103 / 108
後日談ーもう一度あの時をー 双子の義弟27
しおりを挟む
*
「……んっ……、あっ、だ、だめだ……っ」
両手首を纏めて縛る布は、木製のベッドヘッドの飾り枠にくくりつけられていた。重厚な木彫りで、ちょっとやそっとでは壊れそうにない代物だが、郁が敏感に反応するたびに布が擦れてギッと音をたてる。
「なんで? 好きでしょ? ここ舐められるの。何度出してもいいから」
両手を捕らえられた郁は足を閉じようともがくが、室見に体重をかけてのしかかられてままならない。室見の眼前に、黒いレース下着の穴のあいた箇所から完全に勃ちあがったぺニスを剥き出しでさらけ出す形になり、郁は羞恥のあまり目を閉じた。しかし、目を閉じたことで感覚は鋭敏になり、急所を執拗に舐め啜る室見の舌の感触がより繊細に感じとれた。滑る舌先に竿の裏筋を何度も舐めあげられた後に、鈴口からゆっくりと湿った咥内に迎え入れられる。くるくると陰茎のまわりに舌を這わせながら、じゅっと吸われて、郁は大腿を痙攣させて射精を堪えた。
「んーっ、はっ、一花、だ、だめ……っ離してくれ……っ、はずして……っ恥ずかしい……」
「イッていいのに」
室見は愛しそうに郁の陰茎にキスをしながら微笑む。その艶かしい表情に反応して、鈴口からはまた透明な液が滲みだして乾く間がない。まだ触れてもいない後ろも、すでにしっとりと潤んでいた。
「俺がするから、外してくれ……」
郁は涙を浮かべて訴えるが、室見はゆるく首を左右に振った。
「それもすごくうれしいけど、郁が俺の愛撫でトロトロになっちゃうとこがみたいから」
ね、と室見は再び郁の陰茎を舌でねぶり始める。今度は薄いレースで覆われた陰嚢をやわやわと揉みながら、先端部を執拗に舌先で弄った。やがて指は後ろの孔の入口を、溢れる愛液を絡めてマッサージする。
「滴るほど濡れてる……下着も濡れちゃったね」
「ん、うぅ……」
愛液は既に臀部のレースにまで垂れて染みていた。黒いレースの下着の意図的に開けられた穴から、室見はゆっくりと指を挿し入れた。
「前より後ろのほうが好きだよね」
中指の第二関節まで中に入れると、腹側の少しだけ膨らんでいる箇所を小刻みに刺激する。一定のリズムで優しく撫で続けると、郁の膝がぶるっと震え口淫を続ける室見の身体を強く挟んだ。自由にならない腕を引いて隠そうとする郁の表情は羞恥と快感がない交ぜになっていた。
「ん、ん……っ、一花っ……恥ずかしい……から……っ」
ぶるぶると腰を震わせ、爪先をきゅっと閉じて射精感を堪えている郁の恥態に、室見は興奮を隠しきれずに小さく唸る。
「大丈夫……すごくかわいい」
ため息混じりにそう呟き指を引き抜くと、室見は誘い込むように揺れる郁の腰をおさえつけて、硬く張りつめている自身のペニスをそこにあてがった。
「焦らしてごめんね。挿れるよ」
「あ……っ」
にゅる、とようやく先端が入った瞬間に、一気に血が増えたかのように郁の心臓がドクリと跳ねた。
ほぼ同時に同じ感覚を受けた室見も息を飲む。
「郁……もしかして」
「……はあ……、は……っ、……なんで……まだ、前のヒートから……二週間しか……」
ぶるっと全身を震わせた郁から、番である室見にだけ感知できる甘い香りが漂いだす。
こんなタイミングで、と郁が焦った顔で室見を見上げた。
「普段と環境が変わって、負担をかけちゃったかな……」
室見は吸い寄せられるように郁の首筋に顔を寄せて、濃い香りをすん、と吸った。そして黒いレースの首輪ごと、そこを甘噛みする。
「あ……っ、ああ……っ!」
たったそれだけの刺激で、急激に高められていく身体を持て余した郁は射精して息を激しく乱していた。
抑制剤を飲んでいない郁は、ヒートになると興奮状態が全く抑えられなくなる。今まで達するのを必死に堪えていた身体は、一瞬で強烈な肉欲に支配された。郁はぼうっと薄く開いた瞳を潤ませて、疼く身体を震わせる。
「……んっ……、あっ、だ、だめだ……っ」
両手首を纏めて縛る布は、木製のベッドヘッドの飾り枠にくくりつけられていた。重厚な木彫りで、ちょっとやそっとでは壊れそうにない代物だが、郁が敏感に反応するたびに布が擦れてギッと音をたてる。
「なんで? 好きでしょ? ここ舐められるの。何度出してもいいから」
両手を捕らえられた郁は足を閉じようともがくが、室見に体重をかけてのしかかられてままならない。室見の眼前に、黒いレース下着の穴のあいた箇所から完全に勃ちあがったぺニスを剥き出しでさらけ出す形になり、郁は羞恥のあまり目を閉じた。しかし、目を閉じたことで感覚は鋭敏になり、急所を執拗に舐め啜る室見の舌の感触がより繊細に感じとれた。滑る舌先に竿の裏筋を何度も舐めあげられた後に、鈴口からゆっくりと湿った咥内に迎え入れられる。くるくると陰茎のまわりに舌を這わせながら、じゅっと吸われて、郁は大腿を痙攣させて射精を堪えた。
「んーっ、はっ、一花、だ、だめ……っ離してくれ……っ、はずして……っ恥ずかしい……」
「イッていいのに」
室見は愛しそうに郁の陰茎にキスをしながら微笑む。その艶かしい表情に反応して、鈴口からはまた透明な液が滲みだして乾く間がない。まだ触れてもいない後ろも、すでにしっとりと潤んでいた。
「俺がするから、外してくれ……」
郁は涙を浮かべて訴えるが、室見はゆるく首を左右に振った。
「それもすごくうれしいけど、郁が俺の愛撫でトロトロになっちゃうとこがみたいから」
ね、と室見は再び郁の陰茎を舌でねぶり始める。今度は薄いレースで覆われた陰嚢をやわやわと揉みながら、先端部を執拗に舌先で弄った。やがて指は後ろの孔の入口を、溢れる愛液を絡めてマッサージする。
「滴るほど濡れてる……下着も濡れちゃったね」
「ん、うぅ……」
愛液は既に臀部のレースにまで垂れて染みていた。黒いレースの下着の意図的に開けられた穴から、室見はゆっくりと指を挿し入れた。
「前より後ろのほうが好きだよね」
中指の第二関節まで中に入れると、腹側の少しだけ膨らんでいる箇所を小刻みに刺激する。一定のリズムで優しく撫で続けると、郁の膝がぶるっと震え口淫を続ける室見の身体を強く挟んだ。自由にならない腕を引いて隠そうとする郁の表情は羞恥と快感がない交ぜになっていた。
「ん、ん……っ、一花っ……恥ずかしい……から……っ」
ぶるぶると腰を震わせ、爪先をきゅっと閉じて射精感を堪えている郁の恥態に、室見は興奮を隠しきれずに小さく唸る。
「大丈夫……すごくかわいい」
ため息混じりにそう呟き指を引き抜くと、室見は誘い込むように揺れる郁の腰をおさえつけて、硬く張りつめている自身のペニスをそこにあてがった。
「焦らしてごめんね。挿れるよ」
「あ……っ」
にゅる、とようやく先端が入った瞬間に、一気に血が増えたかのように郁の心臓がドクリと跳ねた。
ほぼ同時に同じ感覚を受けた室見も息を飲む。
「郁……もしかして」
「……はあ……、は……っ、……なんで……まだ、前のヒートから……二週間しか……」
ぶるっと全身を震わせた郁から、番である室見にだけ感知できる甘い香りが漂いだす。
こんなタイミングで、と郁が焦った顔で室見を見上げた。
「普段と環境が変わって、負担をかけちゃったかな……」
室見は吸い寄せられるように郁の首筋に顔を寄せて、濃い香りをすん、と吸った。そして黒いレースの首輪ごと、そこを甘噛みする。
「あ……っ、ああ……っ!」
たったそれだけの刺激で、急激に高められていく身体を持て余した郁は射精して息を激しく乱していた。
抑制剤を飲んでいない郁は、ヒートになると興奮状態が全く抑えられなくなる。今まで達するのを必死に堪えていた身体は、一瞬で強烈な肉欲に支配された。郁はぼうっと薄く開いた瞳を潤ませて、疼く身体を震わせる。
0
お気に入りに追加
175
あなたにおすすめの小説
僕のために、忘れていて
ことわ子
BL
男子高校生のリュージは事故に遭い、最近の記憶を無くしてしまった。しかし、無くしたのは最近の記憶で家族や友人のことは覚えており、別段困ることは無いと思っていた。ある一点、全く記憶にない人物、黒咲アキが自分の恋人だと訪ねてくるまでは────
この恋は運命
大波小波
BL
飛鳥 響也(あすか きょうや)は、大富豪の御曹司だ。
申し分のない家柄と財力に加え、頭脳明晰、華やかなルックスと、非の打ち所がない。
第二性はアルファということも手伝って、彼は30歳になるまで恋人に不自由したことがなかった。
しかし、あまたの令嬢と関係を持っても、世継ぎには恵まれない。
合理的な響也は、一年たっても相手が懐妊しなければ、婚約は破棄するのだ。
そんな非情な彼は、社交界で『青髭公』とささやかれていた。
海外の昔話にある、娶る妻を次々に殺害する『青髭公』になぞらえているのだ。
ある日、新しいパートナーを探そうと、響也はマッチング・パーティーを開く。
そこへ天使が舞い降りるように現れたのは、早乙女 麻衣(さおとめ まい)と名乗る18歳の少年だ。
