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第34話 アンデッド・オーガ
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「俺はアンデッド・オーガを叩く!」
「頼んだわよ」
「任せてください!」
ユリアーナとロッテの返事を置き去りにして一気に加速した。
オーガの内臓を食っていたアンデッド・オーガが俺の接近に気付いて食事を中断して立ち上がる。
錬金工房に取り込めば瞬殺なのにな。
そう内心でつぶやいて、広範囲に広がる炎の壁となる火球を十数発撃ちだす。
イメージ通りの結果が眼前に広がる。
俺とアンデッド・オーガとの間に、見上げるほどの高さがある炎の壁が広がり、騎士団や冒険者たちの視界からアンデッド・オーガを隠した。
「何だ、あの魔法は!」
「スゲーッ!」
「アンデッド・オーガを丸焼きにしたのか?」
背後から上がる冒険者たちの驚きの声が聞こえるなか、大音量の爆音が鳴り響くような爆裂球の魔法を撃ちだす。
爆音が空気を震わせ土煙を巻き上げる。
背後で冒険者たちの悲鳴が上がった。
振り返ると、耳を塞ぎ地面に伏せている者がほとんどだった。
驚いたのはオーガたちも同様で、座り込んだり地に伏したりと差はあったが、七匹すべてが炎の壁を茫然と見上げていた。
これで準備は整った。
俺は全身に魔力障壁をまとって炎の壁へと突っ込む。
背後で悲鳴と驚きの声が上がった。
「突っ込むぞ、あの小僧!」
「自殺行為だ!」
爆発音と爆風に耐えた者たちの声を背に炎の壁を抜けると、爆風に耐えかねて転がったアンデッド・オーガが立ち上がろうとしていた。
「腐ってる割には元気そうじゃねえか」
「グガァー!」
咆哮を上げて立ち上がったアンデッド・オーガと目が合った。
「お前の目に俺はどう映っている? 敵か? 獲物か? 或いは天敵か?」
己のセリフにボルテージが上がる。
再び咆哮を上げようとした瞬間、俺はアンデッド・オーガを収納した。
――解析。
瞬時にアンデッド・オーガの所有する魔力量やスキルの情報が流れ込んでくる。神聖石がどこにあるのかも即座に判明した。
先ずは神聖石だ。
続いて、『再生』『毒耐性』『麻痺耐性』『石化耐性』『睡眠耐性』『魅了耐性』『暗視』……、と幾つもの初見のスキルを剥奪し、最後に魔力を剥奪した。
「素材として十分に優秀だったぜ」
錬金工房から吐きだしたアンデッド・オーガへ向けて、通常よりも多くの魔力を注ぎ込んで熱量を上げた火球を撃ちだす。
その腐りきった身体が燃え上がった。
炎のなかで苦しそうにのたうち回りながら、悲鳴のような寂しげな咆哮を上げる。
背後の炎の壁が収まった頃にはアンデッド・オーガは焼死体に変わり果てていた。
「頼んだわよ」
「任せてください!」
ユリアーナとロッテの返事を置き去りにして一気に加速した。
オーガの内臓を食っていたアンデッド・オーガが俺の接近に気付いて食事を中断して立ち上がる。
錬金工房に取り込めば瞬殺なのにな。
そう内心でつぶやいて、広範囲に広がる炎の壁となる火球を十数発撃ちだす。
イメージ通りの結果が眼前に広がる。
俺とアンデッド・オーガとの間に、見上げるほどの高さがある炎の壁が広がり、騎士団や冒険者たちの視界からアンデッド・オーガを隠した。
「何だ、あの魔法は!」
「スゲーッ!」
「アンデッド・オーガを丸焼きにしたのか?」
背後から上がる冒険者たちの驚きの声が聞こえるなか、大音量の爆音が鳴り響くような爆裂球の魔法を撃ちだす。
爆音が空気を震わせ土煙を巻き上げる。
背後で冒険者たちの悲鳴が上がった。
振り返ると、耳を塞ぎ地面に伏せている者がほとんどだった。
驚いたのはオーガたちも同様で、座り込んだり地に伏したりと差はあったが、七匹すべてが炎の壁を茫然と見上げていた。
これで準備は整った。
俺は全身に魔力障壁をまとって炎の壁へと突っ込む。
背後で悲鳴と驚きの声が上がった。
「突っ込むぞ、あの小僧!」
「自殺行為だ!」
爆発音と爆風に耐えた者たちの声を背に炎の壁を抜けると、爆風に耐えかねて転がったアンデッド・オーガが立ち上がろうとしていた。
「腐ってる割には元気そうじゃねえか」
「グガァー!」
咆哮を上げて立ち上がったアンデッド・オーガと目が合った。
「お前の目に俺はどう映っている? 敵か? 獲物か? 或いは天敵か?」
己のセリフにボルテージが上がる。
再び咆哮を上げようとした瞬間、俺はアンデッド・オーガを収納した。
――解析。
瞬時にアンデッド・オーガの所有する魔力量やスキルの情報が流れ込んでくる。神聖石がどこにあるのかも即座に判明した。
先ずは神聖石だ。
続いて、『再生』『毒耐性』『麻痺耐性』『石化耐性』『睡眠耐性』『魅了耐性』『暗視』……、と幾つもの初見のスキルを剥奪し、最後に魔力を剥奪した。
「素材として十分に優秀だったぜ」
錬金工房から吐きだしたアンデッド・オーガへ向けて、通常よりも多くの魔力を注ぎ込んで熱量を上げた火球を撃ちだす。
その腐りきった身体が燃え上がった。
炎のなかで苦しそうにのたうち回りながら、悲鳴のような寂しげな咆哮を上げる。
背後の炎の壁が収まった頃にはアンデッド・オーガは焼死体に変わり果てていた。
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