アビシニアンと狡猾狐

篠原 皐月

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第31話 夫婦間の事情

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 そして客間に移動したものの、会話が弾むわけも無く、三人で重苦しい時間を過ごしていたが、程なくして片倉と美郷が連れ立ってやって来た。

「皆様、夕食のお支度が整いましたが、如何いたしましょうか?」
「えっと、そうですね。こうしていても何だし、食べましょうか」
「そうだな」
「片倉さん、お兄ちゃんとちい兄ちゃんは?」
「篤志さんはまだ事務所で会合中で、和臣さんはここの会議室で秘書の方達と、お話合いの最中でして」
 片倉の返事を聞いて、三人は何とも言えない表情で、互いの顔を見やった。そんな中、片倉が恐縮気味に言い出す。

「あの……、それで、荒川様には、美郷さんの部屋で一緒にお食事をして頂きたいのですが……」
「え? あの、どうしてです?」
 思わず幸恵が当惑しながら尋ねると、片倉の斜め後ろに居た美郷が走り寄り、幸恵の横にペタリと座りながら上目遣いで頼んできた。

「ゆきえさん、おばあちゃんとおなじおかおだから、おちつくの……。だめ?」
(急に母親の行方が分からないなんて事になったら、やっぱり不安よね? それに父親がほっぽりだしてるときたら、尚更だわ)
 美郷の表情を見た幸恵は彼女に同情し、同時に篤志に対する怒りを覚えた。するとここで、綾乃が自分を指差しながら、会話に割り込んでくる。

「えっと……、美郷ちゃん? 寂しかったらおばさん達も一緒に食べようか?」
「……ゆきえさんがいい」
「えっと、うん、そう、なんだ……。美郷ちゃん、お母さんの事、泉さんの次に好きだものね」
 控え目ながらも姪に拒否され、微妙にショックを受けたらしい綾乃に悪いと思いつつ、幸恵は美郷の手を取りつつ立ち上がった。

「私は構わないわよ? じゃあ一緒に食べましょうか」
「うん! ありがとう!」
「すみません、お食事は美郷さんの部屋に運んでありますので」
「幸恵さん、お願いしますね」
 申し訳無さそうな顔になった片倉と綾乃に(気にしないで)と言う風に笑いかけてから、幸恵は美郷と手を繋いだまま部屋を出た。そして彼女に手を引かれるまま、廊下を歩き出す。そして少し歩いた所で、美郷が幸恵を見上げながら唐突に謝ってくる。

「ゆきえさん、ごめんなさい、わがままいって」
「これ位の我儘なんて、可愛い物じゃない、子供が遠慮なんかしないの」
 それを聞いた美郷は、にこりと可愛らしく笑った。
「そうします。ゆきえさんだったら、みかたになってくれるとおもったし」
「味方って、何の?」
 それに美郷は曖昧に笑って答えなかったが、幸恵は多少不思議に思いつつも、それ以上は聞かずに歩き続けた。そして美郷の部屋に到着する。

「ここがわたしのへやです。どうぞ」
「じゃあ、失礼します」
「さてと」
 促されるまま室内に入った幸恵は、目の前に更に扉がある事に首を捻った。それを疑問に思っていると、背後で施錠する小さな音が響き、思わず振り返る。

「あら、内鍵がかかるの? ここ」
「はい。しかもバス・トイレつきです。おばあちゃんに『じぶんできちんとおそうじしなさい』といわれて、まいにちきれいにしてますけど、おとうさんはおやばかです」
「……そうかもね」
(実の娘に断言されるってどうなの? それに五歳の孫娘に毎日トイレとお風呂の掃除をさせるって……、厳し過ぎない?)
 突っ込み所満載の台詞に幸恵が唖然としていると、目の前の引き戸を開けながら、美郷が注意してきた。

「ゆきえさん、ちょっとおどろいても、おおごえをださないでください」
「は? 驚くってどうして?」
 その問いに美郷は答えないまま、八畳間の中央に置かれた二人分の食事が乗せられた卓袱台の横を素通りし、横の観音開きの割と大きな収納スペースの扉を開けながら、すこぶる冷静に中に向かって呼び掛けた。

「お母さん、幸恵さんを呼んできたから、そこから出て来て。ご飯を食べましょう」
「お母さんって……、泉さん!?」
 美郷の口調が急に大人びた物になった事を不審に思う暇もなく、上下に分かれたその下段から這い出てきた泉を見て、幸恵は思わず声を上げてしまった。そして泉が、気まずそうに頭を下げつつ、挨拶してくる。

「あ、あの……、こんばんは。幸恵さん」
「何やってるんですか、こんな所で!? まさか家出は狂言なんですか!?」
「あの……、狂言と言うか、時間差で実行を狙っていると言いますか……」
「はぁ!?」
 益々混乱してきた幸恵だったが、ここで美郷が淡々と指摘してくる。

「幸恵さん、大声を出さないで下さい。ご飯が冷めますから、温かいうちに頂きましょう。ほら、お母さんも早く」
「はあ……」
「え、ええ」
 そして子供に催促されるまま、幸恵と泉は卓袱台を挟んで夕食を食べ始めた。
 大人二人がちゃんとしたお膳を食べ始めた横で、美郷はどこからともなく取り出した、所謂栄養補助食品と言われる類のブロック状のクッキーをもぐもぐと食べ、パックされているカロリー飲料で胃に流し込む。さすがに気まずい気分になった二人のうち、泉が恐る恐る娘に声をかけた。

「あの……、美郷? 一緒にお膳を食べましょう? と言うか、それはどこにしまってあったの?」
 その問いかけに、美郷はチラッと母親に視線を向けてから、淡々と答える。
「これは、机の引き出しに隠しておいた非常食。わざわざ片倉さんに『おとうさんがひどいからやけぐいしたいの!』と嘘ついて、いつもより大盛りにして貰ったんだから、それはお母さんがちゃんと食べて。妊婦だって事、自覚して頂戴。栄養補給と睡眠保持は最優先よ。それに仮にもお客様に、こんな物食べさせるわけにはいかないでしょう?」
「……はい」
「恐縮です」
(どうして私、立場が逆転した母娘と一緒に、ご飯を食べる事になっているのかしら?)
 娘に言い聞かされて反論できない泉を見て、幸恵は思わず遠い目をしてしまった。そして傍観していても始まらないと、自分がここに連れて来られた理由を探ってみる事にする。

「あの……、美郷ちゃんは随分しっかりしているのね。さっきまでとは、豹変と言うか何と言うか」
 取り敢えずこの辺から切り込んでみようと思った幸恵に、美郷は事もなげに真実を告げた。

「さっきまでの年相応のあれは、演技です。本当の私を知っているのは、お母さんとお祖母ちゃんだけです」
「どうしてそんな事をしているの?」
「素で生きていると、上手く世渡り出来ないからです。可愛げが無いと思いませんか?」
「いえ、可愛いとか、可愛くないとかの問題じゃないと思うけど……」
 真顔で答えにくい事を尋ねられ、幸恵は無意識に顔を引き攣らせた。そんな彼女の反応は十分予想済みだったらしく、美郷はどこかやさぐれた表情でわざとらしく「ふっ……」と溜め息を吐いてから、皮肉っぽく質問を繰り出す。

「例えばですが、家の廊下でお母さんに文句を付けてるいけ好かない後援会の幹部オヤジに向かって、『母の悪口を言うのは止めて下さい』と注意したら、どうなると思います?」
「ど、どうなるって言われても……」
「『何だ、このくそ生意気なガキは! 母親の躾がなってないな!』って、余計に喚き立てるのがオチです。でも『おじさんがいつもおとうさんをたすけてくれてるって、おかあさんからきいてます。これからもよろしくおねがいします』と頭を下げてにっこり笑えば、仏頂面なんかできないで、愛想笑いして帰ります。ガキの掌の上で転がされる程度の洞察力しか無い人物ですが、集票マシンとしてはそこそこ有能なので、頭を下げる位は何ともないです。私子供なので、変なプライドとか持っていませんから」
 事もなげにそう言い放って、もぐもぐと食べるのを再開した美郷を見て、幸恵は本気で戦慄した。

(例え話じゃなくて絶対実例で、特定の人物を指してる……。だけど美郷ちゃん、本当に五歳なの!? 末恐ろしいわ)
「何か、美郷ちゃんが居れば、君島家は安泰って気がしてきたわ」
 思わず幸恵が漏らした感想に、美郷が真顔で頭を下げた。

「ありがとうございます。将来は日本憲政史上初の、女性首相就任を目指していますので、これ位は処世術の一環ですが」
「……随分壮大な夢を持ってるのね」
「夢の大きさは、身体の大きさと反比例でちょうど良いかと思います。小さい頃から慎ましやかな夢しか持っていないと大成なんかおぼつきませんけど、成人してからも分不相応な夢を見ていたら、単なる痛すぎる馬鹿です」
「…………」
 もう何も言えなくなって、思わず頭を抱えたくなった幸恵に、泉が涙目で頭を下げてきた。

「すみません幸恵さん。娘が色々と生意気で」
「気にしなくて良いわよ。お母さんの育て方が悪いわけじゃなくて、持って生まれた頭の中身と性格故なんだから」
(何か本当に、嫁姑関係は良好みたいだけど、それ以外で気苦労が絶えなさそう、泉さん……)
 幸恵が思わず泉に同情してしまった所で、あっさり自分の分を食べ終わった美郷が、幸恵の皿の中身を眺めながら声をかけてくる。

「ところで、幸恵さん。だいぶ食事も進んだみたいですので、そろそろ本題に入っても良いですか?」
「はっ、はい! どうぞ!」
 慌てて居住まいを正した幸恵に、美郷は静かに自分の主張を繰り出した。

「今回の両親の喧嘩ですが、私は基本的に母の意見に賛成です。歓待するのがそんなに嫌なら、門前払いするべきです。百歩譲ってそんなに意趣返しをしたいのなら、自分が過去にされた様に、幸恵さんに頭から泥水をかけて、文字通り水に流した後、笑顔で迎え入れれば良いと思います」
(それ、水に流すどころか、間違い無く修羅場になるから……)
 堂々と言われた内容に幸恵は心の中で突っ込みを入れ、泉も同様の心境だったらしく、箸を置いて無言で額を押さえた。そんな二人を眺めながら、美郷は冷静に話を続ける。

「でも今回、父とあそこまで揉めたのは、母にも原因があると思います」
「え? どうして!?」
 驚いて泉と美郷を交互に見てしまった幸恵だったが、美郷の口調は揺るぎ無かった。

「母は、父が自分と結婚しても全然メリットが無いのに、結婚してくれた事に対して、今でも引け目を持ってるんです」
「メリットが無い?」
「実は父には当時、後援会の方で強力に推していた、某地元業界元締めの娘さんとの縁談があったのに、その人との縁談をきっぱり断って母と結婚したせいで、一時期有力団体から父への支援がされなかった時期があって、その時の県議会選挙は辛勝だったそうです」
「そんな事が有ったの……」
(へぇ? 陰険野郎だと思ったけど、結構気骨はありそうね。意外)
 密かにちょっとだけ篤志の評価を見直した幸恵に、美郷は淡々と続けた。

「それを引け目に思っている母は、これまで後援会の皆には必要以上に頭を下げて、父にも口答えなんかしないで言うとおりにしてたんです。まあ、でも、これまで父は道理に反する事なんか言わなかったので、どうにかなっていましたが。……でも今回のこれは当然よ、お母さん。もし万が一お父さんに迎合してたら、私、お母さんの事を自分の意思も考えも無い、自堕落人間って切り捨てる所だったわ」
「あ……、ありがと、う」
(やっぱり怖い、この子! 実の母親、切り捨てないでよ!?)
 泉が引き攣った笑顔で礼を述べるのを見て、幸恵は肝を冷やした。そして今度は、話の矛先が幸恵に向けられる。

「要は、二人ともお互い言い難い事を腹を割って話したりしないで、曖昧に放置したりその場を誤魔化したりして、ずっと生活してきたんです。幼稚園で親が喧嘩してるのを見た事が無いと言うと、皆から『仲が良くて羨ましい』と言われますけど、私に言わせれば気味が悪いだけです。好きあった同士や信頼し合っている間柄でも、止むを得ず互いに衝突し合った後に、相互理解を深める事によって、より深い絆が生まれる。幸恵さんは、そう思いませんか?」
「え、ええっと……」
(だからどうして私が五歳児に、恋愛観とか人生観を熱く語られないといけないわけ!?)
 冷や汗を流しながら、どう答えるべきかを幸恵が本気で悩んでいると、美郷が真剣な表情で頭を下げた。

「だから、今回のこれは、父と母がお互いちょっと離れて、自分自身を冷静に見つめ直す、良い機会だと思うんです。ですから幸恵さん、巻き込んでしまって申し訳ありませんが、協力して下さい。お願いします」
「あの、ちょっと待って。協力って、何をすれば良いの?」
 慌てて問い質した幸恵に、美郷は引き続き真顔で告げた。
「母の付添いです。落ち着いた滞在先を決めるまで、付き合って貰いたいんです」
 そこで何故か、泉が慌てて口を挟んでくる。

「え? ちょっと待って美郷! 幸恵さんにはパソコンの操作をお願いするだけじゃ無かったの!?」
「そんな事、とっくにタイマーセット済よ。お母さんに正直に言ったら、絶対反対すると思ったし」
「当たり前です! 幸恵さんにこれ以上付き合わせてしまう訳にはいかないでしょう!?」
「ここに連れてきて、話を打ち明けた段階で、今更だと思うんだけど」
 そこで本気で怒り出した泉を見て、幸恵は困惑してしまった。

「あの……、どういう事ですか?」
 すると美郷が詳細な説明を始めた。
「この家の正面玄関、駐車場入り口、裏の通用口には監視カメラが付いているんです。それにお母さんが出て行く場面を撮られたら、時間を逆算して移動可能距離を割り出したり、来ていた服装で探しやすくなりますから、居なくなったふりをして、私の部屋に隠れて貰ったんです。いつの間に、どうやって監視カメラに映らずに出て行ったんだと、皆首を捻ってますが、明日の朝まで見つからないなら、既に遠くまで行っていると判断して、屋敷周辺の探索は甘くなるでしょう? だから明朝六時半に監視カメラの映像を細工して、その隙に母を出す予定なんです」
 理路整然としたその物言いに、幸恵は本気で感心し、ふと気になった事を尋ねた。

「なるほどね……。因みに、どうやってカメラに細工したの?」
「自分でも理屈は分かりません。パソコンを悪戯しているうちに、タイマーの仕方も含めてできる様になっちゃいました。こっそり遊びに行く時に、重宝しています」
(もう、相手が五歳児だって事は忘れよう……)
 幸恵がしみじみとそんな事を自分自身に言い聞かせていると、美郷が急に口調を変えて言い出す。

「本当は……、お母さんにちゃんとした実家とかがあれば、こんな事を幸恵さんの様なお客様に、頼まなくて済んだんですけど……」
 何となく悔しそうなその口調に、幸恵は慎重に尋ねてみた。

「ええと……、泉さんのお母さんは亡くなったって聞いたけど」
「はい。だから例えお母さんが悪かったとしても、無条件で庇ってくれるような人は居ないんです。今、この家に居る人間は、基本的に当てにできませんし」
 語気強く言い切った美郷に、幸恵は幾分気の毒になりながら、和臣と綾乃の名前を挙げてみた。

「当てにできないって……。確かにお父さんの言いつけに従って、色々やってた使用人の人達は信用できないかもしれないけど、和臣とか綾乃さんは? 美郷ちゃんの身内だし、泉さんと仲が良いでしょう?」
 その問いかけに、美郷は幾分困った様に答える。

「綾乃叔母さんは……、末っ子で大事に育てられたので、仲介能力とか調整能力とかはゼロに等しいですし、基本的に隠し事なんかできないタイプですから、母の居場所を教えた途端、周囲から吐かされます」
「……否定しきれないわね」
(実の姪からこういう評価……、少し同情するわ)
 思わず溜め息を吐いた幸恵に向かって、美郷が話を続けた。

「和臣叔父さんは……、何を考えているのか良く分からない事が多々ありますし、お父さんと反発している様に見えて、君島家を円満に回す為に、いざとなったら手段を選ばないタイプです」
「……そうかしら?」
 思わず懐疑的な表情になった幸恵だったが、美郷は冷静に指摘してきた。

「現に、幸恵さんがここで嫌がらせされても、父に食ってかかって抗議なんかしないで、幸恵さんを宥めつつフォローしていたんですよね?」
「まあ、ね。でもそれは」
「変に尾を引きたくないって考えるのは分かりますが、お父さんの面子を潰す訳にはいかないっていう、次男根性が刷り込まれているとも思いませんか?」
「結構辛辣ね、美郷ちゃん」
 苦笑いしかできない幸恵に、美郷が重ねて告げる。

「現に幸恵さんと付き合う前、和臣叔父さんには随分縁談があったんです。それなりにお付き合いしていた人もいましたし」
「……へえ? そうなんだ」
「美郷! いきなり何を言い出すの!? あ、あの、幸恵さん? それらは全部、先方からお断りされていますので」
 幸恵が若干声のトーンを下げながら応じると、泉が狼狽しながら会話に割って入った。しかし美郷は臆する事無く、淡々と話を続ける。

「上手く向こうから断る様に仕組んで、負い目を持った相手からの、君島家への支援はがっちり確保。我が叔父ながら、その狡猾ぶりには惚れ惚れします」
「美郷ちゃん……、そんな所に惚れ込んだら駄目だと思うわ」
「好意的に見れば『兄思いな健気な弟』と言えるかもしれませんが。話は戻りますが、恋人が嫌がらせされてるのを知ってて、面と向かって抗議しない男って、どうかと思います」
 遠慮の欠片も無く美郷がそう口にした為、流石にたまりかねた泉が娘を叱りつけた。

「美郷! いい加減にしなさい! 和臣君にも幸恵さんにも失礼でしょう!!」
「私は意見を求めただけよ?」
「他人様の事情に口を挟むんじゃありません! それにこの家の内情まで、何をペラペラと喋っているの!!」
 そんな風に激高している泉と、すこぶる冷静な美郷の言い争いを聞きながら、幸恵はしみじみと考え込んでしまった。

(うわ、きっついわね~。でも美郷ちゃんの意見を、全面的に否定できないわ。確かに私も薄々思っていた事だし。和臣が甲斐性なしだとも、兄貴に無条件に迎合するタイプだとも思ってはいないけど)
 そしてもう一度じっくり美郷の話を最初から考えてみた幸恵は、ゆっくりと了承の返事をした。
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