28 / 51
第1章 進退窮まった人々
(27)波乱の幕開け
しおりを挟む
「母さん、セレナ。ちょっと話があるんだが……」
「あら、お帰りなさい。さっきは何かあったの?」
戻ってきた息子達にフィーネが何気なく尋ねたが、彼らは常には見られない、妙に歯切れの悪い物言いをしてくる。
「まあ……、あったと言えば、あったかな……」
「僕達の、ちょっとした友人が……、姉様達の式に参列する事になって……」
「偶々散策中に、ここで遭遇したって事になるらしいが……」
「そうなるけど……。誰がどう聞いても、納得しないと思う……」
「あなた達、さっきから何を言っているの?」
フィーネが二人に益々不審な顔を向けると、彼らは顔を見合わせてから、揃って窓の外を眺めた。
「実際に、見て貰えば早いよな」
「何だか色々疲れて、口にするのも億劫で……。姉様、ちょっとこっちに来てください」
「え? 何?」
手招きされたセレナは椅子から立ち上がり、花嫁衣装の裾を踏まないように注意しながら、大きな窓に歩み寄った。
「セレナ……、今日は良い天気だな」
「そうね。それが?」
「雨が降っていないし、見晴らしが良いですね」
「……だから?」
自分では無く、窓の外を眺めながら大して意味の無い事を口にしている兄弟に、セレナが段々苛ついてくると、エリオットが教会の門付近を指差しながら告げた。
「姉様、あれを見てください」
「あれって……、え? 近衛騎士が、どうしてあんなに大勢居るの?」
「非番の近衛騎士が、制服を着て王都内を散策中で、偶々顔見知りと出くわして立ち話をしてるんだと。……アホらしい」
「兄様、気持ちは分かりますが、殿下達の前ではもう少し取り繕ってください」
「そうは言うがな」
そのやり取りを耳にした途端、セレナとフィーネの顔から血の気が引いた。
「殿下達って……」
「あなた達、まさか王族の方が、ここにいらしているのではないわよね!?」
「……『王族の方』じゃなくて、正確には『王族の方々』だ」
「もっと正確に言うと、リオネス殿下とユリウス殿下が、側近の方々を同伴して来訪されています」
殺伐とした空気を醸し出しつつラーディスが述べると、エリオットが無表情で遠い目をしながら補足説明する。それを聞き終えるなり、フィーネは意識を手放した。
「そんな……」
「きゃあぁぁぁっ! お義母様、大丈夫ですか!?」
ふらりと後方に倒れた彼女を見て、セレナは悲鳴を上げたが、ラーディスが素早く母親を受け止めて抱え上げた。
「落ち着け、セレナ。衝撃のあまり、気を失っただけだ。エリオット、誰か教会の人間を捕まえて、横にして休ませる部屋を確保してくれ。あと、手の空いている使用人もいたら、声をかけてくれ」
「分かりました、すぐに!」
「セレナすまん、ここにいてくれ。後で、誰か様子を見にこさせるから」
「私は大丈夫だから、お義母様を休ませてあげて」
「分かった」
飛び出して行ったエリオットの後を追うように、ラーディスが母親を抱えたまま部屋を出て行き、セレナは控室に一人取り残された。
「それはそうよね。嫌な予感は、していたのよね…………。していたけど………………、ちょっとは、他人の迷惑を考えんか! あの、お気楽王子どもがぁぁぁぁ――――っ!!」
その時教会の一角で、これから結婚式が開催されようかという時間帯に相応しくない、花嫁の怒声が響き渡ったが、幸いな事にその声は、参列者が揃いつつあった聖堂内に届く事は無かった。
「失礼します」
「クライブ兄上! ご結婚、おめでとうございます!」
控え室のドアが控え目に叩かれたと思ったら、いきなり弟二人が現れたのを見て、花婿の衣装に着替えを済ませていたクレアは本気で面食らった。
「リオネス? それにユリウスまで、どうしてここに?」
「わざわざ兄上を祝福する為に来訪したわけでは無く、私はこれまで不当な扱いを受けていたラーディスの働きに個人的に報いる為、エリオットは新しくできた友人との友誼を深める為、レンフィス伯爵家の慶事に参加させて貰う事になりました」
「はぁ?」
「ちゃんとラーディス殿と、エリオットの許可は貰いましたから大丈夫です!」
「待ちなさい、ユリウス。一体どういう事です? 詳しく説明しなさい」
そこで白々しくリオネスが主張し、ユリウスが笑顔で補足説明した内容を聞き終えたクレアは、額を押さえながら呻いた。
「詭弁にも程があります……。イザーク、パトリック、ラルフ、コニー。こんな無茶ぶりを、どうして止めないんですか? 王太子の側近たる、あなた達の役目でしょう?」
最近まで自らの側近を務めていた者達をクレアは軽く睨んだが、リオネスの背後に控えている彼らは、薄く笑いながら平然と言い返した。
「そう言われましても……。この式には、私達も出席したかったもので」
「確かに王太子位はリオネス殿下に移りましたし、仕える相手も変わりましたが、それとこれとは違うでしょう」
「私達とあなたとの間には親しい友人関係など、全く築けなかったと言うことですか?」
「本当に残念でなりませんね。これまでの私達の時間は、何だったのでしょう……」
揃いも揃って恨みがましく言われたクレアは、彼らを追い出す事も説得する事も完全に諦めた。
「……取り敢えず参加者は、これ以上は増えませんね?」
「それは大丈夫でしょう」
「それでは全員、新郎側の席に座ってください。新婦側の席に座ったら、余計に騒ぎが大きくなるのが確実ですから」
「分かりました。改めて兄上、ご結婚おめでとうございます」
「おめでとうございます」
姿勢と顔付きを改めて祝いの言葉を述べた弟達に、クレアは溜め息を吐きながら礼を述べた。
「ありがとう。それでは、聖堂内に行っていてくれるかな? この事をラーディスから説明を受けて、セレナが動揺している筈だし、式が始まる前に謝っておくから」
「はい。義姉上によろしくお伝えください」
「失礼します」
そしてリオネス達がおとなしく引き下がってから、クレアは再度溜め息を吐き、部屋を出て歩き出す。
(全く、リオネス達には困ったものだわ。ああいう屁理屈を平気で持ち出すタイプでは無かったのに、誰かに入れ知恵でもされたのかしら?)
クレアは弟達の無茶ぶりに頭痛を覚えながら、新婦の控え室まで進んだ。
(伯爵家主催の結婚式に、呼んでもいない王子が二人も押しかけるなんて、前代未聞よね。この結婚式の事が、後で絶対噂になりそうだし……。セレナが動揺して、怒っている姿が目に浮かぶわ……)
しかしうんざりした顔になったのも束の間、クレアは素早く気持ちを切り替える。
「取り敢えず、ここは笑って誤魔化すしか無いわね」
小声でそんな独り言を呟いたクレアはノックをしてから、“クライブ”としての笑顔を振りまきつつ、部屋の中に入って行った。
「あら、お帰りなさい。さっきは何かあったの?」
戻ってきた息子達にフィーネが何気なく尋ねたが、彼らは常には見られない、妙に歯切れの悪い物言いをしてくる。
「まあ……、あったと言えば、あったかな……」
「僕達の、ちょっとした友人が……、姉様達の式に参列する事になって……」
「偶々散策中に、ここで遭遇したって事になるらしいが……」
「そうなるけど……。誰がどう聞いても、納得しないと思う……」
「あなた達、さっきから何を言っているの?」
フィーネが二人に益々不審な顔を向けると、彼らは顔を見合わせてから、揃って窓の外を眺めた。
「実際に、見て貰えば早いよな」
「何だか色々疲れて、口にするのも億劫で……。姉様、ちょっとこっちに来てください」
「え? 何?」
手招きされたセレナは椅子から立ち上がり、花嫁衣装の裾を踏まないように注意しながら、大きな窓に歩み寄った。
「セレナ……、今日は良い天気だな」
「そうね。それが?」
「雨が降っていないし、見晴らしが良いですね」
「……だから?」
自分では無く、窓の外を眺めながら大して意味の無い事を口にしている兄弟に、セレナが段々苛ついてくると、エリオットが教会の門付近を指差しながら告げた。
「姉様、あれを見てください」
「あれって……、え? 近衛騎士が、どうしてあんなに大勢居るの?」
「非番の近衛騎士が、制服を着て王都内を散策中で、偶々顔見知りと出くわして立ち話をしてるんだと。……アホらしい」
「兄様、気持ちは分かりますが、殿下達の前ではもう少し取り繕ってください」
「そうは言うがな」
そのやり取りを耳にした途端、セレナとフィーネの顔から血の気が引いた。
「殿下達って……」
「あなた達、まさか王族の方が、ここにいらしているのではないわよね!?」
「……『王族の方』じゃなくて、正確には『王族の方々』だ」
「もっと正確に言うと、リオネス殿下とユリウス殿下が、側近の方々を同伴して来訪されています」
殺伐とした空気を醸し出しつつラーディスが述べると、エリオットが無表情で遠い目をしながら補足説明する。それを聞き終えるなり、フィーネは意識を手放した。
「そんな……」
「きゃあぁぁぁっ! お義母様、大丈夫ですか!?」
ふらりと後方に倒れた彼女を見て、セレナは悲鳴を上げたが、ラーディスが素早く母親を受け止めて抱え上げた。
「落ち着け、セレナ。衝撃のあまり、気を失っただけだ。エリオット、誰か教会の人間を捕まえて、横にして休ませる部屋を確保してくれ。あと、手の空いている使用人もいたら、声をかけてくれ」
「分かりました、すぐに!」
「セレナすまん、ここにいてくれ。後で、誰か様子を見にこさせるから」
「私は大丈夫だから、お義母様を休ませてあげて」
「分かった」
飛び出して行ったエリオットの後を追うように、ラーディスが母親を抱えたまま部屋を出て行き、セレナは控室に一人取り残された。
「それはそうよね。嫌な予感は、していたのよね…………。していたけど………………、ちょっとは、他人の迷惑を考えんか! あの、お気楽王子どもがぁぁぁぁ――――っ!!」
その時教会の一角で、これから結婚式が開催されようかという時間帯に相応しくない、花嫁の怒声が響き渡ったが、幸いな事にその声は、参列者が揃いつつあった聖堂内に届く事は無かった。
「失礼します」
「クライブ兄上! ご結婚、おめでとうございます!」
控え室のドアが控え目に叩かれたと思ったら、いきなり弟二人が現れたのを見て、花婿の衣装に着替えを済ませていたクレアは本気で面食らった。
「リオネス? それにユリウスまで、どうしてここに?」
「わざわざ兄上を祝福する為に来訪したわけでは無く、私はこれまで不当な扱いを受けていたラーディスの働きに個人的に報いる為、エリオットは新しくできた友人との友誼を深める為、レンフィス伯爵家の慶事に参加させて貰う事になりました」
「はぁ?」
「ちゃんとラーディス殿と、エリオットの許可は貰いましたから大丈夫です!」
「待ちなさい、ユリウス。一体どういう事です? 詳しく説明しなさい」
そこで白々しくリオネスが主張し、ユリウスが笑顔で補足説明した内容を聞き終えたクレアは、額を押さえながら呻いた。
「詭弁にも程があります……。イザーク、パトリック、ラルフ、コニー。こんな無茶ぶりを、どうして止めないんですか? 王太子の側近たる、あなた達の役目でしょう?」
最近まで自らの側近を務めていた者達をクレアは軽く睨んだが、リオネスの背後に控えている彼らは、薄く笑いながら平然と言い返した。
「そう言われましても……。この式には、私達も出席したかったもので」
「確かに王太子位はリオネス殿下に移りましたし、仕える相手も変わりましたが、それとこれとは違うでしょう」
「私達とあなたとの間には親しい友人関係など、全く築けなかったと言うことですか?」
「本当に残念でなりませんね。これまでの私達の時間は、何だったのでしょう……」
揃いも揃って恨みがましく言われたクレアは、彼らを追い出す事も説得する事も完全に諦めた。
「……取り敢えず参加者は、これ以上は増えませんね?」
「それは大丈夫でしょう」
「それでは全員、新郎側の席に座ってください。新婦側の席に座ったら、余計に騒ぎが大きくなるのが確実ですから」
「分かりました。改めて兄上、ご結婚おめでとうございます」
「おめでとうございます」
姿勢と顔付きを改めて祝いの言葉を述べた弟達に、クレアは溜め息を吐きながら礼を述べた。
「ありがとう。それでは、聖堂内に行っていてくれるかな? この事をラーディスから説明を受けて、セレナが動揺している筈だし、式が始まる前に謝っておくから」
「はい。義姉上によろしくお伝えください」
「失礼します」
そしてリオネス達がおとなしく引き下がってから、クレアは再度溜め息を吐き、部屋を出て歩き出す。
(全く、リオネス達には困ったものだわ。ああいう屁理屈を平気で持ち出すタイプでは無かったのに、誰かに入れ知恵でもされたのかしら?)
クレアは弟達の無茶ぶりに頭痛を覚えながら、新婦の控え室まで進んだ。
(伯爵家主催の結婚式に、呼んでもいない王子が二人も押しかけるなんて、前代未聞よね。この結婚式の事が、後で絶対噂になりそうだし……。セレナが動揺して、怒っている姿が目に浮かぶわ……)
しかしうんざりした顔になったのも束の間、クレアは素早く気持ちを切り替える。
「取り敢えず、ここは笑って誤魔化すしか無いわね」
小声でそんな独り言を呟いたクレアはノックをしてから、“クライブ”としての笑顔を振りまきつつ、部屋の中に入って行った。
0
お気に入りに追加
245
あなたにおすすめの小説

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

立派な王太子妃~妃の幸せは誰が考えるのか~
矢野りと
恋愛
ある日王太子妃は夫である王太子の不貞の現場を目撃してしまう。愛している夫の裏切りに傷つきながらも、やり直したいと周りに助言を求めるが‥‥。
隠れて不貞を続ける夫を見続けていくうちに壊れていく妻。
周りが気づいた時は何もかも手遅れだった…。
※設定はゆるいです。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

【完結】元婚約者であって家族ではありません。もう赤の他人なんですよ?
つくも茄子
ファンタジー
私、ヘスティア・スタンリー公爵令嬢は今日長年の婚約者であったヴィラン・ヤルコポル伯爵子息と婚約解消をいたしました。理由?相手の不貞行為です。婿入りの分際で愛人を連れ込もうとしたのですから当然です。幼馴染で家族同然だった相手に裏切られてショックだというのに相手は斜め上の思考回路。は!?自分が次期公爵?何の冗談です?家から出て行かない?ここは私の家です!貴男はもう赤の他人なんです!
文句があるなら法廷で決着をつけようではありませんか!
結果は当然、公爵家の圧勝。ヤルコポル伯爵家は御家断絶で一家離散。主犯のヴィランは怪しい研究施設でモルモットとしいて短い生涯を終える……はずでした。なのに何故か薬の副作用で強靭化してしまった。化け物のような『力』を手にしたヴィランは王都を襲い私達一家もそのまま儚く……にはならなかった。
目を覚ましたら幼い自分の姿が……。
何故か十二歳に巻き戻っていたのです。
最悪な未来を回避するためにヴィランとの婚約解消を!と拳を握りしめるものの婚約は継続。仕方なくヴィランの再教育を伯爵家に依頼する事に。
そこから新たな事実が出てくるのですが……本当に婚約は解消できるのでしょうか?
他サイトにも公開中。

【完結】徒花の王妃
つくも茄子
ファンタジー
その日、王妃は王都を去った。
何故か勝手についてきた宰相と共に。今は亡き、王国の最後の王女。そして今また滅びゆく国の最後の王妃となった彼女の胸の内は誰にも分からない。亡命した先で名前と身分を変えたテレジア王女。テレサとなった彼女を知る数少ない宰相。国のために生きた王妃の物語が今始まる。
「婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?」の王妃の物語。単体で読めます。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろうにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる