9 / 57
第1章 父の故郷は魔女の国
(8)両親は異世界通勤者
しおりを挟む
しかし帰ると言った兄が、玄関を出て家の外壁を回り込んだ為、藍里は怪訝な顔になった。
「悠理、どうして物置なんかに用があるの?」
庭の一角に設置してある、プレハブの物置に到達した所で藍里が疑問を呈すると、悠理はキーホルダーを取り出し、そこに付いている鍵の中から一つを選び出して、鍵穴に差し込みながら素っ気なく答える。
「ここに、近道があるからだ」
「はぁ? 大体どうやって、アルデインまで帰るっていうのよ。頭がおかしいんじゃない?」
「いいから黙っていろ」
藍里としては当然の感想を口にしたのだが、悠理は面倒くさそうに応じただけで鍵を解除し、引き戸の取っ手に手をかけて、何やらブツブツと呟いた。そして勢い良くその戸を引き開けると、背後の藍里を振り返る。
「さあ、行くぞ」
しかし物置の中を眺めた藍里は、再び怪訝な顔になった。
「え? 何でこんなに物置の中が真っ暗? いつもは中にある物は、ちゃんと見えているのに」
「いいから、さっさと入れ」
「きゃあっ!! ……ちょっと悠理、何するのよ! 危ないじゃない!」
中を覗き込もうとした所を、かなり乱暴に背中を突き飛ばされた藍里は、物置に足を踏み入れてたたらを踏んだ。しかし反射的に振り返った目の前にある物が、どう見ても引き戸を開けた状態の事務用大型ロッカーな上、背後から聞き覚えのある声がかけられた為、ゆっくりと声のした方を振り返る。
「おや? 藍里さん、お久しぶりです」
「…………」
大きな机の向こうから声をかけてきた初老の男性が、何度も家に泊まりに来た事があるリスベラント日本支社副社長のルベト・ラングである事を認識し、更に今現在自分が存在する場所が、どう考えても一般企業内の一室、しかもかなり設備が整った役員用の部屋だと推察できてしまった為、藍里は物も言えずに固まった。それを見たルベトが「おやおや」と小さく笑いながら立ち上がる間に、空いたままのロッカーから悠理以下の面々が次々登場し、一気に室内の人数が増す。
「藍里。いつまでも呆けていないで、ルベトさんに挨拶くらいしろ」
直立不動の妹を見た悠理が、渋面で促すと、それで漸く我に返った藍里は、慌てて条件反射的に頭を下げた。
「あ、えっと……。ご無沙汰しています、ルベトさん」
「いえ、こちらこそ。今回は大変でしたね、藍里さん。襲撃の一報は受けましたが、本当にお怪我はありませんか?」
心配そうに尋ねられた為、藍里は素直に頷きつつ問いかける。
「はい、大丈夫です。あの、ここはどこでしょうか?」
「リスベラント社、日本支社の社長室です」
「……ですよね」
一応予測した内容をしっかりと肯定されてしまった藍里は、がっくりと肩を落とした。そんな彼女には目もくれず、悠理は忙しげに二つあるドアの片方に向かう。
「じゃあ時間がないので、俺はアルデインに戻ります。詳しい説明は殿下とそちらで宜しく」
「了解しました。悠理さん、藍里さんへのご説明、ご苦労様でした」
「……え?」
頷いたルベトに悠理は背を向け、廊下に繋がるドアではなく、秘書が待機している隣室に繋がるドアの前で何やら一瞬立ち止ってから、勢い良くドアを開けてその向こうに姿を消した。その行動に、藍里は早速疑問を口にする。
「『アルデインに戻る』って言って、どうしてわざわざ秘書室に繋がるドアから、外に出て行くんですか? あっちの廊下に繋がるドアから、出て行けば良いじゃありませんか」
そう尋ねられたルベトが律儀に答える前に、ルーカスが呆れ顔で会話に割り込んだ。
「お前、いい加減この部屋に、ドア一枚でやって来た現実を直視しろ。物置の戸とこのロッカーの戸が繋がっている様に、あそこのドアがアルデイン公国公宮のドアの一つに、繋がっているからだ。ユーリ殿はそこから出て、職場のアルデイン国立総合病院に向かうんだよ」
そう聞いた藍里は、益々困惑する。
「じゃあ、このロッカーとかそのドアは、普段は使えないの?」
「違う。普段はちゃんとロッカーだし、隣室に繋がるドアだ。魔術で扉を繋いで、一時的に通れる様にしてあるだけだ。勿論、その術に長けた者が、予め扉を固定しておいた場合に限るが」
そんな事を、事も無げに言われた藍里は、もの凄く懐疑的な表情になった。
「そんなとんでもない人が、この世にいるの?」
「お前の父親だ」
「……はいぃ?」
思わず間抜けな声を上げた藍里に、ルーカスは盛大に舌打ちしてから、辛抱強くもう一度告げる。
「お前の父親の、ダニエル・ヒルシュ・グラン辺境伯に決まっている」
「嘘!?」
本気で驚愕の声を上げた藍里を、ルーカスは盛大に叱りつけた。
「嘘なわけがあるかっ!! 第一、辺境伯の称号は、公爵家と伯爵家の当主とその家族しか爵位を持てないから、リスベラントに多大な貢献をした人物に、一代に限り特別名乗れる様にした爵位の事で、お前の父親は、地上のアルデイン公宮と世界中のリスベラント本支社同士を結ぶ扉を作って固定した功績で、それを賜ったんだぞ!?」
「ちょっと待って! じゃあさっきの物置の扉とか、本当にお父さんが造ったわけ!? そうなると本当に、悠里はアルデインから日本に帰って来ていたの?」
「だから、さっきからそう言っているだろうが!」
口調がヒートアップする若者二人とは対照的に、ここで落ち着き払った声でルベトが会話に割り込んだ。
「因みに、支社長はアルデイン公爵の側近で、リスベラントの内政を司っておられますので、ほぼ毎日こちらとアルデインの公宮を経由して、リスベラントに通っておられます。ここの支社長職はカモフラージュで、業務は殆ど私が代行していますから。私もリスベラント出身で、目くらましの類の魔術を得意としておりますので」
「え?」
サラッと言われた内容を耳にして、藍里が顔を引き攣らせながらルベトに向き直ると、彼はにこやかに説明を続けた。
「それから万里様は、今日はグラン辺境伯夫人としてリスベラントまで出向いて、ナーデス伯家でのお茶会に出席する予定ですが、ついでに早めに央都の辺境伯の屋敷に出向いて、ご夫妻の留守を守っている家宰から、グラン辺境伯家の財務状況の報告を受けている筈です」
「お母さん、今日も近くの病院でのパート勤務じゃ……。それにお父さん、電車を乗り継いでの長距離通勤じゃなくて、扉を幾つかくぐっての異世界通勤……」
がっくりと項垂れてブツブツと呟く藍里を見て、ルベトは若干気の毒そうな顔になった。
「……本当に、何も聞いておられなかったようですね。辺境伯も夫人も、揃ってお人が悪い」
そしてルベトが苦笑しながら小さく首を振ると、ルーカス達が口々に言い出す。
「もうこれは人が悪いとか、そういうレベルじゃ無いだろう」
「本当にご両親の話を、今の今まで信じていらっしゃったんですね……」
「取り敢えず、鎌倉に戻りませんか?」
「そうだな。詳しい話はそれからだ。行くぞ」
「うん……」
そうして促されるまま、再びロッカーと物置の戸を通って自宅の庭に戻って来た藍里は、あまりの非日常っぷりに、本気で現実逃避したくなった。
(本当に家に帰って来たわ。有り得ないから……)
しかし他の四人がそれを認める筈も無く、藍里は急かされて再びリビングへと戻った。
「悠理、どうして物置なんかに用があるの?」
庭の一角に設置してある、プレハブの物置に到達した所で藍里が疑問を呈すると、悠理はキーホルダーを取り出し、そこに付いている鍵の中から一つを選び出して、鍵穴に差し込みながら素っ気なく答える。
「ここに、近道があるからだ」
「はぁ? 大体どうやって、アルデインまで帰るっていうのよ。頭がおかしいんじゃない?」
「いいから黙っていろ」
藍里としては当然の感想を口にしたのだが、悠理は面倒くさそうに応じただけで鍵を解除し、引き戸の取っ手に手をかけて、何やらブツブツと呟いた。そして勢い良くその戸を引き開けると、背後の藍里を振り返る。
「さあ、行くぞ」
しかし物置の中を眺めた藍里は、再び怪訝な顔になった。
「え? 何でこんなに物置の中が真っ暗? いつもは中にある物は、ちゃんと見えているのに」
「いいから、さっさと入れ」
「きゃあっ!! ……ちょっと悠理、何するのよ! 危ないじゃない!」
中を覗き込もうとした所を、かなり乱暴に背中を突き飛ばされた藍里は、物置に足を踏み入れてたたらを踏んだ。しかし反射的に振り返った目の前にある物が、どう見ても引き戸を開けた状態の事務用大型ロッカーな上、背後から聞き覚えのある声がかけられた為、ゆっくりと声のした方を振り返る。
「おや? 藍里さん、お久しぶりです」
「…………」
