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第1章 黒猫の秘密
1.合月の夜
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周辺国と比較すると国土は若干狭いながらも、エルマース王国は肥沃な国土を持ち、大陸南西部の交通交易の要所として代々栄えてきた。当然、その王都たるリーベルは、常にそれなりの華やかさと喧騒が満ちているが、その端に位置する深い森に到達する場所ともなると滅多に訪れる人も無く、時折鳥がさえずっている声が聞こえる程度である。しかし更に森の奥に分け入った場所では、余人には知られていない事ながら、日常的に二人の女性の声が響いていた。
「さてと、これから天気が崩れる事もなさそう。良かったわ」
「ええ、たっぷりお昼寝しておいたし」
「あまり威張って言う事じゃないけどね。さあ、急いで準備準備」
「今夜は何をするの?」
「計算と、ジュール語の書き取りにしようかと思ってるんだけど」
「やった! どっちもエリーがこの前渡してくれた本を読み返して、復習しておいたから自信があるわ。時間が余ったら、他の本を読んでも良い?」
「構わないわ」
木々が途切れて割と広く空が見えているその空間に、こじんまりとした家が建っており、その前で楽しげに会話しているのは一人の成人女性と一匹の黒猫である。それは傍から見たら異様としか思えない光景ではあったが、空を見上げながら至って真面目にそんな会話をしている一人と一匹は、二十日に一度、天空に二つの月が現れる夜になるのを待ちわびていた。
その一方で、王都の中心たる場所でも彼女達と同様に、その合月の夜を、密かに楽しみにしている人間が存在していた。
「おい、ジェリド、ちょっと待て!」
一日の仕事を済ませ、夕暮れ時に王宮内にある近衛軍の執務棟から出たジェリドは、待ち構えていた部下から愛馬を引き渡された所で、かつて守役を務めていた王太子のレオンに呼び止められた。
本音を言えば、さっさとこの場を立ち去りたいのは山々ではあったが、さすがに立場上無碍にあしらう事も出来ず、相手に聞こえない様に小さく舌打ちして向き直る。
「何でしょうか、殿下」
「これからどこに行く?」
幼少の頃の守役であった事以前に、従兄弟同士でもある気安さから、レオンはジェリドに対して時々くだけた物言いをするが、この時はニヤニヤ笑いと共に尋ねられた事で、ジェリドは些か気分を害しながら言い返した。
「……勤務時間は終了しましたので、どこへ行こうと私の勝手ですが」
しかしレオンは、そんな素っ気ない返答にも気を悪くする事無く、笑いを堪える様な表情で問いを重ねる。
「今夜は合月だよな?」
「それが何か?」
何を言いたいのかと不審を覚えたジェリドだったが、レオンが微妙に話題を逸らしてきた。
「ここの所、近衛第四軍所属の兵士の間で、密かに広まってる噂を知らないのか?」
「どんな噂でしょう?」
思わず眉を寄せて相手を見返したジェリドに、とんでもない答えが返ってくる。
「曰く『俺達の鬼司令官殿には、二十日毎に会いに行く秘密の恋人がいるらしい。真面目な面して、道ならぬ恋に嵌っているとみた』とかいう、かなり笑えるものなんだが。さあ、どこの人妻に手を出した?」
そんな事をにこにこと、八歳年下のレオンに問われてしまったジェリドは、思わず片手で顔を覆った。
「……それは誤解です。本当に勘弁してください。人妻に懸想したり、手を出す様な真似はしていませんから」
「じゃあどういう事なんだ? お前は確かにこの四年程、定期的に夜に姿を消してるだろう。情報源は優秀過ぎる副官だ。言い逃れできると思うなよ?」
「アクセス…、あの野郎……」
諸悪の根源を知らされ、ジェリドは歯軋りしながら翌日の側近への報復内容を頭の中に思い描いた。しかしレオンはそんな事には構わず、如何にも楽しそうに従兄を促す。
「ほら、上司を売った副官への制裁措置を考えるのは後にして、さっさと白状しろ。俺とお前の仲だ。プライベートに関しては、例え父上と宰相に問い質されても口を噤んでいてやるから」
そんな要らぬ気遣いまで口にされて、ジェリドは誤魔化すのを諦めて口を開いた。
「実は……、確かに合月の夜毎に、出向いている家があるのですが……」
「その家に好みの女が居るのか?」
冷やかす様なその台詞を聞いているのかいないのか、そこでジェリドがブツブツと独り言の様に言い出す。
「そこには猫を飼っている女性が一人で住んで居るのですが……、あ、この場合『飼っている』ではなくて『同居している』と言った方が正しいのか?」
「何を言っているんだ? 分かる様に説明しろ」
多少苛ついた様に促され、ジェリドはどう言ったものかと幾分考え込みながら説明を始めた。
「これまで観察した結果、女性の方は魔術師で、色々と術を行使しているのも見ています。どうやら一緒に暮らしているその猫に、生まれた直後からかけられている術式を解除しようと試みているらしいのですが、今一歩の所で解除の術式が構築できないみたいです」
「何?」
「時折、そんな悪態を吐いているのを、微かに漏れ聞きましたので」
「……お前、その詳細を聞いていないのか?」
話を聞き始めた直後からレオンは僅かに眉を顰めたが、ジェリドはそれに気が付かないまま話を続ける。
「人気のない場所での女所帯だからか、幾つか結界が張ってあるんです。そんな中に無理に押し入ったら、一発で不審者扱いです。毎回簡単なものは通り抜けているのですが、最後の物がどうしても秘密裏に突破できない代物なんです」
「その話が本当なら、その女、相当な腕の持ち主だな。どうしてそんな実力者が、人知れず暮らしているんだ?」
エルマース国の上流階級は、殆どの者がある程度の魔術の素養があり、代々それが国を運営する要ともなってきた。更に公爵家の嫡男であり国王の甥でもあるジェリドは軍属である事も相まって、攻撃及び防御に関する魔術に対する造詣はそれなりだったが、その彼がお手上げだとあっさり認めた事実に、レオンの顔色が更に険しい物になる。
「ただ合月の夜に限っては、猫に施された術式に使用している魔力のバランスが崩れるらしく、本来の人の姿に戻れるみたいです。ですから天気の良い合月の夜は二人で一晩中庭でお話をしながら夜食を食べたり、勉強をしているみたいですね」
そう言って話を締めくくったジェリドに、レオンが些か冷たい声で確認を入れた。
「その事をお前は、この何年間か誰にも漏らさず、一人でコソコソ覗き見ていたと?」
「言われ方は不本意ですが、仰る通りです。どうお近づきになろうか考えていたのですが、良い考えが思い浮かばなかったもので。猫は結界の外には出てきませんし、女性も街に出て商店や家々の魔術術式を構築・補修等をして生計を立てたり、必要な品物を買ったりしている様ですが、不定期にされていますし。こちらも日中は仕事がありますから」
あくまで生真面目にそんな事を言ってきた従兄に対し、レオンははっきりとその顔に怒りの表情を浮かべて語気強く詰め寄った。
「その猫……、因みに色は?」
「は?」
「黒猫と言ったが、人の姿をしている時の、髪と瞳の色は何色だ!?」
いきなり真剣な表情で詰め寄られつつ問い質された為、ジェリドは目を丸くしながら答えた。
「黒髪に琥珀の瞳です。深いアンバーの色が何とも言えず吸い込まれそうで……。あの、殿下。急にそんなに怖い顔をされて、どうかされましたか?」
するとレオンは、彼の近衛軍の制服の胸倉を掴み上げながら、激しく揺さぶりつつ力一杯悪態を吐く。
「こっ、このボケがぁぁっ!! どうしてそれを早く言わないんだ! 今すぐそこに、俺を連れて行け!!」
「え? どうしてです?」
「理由は道々話す! 今すぐ馬を連れてくるから、逃げるなよ!! あのくそ真面目のど畜生宰相、息子にまで律儀に秘密にしやがって!! そこどけぇぇっ!!」
「うわっ、殿下!?」
「どうされました!?」
「……一体、何なんだ?」
自分の服を掴んだ時と同様に、レオンが勢い良く手を離し、怒鳴りつけつつ厩舎に向かって駆け出して行くのを見送ったジェリドは、困惑したまま傍らの愛馬と顔を見合わせ、暫くその場に佇んでいた。
「さてと、これから天気が崩れる事もなさそう。良かったわ」
「ええ、たっぷりお昼寝しておいたし」
「あまり威張って言う事じゃないけどね。さあ、急いで準備準備」
「今夜は何をするの?」
「計算と、ジュール語の書き取りにしようかと思ってるんだけど」
「やった! どっちもエリーがこの前渡してくれた本を読み返して、復習しておいたから自信があるわ。時間が余ったら、他の本を読んでも良い?」
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木々が途切れて割と広く空が見えているその空間に、こじんまりとした家が建っており、その前で楽しげに会話しているのは一人の成人女性と一匹の黒猫である。それは傍から見たら異様としか思えない光景ではあったが、空を見上げながら至って真面目にそんな会話をしている一人と一匹は、二十日に一度、天空に二つの月が現れる夜になるのを待ちわびていた。
その一方で、王都の中心たる場所でも彼女達と同様に、その合月の夜を、密かに楽しみにしている人間が存在していた。
「おい、ジェリド、ちょっと待て!」
一日の仕事を済ませ、夕暮れ時に王宮内にある近衛軍の執務棟から出たジェリドは、待ち構えていた部下から愛馬を引き渡された所で、かつて守役を務めていた王太子のレオンに呼び止められた。
本音を言えば、さっさとこの場を立ち去りたいのは山々ではあったが、さすがに立場上無碍にあしらう事も出来ず、相手に聞こえない様に小さく舌打ちして向き直る。
「何でしょうか、殿下」
「これからどこに行く?」
幼少の頃の守役であった事以前に、従兄弟同士でもある気安さから、レオンはジェリドに対して時々くだけた物言いをするが、この時はニヤニヤ笑いと共に尋ねられた事で、ジェリドは些か気分を害しながら言い返した。
「……勤務時間は終了しましたので、どこへ行こうと私の勝手ですが」
しかしレオンは、そんな素っ気ない返答にも気を悪くする事無く、笑いを堪える様な表情で問いを重ねる。
「今夜は合月だよな?」
「それが何か?」
何を言いたいのかと不審を覚えたジェリドだったが、レオンが微妙に話題を逸らしてきた。
「ここの所、近衛第四軍所属の兵士の間で、密かに広まってる噂を知らないのか?」
「どんな噂でしょう?」
思わず眉を寄せて相手を見返したジェリドに、とんでもない答えが返ってくる。
「曰く『俺達の鬼司令官殿には、二十日毎に会いに行く秘密の恋人がいるらしい。真面目な面して、道ならぬ恋に嵌っているとみた』とかいう、かなり笑えるものなんだが。さあ、どこの人妻に手を出した?」
そんな事をにこにこと、八歳年下のレオンに問われてしまったジェリドは、思わず片手で顔を覆った。
「……それは誤解です。本当に勘弁してください。人妻に懸想したり、手を出す様な真似はしていませんから」
「じゃあどういう事なんだ? お前は確かにこの四年程、定期的に夜に姿を消してるだろう。情報源は優秀過ぎる副官だ。言い逃れできると思うなよ?」
「アクセス…、あの野郎……」
諸悪の根源を知らされ、ジェリドは歯軋りしながら翌日の側近への報復内容を頭の中に思い描いた。しかしレオンはそんな事には構わず、如何にも楽しそうに従兄を促す。
「ほら、上司を売った副官への制裁措置を考えるのは後にして、さっさと白状しろ。俺とお前の仲だ。プライベートに関しては、例え父上と宰相に問い質されても口を噤んでいてやるから」
そんな要らぬ気遣いまで口にされて、ジェリドは誤魔化すのを諦めて口を開いた。
「実は……、確かに合月の夜毎に、出向いている家があるのですが……」
「その家に好みの女が居るのか?」
冷やかす様なその台詞を聞いているのかいないのか、そこでジェリドがブツブツと独り言の様に言い出す。
「そこには猫を飼っている女性が一人で住んで居るのですが……、あ、この場合『飼っている』ではなくて『同居している』と言った方が正しいのか?」
「何を言っているんだ? 分かる様に説明しろ」
多少苛ついた様に促され、ジェリドはどう言ったものかと幾分考え込みながら説明を始めた。
「これまで観察した結果、女性の方は魔術師で、色々と術を行使しているのも見ています。どうやら一緒に暮らしているその猫に、生まれた直後からかけられている術式を解除しようと試みているらしいのですが、今一歩の所で解除の術式が構築できないみたいです」
「何?」
「時折、そんな悪態を吐いているのを、微かに漏れ聞きましたので」
「……お前、その詳細を聞いていないのか?」
話を聞き始めた直後からレオンは僅かに眉を顰めたが、ジェリドはそれに気が付かないまま話を続ける。
「人気のない場所での女所帯だからか、幾つか結界が張ってあるんです。そんな中に無理に押し入ったら、一発で不審者扱いです。毎回簡単なものは通り抜けているのですが、最後の物がどうしても秘密裏に突破できない代物なんです」
「その話が本当なら、その女、相当な腕の持ち主だな。どうしてそんな実力者が、人知れず暮らしているんだ?」
エルマース国の上流階級は、殆どの者がある程度の魔術の素養があり、代々それが国を運営する要ともなってきた。更に公爵家の嫡男であり国王の甥でもあるジェリドは軍属である事も相まって、攻撃及び防御に関する魔術に対する造詣はそれなりだったが、その彼がお手上げだとあっさり認めた事実に、レオンの顔色が更に険しい物になる。
「ただ合月の夜に限っては、猫に施された術式に使用している魔力のバランスが崩れるらしく、本来の人の姿に戻れるみたいです。ですから天気の良い合月の夜は二人で一晩中庭でお話をしながら夜食を食べたり、勉強をしているみたいですね」
そう言って話を締めくくったジェリドに、レオンが些か冷たい声で確認を入れた。
「その事をお前は、この何年間か誰にも漏らさず、一人でコソコソ覗き見ていたと?」
「言われ方は不本意ですが、仰る通りです。どうお近づきになろうか考えていたのですが、良い考えが思い浮かばなかったもので。猫は結界の外には出てきませんし、女性も街に出て商店や家々の魔術術式を構築・補修等をして生計を立てたり、必要な品物を買ったりしている様ですが、不定期にされていますし。こちらも日中は仕事がありますから」
あくまで生真面目にそんな事を言ってきた従兄に対し、レオンははっきりとその顔に怒りの表情を浮かべて語気強く詰め寄った。
「その猫……、因みに色は?」
「は?」
「黒猫と言ったが、人の姿をしている時の、髪と瞳の色は何色だ!?」
いきなり真剣な表情で詰め寄られつつ問い質された為、ジェリドは目を丸くしながら答えた。
「黒髪に琥珀の瞳です。深いアンバーの色が何とも言えず吸い込まれそうで……。あの、殿下。急にそんなに怖い顔をされて、どうかされましたか?」
するとレオンは、彼の近衛軍の制服の胸倉を掴み上げながら、激しく揺さぶりつつ力一杯悪態を吐く。
「こっ、このボケがぁぁっ!! どうしてそれを早く言わないんだ! 今すぐそこに、俺を連れて行け!!」
「え? どうしてです?」
「理由は道々話す! 今すぐ馬を連れてくるから、逃げるなよ!! あのくそ真面目のど畜生宰相、息子にまで律儀に秘密にしやがって!! そこどけぇぇっ!!」
「うわっ、殿下!?」
「どうされました!?」
「……一体、何なんだ?」
自分の服を掴んだ時と同様に、レオンが勢い良く手を離し、怒鳴りつけつつ厩舎に向かって駆け出して行くのを見送ったジェリドは、困惑したまま傍らの愛馬と顔を見合わせ、暫くその場に佇んでいた。
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