猫、時々姫君

篠原 皐月

文字の大きさ
上 下
21 / 66
第2章 悲喜こもごも王宮ライフ

10.求婚の余波

しおりを挟む
「大体、猫の姿のシェリルに求婚するなんて、お前は正気か!?」
 長期の演習から王都に戻って来たばかりで、事務処理その他諸々の仕事が山積みで、それ程暇では無かったジェリドだったが、レオンに呼びつけられた場所が場所だけに、部下に面倒な事を全て押し付けて機嫌良くその場に出向いた。しかし挨拶もそこそこに怒鳴られた為、気分を害しながら言い返す。

「本気です。私は人の姿だろうが猫の姿だろうが、あの変わらない神秘的な琥珀の瞳を持ち、周囲を優しく包み込む穏やかなオーラを醸し出している姫を、以前から丸ごと愛しいと思っていますから。勿論、本来の人の姿になられた時は、愛しさが倍増ですが」
 さも当然の事の様に言われたレオンは、赤に近い金髪を両手で掻き毟る様にしてから、先程よりも声を張り上げた。

「人だろうが猫だろうが、丸ごと好きって言い切ってる段階で、明らかにおかしいだろうが!? 少しは躊躇えよ! 我が身を振り返って、自分自身を冷静に見つめ直せ!」
「そんな事、この四年強で、数えるのを諦める位経験済みです」
 どこか遠い目をしながら冷静に告げる従兄に、レオンは半ば自棄になって吐き捨てた。

「達観するな! 大体当時シェリルは十二歳か十三歳だろ? どうしてそんなに惹かれるんだよ? 幼女趣味じゃ無かったよな? 花街のエスタ館のマリアンヌとか、ブリュワーズ館のレナーテとか、テレズム館のシンディとか贔屓にしてるしな!」
「何でそんな事を知ってるんですか!? 第一あれはあれ、これはこれです。彼女達と姫を同列に扱わないで下さい! 彼女は私の運命の人なんです」
 その暴露話に、流石に動揺を隠せなかったジェリドだったが、すぐにレオンに文句を言った。しかしレオンも負けじと言い返す。

「同列になんか扱えるか! しかも勝手に運命なんぞと決めつけるな! この事を父上や宰相に知られたら、お前下手したら首が飛ぶぞ?」
「猫だろうが何だろうが、シェリル姫に求婚するつもりだと、家族には打ち明けましたよ? 両親、弟、妹に、揃って呆れられましたが」
「……そりゃあ、呆れるよな」
 ジェリドの話の内容を聞いた瞬間、叔母一家の団欒がどうなったのかを想像して、レオンは思わず項垂れた。そしてそこで漸く気持ちが落ち着いたのか、疲れた様に溜め息を吐いて大きなテーブル突っ伏す。

「全く……、何でシェリルの方なんだ。それならそうと、最初からはっきり言えよ……」
「は? どういう意味です?」
「お前が四年以上前からこそこそ様子を窺いに行ってるなんて、エリーシアの顔を見に行ってたんだと、思い込んでいただろうが」
「どうしてです? 私はこれまでそんな事、微塵も口にしたつもりはありませんが?」
 愚痴っぽく呟かれて、横に座っていたジェリドは、不思議そうに顔を覗き込もうとした。そこでレオンが勢い良く頭を上げて喚き立てる。

「当時十三歳のシェリルと十七歳のエリーシアだったら、当然エリーシア狙いだと思うだろ!?」
「それは先入観と言うものです」
「しれっとして言うな! 誰が見てもそう思うよな?」
「申し訳ありません、女官長。私には手に負えません。レオン殿下の暴走を、矯正してあげて下さい」
 そこで男二人が同時に背後を振り返り、壁際に慎ましく控えている筈のカレンに意見を求めたが、笑いを堪えている風情のカレンとリリスの他に、予想外の人物までそこに存在していた。

「……どうでも良いけど、他人の部屋で何を騒いでいるのよ、あなた達」
「えっと……、こ、こんにちは? レオン。先程は失礼しました、ジェリド様」
「いえ、また姫の愛らしいお顔を見られて嬉しいです」
「猫なんですけど……」
 シェリルを片手で抱き上げたまま、もう片方の手でしかめっ面のこめかみを揉み解しているエリーシアと、彼女の腕の中から戸惑いながら声をかけてきたシェリルを見て、ジェリドは瞬時に満面の笑みになった。しかしレオンは動揺著しく、椅子を盛大に後ろに倒しながら立ち上がって絶叫する。

「何でここに居るんだ!?」
 まるで叱り付ける様なその口調に、エリーシアは益々不快そうな口調で言い返した。

「ご挨拶ね。ここは元々私達の部屋なんだけど。ミリア様の侍女から『シェリル姫の一大事です』って呼び出しを受けて慌てて魔術師棟から出向いてみれば、いきなり求婚されたらしいシェリルは固まってるし。引き取って部屋に戻って来たら、男二人でわけの分からない事を言って喚いているし、一体何なのよ?」
「う……、あ、あの……」
「因みに、どこら辺から聞いていましたか?」
 咄嗟に言葉が出ないレオンの代わりに、ジェリドが同様に不安に思った事を尋ねてみた。するとエリーシアはカレン達と顔を見合わせながら、含み笑いで答える。

「そうですね……、『達観するな!』とレオン殿下が喚いていた辺りからでしょうか? カレンさん、リリスさん」
「ええ、その辺りからだと思われます」
「お二人とも全然気が付かれていなかったんですか? 武人として人の気配に鈍いのは、どうかと思いますね~」
「……もっと早く声をかけろ」
「女官長……、傍観するにも程ってものがあります」
 男二人が居心地の悪い空気に耐えながら、口の中で恨み言を呟くと、何やら考え込んでいたシェリルが控え目に問いかけた。

「あの~、レオン、ジェリド様? ちょっと質問して良いですか?」
「何だ? シェリル」
「何なりとお聞き下さい」
 先程までの話題とこの空気を変えるなら何でも良い、とばかりに二人はシェリルの質問に食いついたが、事態は更に悪化する事になった。

「さっき二人でお話してた、『花街』ってなんですか? 今までエリーから聞いた事は無かったので、教えて欲しいんですけど」
「だぁって、私には足を運ぶ用が無いものね~」
「え?」
「それは……」
 エリーシアからニヤニヤしながら反応を眺められた二人は、当然答えに窮した。そんな相手の戸惑いなど全く分からないシェリルは、不思議そうに問いを重ねる。

「エリーから、同じ種類の物を売るお店が固まっている、問屋街の話を聞いた事は有るんですけど、そうするとお花屋さんが集まっている所ですか?」
「あ、ああ、まあ……、そんな所かな? ジェリド」
「そんな風に思って頂ければ……」
 既に冷や汗ものの返答をしている二人だが、シェリルは真顔で感想を述べた。

「ジェリド様は良くお花を買って、詳しいんですね。でもそれを知ってるなら、レオンも一杯買ってるのよね? やっぱり貴族のお付き合いって、大変でお金がかかるのね」
「いや、そんなに買ったりとかは……」
「それなりに、節度は守っているつもりですので……」
「…………」
 未だシェリルを抱っこしているエリーシアは、男二人から視線を逸らしつつ、空いている手で口を塞ぎながら涙目で笑い出したいのを必死に堪えた。それを見たレオンの顔が引き攣ったが、ここでシェリルとジェリドが和やかに言葉を交わす。

「私、家の周りに咲いていた花しか知らないので、王宮のお庭に綺麗なお花が一杯咲いているのを見てびっくりしましたし、ジェリド様からお庭にも無い様な色々なお花を贈って貰った時、とても嬉しかったんです」
「それは良かったです。贈った甲斐がありました」
「今、少しずつお花の名前を覚えている所なので、ジェリド様はたくさんご存じみたいですから、良かったら今度教えて下さいね?」
「はい、姫のご要望とあらば」
 物凄く満足そうに頷いたジェリドを見たエリーシアは、(この人なら、本気で植物図鑑丸ごと頭に入れてきそうだわ)と思いつつ、この場を収拾する為の台詞を口にした。

「さて……、お二人さん。花街の本来のうんちくを熱く語るか、このまま静かに立ち去るか、どっちかにして欲しいんだけど? ところで、どうしてここに来たわけ?」
 そこで訪問の目的を思い出した二人は、神妙な表情で口を開く。

「その……、ジェリドがいきなり猫のシェリルに求婚なんかするから、さぞかし驚いただろうし、怖がっていたら申し訳ないから詫びを入れさせようと」
「私は姫の保護者たるエリーシア殿にも、直に求婚の事に関して、お話ししておこうかと思いまして」
「ええと、あの驚きましたけど、怖くは無いですよ? でも……、正直結婚と言われても、実感が全然ありません」
 それを聞いたシェリルは、少し困った様に答えた。するとジェリドが、微笑みながらそれに応じる。

「そうでしょうね。私も今更すぐにどうこうとは考えていません。近々陛下に願い出て正式に婚約を許可して頂きますが、それも諸手続きに時間がかかりますし、実際に結婚するのは更に先ですから、心配しなくて良いですよ? そうですね……、具体的に言えば姫が人の姿に慣れて、全く猫の姿にならなくても普通に生活できるようになったらですね。どうです? まだまだ先でしょう?」
「ああ、そうなんですか。良く分かりました」
「そこで素直に納得するな、シェリル!! 全然分かってないだろう!?」
「え? どうして?」
 素直に頷いてジェリドと笑み交わしたシェリルを見て、レオンが悲痛な声を上げた。それに不思議そうな顔をしたシェリルから、冷静にやり取りを観察していたエリーシアに視線を移し、口調だけは丁寧にジェリドが申し出る。

「それでその間、エリーシア殿には、私が姫の夫にふさわしいかどうかをじっくり品定めしていただく、という事で」
 不敵な笑みを浮かべているジェリドに、エリーシアも負けず劣らずの物騒な笑みを見せながら応じた。

「……殊勝な物言いをしている様ですけど、何となく自分以上の人間など居る筈が無いとか言う様な、傲岸不遜なオーラを感じるのは気のせいでしょうか?」
「勿論、気のせいですとも」
 シェリルは何も感じていないらしく、少し当惑顔で二人の顔を交互に眺めたが、そこはかとなく二人の間に冷たい空気が漂っているのを容易に察したレオンは、片方を回収する事にした。

「長々とお邪魔しても悪い。……行こうか、ジェリド」
「そうですね。お騒がせしました」
 取り敢えず最初から挨拶だけにとどめるつもりだったらしいジェリドは、意外にあっさりとレオンに引き摺られてその場を後にしたが、男二人の姿がドアの向こうに消えた途端、遠慮の無い声が上がった。

「全く、度し難いわね、男って」
「お二人とも、まだまだ人生経験が不足していらっしゃる様で」
「よりにもよって姫様の部屋で、あんな事を大声で喚いたら駄目ですよね~」
 そうして暫くの間、女三人で先程の話題について口々に意見を述べていたが、シェリルは一人話についていけず、加えて何故か他の者が詳しく説明してくれる事も無く、(男の人がお花の話をするのは、駄目なのかしら?)などと、ぼんやりと考え込んでいた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

前世の忠国の騎士を探す元姫、その前にまずは今世の夫に離縁を申し出る~今世の夫がかつての忠国の騎士? そんな訳ないでしょう~

夜霞
ファンタジー
ソウェル王国の王女であるヘンリエッタは、小国であるクィルズ帝国の王子との結婚式の最中に反乱によって殺害される。 犯人は国を乗っ取ろうとした王子と王子が指揮する騎士団だった。 そんなヘンリエッタを救いに、幼い頃からヘンリエッタと国に仕えていた忠国の騎士であるグラナック卿が式場にやって来るが、グラナック卿はソウェル王国の王立騎士団の中に潜んでいた王子の騎士によって殺されてしまう。 互いに密かに愛し合っていたグラナック卿と共に死に、来世こそはグラナック卿と結ばれると決意するが、転生してエレンとなったヘンリエッタが前世の記憶を取り戻した時、既にエレンは別の騎士の妻となっていた。 エレンの夫となったのは、ヘンリエッタ殺害後に大国となったクィルズ帝国に仕える騎士のヘニングであった。 エレンは前世の無念を晴らす為に、ヘニングと離縁してグラナック卿を探そうとするが、ヘニングはそれを許してくれなかった。 「ようやく貴女を抱ける。これまでは出来なかったから――」 ヘニングとの時間を過ごす内に、次第にヘニングの姿がグラナック卿と重なってくる。 エレンはヘニングと離縁して、今世に転生したグラナック卿と再会出来るのか。そしてヘニングの正体とは――。 ※エブリスタ、ベリーズカフェ、カクヨム他にも掲載しています。

一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?

たまご
ファンタジー
 アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。  最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。  だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。  女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。  猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!! 「私はスローライフ希望なんですけど……」  この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。  表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。

【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。

くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」 「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」 いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。 「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と…… 私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。 「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」 「はい、お父様、お母様」 「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」 「……はい」 「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」 「はい、わかりました」 パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、 兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。 誰も私の言葉を聞いてくれない。 誰も私を見てくれない。 そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。 ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。 「……なんか、馬鹿みたいだわ!」 もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる! ふるゆわ設定です。 ※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい! ※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇‍♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ! 追加文 番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?

サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。 *この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。 **週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

魅了が解けた貴男から私へ

砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。 彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。 そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。 しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。 男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。 元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。 しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。 三話完結です。

猪娘の躍動人生~一年目は猪突猛進

篠原 皐月
大衆娯楽
 七年越しの念願が叶って、柏木産業企画推進部第二課に配属になった藤宮(とうのみや)美幸(よしゆき)。そこは一癖も二癖もある人間が揃っている中、周囲に負けじとスキルと度胸と運の良さを駆使して、重役の椅子を目指して日々邁進中。  当然恋愛などは煩わしさしか感じておらず、周囲の男には見向きもしていなかった彼女だが、段々気になる人ができて……。社内外の陰謀、謀略、妨害にもめげず、柏木産業内で次々と騒動を引き起こす、台風娘が色々な面で成長していく、サクセスストーリー&ドタバタオフィスラブコメディ(?)を目指します。  【夢見る頃を過ぎても】【半世紀の契約】のスピンオフ作品です。

無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました

結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから―― ※ 他サイトでも投稿中

異世界着ぐるみ転生

こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生 どこにでもいる、普通のOLだった。 会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。 ある日気が付くと、森の中だった。 誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ! 自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。 幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り! 冒険者?そんな怖い事はしません! 目指せ、自給自足! *小説家になろう様でも掲載中です

処理中です...