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第2章 魔術師兼女伯爵兼公爵令嬢な日々
9.爽やかな夜明け
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「ディオン? ひょっとして、ハリード男爵家の嫡子の彼か? あいつがどうして?」
驚いて問い返したレオンに、エリーシアは詳細を説明した。
「例の偽ラウール殿下擁立未遂事件の巻き添えを食って、父親の男爵は領地で謹慎中ですが、ディオンにはお咎めなしで、王宮で官吏として働いているんです」
「ああ、それは聞いている」
「最近、その彼がシェリルの領地の運営管理人の一人になって、あの子の所に時々報告に来てるんです。一昨日その折りに顔を合わせたので駄目もとで頼んでみたら、『自分のパートナーを引き受けてくれる女性が身近にいなくて困っていたんです。是非ご一緒させて下さい』と逆に頼まれました」
「……そうか」
それ以上何も言えず黙り込んだレオンだったが、彼の心境などお構いなしにエリーシアがしみじみとした口調で続ける。
「でも謹慎中のお父さんの代わりとして、王都での社交界での交際を最低限こなす必要があっても、後見も先立つものも無いって、本当に大変そうですよね。それを察したファルス公爵が、ディオンの支度も万事整えてくれたみたいです。『娘のパートナーを引き受けて貰ったのだから』って。本人は却って恐縮してましたが」
それを聞いたレオンは、思い当たる節が有ったらしく、相槌を打つ。
「ファルス公爵も、官吏としての彼の働きぶりを、高評価しているみたいだからな」
「そうなんですか? でも本当に助かりました。これからも時々、お願いする事になりそうですね。他に適当な貴族の知り合いなんて居ませんし」
「……それはちょっと」
「殿下、さっきから何をブツブツ言ってるんですか?」
何やら先程から煮え切らない態度のレオンを訝しみ、エリーシアが幾分強い口調で尋ねると、レオンは意を決した様に言い出した。
「ああ、その……、少し前から考えていたんだが、やはり女性一人で夜間の当直業務と言うのは、色々問題が無いのか?」
そんな事を問われたエリーシアは、はっきりと渋面になった。
「そんな事を言われましても……。いつ何時不測の事態が起きるか分かりませんから、王宮専属魔術師の制度ができて以来、夜間は必ずこの詰め所に当直者を置いているんですよ? 何かあった場合、最優先で呼び出しがかかる魔術師長と副魔術師長を除く全員で、均等にローテーションを組んで回しているんですから。女だからって差別しないで欲しいんですが」
「いや、別に女性だからって差別しているわけではないし、能力が劣るから当直から外せとも言っていないが……。男と比べて、疲れ易いんじゃないか?」
「今の台詞、十分差別してるし見くびっていると思うんですが?」
「う……、気を悪くしたなら謝る」
焦って弁解したものの、更に相手の気分を害してしまったらしいと察したレオンは、そこで素直に謝罪した。対するエリーシアもレオンが悪意から口にした訳では無いのは分かっていた為、苦笑しながら宥める。
「殿下は女性に対して、お優しいんですね。でも心配は無用ですから。シェリルと森で暮らしていた頃は、あの子にかけられた姿替えの魔法が二つの月が中空で揃う合月の夜だけ解けて人の姿に戻れるので、二十日に一度のその日は夜通し起きて読み書きや計算を教えたり、二人で遊んでいた位ですよ? 寧ろ明日は丸一日お休みを貰えるので、体力的にはその時より楽だと思います。当直が回ってくる間隔も、それと大差ないですし」
そう言われて、レオンも苦笑せざるを得なかった。
「そう言えばそうだったな。すっかり忘れていた」
「思えば、王宮に来てから、まだ一年経っていないんですね……。何だか十年位、過ぎてしまった気がしていましたが。久々に徹夜する事になったら、懐かしいです」
そう言ってくすくすと笑った彼女を少しの間無言で見詰めてから、レオンは再度口を開いた。
「その……、エリーシア」
「はい、何ですか?」
「元々、今度の夜会ではミリアのエスコートをする予定だったんだが、エリーシアのパートナーが見つからなければミリアの方は誰かに任せて、お前の方をエスコートしようかと考えていたんだ」
それを聞いたエリーシアは目を丸くし、次いで盛大にレオンを叱りつけた。
「何を言ってるんですか!? ミリア様は主役ですよ? ミリア様に既に婚約者が居て、その方にお任せするならまだしも、一番格上で実の兄の王太子がエスコートしないでどうするんですか? 第一、わざわざ私の相手を引き受けて貰う理由が、全くありませんから!」
「それはだな」
真剣そのものの表情でレオンが何か言いかけた時、勢い良く扉が開かれ、室内に楽しげな声が響き渡った。
「エリー! まさか涎垂らして、居眠りなんかしてないだろうな? どうせなら気持ち良く熟睡できるように、快眠枕と毛布を持ってきてやっ……、殿下? どうしてここに?」
「…………」
畳んだ毛布と枕を両手で抱えながら入室して来たサイラスが、少し遅れてレオンに気付き、盛大に顔を引き攣らせる。対するレオンも顔を強張らせて固まったが、男二人の反応を無視して、エリーシアがサイラスを怒鳴りつけた。
「はあぁ!? あんた喧嘩売ってんの!? 仕事中なのに、居眠りなんかするわけないでしょうが!! しかも退屈しのぎや眠気を取る物じゃなくて、快眠グッズを持参するとは何事よ!!」
「まあ、ちょっとした洒落のつもりだったんだが……、どうやら洒落にならん事態みたいだから、またな。まあ色々頑張れ」
「言われなくても、ちゃんと仕事はするわよっ!」
生温かい目でエリーシアとレオンを交互に眺めてから、サイラスは持参した物をそのまま抱えて持ち帰った。それを見送ったエリーシアが、扉を閉めながら忌々しげに呟く。
「全く……、一々失礼な奴! あら、殿下。お帰りですか?」
そこでが椅子から立ち上がったレオンに尋ねると、肯定の返事が返ってきた。
「……ああ、仕事中邪魔して悪かった。食器と籠は、女官長宛に返却して貰えば良いから」
「はあ……。ありがとうございました」
そして廊下の少し離れた位置で待機していたらしい、護衛の近衛騎士を二人引き連れ、心持ち肩を落として自室に帰って行くレオンを見送りながら、エリーシアは首を捻った。
「レオン殿下って、結局、何しに来たのかしら?」
宵の口にはその様に色々あったものの、それから明け方まで異常も緊急連絡も無く、彼女の初めての当直業務は滞りなく終了した。
「おはようございます、副魔術師長」
やはりエリーシアの事が心配だったのか、一番乗り、かつ常よりかなり早い時刻に出勤したガルストに彼女が朝の挨拶をすると、挨拶もそこそこに詳細を尋ねてきた。
「おはよう、エリー。昨夜は何か変わった事は無かったかな?」
「異常無しです。お客は何人か来ましたが。記録は机の上に提出しておきましたので、後からご覧下さい」
笑顔で断言した彼女に、ガルストが如何にも安堵した様な表情を見せる。
「そうか。これからも当直は回していくから、宜しく頼むよ」
「お任せ下さい。女だろうが若輩だろうが、仕事はきっちり他の方と同様にこなして見せます!」
「その意気だ。これからも頑張れ」
「はい!」
握り拳で力説したエリーシアにガルストは微笑んだが、後に夜に彼女の様子を見に来ていた三人からの報告を受けて、頭を抱える事になった。
驚いて問い返したレオンに、エリーシアは詳細を説明した。
「例の偽ラウール殿下擁立未遂事件の巻き添えを食って、父親の男爵は領地で謹慎中ですが、ディオンにはお咎めなしで、王宮で官吏として働いているんです」
「ああ、それは聞いている」
「最近、その彼がシェリルの領地の運営管理人の一人になって、あの子の所に時々報告に来てるんです。一昨日その折りに顔を合わせたので駄目もとで頼んでみたら、『自分のパートナーを引き受けてくれる女性が身近にいなくて困っていたんです。是非ご一緒させて下さい』と逆に頼まれました」
「……そうか」
それ以上何も言えず黙り込んだレオンだったが、彼の心境などお構いなしにエリーシアがしみじみとした口調で続ける。
「でも謹慎中のお父さんの代わりとして、王都での社交界での交際を最低限こなす必要があっても、後見も先立つものも無いって、本当に大変そうですよね。それを察したファルス公爵が、ディオンの支度も万事整えてくれたみたいです。『娘のパートナーを引き受けて貰ったのだから』って。本人は却って恐縮してましたが」
それを聞いたレオンは、思い当たる節が有ったらしく、相槌を打つ。
「ファルス公爵も、官吏としての彼の働きぶりを、高評価しているみたいだからな」
「そうなんですか? でも本当に助かりました。これからも時々、お願いする事になりそうですね。他に適当な貴族の知り合いなんて居ませんし」
「……それはちょっと」
「殿下、さっきから何をブツブツ言ってるんですか?」
何やら先程から煮え切らない態度のレオンを訝しみ、エリーシアが幾分強い口調で尋ねると、レオンは意を決した様に言い出した。
「ああ、その……、少し前から考えていたんだが、やはり女性一人で夜間の当直業務と言うのは、色々問題が無いのか?」
そんな事を問われたエリーシアは、はっきりと渋面になった。
「そんな事を言われましても……。いつ何時不測の事態が起きるか分かりませんから、王宮専属魔術師の制度ができて以来、夜間は必ずこの詰め所に当直者を置いているんですよ? 何かあった場合、最優先で呼び出しがかかる魔術師長と副魔術師長を除く全員で、均等にローテーションを組んで回しているんですから。女だからって差別しないで欲しいんですが」
「いや、別に女性だからって差別しているわけではないし、能力が劣るから当直から外せとも言っていないが……。男と比べて、疲れ易いんじゃないか?」
「今の台詞、十分差別してるし見くびっていると思うんですが?」
「う……、気を悪くしたなら謝る」
焦って弁解したものの、更に相手の気分を害してしまったらしいと察したレオンは、そこで素直に謝罪した。対するエリーシアもレオンが悪意から口にした訳では無いのは分かっていた為、苦笑しながら宥める。
「殿下は女性に対して、お優しいんですね。でも心配は無用ですから。シェリルと森で暮らしていた頃は、あの子にかけられた姿替えの魔法が二つの月が中空で揃う合月の夜だけ解けて人の姿に戻れるので、二十日に一度のその日は夜通し起きて読み書きや計算を教えたり、二人で遊んでいた位ですよ? 寧ろ明日は丸一日お休みを貰えるので、体力的にはその時より楽だと思います。当直が回ってくる間隔も、それと大差ないですし」
そう言われて、レオンも苦笑せざるを得なかった。
「そう言えばそうだったな。すっかり忘れていた」
「思えば、王宮に来てから、まだ一年経っていないんですね……。何だか十年位、過ぎてしまった気がしていましたが。久々に徹夜する事になったら、懐かしいです」
そう言ってくすくすと笑った彼女を少しの間無言で見詰めてから、レオンは再度口を開いた。
「その……、エリーシア」
「はい、何ですか?」
「元々、今度の夜会ではミリアのエスコートをする予定だったんだが、エリーシアのパートナーが見つからなければミリアの方は誰かに任せて、お前の方をエスコートしようかと考えていたんだ」
それを聞いたエリーシアは目を丸くし、次いで盛大にレオンを叱りつけた。
「何を言ってるんですか!? ミリア様は主役ですよ? ミリア様に既に婚約者が居て、その方にお任せするならまだしも、一番格上で実の兄の王太子がエスコートしないでどうするんですか? 第一、わざわざ私の相手を引き受けて貰う理由が、全くありませんから!」
「それはだな」
真剣そのものの表情でレオンが何か言いかけた時、勢い良く扉が開かれ、室内に楽しげな声が響き渡った。
「エリー! まさか涎垂らして、居眠りなんかしてないだろうな? どうせなら気持ち良く熟睡できるように、快眠枕と毛布を持ってきてやっ……、殿下? どうしてここに?」
「…………」
畳んだ毛布と枕を両手で抱えながら入室して来たサイラスが、少し遅れてレオンに気付き、盛大に顔を引き攣らせる。対するレオンも顔を強張らせて固まったが、男二人の反応を無視して、エリーシアがサイラスを怒鳴りつけた。
「はあぁ!? あんた喧嘩売ってんの!? 仕事中なのに、居眠りなんかするわけないでしょうが!! しかも退屈しのぎや眠気を取る物じゃなくて、快眠グッズを持参するとは何事よ!!」
「まあ、ちょっとした洒落のつもりだったんだが……、どうやら洒落にならん事態みたいだから、またな。まあ色々頑張れ」
「言われなくても、ちゃんと仕事はするわよっ!」
生温かい目でエリーシアとレオンを交互に眺めてから、サイラスは持参した物をそのまま抱えて持ち帰った。それを見送ったエリーシアが、扉を閉めながら忌々しげに呟く。
「全く……、一々失礼な奴! あら、殿下。お帰りですか?」
そこでが椅子から立ち上がったレオンに尋ねると、肯定の返事が返ってきた。
「……ああ、仕事中邪魔して悪かった。食器と籠は、女官長宛に返却して貰えば良いから」
「はあ……。ありがとうございました」
そして廊下の少し離れた位置で待機していたらしい、護衛の近衛騎士を二人引き連れ、心持ち肩を落として自室に帰って行くレオンを見送りながら、エリーシアは首を捻った。
「レオン殿下って、結局、何しに来たのかしら?」
宵の口にはその様に色々あったものの、それから明け方まで異常も緊急連絡も無く、彼女の初めての当直業務は滞りなく終了した。
「おはようございます、副魔術師長」
やはりエリーシアの事が心配だったのか、一番乗り、かつ常よりかなり早い時刻に出勤したガルストに彼女が朝の挨拶をすると、挨拶もそこそこに詳細を尋ねてきた。
「おはよう、エリー。昨夜は何か変わった事は無かったかな?」
「異常無しです。お客は何人か来ましたが。記録は机の上に提出しておきましたので、後からご覧下さい」
笑顔で断言した彼女に、ガルストが如何にも安堵した様な表情を見せる。
「そうか。これからも当直は回していくから、宜しく頼むよ」
「お任せ下さい。女だろうが若輩だろうが、仕事はきっちり他の方と同様にこなして見せます!」
「その意気だ。これからも頑張れ」
「はい!」
握り拳で力説したエリーシアにガルストは微笑んだが、後に夜に彼女の様子を見に来ていた三人からの報告を受けて、頭を抱える事になった。
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