tukumo 短編集

静かなる終末

　ここ七十数年、少なくとも平和が保たれてはいる。
　人の欲には底が無い‥

　そして、自国が統一しているとある権力者達は気づいてしまった。

「平和は戦争よりコスパの良くぼろ儲けできる」
　これには勿論、思惑がある。

　砂糖。科学調味料。塩分。加工食品。
　遺伝子分解した食材‥

　電子機器に手軽な情報ツール

　自国や他国への操作、弱者を間引いたり人口調整と何かと都合が良い。

「そうか、我々は平和を程よく維持すれば戦争資金も蓄えられる」

　戦争をするには金、兵站、兵糧、兵士育成、武器生産等あるがなんだ‥あくまで平和でいれば良いのだと彼らは知った。


「さあ国民共、働け！納税は義務だ！なに？精神的不調だと？よし、我が国から金を支給してやる働かない代わりに一生薬を福用し、生きよ！ん、死にたい？延命処置してやるんだ。さあ！出生率低下した分老いた者は年金と国の金で世の中を回せ！」


　その国民はいちゃもんたてるわ、「愛護愛護」と念仏のように唱えながら生物のバランス壊すわ自然破壊するわ

「人権人権」と呪文のように男女平等を掲げた挙げ句の果て女尊男卑にさせるわ

　成る程、確かにだんだんと国内、世界と混沌にさせてくのはコスパの良くて都合が良い。

　混沌に乗じて核兵器だって各国の土地だって金だって戦争よりも動かしやすくて回しやすい。


　‥だから他の生物に「人間は愚か」って思われるんだ。

　せめて自然に還れない物を量産しすぎるのをやめないと。完全分解に一万年じゃ足りないと思うんだよなあ、、、