大きな机の向こうから声をかけてきた初老の男性が、何度も家に泊まりに来た事があるリスベラント日本支社副社長のルベト・ラングである事を認識し、更に今現在自分が存在する場所が、どう考えても一般企業内の一室、しかもかなり設備が整った役員用の部屋だと推察できてしまった為、藍里は物も言えずに固まった。それを見たルベトが「おやおや」と小さく笑いながら立ち上がる間に、空いたままのロッカーから悠理以下の面々が次々登場し、一気に室内の人数が増す。
「藍里。いつまでも呆けていないで、ルベトさんに挨拶くらいしろ」
直立不動の妹を見た悠理が、渋面で促すと、それで漸く我に返った藍里は、慌てて条件反射的に頭を下げた。
「あ、えっと……。ご無沙汰しています、ルベトさん」
「いえ、こちらこそ。今回は大変でしたね、藍里さん。襲撃の一報は受けましたが、本当にお怪我はありませんか?」
心配そうに尋ねられた為、藍里は素直に頷きつつ問いかける。
「はい、大丈夫です。あの、ここはどこでしょうか?」
「リスベラント社、日本支社の社長室です」
「……ですよね」
一応予測した内容をしっかりと肯定されてしまった藍里は、がっくりと肩を落とした。そんな彼女には目もくれず、悠理は忙しげに二つあるドアの片方に向かう。
「じゃあ時間がないので、俺はアルデインに戻ります。詳しい説明は殿下とそちらで宜しく」
「了解しました。悠理さん、藍里さんへのご説明、ご苦労様でした」
「……え?」
頷いたルベトに悠理は背を向け、廊下に繋がるドアではなく、秘書が待機している隣室に繋がるドアの前で何やら一瞬立ち止ってから、勢い良くドアを開けてその向こうに姿を消した。その行動に、藍里は早速疑問を口にする。
「『アルデインに戻る』って言って、どうしてわざわざ秘書室に繋がるドアから、外に出て行くんですか? あっちの廊下に繋がるドアから、出て行けば良いじゃありませんか」
そう尋ねられたルベトが律儀に答える前に、ルーカスが呆れ顔で会話に割り込んだ。
「お前、いい加減この部屋に、ドア一枚でやって来た現実を直視しろ。物置の戸とこのロッカーの戸が繋がっている様に、あそこのドアがアルデイン公国公宮のドアの一つに、繋がっているからだ。ユーリ殿はそこから出て、職場のアルデイン国立総合病院に向かうんだよ」
そう聞いた藍里は、益々困惑する。
「じゃあ、このロッカーとかそのドアは、普段は使えないの?」
「違う。普段はちゃんとロッカーだし、隣室に繋がるドアだ。魔術で扉を繋いで、一時的に通れる様にしてあるだけだ。勿論、その術に長けた者が、予め扉を固定しておいた場合に限るが」
そんな事を、事も無げに言われた藍里は、もの凄く懐疑的な表情になった。
「そんなとんでもない人が、この世にいるの?」
「お前の父親だ」
「……はいぃ?」
思わず間抜けな声を上げた藍里に、ルーカスは盛大に舌打ちしてから、辛抱強くもう一度告げる。
「お前の父親の、ダニエル・ヒルシュ・グラン辺境伯に決まっている」
「嘘!?」
本気で驚愕の声を上げた藍里を、ルーカスは盛大に叱りつけた。
「嘘なわけがあるかっ!! 第一、辺境伯の称号は、公爵家と伯爵家の当主とその家族しか爵位を持てないから、リスベラントに多大な貢献をした人物に、一代に限り特別名乗れる様にした爵位の事で、お前の父親は、地上のアルデイン公宮と世界中のリスベラント本支社同士を結ぶ扉を作って固定した功績で、それを賜ったんだぞ!?」
「ちょっと待って! じゃあさっきの物置の扉とか、本当にお父さんが造ったわけ!? そうなると本当に、悠里はアルデインから日本に帰って来ていたの?」
「だから、さっきからそう言っているだろうが!」
口調がヒートアップする若者二人とは対照的に、ここで落ち着き払った声でルベトが会話に割り込んだ。
「因みに、支社長はアルデイン公爵の側近で、リスベラントの内政を司っておられますので、ほぼ毎日こちらとアルデインの公宮を経由して、リスベラントに通っておられます。ここの支社長職はカモフラージュで、業務は殆ど私が代行していますから。私もリスベラント出身で、目くらましの類の魔術を得意としておりますので」
「え?」
サラッと言われた内容を耳にして、藍里が顔を引き攣らせながらルベトに向き直ると、彼はにこやかに説明を続けた。
「それから万里様は、今日はグラン辺境伯夫人としてリスベラントまで出向いて、ナーデス伯家でのお茶会に出席する予定ですが、ついでに早めに央都の辺境伯の屋敷に出向いて、ご夫妻の留守を守っている家宰から、グラン辺境伯家の財務状況の報告を受けている筈です」
「お母さん、今日も近くの病院でのパート勤務じゃ……。それにお父さん、電車を乗り継いでの長距離通勤じゃなくて、扉を幾つかくぐっての異世界通勤……」
がっくりと項垂れてブツブツと呟く藍里を見て、ルベトは若干気の毒そうな顔になった。
「……本当に、何も聞いておられなかったようですね。辺境伯も夫人も、揃ってお人が悪い」
そしてルベトが苦笑しながら小さく首を振ると、ルーカス達が口々に言い出す。
「もうこれは人が悪いとか、そういうレベルじゃ無いだろう」
「本当にご両親の話を、今の今まで信じていらっしゃったんですね……」
「取り敢えず、鎌倉に戻りませんか?」
「そうだな。詳しい話はそれからだ。行くぞ」
「うん……」
そうして促されるまま、再びロッカーと物置の戸を通って自宅の庭に戻って来た藍里は、あまりの非日常っぷりに、本気で現実逃避したくなった。
(本当に家に帰って来たわ。有り得ないから……)
しかし他の四人がそれを認める筈も無く、藍里は急かされて再びリビングへと戻った。
0
お気に入りに追加
104
あなたにおすすめの小説
26番目の王子に転生しました。今生こそは健康に大地を駆け回れる身体に成りたいです。
克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー。男はずっと我慢の人生を歩んできた。先天的なファロー四徴症という心疾患によって、物心つく前に大手術をしなければいけなかった。手術は成功したものの、術後の遺残症や続発症により厳しい運動制限や生活習慣制限を課せられる人生だった。激しい運動どころか、体育の授業すら見学するしかなかった。大好きな犬や猫を飼いたくても、「人獣共通感染症」や怪我が怖くてペットが飼えなかった。その分勉強に打ち込み、色々な資格を散り、知識も蓄えることはできた。それでも、自分が本当に欲しいものは全て諦めなければいいけない人生だった。だが、気が付けば異世界に転生していた。代償のような異世界の人生を思いっきり楽しもうと考えながら7年の月日が過ぎて……
麒麟の漢〜愛しの彼はヤクザ屋さん〜
創作屋 鬼聴
恋愛
とある繁華街の路地裏、
飛ぶ血しぶきに青龍刀、
厳つい背中に彫られた麒麟の和彫り。
そこで、ちょっと惚れっぽい女子高生、
本城 美咲 は硬派ヤクザ 阿久津 誠 に恋に落ちた
困惑する阿久津を横目に
美咲ちゃんのラブアタックは止まらない。
そんな中起こる抗争に二人は巻き込まれ
徐々にその中核へと引きずり込まれていく。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます
久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。
その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。
1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。
しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか?
自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと!
自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ?
ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ!
他サイトにて別名義で掲載していた作品です。
異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。
そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。
【カクヨムにも投稿してます】
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる