9 / 66
第1章 黒猫の秘密
8.後始末
しおりを挟む合宿から戻って新たな「家族」の一員となって数週間、藤倉は共栄教会の寮で新たな生活を始めていた。
長年働いた新聞店を辞めて寮に引っ越してから仕事も変える。
新たな職場は共栄教会の先輩教徒の岡崎正英が働くヤマト運輸の物流センター羽田クロノゲートベース。
そこの投入口Dで岡崎と共に荷下ろし作業に従事し、重い荷物を扱いながら単調なリズムの中で一日が過ぎていく。だが、そんな作業の合間にも、藤倉の頭の中では教会代表のイ・リキョンの言葉が響いていた。
「憎しみはお前の強さである。抑えるな。お前を見下す者に裁きを」
仕事中、藤倉はその教義を口の中で何度も繰り返しつぶやいた。
荷物をベルトに投げ入れながら徐々に湧き上がる怒りを感じる。
それは、ただの職場のストレスだけではない。
彼の中には、これまでの人生で自分を無視し、蔑んできた人間たちへの憎悪が燃え盛っていた。
そうであっても、普段教会の寮の食堂では他の信者たちと顔を合わせてイ・リキョンの教えとその絶対性を一緒に語り合う。
岡崎は年がやや上なくらいの同年代で職場も同じなので面倒をよく見てくれる。
ガソリンスタンドで働く高木泰助も先輩教徒ではあるが、十歳以上年上の自分に気を使って敬語で接してくれていた。
一見皆になじんでいたように見えるが、藤倉の思考は別のところに向かっていたことを彼らは知らない。
共栄教会の教義やイ・リキョンの語録に忠実に従い、合宿ではつきっきりだった桝の言葉を信じる一方で、彼の心の奥底で燃え盛っていたのは違う思いだった。
ある日、自分の計画が完璧に進行していると信じて疑わなかった桝が寮にやってきて藤倉に言った。
「準備は整った。明日の晩やる」
その指示は簡潔で、冷徹だった。
ターゲットは某人材派遣会社社長。
彼の家は藤倉の先輩教徒の岡崎、高木、立花、坂尾によってすでに特定されていた。
防犯カメラの位置も把握し、無力化する準備も整っている。
高木はさらに火炎瓶を複数本準備しており、それを使って社長の家を明日の晩襲撃する計画だった。
教団の言葉で言えば「神の怒り」を下すための行動だ。
しかし、桝が本当に目的としていたのは自分が狙っていたガールズバーの女といい仲になって半妾にした社長への私的な復讐だった。
藤倉はその「天罰」を直接下す役割を担わされることになっていた。
火炎瓶を何本か社長の家に投げ込み、社長とその家族ごと家を全焼させるのだ。
桝は藤倉を洗脳し、完全に自分の都合の良い兵士に育て上げたと思っている。
藤倉は教団の語録を繰り返し口にし、これまで他の信者たちと同じように桝の命令に従順だったからだ。
しかし決行の日の夜が明けようとする早朝。
藤倉の中で何かが変わり始める。
高揚感と憎悪が胸の中で渦巻き、どうにも眠れなかったのもあったが、目がさえながらも頭をぼんやりさせた藤倉は昨晩高木から渡された何本かの火炎瓶をカバンに入れて寮を静かに抜け出した。
頭の中では、桝の言葉が反響し続けている。
「神の裁きの執行者だ」と。
だが、その言葉を反復するたびに、心の中にある何かがずれていくような感覚に苛まれていた。
そんなのでは「裁き」にならないと。
それは自分の考える「神の意志」ではないと。
寮を出た藤倉は、最寄り駅の東西線南砂駅で当てもなく電車に乗り込んだ。
夜の闇が薄れていく中、彼は無心に乗り換えを繰り返し、気づけば新宿駅に着いていた。
人混みが増え始める時間帯だったが、彼の頭はどこか空っぽ。
新宿駅で小田急線に乗り込み、再び当てもなく走る車窓を見つめる。
「どこに向かっているんだ…?」と自問しながらも、藤倉の手は火炎瓶の入ったカバンを握りしめたままだ。
代々木上原駅でふと降り立ったが、どういうわけかまた新宿に戻ろうと、向かいの朝のラッシュアワーでごった返し始めたホームへ向かった。
通勤客が押し寄せるプラットフォームに立ち、新宿へ向かう列車を待っていたが通勤客はあまりにも多い。
真ん中の車両は人が多い。
先頭か最後尾なら人が少ないだろう。
立っていたのが後寄りのプラットフォームだったので自然と最後尾の列車の乗り口へ向かう。
その間、無意識的に・リキョンの語録を口走り始める。
「持たざる者が真の価値を持つ」
「成功者を妬むことは祝福されるべき行為である。なぜなら彼らはお前から奪ったのだ…」
「奪われたものを取り戻せ。それは正義だ」
ぶつぶつ口ごもり続けた藤倉が目的の場所まで来た時、目の前の光景に目を見開くことになる。
彼の口ずさむ語録もより過激さと狂気を含んだものに変わり、声も大きくなる。
「弱者は神の剣となる!」
「恨みを怒りに変えよ、それを解き放て!それは神の意志である!」
「憎しみは強さである。お前を傷つけた者たちを罰せよ!」
「裁きは手を下す者にのみ許される。それが神の意志だ!」
「お前を見下す者は神の敵である!」
彼の目の前には女性ばかり。
そこは自分も含めた男全員を完全排除が合法な女性専用車両の乗り口だったのだ。
「すべての者に与えるべきものが、お前から奪われたのだ。奪い返せ」
「愛されない者こそ、神の真の戦士である」
「愛される資格をお前から奪った者に裁きを下せ」
藤倉の中で、人間として絶対外すべきではない何らかのリミッターが外れた。
「感受性を殺せ、良心というまやかしを捨てよ、さもなくばそれらはお前を滅ぼす」
火炎瓶がつまったカバンのチャックを開けて、藤倉は火炎瓶の感触を確かめ、取り出そうとしていた。
長年働いた新聞店を辞めて寮に引っ越してから仕事も変える。
新たな職場は共栄教会の先輩教徒の岡崎正英が働くヤマト運輸の物流センター羽田クロノゲートベース。
そこの投入口Dで岡崎と共に荷下ろし作業に従事し、重い荷物を扱いながら単調なリズムの中で一日が過ぎていく。だが、そんな作業の合間にも、藤倉の頭の中では教会代表のイ・リキョンの言葉が響いていた。
「憎しみはお前の強さである。抑えるな。お前を見下す者に裁きを」
仕事中、藤倉はその教義を口の中で何度も繰り返しつぶやいた。
荷物をベルトに投げ入れながら徐々に湧き上がる怒りを感じる。
それは、ただの職場のストレスだけではない。
彼の中には、これまでの人生で自分を無視し、蔑んできた人間たちへの憎悪が燃え盛っていた。
そうであっても、普段教会の寮の食堂では他の信者たちと顔を合わせてイ・リキョンの教えとその絶対性を一緒に語り合う。
岡崎は年がやや上なくらいの同年代で職場も同じなので面倒をよく見てくれる。
ガソリンスタンドで働く高木泰助も先輩教徒ではあるが、十歳以上年上の自分に気を使って敬語で接してくれていた。
一見皆になじんでいたように見えるが、藤倉の思考は別のところに向かっていたことを彼らは知らない。
共栄教会の教義やイ・リキョンの語録に忠実に従い、合宿ではつきっきりだった桝の言葉を信じる一方で、彼の心の奥底で燃え盛っていたのは違う思いだった。
ある日、自分の計画が完璧に進行していると信じて疑わなかった桝が寮にやってきて藤倉に言った。
「準備は整った。明日の晩やる」
その指示は簡潔で、冷徹だった。
ターゲットは某人材派遣会社社長。
彼の家は藤倉の先輩教徒の岡崎、高木、立花、坂尾によってすでに特定されていた。
防犯カメラの位置も把握し、無力化する準備も整っている。
高木はさらに火炎瓶を複数本準備しており、それを使って社長の家を明日の晩襲撃する計画だった。
教団の言葉で言えば「神の怒り」を下すための行動だ。
しかし、桝が本当に目的としていたのは自分が狙っていたガールズバーの女といい仲になって半妾にした社長への私的な復讐だった。
藤倉はその「天罰」を直接下す役割を担わされることになっていた。
火炎瓶を何本か社長の家に投げ込み、社長とその家族ごと家を全焼させるのだ。
桝は藤倉を洗脳し、完全に自分の都合の良い兵士に育て上げたと思っている。
藤倉は教団の語録を繰り返し口にし、これまで他の信者たちと同じように桝の命令に従順だったからだ。
しかし決行の日の夜が明けようとする早朝。
藤倉の中で何かが変わり始める。
高揚感と憎悪が胸の中で渦巻き、どうにも眠れなかったのもあったが、目がさえながらも頭をぼんやりさせた藤倉は昨晩高木から渡された何本かの火炎瓶をカバンに入れて寮を静かに抜け出した。
頭の中では、桝の言葉が反響し続けている。
「神の裁きの執行者だ」と。
だが、その言葉を反復するたびに、心の中にある何かがずれていくような感覚に苛まれていた。
そんなのでは「裁き」にならないと。
それは自分の考える「神の意志」ではないと。
寮を出た藤倉は、最寄り駅の東西線南砂駅で当てもなく電車に乗り込んだ。
夜の闇が薄れていく中、彼は無心に乗り換えを繰り返し、気づけば新宿駅に着いていた。
人混みが増え始める時間帯だったが、彼の頭はどこか空っぽ。
新宿駅で小田急線に乗り込み、再び当てもなく走る車窓を見つめる。
「どこに向かっているんだ…?」と自問しながらも、藤倉の手は火炎瓶の入ったカバンを握りしめたままだ。
代々木上原駅でふと降り立ったが、どういうわけかまた新宿に戻ろうと、向かいの朝のラッシュアワーでごった返し始めたホームへ向かった。
通勤客が押し寄せるプラットフォームに立ち、新宿へ向かう列車を待っていたが通勤客はあまりにも多い。
真ん中の車両は人が多い。
先頭か最後尾なら人が少ないだろう。
立っていたのが後寄りのプラットフォームだったので自然と最後尾の列車の乗り口へ向かう。
その間、無意識的に・リキョンの語録を口走り始める。
「持たざる者が真の価値を持つ」
「成功者を妬むことは祝福されるべき行為である。なぜなら彼らはお前から奪ったのだ…」
「奪われたものを取り戻せ。それは正義だ」
ぶつぶつ口ごもり続けた藤倉が目的の場所まで来た時、目の前の光景に目を見開くことになる。
彼の口ずさむ語録もより過激さと狂気を含んだものに変わり、声も大きくなる。
「弱者は神の剣となる!」
「恨みを怒りに変えよ、それを解き放て!それは神の意志である!」
「憎しみは強さである。お前を傷つけた者たちを罰せよ!」
「裁きは手を下す者にのみ許される。それが神の意志だ!」
「お前を見下す者は神の敵である!」
彼の目の前には女性ばかり。
そこは自分も含めた男全員を完全排除が合法な女性専用車両の乗り口だったのだ。
「すべての者に与えるべきものが、お前から奪われたのだ。奪い返せ」
「愛されない者こそ、神の真の戦士である」
「愛される資格をお前から奪った者に裁きを下せ」
藤倉の中で、人間として絶対外すべきではない何らかのリミッターが外れた。
「感受性を殺せ、良心というまやかしを捨てよ、さもなくばそれらはお前を滅ぼす」
火炎瓶がつまったカバンのチャックを開けて、藤倉は火炎瓶の感触を確かめ、取り出そうとしていた。
8
お気に入りに追加
352
あなたにおすすめの小説
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
アイムキャット❕~異世界キャット驚く漫遊記~
ma-no
ファンタジー
神様のミスで森に住む猫に転生させられた元人間。猫として第二の人生を歩むがこの世界は何かがおかしい。引っ掛かりはあるものの、猫家族と楽しく過ごしていた主人公は、ミスに気付いた神様に詫びの品を受け取る。
その品とは、全世界で使われた魔法が載っている魔法書。元人間の性からか、魔法書で変身魔法を探した主人公は、立って歩く猫へと変身する。
世界でただ一匹の歩く猫は、人間の住む街に行けば騒動勃発。
そして何故かハンターになって、王様に即位!?
この物語りは、歩く猫となった主人公がやらかしながら異世界を自由気ままに生きるドタバタコメディである。
注:イラストはイメージであって、登場猫物と異なります。
R指定は念の為です。
登場人物紹介は「11、15、19章」の手前にあります。
「小説家になろう」「カクヨム」にて、同時掲載しております。
一番最後にも登場人物紹介がありますので、途中でキャラを忘れている方はそちらをお読みください。

RD令嬢のまかないごはん
雨愁軒経
ファンタジー
辺境都市ケレスの片隅で食堂を営む少女・エリカ――またの名を、小日向絵梨花。
都市を治める伯爵家の令嬢として転生していた彼女だったが、性に合わないという理由で家を飛び出し、野望のために突き進んでいた。
そんなある日、家が勝手に決めた婚約の報せが届く。
相手は、最近ケレスに移住してきてシアリーズ家の預かりとなった子爵・ヒース。
彼は呪われているために追放されたという噂で有名だった。
礼儀として一度は会っておこうとヒースの下を訪れたエリカは、そこで彼の『呪い』の正体に気が付いた。
「――たとえ天が見放しても、私は絶対に見放さないわ」
元管理栄養士の伯爵令嬢は、今日も誰かの笑顔のためにフライパンを握る。
大さじの願いに、夢と希望をひとつまみ。お悩み解決異世界ごはんファンタジー!

女神様、もっと早く祝福が欲しかった。
しゃーりん
ファンタジー
アルーサル王国には、女神様からの祝福を授かる者がいる。…ごくたまに。
今回、授かったのは6歳の王女であり、血縁の判定ができる魔力だった。
女神様は国に役立つ魔力を授けてくれる。ということは、血縁が乱れてるってことか?
一人の倫理観が異常な男によって、国中の貴族が混乱するお話です。ご注意下さい。
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
猪娘の躍動人生~一年目は猪突猛進
篠原 皐月
大衆娯楽
七年越しの念願が叶って、柏木産業企画推進部第二課に配属になった藤宮(とうのみや)美幸(よしゆき)。そこは一癖も二癖もある人間が揃っている中、周囲に負けじとスキルと度胸と運の良さを駆使して、重役の椅子を目指して日々邁進中。
当然恋愛などは煩わしさしか感じておらず、周囲の男には見向きもしていなかった彼女だが、段々気になる人ができて……。社内外の陰謀、謀略、妨害にもめげず、柏木産業内で次々と騒動を引き起こす、台風娘が色々な面で成長していく、サクセスストーリー&ドタバタオフィスラブコメディ(?)を目指します。
【夢見る頃を過ぎても】【半世紀の契約】のスピンオフ作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる