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美樹八歳、八年後は押し掛け幼妻
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「和真、ヤッホ――! 元気にしてたぁ~?」
夕方にいきなり信用調査部門のフロアに現れた二人を見て、その場にいた殆どの者は動揺のあまり、反射的に腰を浮かせた。
「げ!?」
「美樹様!?」
「どうして会長まで、一緒なんだよ?」
周りの者達が蒼白になり、一部の者は騒動を恐れて静かに逃走を図ったが、彼女達が自分に向かって真っ直ぐ歩いてきている和真は逃げる事もできず、静かに椅子から立ち上がって礼儀正しく挨拶した。
「いらっしゃいませ、会長、美樹さん。今日はどの様なご用件で、こちらにお出でになったのでしょうか?」
その問いかけに、美樹がもの凄く明るく、ひたすら軽い調子で言ってのける。
「この前ここに来た時、和真に色々失礼な事を言っちゃったしね! 一応、自分の非を認めて、謝らないといけないと思って。ごめんねっ!」
正直(あれだけ大騒ぎしてそれだけかよ!?)と、文句の一つも言いたかった和真だが、ここで揉めたら元の木阿弥と、グッと堪えて軽く頭を下げた。
「……いえ、こちらこそ加積氏から頂いた大事なお手紙を破いてしまい、大変申し訳無く」
「あ、それはもう良いから。二通目を桜さんから貰ったし」
「はい? 二通目とは?」
いきなり台詞を遮って言われた内容に、和真が首を傾げると、美樹は上機嫌なまま説明を始めた。
「それがね、傑作なのよ。『和真が最初の手紙を目にしたら、年甲斐もなく怒って破り捨てる位の事はやりそうだから、桜にこの二通目を保管させておく』って書いてあったのよ! 和真の行動パターンを正確に読むなんて、さすが加積さんよね! 益々尊敬しちゃった!」
「…………」
美樹が鼻高々で加積への称賛の言葉を語ったが、和真は無言を保った。
「それで『これで和真がどれだけ面倒くさくて困った奴なのかは、美樹ちゃんにも良く分かっただろう。だからもうあいつを任せられるのは、世界広しと言えども美樹ちゃんしかいない。くれぐれもあいつを宜しく頼む』なんて書かれてあるんだもの。そんな加積さんの最期の頼みを無視したら、女が廃るってものよね。だからあんたの事は、やっぱり私が最後まで責任を持って面倒見てあげるわ。それじゃあ、稽古の時間だから、またね!」
「ちょっと待て、こら!! 当事者の意見丸無視で、勝手な事を抜かすな!」
「部長補佐!」
「会長の前ですから!」
言いたい事だけ言って踵を返して駆け出した美樹を、和真は慌てて怒鳴りつけつつ追いかけようとしたが、顔色を変えた周囲に押し止められた。
ここで和真は美子がいる事を半ば忘れていた事に気が付き、慌てて彼女に視線を向ける。すると彼女は気を悪くした風情など見せずに、落ち着き払って和真に頭を下げた。
「小野塚さん、ご無沙汰しております」
「お久しぶりです、会長。お元気そうで、何よりです」
何気ない挨拶ではあったが、一気に周囲に緊張が走った。しかし美子は、淡々と話を続ける。
「先日は娘と夫が、小野塚さんに対して多大なご迷惑をおかけして、誠に申し訳ありませんでした。夫はあの後、きちんとシメておきましたので」
さらりと口にした内容を聞いて、(あの社長をシメたのか……)と周りの者達は揃って遠い目をしてしまったが、和真は神妙に頭を下げた。
「いえ……、先程申し上げた通り、こちらに非がありますので、お気遣い無く」
「それでは今後に関して、一言申し上げたい事があるのですが……」
「拝聴いたします」
そこで美子は溜め息を吐いてから、すこぶる真剣な表情で、半ば命令してきた。
「小野塚さん。本気で婚活して下さい」
「はい?」
あまりにも予想外の事を言われて和真の目が点になり、周りの者達も唖然とする中、美子は真顔で宣言した。
「美樹はもうすっかり、加積さんの意志通りあなたと結婚するつもりです。あの子が十六になってもあなたが独身のままだったら、あの子は手段を選ばずあなたと結婚しますから」
その断言っぷりに、さすがに和真は声を荒げた。
「ちょっと待って下さい! 会長はそれで良いんですか?」
「良いわけ無いでしょう。秀明さんは二歳年下の義理の息子ができるからまだ良いけど、私の場合は一歳年上の義理の息子ができるのよ? 本当に、冗談じゃないわ。どうしてくれるんですか?」
「…………」
(いや、二歳年下の義理の息子でも、駄目だと思う)
なじられた和真は憮然として黙り込み、彼の周りでは多くの者が心の中で突っ込みを入れた。そして誰よりも早く気を取り直した和真が、美子に向かって懇願する。
「それなら会長と社長から、美樹さんに私と結婚しないように言い聞かせて下さい!」
「あの子はこうと決めたら引かないタイプだし、夫がこの事を知ったら美樹に言い聞かせる真似なんかしないで、即刻あなたを消しにかかるもの。この結婚指輪をかけても良いわ。だから最初の手紙の詳細な内容も、未だに夫には知らせていないのよ」
「…………」
そう言って盛大な溜め息を吐いた美子に、和真は反論する気も起きず、(さすがあの社長の奥様で、あの美樹様の母親。適切な措置だな)と、一瞬現状も忘れて感心した。
すると美子が、妙にしみじみとした口調で言い出す。
「一番良いのは美樹が十六になる前に、加積さん以上のスケールの、美樹が加積さん以上に惚れ込める年相応の男性に巡り会って、その人と結婚すると自主的に言い出す事だけど……」
「それは有り得ません。どう考えても無理です。あの妖怪を凌駕する人間なんて、どこをどう探してもいませんから。と言うか、そういう人間を結婚相手に選ぼうと考えるあたり、どうかしています」
「私もそう思うわ」
そして和真と顔を見合わせて再度溜め息を吐いてから、美子は些かきつい口調で言い聞かせた。
「だから気合いを入れて婚活しなさいと、あなたに言っているのよ。残り時間は、もう八年を切っているのよ? 危機意識を持って、しっかり励んで下さい。それでは失礼します」
「……ご忠告、ありがとうございます」
互いに一礼して背後を振り向いた美子は、周囲の社員達に向かってにこりともせずに要請した。
「皆さんも、加積さんからの手紙の内容については、主人には内密にお願いします。もし耳に入ったら、確実にまた暴れますので」
「畏まりました!」
「秘密厳守は我が社の基本ですので、ご心配なく!」
「宜しくお願いします」
そして何事も無かったかの様に、落ち着き払って部屋を出て行く美子を見送りながら、和真は無言で項垂れた。
(どうして俺が、婚活なんかをする羽目に……)
そんな彼の姿を横目で見ながら、部下達が囁き合う。
「だけどどう考えても、部長補佐って結婚に向かないタイプだよな?」
「確かに。あの人が普通一般の家庭を持ってるところなんて、怖くて想像できん」
「ある意味、美樹様の様な突き抜けた方じゃないと、あの人と結婚なんて無理じゃないのか?」
「確かにそうかもしれない……。さすがは長年、三田の妖怪と政財界で恐れられた方だ。人を見る目が違う」
「……お前ら、今何か言ったか?」
地を這う如き声で和真に凄まれた部下達は、真っ青になって必死に否定した。
「いいいえっ!! 何でもありません!」
「お気になさらず!」
(全く、どいつもこいつも!)
そして和真は憤然としながら中断していた仕事を再開したが、その頃同じビル内で、ちょっとした陰謀が展開中だった。
「あ、峰岸さん、み~っけ!! ちょうど良かったぁ~!!」
「よ、美樹様!? あの……、どうかされましたか?」
廊下でばったり出くわした、公社内での手下の姿を認めて美樹は満面の笑顔になり、対する峰岸は顔色を悪くした。そんな彼を至近距離から見上げながら、美樹が不気味に微笑む。
「うん、ちょっ~と美樹のお願い、き・い・て?」
「……お伺いします」
それ以外の選択肢などありはしない峰岸が、引き攣った顔で応じると、美樹は更に容赦の無い事を言い出した。
「それから、私との話が終わったら、渡辺さんと小嶋さんと安達さんを武道場に寄越して欲しいの。一人ずつ、和真に気付かれない様にね?」
「あの……、それはどうしてでしょうか?」
「もうすぐ訓練の時間だから、私、暫くそこに居るのよ」
「そうではなくて、部長補佐に秘密な理由をお聞かせ願いたく……。いえ、何でもありません」
食い下がろうとした峰岸だったが、美樹の目が僅かに細められたのを見て危険を察知し、深く考えるのを止めた。それを見た美樹が、満足そうに話を続ける。
「それじゃあ説明するから、ちゃんと指示通りやって頂戴ね? 大丈夫、ちゃんと吉川さんの許可は取ってあげるから!」
「……部長の許可を必要とする類の事なんですか?」
思わず泣きたくなった峰岸だったが、美樹は笑顔のまま今後の指示を出し、彼は頭痛を覚えながらそれに従う事になった。
夕方にいきなり信用調査部門のフロアに現れた二人を見て、その場にいた殆どの者は動揺のあまり、反射的に腰を浮かせた。
「げ!?」
「美樹様!?」
「どうして会長まで、一緒なんだよ?」
周りの者達が蒼白になり、一部の者は騒動を恐れて静かに逃走を図ったが、彼女達が自分に向かって真っ直ぐ歩いてきている和真は逃げる事もできず、静かに椅子から立ち上がって礼儀正しく挨拶した。
「いらっしゃいませ、会長、美樹さん。今日はどの様なご用件で、こちらにお出でになったのでしょうか?」
その問いかけに、美樹がもの凄く明るく、ひたすら軽い調子で言ってのける。
「この前ここに来た時、和真に色々失礼な事を言っちゃったしね! 一応、自分の非を認めて、謝らないといけないと思って。ごめんねっ!」
正直(あれだけ大騒ぎしてそれだけかよ!?)と、文句の一つも言いたかった和真だが、ここで揉めたら元の木阿弥と、グッと堪えて軽く頭を下げた。
「……いえ、こちらこそ加積氏から頂いた大事なお手紙を破いてしまい、大変申し訳無く」
「あ、それはもう良いから。二通目を桜さんから貰ったし」
「はい? 二通目とは?」
いきなり台詞を遮って言われた内容に、和真が首を傾げると、美樹は上機嫌なまま説明を始めた。
「それがね、傑作なのよ。『和真が最初の手紙を目にしたら、年甲斐もなく怒って破り捨てる位の事はやりそうだから、桜にこの二通目を保管させておく』って書いてあったのよ! 和真の行動パターンを正確に読むなんて、さすが加積さんよね! 益々尊敬しちゃった!」
「…………」
美樹が鼻高々で加積への称賛の言葉を語ったが、和真は無言を保った。
「それで『これで和真がどれだけ面倒くさくて困った奴なのかは、美樹ちゃんにも良く分かっただろう。だからもうあいつを任せられるのは、世界広しと言えども美樹ちゃんしかいない。くれぐれもあいつを宜しく頼む』なんて書かれてあるんだもの。そんな加積さんの最期の頼みを無視したら、女が廃るってものよね。だからあんたの事は、やっぱり私が最後まで責任を持って面倒見てあげるわ。それじゃあ、稽古の時間だから、またね!」
「ちょっと待て、こら!! 当事者の意見丸無視で、勝手な事を抜かすな!」
「部長補佐!」
「会長の前ですから!」
言いたい事だけ言って踵を返して駆け出した美樹を、和真は慌てて怒鳴りつけつつ追いかけようとしたが、顔色を変えた周囲に押し止められた。
ここで和真は美子がいる事を半ば忘れていた事に気が付き、慌てて彼女に視線を向ける。すると彼女は気を悪くした風情など見せずに、落ち着き払って和真に頭を下げた。
「小野塚さん、ご無沙汰しております」
「お久しぶりです、会長。お元気そうで、何よりです」
何気ない挨拶ではあったが、一気に周囲に緊張が走った。しかし美子は、淡々と話を続ける。
「先日は娘と夫が、小野塚さんに対して多大なご迷惑をおかけして、誠に申し訳ありませんでした。夫はあの後、きちんとシメておきましたので」
さらりと口にした内容を聞いて、(あの社長をシメたのか……)と周りの者達は揃って遠い目をしてしまったが、和真は神妙に頭を下げた。
「いえ……、先程申し上げた通り、こちらに非がありますので、お気遣い無く」
「それでは今後に関して、一言申し上げたい事があるのですが……」
「拝聴いたします」
そこで美子は溜め息を吐いてから、すこぶる真剣な表情で、半ば命令してきた。
「小野塚さん。本気で婚活して下さい」
「はい?」
あまりにも予想外の事を言われて和真の目が点になり、周りの者達も唖然とする中、美子は真顔で宣言した。
「美樹はもうすっかり、加積さんの意志通りあなたと結婚するつもりです。あの子が十六になってもあなたが独身のままだったら、あの子は手段を選ばずあなたと結婚しますから」
その断言っぷりに、さすがに和真は声を荒げた。
「ちょっと待って下さい! 会長はそれで良いんですか?」
「良いわけ無いでしょう。秀明さんは二歳年下の義理の息子ができるからまだ良いけど、私の場合は一歳年上の義理の息子ができるのよ? 本当に、冗談じゃないわ。どうしてくれるんですか?」
「…………」
(いや、二歳年下の義理の息子でも、駄目だと思う)
なじられた和真は憮然として黙り込み、彼の周りでは多くの者が心の中で突っ込みを入れた。そして誰よりも早く気を取り直した和真が、美子に向かって懇願する。
「それなら会長と社長から、美樹さんに私と結婚しないように言い聞かせて下さい!」
「あの子はこうと決めたら引かないタイプだし、夫がこの事を知ったら美樹に言い聞かせる真似なんかしないで、即刻あなたを消しにかかるもの。この結婚指輪をかけても良いわ。だから最初の手紙の詳細な内容も、未だに夫には知らせていないのよ」
「…………」
そう言って盛大な溜め息を吐いた美子に、和真は反論する気も起きず、(さすがあの社長の奥様で、あの美樹様の母親。適切な措置だな)と、一瞬現状も忘れて感心した。
すると美子が、妙にしみじみとした口調で言い出す。
「一番良いのは美樹が十六になる前に、加積さん以上のスケールの、美樹が加積さん以上に惚れ込める年相応の男性に巡り会って、その人と結婚すると自主的に言い出す事だけど……」
「それは有り得ません。どう考えても無理です。あの妖怪を凌駕する人間なんて、どこをどう探してもいませんから。と言うか、そういう人間を結婚相手に選ぼうと考えるあたり、どうかしています」
「私もそう思うわ」
そして和真と顔を見合わせて再度溜め息を吐いてから、美子は些かきつい口調で言い聞かせた。
「だから気合いを入れて婚活しなさいと、あなたに言っているのよ。残り時間は、もう八年を切っているのよ? 危機意識を持って、しっかり励んで下さい。それでは失礼します」
「……ご忠告、ありがとうございます」
互いに一礼して背後を振り向いた美子は、周囲の社員達に向かってにこりともせずに要請した。
「皆さんも、加積さんからの手紙の内容については、主人には内密にお願いします。もし耳に入ったら、確実にまた暴れますので」
「畏まりました!」
「秘密厳守は我が社の基本ですので、ご心配なく!」
「宜しくお願いします」
そして何事も無かったかの様に、落ち着き払って部屋を出て行く美子を見送りながら、和真は無言で項垂れた。
(どうして俺が、婚活なんかをする羽目に……)
そんな彼の姿を横目で見ながら、部下達が囁き合う。
「だけどどう考えても、部長補佐って結婚に向かないタイプだよな?」
「確かに。あの人が普通一般の家庭を持ってるところなんて、怖くて想像できん」
「ある意味、美樹様の様な突き抜けた方じゃないと、あの人と結婚なんて無理じゃないのか?」
「確かにそうかもしれない……。さすがは長年、三田の妖怪と政財界で恐れられた方だ。人を見る目が違う」
「……お前ら、今何か言ったか?」
地を這う如き声で和真に凄まれた部下達は、真っ青になって必死に否定した。
「いいいえっ!! 何でもありません!」
「お気になさらず!」
(全く、どいつもこいつも!)
そして和真は憤然としながら中断していた仕事を再開したが、その頃同じビル内で、ちょっとした陰謀が展開中だった。
「あ、峰岸さん、み~っけ!! ちょうど良かったぁ~!!」
「よ、美樹様!? あの……、どうかされましたか?」
廊下でばったり出くわした、公社内での手下の姿を認めて美樹は満面の笑顔になり、対する峰岸は顔色を悪くした。そんな彼を至近距離から見上げながら、美樹が不気味に微笑む。
「うん、ちょっ~と美樹のお願い、き・い・て?」
「……お伺いします」
それ以外の選択肢などありはしない峰岸が、引き攣った顔で応じると、美樹は更に容赦の無い事を言い出した。
「それから、私との話が終わったら、渡辺さんと小嶋さんと安達さんを武道場に寄越して欲しいの。一人ずつ、和真に気付かれない様にね?」
「あの……、それはどうしてでしょうか?」
「もうすぐ訓練の時間だから、私、暫くそこに居るのよ」
「そうではなくて、部長補佐に秘密な理由をお聞かせ願いたく……。いえ、何でもありません」
食い下がろうとした峰岸だったが、美樹の目が僅かに細められたのを見て危険を察知し、深く考えるのを止めた。それを見た美樹が、満足そうに話を続ける。
「それじゃあ説明するから、ちゃんと指示通りやって頂戴ね? 大丈夫、ちゃんと吉川さんの許可は取ってあげるから!」
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