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かちかち山
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「うさぎどん、ばあ様が…ワシはなんということを!」
昔々ある山奥の麓の村の老夫婦が所有する畑では悪戯タヌキが丹精込めて育てた野菜や穀物を食い散らかしてはお爺さんを悩ませておりました。
ある日、「ぎゃあ!」
「かかったなあ!この悪戯タヌキめ!今日という今日は赦せん、タヌキ汁にしてくれるわ!」
とうとう罠に掛かったタヌキはじょうぶな縄で縛られて自宅に運ばれました。
「ばあ様や、今晩はタヌキ汁じゃ!」
「おやおやまあまあ!年貢の納め時ですね」
台所で作業をしていたおばあさんはご機嫌なおじいさんと立派なタヌキをみて満面の笑みを浮かべました。
「ちょっと畑を見てくる絶対タヌキの口車に乗るなよばあさんや」
「はいはいお気をつけて行ってらしゃいまし」
そういうとおじいさんは再び畑へ向かいました
それが最後のおばあさんとの会話だとは知らずに…
日が傾き始めた頃、おじいさんは畑から帰ってきました。
「おう戻ったぞ~ん?どうしたばあさんや、黙りこけてっておお、なんと美味しそうじゃのう!」
「ーーーこの肉団子をどうぞ」
先程迄黙って鍋を見つめていたおばあさんはおじいさんに肉団子を器によそって進めます
「おお良い香りじゃもぐもぐ…うん美味い!」
ジーッとおじいさんが肉団子を食べたのを確認した瞬間突如おばあさんだったそれが笑いこけて皮を剥がしました。
「ヒーッヒヒヒ馬鹿めぇ!お前が喰ったのは俺じゃなくて婆さんだよ!あひゃひゃひゃ!」
なんといつの間にかタヌキはおばあさんに化けておりましたというよりは…
「どんな味だい?最愛の妻の肉は!美味いって言ってたなあ?カッカッカッ!」
「そ、そんな!う、うッぷおえッ…」
「あらら、折角丹精込めて作ったのに食い物を粗末にしやがってったく、、」
なんという鬼畜でしょうか…時はおじいさんが再び畑へ向かった頃に戻る。
「おばあさん、おばあさん僕はもう二度と悪戯しませんからどうか縄をほどいてはくれませんか?」
「駄目だよ、あんたは散々悪さをしたんだ反省するなら彼の世でしな!」
「くそっ!下手に出てりゃあこのクソババア!」
「ぎゃあっ!」
なんとタヌキは縄を爪で少しずつ削ってほどいていたのです。
そして腹が立って逆怨みしたタヌキはおばあさんを杵で殴り殺し、皮を剥いでその皮を被りおばあさんの肉をおじいさんに食べさせました。
「うさぎどん…ワシは騙されたとはいえ、ばあさんを喰ってしもうた。うさぎどん、ワシはばあさんの後を追うだけどあいつだけは!あの鬼畜タヌキだけはワシの手で殺してやりたかっただがもうあまりにもショックで動けん喉をカッ斬って逝くつもりじゃ。だから…」
「…おじいさん、あなたの怨みは私が晴らしましょうなのでどうかおばあさんの後は追わずに寿命が事切れるまで生きてください」
「ううっ…怨めしいんじゃ!ありがとううさぎどん、ワシはばあさんの分生きて彼の世で裁きを受ける」
こうしてうさぎどんはこの家のおじいさんおばあさんに昔から育てて貰った恩返しにタヌキを泥沼迄追い詰めてボコボコにして沼底に沈めましたとさ。
昔々ある山奥の麓の村の老夫婦が所有する畑では悪戯タヌキが丹精込めて育てた野菜や穀物を食い散らかしてはお爺さんを悩ませておりました。
ある日、「ぎゃあ!」
「かかったなあ!この悪戯タヌキめ!今日という今日は赦せん、タヌキ汁にしてくれるわ!」
とうとう罠に掛かったタヌキはじょうぶな縄で縛られて自宅に運ばれました。
「ばあ様や、今晩はタヌキ汁じゃ!」
「おやおやまあまあ!年貢の納め時ですね」
台所で作業をしていたおばあさんはご機嫌なおじいさんと立派なタヌキをみて満面の笑みを浮かべました。
「ちょっと畑を見てくる絶対タヌキの口車に乗るなよばあさんや」
「はいはいお気をつけて行ってらしゃいまし」
そういうとおじいさんは再び畑へ向かいました
それが最後のおばあさんとの会話だとは知らずに…
日が傾き始めた頃、おじいさんは畑から帰ってきました。
「おう戻ったぞ~ん?どうしたばあさんや、黙りこけてっておお、なんと美味しそうじゃのう!」
「ーーーこの肉団子をどうぞ」
先程迄黙って鍋を見つめていたおばあさんはおじいさんに肉団子を器によそって進めます
「おお良い香りじゃもぐもぐ…うん美味い!」
ジーッとおじいさんが肉団子を食べたのを確認した瞬間突如おばあさんだったそれが笑いこけて皮を剥がしました。
「ヒーッヒヒヒ馬鹿めぇ!お前が喰ったのは俺じゃなくて婆さんだよ!あひゃひゃひゃ!」
なんといつの間にかタヌキはおばあさんに化けておりましたというよりは…
「どんな味だい?最愛の妻の肉は!美味いって言ってたなあ?カッカッカッ!」
「そ、そんな!う、うッぷおえッ…」
「あらら、折角丹精込めて作ったのに食い物を粗末にしやがってったく、、」
なんという鬼畜でしょうか…時はおじいさんが再び畑へ向かった頃に戻る。
「おばあさん、おばあさん僕はもう二度と悪戯しませんからどうか縄をほどいてはくれませんか?」
「駄目だよ、あんたは散々悪さをしたんだ反省するなら彼の世でしな!」
「くそっ!下手に出てりゃあこのクソババア!」
「ぎゃあっ!」
なんとタヌキは縄を爪で少しずつ削ってほどいていたのです。
そして腹が立って逆怨みしたタヌキはおばあさんを杵で殴り殺し、皮を剥いでその皮を被りおばあさんの肉をおじいさんに食べさせました。
「うさぎどん…ワシは騙されたとはいえ、ばあさんを喰ってしもうた。うさぎどん、ワシはばあさんの後を追うだけどあいつだけは!あの鬼畜タヌキだけはワシの手で殺してやりたかっただがもうあまりにもショックで動けん喉をカッ斬って逝くつもりじゃ。だから…」
「…おじいさん、あなたの怨みは私が晴らしましょうなのでどうかおばあさんの後は追わずに寿命が事切れるまで生きてください」
「ううっ…怨めしいんじゃ!ありがとううさぎどん、ワシはばあさんの分生きて彼の世で裁きを受ける」
こうしてうさぎどんはこの家のおじいさんおばあさんに昔から育てて貰った恩返しにタヌキを泥沼迄追い詰めてボコボコにして沼底に沈めましたとさ。
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