麻衣は父に連れられて、経営難の早乙女家を救うべく、資産家とお近づきになろうとパーティーに参加していた。
響也は麻衣に、一目で惹かれてしまう。
明るく素直な性格も気に入り、プライベートルームに彼を誘ってみた。
第二性がオメガならば、男性でも出産が可能だ。
しかし麻衣は、恋愛経験のないウブな少年だった。
そして、その初めてを捧げる代わりに、響也と正式に婚約したいと望む。
彼は、早乙女家のもとで働く人々を救いたい一心なのだ。
そんな麻衣の熱意に打たれ、響也は自分の屋敷へ彼を婚約者として迎えることに決めた。
喜び勇んで響也の屋敷へと入った麻衣だったが、厳しい現実が待っていた。
一つ屋根の下に住んでいながら、響也に会うことすらままならないのだ。
ワーカホリックの響也は、これまで婚約した令嬢たちとは、妊娠しやすいタイミングでしか会わないような男だった。
子どもを授からなかったら、別れる運命にある響也と麻衣に、波乱万丈な一年間の幕が上がる。
二人の間に果たして、赤ちゃんはやって来るのか……。
九年セフレ
三雲久遠
BL
在宅でウェブデザインの仕事をしているゲイの緒方は、大学のサークル仲間だった新堂と、もう九年セフレの関係を続けていた。
元々ノンケの新堂。男同士で、いつかは必ず終わりがくる。
分かっているから、別れの言葉は言わないでほしい。
また来ると、その一言を最後にしてくれたらいい。
そしてついに、新堂が結婚すると言い出す。
(ムーンライトノベルズにて完結済み。
こちらで再掲載に当たり改稿しております。
13話から途中の展開を変えています。)
消えない思い
樹木緑
BL
オメガバース:僕には忘れられない夏がある。彼が好きだった。ただ、ただ、彼が好きだった。
高校3年生 矢野浩二 α
高校3年生 佐々木裕也 α
高校1年生 赤城要 Ω
赤城要は運命の番である両親に憧れ、両親が出会った高校に入学します。
自分も両親の様に運命の番が欲しいと思っています。
そして高校の入学式で出会った矢野浩二に、淡い感情を抱き始めるようになります。
でもあるきっかけを基に、佐々木裕也と出会います。
彼こそが要の探し続けた運命の番だったのです。
そして3人の運命が絡み合って、それぞれが、それぞれの選択をしていくと言うお話です。
【完結】運命の相手は報われない恋に恋してる
grotta
BL
オメガの僕には交際中の「運命の番」がいる。僕は彼に夢中だけど、彼は運命に逆らうようにいつも新しい恋を探している。
◆
アルファの俺には愛してやまない「運命の番」がいる。ただ愛するだけでは不安で、彼の気持ちを確かめたくて、他の誰かに気があるふりをするのをやめられない。
【溺愛拗らせ攻め×自信がない平凡受け】
未熟で多感な時期に運命の番に出会ってしまった二人の歪んだ相思相愛の話。
久藤冬樹(21歳)…平凡なオメガ
神林豪(21歳)…絵に描いたようなアルファ(中身はメンヘラ)
※番外編も完結しました。ゼミの後輩が頑張るおまけのifルートとなります
初夜の翌朝失踪する受けの話
春野ひより
BL
家の事情で8歳年上の男と結婚することになった直巳。婚約者の恵はカッコいいうえに優しくて直巳は彼に恋をしている。けれど彼には別に好きな人がいて…?
タイトル通り初夜の翌朝攻めの前から姿を消して、案の定攻めに連れ戻される話。
歳上穏やか執着攻め×頑固な健気受け
初恋はおしまい
佐治尚実
BL
高校生の朝好にとって卒業までの二年間は奇跡に満ちていた。クラスで目立たず、一人の時間を大事にする日々。そんな朝好に、クラスの頂点に君臨する修司の視線が絡んでくるのが不思議でならなかった。人気者の彼の一方的で執拗な気配に朝好の気持ちは高ぶり、ついには卒業式の日に修司を呼び止める所までいく。それも修司に無神経な言葉をぶつけられてショックを受ける。彼への思いを知った朝好は成人式で修司との再会を望んだ。
高校時代の初恋をこじらせた二人が、成人式で再会する話です。珍しく攻めがツンツンしています。
※以前投稿した『初恋はおしまい』を大幅に加筆修正して再投稿しました。現在非公開の『初恋はおしまい』にお気に入りや♡をくださりありがとうございました!こちらを読んでいただけると幸いです。
今作は個人サイト、各投稿サイトにて掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる