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さらなる高みへ
番外編 ヤンデレ刀
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とある雨の続く週末。
時刻は14時を回る頃俺は自室で先日引き取った刀の手入れに取りかかろうとしていた…が、、
「あれ?」
「どうしたんです?八仙さん…あ、マリアちゃん見て!八仙さんの持っている刀あれ多分付喪神だよ!!」
「ふえ?お仲間ですか!?」
さちえさんはだいぶ物に意思が宿っているのか見分けがついてきたな付喪神とも違うけれど。
「残念ながらこの刀は恐らく付喪神でない怪異に近いです意思は持ち主の執念でしょうね…それよりも抜けない。」
依頼者の話では近々家宝の刀の持ち主であった先祖の縁の地にある神社へ奉納するつもりなのだが、、、
どうも夜な夜な枕元で先祖の霊が何かを訴えるように枕元に立つとかで毎回気配で起されてそろそろ身体を壊しそうだとの事で、ウチへ来ましたこの刀…
しかし鞘から抜けないし途轍もなく禍々しい氣というか残留思念がこびりついていた。
おそらくこの刀に一番執着していたご先祖様の家系の何方かなんでょうがどうやら御依頼者様は本家と分家の政略結婚?
他人の事情はよく解りませんが…こうも刀に未練遺されたら面倒だなあ。
神社へ奉納前に祓って貰えば良いのにわざわざ俺を間に挟んでの事なんでまあ道教の力を使いますかね!
「…八仙さんこれ妖刀ですか?なんか恋に焦がれて真っ黒になったような嫉妬?」
「わあ…ワタシこの様な光景見たことあります主にふられて未だに引きずった男子学生のようですね」
「ん?つまりこの刀は亡き持ち主に手放されたのかなって、わ!?2人とも離れて!」
「「わあ!」」
どうやら概ね二人の推理が当たっていて俺がトドメというか思い出させちゃったのか…
残留思念は亡き持ち主ので確かだが、鞘から抜けないのはそれを上回った目の前に現れた黒い闇によっての事だった。
「少し落ち着いて?」
闇は燃え盛る炎のように広がって行くので札でくい止める。
すると…「山左衛門様以外は抜かせぬ!」
闇は相変わらず真っ黒く、宵闇の妖怪のようだった…宵闇の妖怪化してない?
「すまんな何世代にも渡り家を護って居たのだろうか?きっと深く傷付いているのだろうどうだろうかお前さんの主の噺を良かったら聞かせて貰えないかな?話せば少しは楽になることもあるだろ?」
「………今から二百年以上は前にわたくしは倒幕派の山下山左衛門様の腰刀でございました。あの頃はまだ代々徳川家の政権化が続いておりましたが遂に歴史の変わる深夜帯と云うべき時期に山左衛門様は新政府側で戊辰戦争を戦地を駆け巡りましたあの頃は良かった…しかし、文明開化と新たな生活でわたくしはもう使われなくなりましたいえ、平和だからこそわたくしの様な人斬り包丁は無用な産物に御座いましょうですが、せめて山左衛門様がお出掛けされる時くらいはお腰に伴に居りたかった…!くうぅっ!!最初は刀代に掛けてもらい定期的に手入れもされたのに拵えを外され白鞘に納められ桐箱に入れられ押し入れに詰められ…山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様」
宵闇は病んでた…俺は余りにも重症な刀だったので師父に頼んで協力して強制に祓って貰った。
宵闇×病み×怪異×純愛って奈落だと思ったそして疲れた今度師父に修行メニュー追加させられるらしい嫌だなぁ…長船さん辺りに丸投げさせてそして考えた修行がまたツラいだよなあ。
時刻は14時を回る頃俺は自室で先日引き取った刀の手入れに取りかかろうとしていた…が、、
「あれ?」
「どうしたんです?八仙さん…あ、マリアちゃん見て!八仙さんの持っている刀あれ多分付喪神だよ!!」
「ふえ?お仲間ですか!?」
さちえさんはだいぶ物に意思が宿っているのか見分けがついてきたな付喪神とも違うけれど。
「残念ながらこの刀は恐らく付喪神でない怪異に近いです意思は持ち主の執念でしょうね…それよりも抜けない。」
依頼者の話では近々家宝の刀の持ち主であった先祖の縁の地にある神社へ奉納するつもりなのだが、、、
どうも夜な夜な枕元で先祖の霊が何かを訴えるように枕元に立つとかで毎回気配で起されてそろそろ身体を壊しそうだとの事で、ウチへ来ましたこの刀…
しかし鞘から抜けないし途轍もなく禍々しい氣というか残留思念がこびりついていた。
おそらくこの刀に一番執着していたご先祖様の家系の何方かなんでょうがどうやら御依頼者様は本家と分家の政略結婚?
他人の事情はよく解りませんが…こうも刀に未練遺されたら面倒だなあ。
神社へ奉納前に祓って貰えば良いのにわざわざ俺を間に挟んでの事なんでまあ道教の力を使いますかね!
「…八仙さんこれ妖刀ですか?なんか恋に焦がれて真っ黒になったような嫉妬?」
「わあ…ワタシこの様な光景見たことあります主にふられて未だに引きずった男子学生のようですね」
「ん?つまりこの刀は亡き持ち主に手放されたのかなって、わ!?2人とも離れて!」
「「わあ!」」
どうやら概ね二人の推理が当たっていて俺がトドメというか思い出させちゃったのか…
残留思念は亡き持ち主ので確かだが、鞘から抜けないのはそれを上回った目の前に現れた黒い闇によっての事だった。
「少し落ち着いて?」
闇は燃え盛る炎のように広がって行くので札でくい止める。
すると…「山左衛門様以外は抜かせぬ!」
闇は相変わらず真っ黒く、宵闇の妖怪のようだった…宵闇の妖怪化してない?
「すまんな何世代にも渡り家を護って居たのだろうか?きっと深く傷付いているのだろうどうだろうかお前さんの主の噺を良かったら聞かせて貰えないかな?話せば少しは楽になることもあるだろ?」
「………今から二百年以上は前にわたくしは倒幕派の山下山左衛門様の腰刀でございました。あの頃はまだ代々徳川家の政権化が続いておりましたが遂に歴史の変わる深夜帯と云うべき時期に山左衛門様は新政府側で戊辰戦争を戦地を駆け巡りましたあの頃は良かった…しかし、文明開化と新たな生活でわたくしはもう使われなくなりましたいえ、平和だからこそわたくしの様な人斬り包丁は無用な産物に御座いましょうですが、せめて山左衛門様がお出掛けされる時くらいはお腰に伴に居りたかった…!くうぅっ!!最初は刀代に掛けてもらい定期的に手入れもされたのに拵えを外され白鞘に納められ桐箱に入れられ押し入れに詰められ…山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様山左衛門様」
宵闇は病んでた…俺は余りにも重症な刀だったので師父に頼んで協力して強制に祓って貰った。
宵闇×病み×怪異×純愛って奈落だと思ったそして疲れた今度師父に修行メニュー追加させられるらしい嫌だなぁ…長船さん辺りに丸投げさせてそして考えた修行がまたツラいだよなあ。
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