25 / 60
第2章 広がる波紋
(8)思いがけない話
しおりを挟む
任務中、同僚からナスリーンの指示を受けたアルティナは、彼女に仕事を代わって貰って、すぐに騎士団の管理棟に出向いた。そして二階に上がって廊下を進んで行くと、向こう側からケインが歩いてくるのを見て、軽く目を見張る。
それはケインも同様で、驚いた後で笑って軽く手を振って来たが、二人とも同じドアの前で足を止めた為、再び怪訝な顔になった。
「アルティナ。団長室に用なのか?」
「ええ。私はナスリーン隊長経由で、バイゼル団長から呼び出しを受けたのだけど……。ケインもそうなの?」
「ああ。チャールズ隊長経由で連絡が来て。二人揃っての呼び出しなんて、一体何の用なんだ?」
揃って首を傾げたものの、直接聞いた方が早いとばかりに、二人はドアに向き直った。
「失礼します。黒騎士隊副隊長シャトナー及び、白騎士隊シャトナー、入ります」
「ああ」
ノックをして了承を得てから二人が足を踏み入れると、室内にはバイゼルの他に、何故かアトラスまで存在していた。
(どうしてアトラス隊長がここに……。何だか、嫌な予感がするんだけど……)
一筋縄ではいかない元上司に、アルティナが内心で警戒していると、何故かバイゼルが微妙に言いにくそうに指示を出してきた。
「二人とも、わざわざ出向いて貰って悪いな。ちょっと頼みたい事があるんだが……」
「はい、何でしょうか?」
そこですかさずバイゼルに代わって、アトラスが口を挟んでくる。
「お前達、明日にでもちょっとブレダ画廊に行って、中の様子を探ってこい」
「はぁ?」
「中の様子と言いますと……、客として店内に入って、色々と観察して来いと言う事でしょうか?」
いきなりの話にケインは戸惑い、アルティナが慎重に確認を入れると、アトラスは遠慮など欠片もない物言いで告げた。
「その通りだ。お前達は曲がりなりにも貴族だし、見た目も問題ないだろう。ちょっとばかし着飾って、偉そうに見繕って来い」
「……なんですか、それは?」
さすがに呆れたケインが渋面になったが、アトラスは構う事無く、彼に一枚の用紙を差し出した。
「それからついでに、このリストに書いてある店や場所も全て回って、報告してくれ」
「これ、ですか?」
手にした用紙をしげしげと眺めながらケインが困惑している為、不思議に思ったアルティナが横から覗き込み、彼の困惑の理由を悟った。
「あの……、アトラス様」
「何かな?」
「ブレダ画廊は、例の密輸事件での関与が疑われていますから、調査するのは分かりますが、他の食事処らしき名前の店や、確かこれは雑貨を取り扱う店だったような……。他にも意味不明な店や場所が、書いてあるみたいですが……」
控え目に(ちょっとこれらは関係ないんじゃありません?)と尋ねてみたアルティナだったが、アトラスはしれっと言い切った。
「全部、ジャービスの裏取引に関わりがありそうな所のリストだぞ? 不特定多数の人間が、白昼堂々出入りする場所だからな」
その詭弁としか言いようの無い発言を聞いたアルティナは、心の中でかつての上司を盛大に叱りつけた。
(アホかぁあぁぁっ! アトラス隊長! これってどう考えても、デートコースですよね!? 何を白々しく、それらしい事を言ってるんですか! しかも全然意味が分からないですし!)
しかし動揺していたのはアルティナだけで、ケインは指示書を綺麗に折り畳んでポケットにしまい、大真面目に一礼した。
「了解しました。早速、二人で調査に赴きます。勤務が調整できれば明日にでも」
それを聞いたアルティナは、さすがに焦った。
「ケイン!? あの、でも、私、明日も仕事が!」
「チャールズとナスリーンに連絡して、二人とも明日は休みにしたから、そこは心配しないでくれ」
「団長!?」
狼狽しながら反論しようとしたところで、バイゼルが冷静に説明してきた為、アルティナは驚いて彼を凝視した。するとその隣に立っているアトラスが、笑いながらだめ押しする。
「まあ、そういう事だから、宜しく頼む。俺達のような生粋の平民が画廊に乗り込んでも、胡散臭い目で見られるだけだからな」
それにケインが淡々と応じた。
「お任せ下さい。ところで団長、他にご用件は?」
「無い。下がって良いぞ?」
「それでは失礼します。アルティナ、行こうか」
「あ、は、はい! 失礼致します」
狼狽しながらもケインに促されて、アルティナは慌てて団長室から出て行った。それを見送ってから、バイゼルが困ったようにかつての部下を見上げた。
「アトラス殿……。幾ら何でも、あれはこじつけ過ぎでは?」
「本人が了承したのだから、問題あるまい?」
「確かにケインは嬉々として話を受けましたが、アルティナの方はかなり困惑していましたよ? 後からアルティンに『どうしてケインと二人きりで出すような真似をするんですか!?』と、八つ当たりされそうです」
そんな事を大真面目に訴えた、年下の元上司を見て、アトラスは盛大に溜め息を吐いた。
「本っ当にお前ら、上から下まで揃って、ものの見事に騙されやがって……」
「アトラス殿、何か仰いましたか?」
「いや、何でもない。あの二人は一応、新婚だし。かなり常識外れでも、もう少し気を遣ってやらないとな」
「確かにそうですがね」
飄々とした物言いのアトラスに、バイゼルも苦笑していたが、そんな余計な気遣いをされたアルティナは、本気で困惑していた。
「あの……、ケイン?」
「さて、そうと決まれば、早めに母に言っておかないと」
「え? お義母様に何を?」
団長室を出て廊下を歩き出した直後、アルティナが声をかけようとすると、ケインが独り言のように言い出した。そして怪訝な顔をしている彼女に向き直り、どんどん話を進める。
「今日の仕事が終わったら、一緒に屋敷に帰るから。それまでに君の部屋と必要な物を、準備していて貰わないと」
「はい!? どうして屋敷に泊まる事に?」
「明日は朝から各所に出向いて調査しないといけないし、そこに出向くのは騎士団の制服や普段着では拙いだろう?」
「いえ、あの、それはそうかもしれないけど」
「そういう事だから、今日は日勤終了後、ここの管理棟出入り口で待っていてくれ。それじゃあ」
「あの、ちょっとケイン!」
慌てて引き留めようとしたアルティナだったが、ケインは意気揚々と足早に歩き去り、一応団長からの指示の形になっている為に反論もできず、アルティナは一人肩を落とした。
(アトラス隊長……、恨みますよ? 今更ケインとどの面下げて、恋人同士でのデートコース巡りなんかをしないといけないんですか……)
もう頭痛しか覚えないアルティナだったが、急にシフトを代わって貰う事になる同僚には、何かお土産を買って帰ろうと、冷静に考えていた。
それはケインも同様で、驚いた後で笑って軽く手を振って来たが、二人とも同じドアの前で足を止めた為、再び怪訝な顔になった。
「アルティナ。団長室に用なのか?」
「ええ。私はナスリーン隊長経由で、バイゼル団長から呼び出しを受けたのだけど……。ケインもそうなの?」
「ああ。チャールズ隊長経由で連絡が来て。二人揃っての呼び出しなんて、一体何の用なんだ?」
揃って首を傾げたものの、直接聞いた方が早いとばかりに、二人はドアに向き直った。
「失礼します。黒騎士隊副隊長シャトナー及び、白騎士隊シャトナー、入ります」
「ああ」
ノックをして了承を得てから二人が足を踏み入れると、室内にはバイゼルの他に、何故かアトラスまで存在していた。
(どうしてアトラス隊長がここに……。何だか、嫌な予感がするんだけど……)
一筋縄ではいかない元上司に、アルティナが内心で警戒していると、何故かバイゼルが微妙に言いにくそうに指示を出してきた。
「二人とも、わざわざ出向いて貰って悪いな。ちょっと頼みたい事があるんだが……」
「はい、何でしょうか?」
そこですかさずバイゼルに代わって、アトラスが口を挟んでくる。
「お前達、明日にでもちょっとブレダ画廊に行って、中の様子を探ってこい」
「はぁ?」
「中の様子と言いますと……、客として店内に入って、色々と観察して来いと言う事でしょうか?」
いきなりの話にケインは戸惑い、アルティナが慎重に確認を入れると、アトラスは遠慮など欠片もない物言いで告げた。
「その通りだ。お前達は曲がりなりにも貴族だし、見た目も問題ないだろう。ちょっとばかし着飾って、偉そうに見繕って来い」
「……なんですか、それは?」
さすがに呆れたケインが渋面になったが、アトラスは構う事無く、彼に一枚の用紙を差し出した。
「それからついでに、このリストに書いてある店や場所も全て回って、報告してくれ」
「これ、ですか?」
手にした用紙をしげしげと眺めながらケインが困惑している為、不思議に思ったアルティナが横から覗き込み、彼の困惑の理由を悟った。
「あの……、アトラス様」
「何かな?」
「ブレダ画廊は、例の密輸事件での関与が疑われていますから、調査するのは分かりますが、他の食事処らしき名前の店や、確かこれは雑貨を取り扱う店だったような……。他にも意味不明な店や場所が、書いてあるみたいですが……」
控え目に(ちょっとこれらは関係ないんじゃありません?)と尋ねてみたアルティナだったが、アトラスはしれっと言い切った。
「全部、ジャービスの裏取引に関わりがありそうな所のリストだぞ? 不特定多数の人間が、白昼堂々出入りする場所だからな」
その詭弁としか言いようの無い発言を聞いたアルティナは、心の中でかつての上司を盛大に叱りつけた。
(アホかぁあぁぁっ! アトラス隊長! これってどう考えても、デートコースですよね!? 何を白々しく、それらしい事を言ってるんですか! しかも全然意味が分からないですし!)
しかし動揺していたのはアルティナだけで、ケインは指示書を綺麗に折り畳んでポケットにしまい、大真面目に一礼した。
「了解しました。早速、二人で調査に赴きます。勤務が調整できれば明日にでも」
それを聞いたアルティナは、さすがに焦った。
「ケイン!? あの、でも、私、明日も仕事が!」
「チャールズとナスリーンに連絡して、二人とも明日は休みにしたから、そこは心配しないでくれ」
「団長!?」
狼狽しながら反論しようとしたところで、バイゼルが冷静に説明してきた為、アルティナは驚いて彼を凝視した。するとその隣に立っているアトラスが、笑いながらだめ押しする。
「まあ、そういう事だから、宜しく頼む。俺達のような生粋の平民が画廊に乗り込んでも、胡散臭い目で見られるだけだからな」
それにケインが淡々と応じた。
「お任せ下さい。ところで団長、他にご用件は?」
「無い。下がって良いぞ?」
「それでは失礼します。アルティナ、行こうか」
「あ、は、はい! 失礼致します」
狼狽しながらもケインに促されて、アルティナは慌てて団長室から出て行った。それを見送ってから、バイゼルが困ったようにかつての部下を見上げた。
「アトラス殿……。幾ら何でも、あれはこじつけ過ぎでは?」
「本人が了承したのだから、問題あるまい?」
「確かにケインは嬉々として話を受けましたが、アルティナの方はかなり困惑していましたよ? 後からアルティンに『どうしてケインと二人きりで出すような真似をするんですか!?』と、八つ当たりされそうです」
そんな事を大真面目に訴えた、年下の元上司を見て、アトラスは盛大に溜め息を吐いた。
「本っ当にお前ら、上から下まで揃って、ものの見事に騙されやがって……」
「アトラス殿、何か仰いましたか?」
「いや、何でもない。あの二人は一応、新婚だし。かなり常識外れでも、もう少し気を遣ってやらないとな」
「確かにそうですがね」
飄々とした物言いのアトラスに、バイゼルも苦笑していたが、そんな余計な気遣いをされたアルティナは、本気で困惑していた。
「あの……、ケイン?」
「さて、そうと決まれば、早めに母に言っておかないと」
「え? お義母様に何を?」
団長室を出て廊下を歩き出した直後、アルティナが声をかけようとすると、ケインが独り言のように言い出した。そして怪訝な顔をしている彼女に向き直り、どんどん話を進める。
「今日の仕事が終わったら、一緒に屋敷に帰るから。それまでに君の部屋と必要な物を、準備していて貰わないと」
「はい!? どうして屋敷に泊まる事に?」
「明日は朝から各所に出向いて調査しないといけないし、そこに出向くのは騎士団の制服や普段着では拙いだろう?」
「いえ、あの、それはそうかもしれないけど」
「そういう事だから、今日は日勤終了後、ここの管理棟出入り口で待っていてくれ。それじゃあ」
「あの、ちょっとケイン!」
慌てて引き留めようとしたアルティナだったが、ケインは意気揚々と足早に歩き去り、一応団長からの指示の形になっている為に反論もできず、アルティナは一人肩を落とした。
(アトラス隊長……、恨みますよ? 今更ケインとどの面下げて、恋人同士でのデートコース巡りなんかをしないといけないんですか……)
もう頭痛しか覚えないアルティナだったが、急にシフトを代わって貰う事になる同僚には、何かお土産を買って帰ろうと、冷静に考えていた。
8
お気に入りに追加
121
あなたにおすすめの小説

〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。

【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
若奥様は緑の手 ~ お世話した花壇が聖域化してました。嫁入り先でめいっぱい役立てます!
古森真朝
恋愛
意地悪な遠縁のおばの邸で暮らすユーフェミアは、ある日いきなり『明後日に輿入れが決まったから荷物をまとめろ』と言い渡される。いろいろ思うところはありつつ、これは邸から出て自立するチャンス!と大急ぎで支度して出立することに。嫁入り道具兼手土産として、唯一の財産でもある裏庭の花壇(四畳サイズ)を『持参』したのだが――実はこのプチ庭園、長年手塩にかけた彼女の魔力によって、神域霊域レベルのレア植物生息地となっていた。
そうとは知らないまま、輿入れ初日にボロボロになって帰ってきた結婚相手・クライヴを救ったのを皮切りに、彼の実家エヴァンス邸、勤め先である王城、さらにお世話になっている賢者様が司る大神殿と、次々に起こる事件を『あ、それならありますよ!』とプチ庭園でしれっと解決していくユーフェミア。果たして嫁ぎ先で平穏を手に入れられるのか。そして根っから世話好きで、何くれとなく構ってくれるクライヴVS自立したい甘えベタの若奥様の勝負の行方は?
*カクヨム様で先行掲載しております
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ

隠された第四皇女
山田ランチ
ファンタジー
ギルベアト帝国。
帝国では忌み嫌われる魔女達が集う娼館で働くウィノラは、魔女の中でも稀有な癒やしの力を持っていた。ある時、皇宮から内密に呼び出しがかかり、赴いた先に居たのは三度目の出産で今にも命尽きそうな第二側妃のリナだった。しかし癒やしの力を使って助けたリナからは何故か拒絶されてしまう。逃げるように皇宮を出る途中、ライナーという貴族男性に助けてもらう。それから3年後、とある命令を受けてウィノラは再び皇宮に赴く事になる。
皇帝の命令で魔女を捕らえる動きが活発になっていく中、エミル王国との戦争が勃発。そしてウィノラが娼館に隠された秘密が明らかとなっていく。
ヒュー娼館の人々
ウィノラ(娼館で育った第四皇女)
アデリータ(女将、ウィノラの育ての親)
マイノ(アデリータの弟で護衛長)
ディアンヌ、ロラ(娼婦)
デルマ、イリーゼ(高級娼婦)
皇宮の人々
ライナー・フックス(公爵家嫡男)
バラード・クラウゼ(伯爵、ライナーの友人、デルマの恋人)
ルシャード・ツーファール(ギルベアト皇帝)
ガリオン・ツーファール(第一皇子、アイテル軍団の第一師団団長)
リーヴィス・ツーファール(第三皇子、騎士団所属)
オーティス・ツーファール(第四皇子、幻の皇女の弟)
エデル・ツーファール(第五皇子、幻の皇女の弟)
セリア・エミル(第二皇女、現エミル王国王妃)
ローデリカ・ツーファール(第三皇女、ガリオンの妹、死亡)
幻の皇女(第四皇女、死産?)
アナイス・ツーファール(第五皇女、ライナーの婚約者候補)
ロタリオ(ライナーの従者)
ウィリアム(伯爵家三男、アイテル軍団の第一師団副団長)
レナード・ハーン(子爵令息)
リナ(第二側妃、幻の皇女の母。魔女)
ローザ(リナの侍女、魔女)
※フェッチ
力ある魔女の力が具現化したもの。その形は様々で魔女の性格や能力によって変化する。生き物のように視えていても力が形を成したもの。魔女が死亡、もしくは能力を失った時点で消滅する。
ある程度の力がある者達にしかフェッチは視えず、それ以外では気配や感覚でのみ感じる者もいる。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。

【完結済】隣国でひっそりと子育てしている私のことを、執着心むき出しの初恋が追いかけてきます
鳴宮野々花@書籍2作品発売中
恋愛
一夜の過ちだなんて思いたくない。私にとって彼とのあの夜は、人生で唯一の、最良の思い出なのだから。彼のおかげで、この子に会えた────
私、この子と生きていきますっ!!
シアーズ男爵家の末娘ティナレインは、男爵が隣国出身のメイドに手をつけてできた娘だった。ティナレインは隣国の一部の者が持つ魔力(治癒術)を微力ながら持っており、そのため男爵夫人に一層疎まれ、男爵家後継ぎの兄と、世渡り上手で気の強い姉の下で、影薄く過ごしていた。
幼いティナレインは、優しい侯爵家の子息セシルと親しくなっていくが、息子がティナレインに入れ込みすぎていることを嫌う侯爵夫人は、シアーズ男爵夫人に苦言を呈す。侯爵夫人の機嫌を損ねることが怖い義母から強く叱られ、ティナレインはセシルとの接触を禁止されてしまう。
時を経て、貴族学園で再会する二人。忘れられなかったティナへの想いが燃え上がるセシルは猛アタックするが、ティナは自分の想いを封じ込めるように、セシルを避ける。
やがてティナレインは、とある商会の成金経営者と婚約させられることとなり、学園を中退。想い合いながらも会うことすら叶わなくなった二人だが、ある夜偶然の再会を果たす。
それから数ヶ月。結婚を目前に控えたティナレインは、隣国へと逃げる決意をした。自分のお腹に宿っていることに気付いた、大切な我が子を守るために。
けれど、名を偽り可愛い我が子の子育てをしながら懸命に生きていたティナレインと、彼女を諦めきれないセシルは、ある日運命的な再会を果たし────
生まれ育った屋敷で冷遇され続けた挙げ句、最低な成金ジジイと結婚させられそうになったヒロインが、我が子を守るために全てを捨てて新しい人生を切り拓いていこうと奮闘する物語です。
※いつもの完全オリジナルファンタジー世界の物語です。全てがファンタジーです。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる