tukumo 短編集

大悟した？破戒僧

「住職やめた！？」

「おいおい店の中で騒ぐなよ端ない…」

　スミマセンネーと周囲に平謝りするこの坊主は
　俺が山で取り憑かれた時によく祓って貰うとある寺の住職であったのだが、、


「なんかさぁ酒池肉林にまみれた生活こそ人であると悟ったわけよ…檀家金づるさん達と別れるのはちと寂しいけどなあ」


「お前…檀家さんのこと金づるて、先代が生きてたらこんな血迷った結果にならなかったろうな」


　先代の住職の跡取り息子がこの現破戒僧である


「安心しなさんな御前さんはお得意様なんだ転職先ではリーズナブルな値段で祓ってやるよ」


「なんだ真面目に働くきではあるのか…で、転職先は？」


　良かったよこいつなら令和の荒くれ者にでもなるのかと思ってた


「近所のショッピングモールの一式でな占いをやることにしてなついでに前職を活かして祓い事や御守りなんかも売ってみようかと」


「ﾊｰｯ…前職で活躍してたんだからチート過ぎだろうその職は料金は幾らなんだ？」


「値段はその人によって変動するさ御前さんが山から持ち帰ってきた化物の類いなら客二人くれば一ヶ月は余裕ある暮らしができるｹｹｹｯ」


　仏に使えた者がすっかり生臭元坊主になっていた…