りかけてきたってことは附せた。


「ふむ、成る程しかしいくら咎人とはいえ治療を施す為町医者に運んであげるとはいやはや御見逸れ致しました!感服致しましたぞ!」


「そんな大袈裟な…」

 黒羽巡査まさかの男泣き…後ろで調書を記入していた部下はドン引いてますが


「正直、貴殿方邪仙人には散々翻弄された挙げ句上層部には叱られてばかりでしたが貴殿がまさかまともな弟子をとり益々善行を果たしているとは!肩の荷が降りたも同然です」



 師父と他邪仙人の皆さん結構やらかしたみたいだなあ…ちらっ「……」


 あ、目をそらした…


「黒羽巡査?そろそろ俺たち帰っても宜しいでしょうか」


 なんかいくら罪を犯したわけではないとはいえ取調室って落ち着かない、小6の三学期頃自転車でわき見運転をしてしまいタクシーと交通事故を起こして散々謝り倒したのを思い出したから…



「ああ、そうでした御苦労頂き誠に感謝します」

 黒羽巡査、調書をとっていた烏天狗さんが同時に敬礼をするしのびない…




 ~署前似て~

「本当に送らなくても宜しいので?」

「ええ、私は弟子と歩いて帰りますので」

「師父の仰るとおり歩きも修行の一環ですからそれでは失礼します」


 そういうと師父と俺は足早に去った



 ~道中~

「八仙、何故あの場はあんなに息苦しいものか」

 師父が愚痴る

「解りますよなんというかなにもしてなくても罪悪感なんかで息苦しいですよねぇ」


「まあ賭場の件を話していたら何らか事態は急変したろうよく誤魔化せたな」

「それは面倒事は避けたいですし…」


 そんな俺等はとぼとぼと師父の庵へ向かって歩きだす




「遅いぞ、ようやっと帰ってきおったわ!」

 ぐーたら天仙さんは胡座をかきながら茶を啜っていた


「……万が一の時はコイツを簀巻きにして烏天狗に差し出すか、、」


 師父、怒るのは解りますよだけれど押さえて!


「師父!殺気、殺気が駄々漏れで半端者の俺気を失いそうです!」


「…ふぅすまない」


 ふぃ~危ない、泡吹いて気絶しそうだった


「ぬはははっなんじゃお前、やけにご機嫌斜めではないか?一杯飲んで落ち着け、まあお前ところの戸棚にあった茶葉だがな!」


 美さんわざと師父の神経逆撫でしてますね?


「八仙、ちょっと表にでていろ」

「は、はい!」

 師父の堪忍袋の緒が完全に切れたなこれ、、



『な、どうした珍しくご機嫌斜め…待て待て待て!それは私の大切なスマホ!な、なにするだー!!あ、ちょっと…ぬおー!そ、それはやり過ぎてはないかあまりにも無慈悲な!』


 庵の中から美さんの悲鳴が聞こえるどうやらスマホのデータを完全に破壊されたか


『わかったすまなかった七仙、謝るから私のそのバックアップモニターはやめてくれ…頼む、すまぬ!あ、やめっ、、嗚呼!!』


 おお、中で美さんの心のそこから絶望した声が木霊する。さて、師父の怒りが静まる迄山の中を徘徊してようかな




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

サバイバル能力に全振りした男の半端仙人道

コアラ太
ファンタジー
年齢(3000歳)特技(逃げ足)趣味(採取)。半仙人やってます。  主人公は都会の生活に疲れて脱サラし、山暮らしを始めた。  こじんまりとした生活の中で、自然に触れていくと、瞑想にハマり始める。  そんなある日、森の中で見知らぬ老人から声をかけられたことがきっかけとなり、その老人に弟子入りすることになった。  修行する中で、仙人の道へ足を踏み入れるが、師匠から仙人にはなれないと言われてしまった。それでも良いやと気楽に修行を続け、正式な仙人にはなれずとも。足掛け程度は認められることになる。    それから何年も何年も何年も過ぎ、いつものように没頭していた瞑想を終えて目開けると、視界に映るのは密林。仕方なく周辺を探索していると、二足歩行の獣に捕まってしまう。言葉の通じないモフモフ達の言語から覚えなければ……。  不死になれなかった半端な仙人が起こす珍道中。  記憶力の無い男が、日記を探して旅をする。     メサメサメサ   メサ      メサ メサ          メサ メサ          メサ   メサメサメサメサメサ  メ サ  メ  サ  サ  メ サ  メ  サ  サ  サ メ  サ  メ   サ  ササ  他サイトにも掲載しています。

社会では変人な俺は邪仙人

tukumo
ファンタジー
仙人それはあらゆる縛りを捨てた存在。  生物に存在する寿命を取り払り、ほぼ年を取る事も無く長い時を生きる存在。  人の俗世に嫌気がさし、人との関わりを断ち、山の頂、秘境へと閉じ籠りし存在。  生物の持つ欲求を捨て去り、生命としてより高みへと昇らんとする存在。  仙術を用いて超常の現象を引き起こす存在‥。 なんて御託並べてみたものの、仙人は半分人間性は残しているし。 道徳は耳にタコができるくらい身に付けないと外道に墜ちちゃうから。 数多の修行を乗り越えて昇仙し、新米ながらも邪仙人となった山村八仙は今日もマイペースに修行に明け暮れていたがとある宴会の前日、師の計らいで守護していた地域の土着神の協力の下、異世界へ精神修行へと飛ばされる。 そんなマイペースな邪仙人の不老長寿で強き精神力を追い求めて現代社会には理解できない彼の変わった異世界転移先の日常とは!? 社会では変人な俺は仙人見習いの続編でございますが此方からお読みいただけても楽しめるように投稿して参ります。

俺だけ2つスキルを持っていたので異端認定されました

七鳳
ファンタジー
いいね&お気に入り登録&感想頂けると励みになります。 世界には生まれた瞬間に 「1人1つのオリジナルスキル」 が与えられる。 それが、この世界の 絶対のルール だった。 そんな中で主人公だけがスキルを2つ持ってしまっていた。 異端認定された主人公は様々な苦難を乗り越えながら、世界に復讐を決意する。 ※1話毎の文字数少なめで、不定期で更新の予定です。

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

【完結】蓬莱の鏡〜若返ったおっさんが異世界転移して狐人に救われてから色々とありまして〜

月城 亜希人
ファンタジー
二〇二一年初夏六月末早朝。 蝉の声で目覚めたカガミ・ユーゴは加齢で衰えた体の痛みに苦しみながら瞼を上げる。待っていたのは虚構のような現実。 呼吸をする度にコポコポとまるで水中にいるかのような泡が生じ、天井へと向かっていく。 泡を追って視線を上げた先には水面らしきものがあった。 ユーゴは逡巡しながらも水面に手を伸ばすのだが――。 おっさん若返り異世界ファンタジーです。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

転生仙境記《てんせいせんきょうき》

曇天
ファンタジー
三池 三咲《みいけ みさき》は死んだあと、 仙人が住むという仙境《せんきょう》に昇天し仙人となり、転生する。 自らが仙人となった意味を探し旅をするうち、仙境に迫る危機に巻き込まれていく。

処理中です...