tukumo 短編集

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呪物で生計を経てる巫女とカモのニート

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「‥マジかよ」

 俺、落合真守オチアイマモルはド田舎の実家に寄生中の絶賛無職でござる。

 久々に‥いやババアが働け働け煩いので渋々家を出て近所の雑貨屋で適当に暇を潰して数時間経ちそろそろババアも落ち着いただろうと

 一月前の少年雑誌を棚に戻し帰路に着く道中田んぼのあぜ道で古びた厨二心をくすぐられる如何にもな両刃の剣が落ちていたので拾ってみた。


「‥マジかよ」

 そして冒頭に至る。
 暫く振ってみたり、俺格好いい(キリッみたいなことを散々して満足したので元の場所に置こうと手を放そうとしたら接着剤をつけられたようにとれない。


「‥‥呪いの装備って奴?え、右手が使えないの!?」

 さて、困った‥いくらニートでも利き手が使えなくなるとナニも出来なくなるじゃないか!

 くっそ、、今夜はネット仲間から貰ったお宝画像で‥ん?

 剣の鍔の部分に目をやると、何やら文字が書かれていた。


 ~注意!これ、呪われている。解除したくば天元神社に三万円納めるべし~と小さく細かく刻まれていた。


 つまり何か?三万円払えば呪いも祓われるってか?

「‥我ながらなかなかの冗句を云えたのでは?三万円はババアの財布から拝借して、天元神社に行くしかないなあ」

 親の財布は俺のもの!
 ニート生活が長いと持ちつ持たれつなのだよ。




 -天元神社ー

 一方天元神社にて鏡の前でほくそえむ巫女が1人。

「フフフッ収入キター!久々の諭吉が拝めるわ!」

 天元神社は立地と過疎化が進むこんなくそ田舎のせいで殆ど参拝客が来ず、常にジリ貧状態であった。
 そんな時代々この神社を護ってきた巫女の収入源は自分で作った呪物を相手に掴ませ解呪料を徴収すると云うなんとも罰当たりなことに及んでいた。

最近は年寄りは引っ掛けにくいため試行錯誤した上、若者に受けやすい物で釣る作戦が幸を成したのであった‥


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