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焼きギョウザ
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「ああ、それあたしも行くぜ」
いよいよオレの分のギョウザが残らないんじゃないかと心配し始めた頃、少し食べる手を緩めたハンガクがそう言った。
流石に千個を超えるギョウザ全てを焼くことはしなかった。少し味が落ちはするがギョウザは冷凍保存することができるのだ。
六割方のギョウザは氷魔法を使えるツルが冷凍し、氷魔法を使った店の保冷庫にて保管してもらった。
残りの四割でも大量だ。かなり余裕を見て余らせるつもりで焼いたのだが、それでも判断を誤っただろうかとオレは思い始めていた。
「ん、何が?」
ギョウザを焼き終わったオレは、ようやく食べられると一つ摘みあげたところだった。
オレはもうクタクタで空腹だった。今何を言われてもまともに反応できない。
ギョウザを美味しく焼くにはけっこう手間と時間がかかるのだ。
よく熱したフライパンに油を敷き、ギョウザを並べる。水を回しかけ(本当は湯のほうが良いが、フライパンがしっかり温まっていたら水でもそれほど問題はない)、フタをする。
中弱火でじっくり火を通したらフタを取り、焦げ目をつけていく。
ガスコンロなんてない世界なので火加減が難しいが、炭火も慣れてくればなかなか有用だ。基本的にはカマドの中で焼けた炭の上にフライパンを直置きにするのだが、鉄の輪に足が付いた五徳のような台の上にフライパンを置いて炭を並べる位置を調整すれば、一定の火加減をキープすることは難しくない。
焦げ目を付ける時には少し追い油をするのがパリッとさせるコツだ。揚げ焼き気味にするのだ。
そしてここからがオレのオリジナルだ。
ギョウザをひっくり返すのだ。
中華料理屋のギョウザは底面しか焼かれていない。
それを上に向けて並べるとすごく美味そうに見える。
だけどここは見栄えを捨てて、より上の美味さを選ぶ。
一般的に焼かれる面を底とすれば、ギョウザは三角形をしている。つまり残り二面あるのだ。その残りの一面、あるいは二面もパリッと焼き上げる。底面だけを焼き上げるのと合わせれば、三種類の焼き方ができることになる。この三種のギョウザは食感がかなり変わってくるのだ。
好みに合わせた焼き方のものを提供すれば良いのだが、そして一般的には多分おそらくきっと二面焼きが一番美味いと思われるのだが、今回オレはバリエーションとして三種類の焼き方全てを出した。
ギョウザだけをひたすら食べるのだからせめて食感で変化を出して飽きずに食べて貰おうという心遣いだ。
トヨケたちの食べっぷりを見る限り、そんな心遣いはなくてもぺろっと完食しそうではあったが。
だけどオレがまだ食べてないのに、完食されてはたまらない。
オレは摘んだギョウザを小皿に入れた酢に付けて口に放り込んだ。三面焼きのギョウザだ。
まだ温かい。そして美味い。
揚げギョウザに近いがそれに比べるとだいぶアッサリしていて、蒸し焼きのようなジューシーさもある。
コカトリス肉はやはり豚肉とは違うものの、鶏肉とは比べものにならないぐらい肉の味が濃い。皮を噛み破った途端に濃い肉味の肉汁が滲み出してくる。たくさんおろして入れたニンニクとショウガの風味と混ざり合い臭み0旨味100だ。塩コショウもしっかりと効いていて、キャベツの甘みも加わってもはや麻薬的な美味さである。
そして酢だ。ちょんと、ではなくしっかり付けて食べる酢のおかげで、これだけしっかりした味のギョウザなのに、咀嚼し飲み込んだ後にはまるで、まだ何も食べていないかのように口の中がさっぱりしている。
酢醤油でないのは、こちらの世界に醤油がないせいもあるが、元々オレがギョウザには酢醤油ではなく酢を付けて食べる派だからだ。
味の濃いギョウザにそれ以上の塩分はいらないというのがオレの持論だ。
ラー油はあってもいいが、酢とラー油だけだと酢が負けてしまうので、ここは一味唐辛子をかけて食べたい。
なので今も味変として乾燥させたトウガラシ(トヨケの店に置いてあった)を細かくすり潰したものを用意してある。
「モリが行く隊商の護衛の仕事、あたしも受けてるんだよ」
オレがギョウザを五つ食べるぐらいまで待ってから、ハンガクがもう一度口を開いた。
それでも一瞬理解が追い付かずオレは適当な返事をした。
「ああ、そうなんだな」
そもそもオレが言いたかったのはモリがシージニアまで出掛けるという話じゃなく、モリがオレに疾風の剣に入ることを勧めてきたことなのだ。
「だからあたしもしばらくお前を守ってやれないんだ。ごめんな」
「いつオレが守ってもらったんだ?」
ここにいる四人にもリッチの件の顛末は話してあった。
さぞかし心配してくれるだろうと期待していたのだが、そんなことは全くなかった。
逆にオレがリッチを倒せるほどの実力者だという誤った認識を与えてしまった気がする。
もちろんリッチにダメージを負わせられたのはシルバーの剣の力だという説明もしたのだが、そもそも一般的な冒険者にとってリッチは脅威すぎる脅威、完全な畏怖の対象であるので、それに勝ったという話のインパクトが強すぎたのだろう。
だからハンガクのこんな軽口も出てくるのだ。
「カズさんにはそのお仕事の話はこなかったの?」
トヨケが相変わらないペースでギョウザを摘みながら言う。その見た目に反してとてもよく食べるのは個人的にはとても好感度が高いというか魅力的というか可愛らしいというか愛おしいというか、まあ好きだ。
「うん、きてないな。そもそもランクが足りないんだと思うぞ」
どのみちそんな依頼がきたとしても断るだろうが、ギルド受付のタマガキとも何度か顔を会わせていたが隊商に関しての話は出なかった。
印象と伝聞だけで評価するまわりの人間と違って、ギルドはきちんとオレの強さというか弱さを把握しているのだろう。
そこにハンガクがギョウザでもぐもぐさせたままの口を挟む。お行儀悪いな。
「ルシッドたちが今は依頼を受けないと公言してるだろ? たぶんギルドはカズはルシッドの一味と思ってるんだよ」
「マジか。オレ倉庫整理とかの依頼受けてるのに」
「あれは指名じゃなくて壁のをやってるんじゃないか」
冒険者ギルドの依頼には指名依頼(通称:指名)と掲示板依頼(通称:壁)がある。
指名依頼は依頼内容や難易度に合わせてギルドから冒険者に声をかける。
例えば罠の多いダンジョンに入る依頼なら優秀なレンジャーのいるパーティ、魔法の効かない敵を討伐する依頼ならば、戦士を中心に戦術を組み立てるパーティに、などというように依頼を振るのだ。
対して、掲示板に貼られている依頼を受付に持って行く「壁」は、依頼の求めるランクさえ満たしていればギルド側から注文が付くことはほとんどない。
依頼の内容も込み入ったものは少なく、どちらかというと短期間、短時間で終わるものが多い。必然的に初心者やこの街に来て日の浅い者が担当することになり、オレはこちらを好んでいた。
「それでカズさんは疾風の剣に入られるんですか?」
おっとりとした口調でツルが訊く。
ただしおっとりとしているのは口調だけで、食べっぷりが全くおっとりとしていないことは今まさに目の前にしているところだ。
「だから入らないって。ルシッドもオレを入れようとは思わないだろうし」
またモリの時と同じ話の繰り返しだ。
「でもカズさんが入りたくないのと、ルシッドさんが入れてくれないのではだいぶ違うと思うんです。どっちなんですか?」
ツルが重ねて訊く。あまり世俗のことには興味がなさそうなタイプに見えていたので、食い下がるような質問をされたことが意外だった。
いよいよオレの分のギョウザが残らないんじゃないかと心配し始めた頃、少し食べる手を緩めたハンガクがそう言った。
流石に千個を超えるギョウザ全てを焼くことはしなかった。少し味が落ちはするがギョウザは冷凍保存することができるのだ。
六割方のギョウザは氷魔法を使えるツルが冷凍し、氷魔法を使った店の保冷庫にて保管してもらった。
残りの四割でも大量だ。かなり余裕を見て余らせるつもりで焼いたのだが、それでも判断を誤っただろうかとオレは思い始めていた。
「ん、何が?」
ギョウザを焼き終わったオレは、ようやく食べられると一つ摘みあげたところだった。
オレはもうクタクタで空腹だった。今何を言われてもまともに反応できない。
ギョウザを美味しく焼くにはけっこう手間と時間がかかるのだ。
よく熱したフライパンに油を敷き、ギョウザを並べる。水を回しかけ(本当は湯のほうが良いが、フライパンがしっかり温まっていたら水でもそれほど問題はない)、フタをする。
中弱火でじっくり火を通したらフタを取り、焦げ目をつけていく。
ガスコンロなんてない世界なので火加減が難しいが、炭火も慣れてくればなかなか有用だ。基本的にはカマドの中で焼けた炭の上にフライパンを直置きにするのだが、鉄の輪に足が付いた五徳のような台の上にフライパンを置いて炭を並べる位置を調整すれば、一定の火加減をキープすることは難しくない。
焦げ目を付ける時には少し追い油をするのがパリッとさせるコツだ。揚げ焼き気味にするのだ。
そしてここからがオレのオリジナルだ。
ギョウザをひっくり返すのだ。
中華料理屋のギョウザは底面しか焼かれていない。
それを上に向けて並べるとすごく美味そうに見える。
だけどここは見栄えを捨てて、より上の美味さを選ぶ。
一般的に焼かれる面を底とすれば、ギョウザは三角形をしている。つまり残り二面あるのだ。その残りの一面、あるいは二面もパリッと焼き上げる。底面だけを焼き上げるのと合わせれば、三種類の焼き方ができることになる。この三種のギョウザは食感がかなり変わってくるのだ。
好みに合わせた焼き方のものを提供すれば良いのだが、そして一般的には多分おそらくきっと二面焼きが一番美味いと思われるのだが、今回オレはバリエーションとして三種類の焼き方全てを出した。
ギョウザだけをひたすら食べるのだからせめて食感で変化を出して飽きずに食べて貰おうという心遣いだ。
トヨケたちの食べっぷりを見る限り、そんな心遣いはなくてもぺろっと完食しそうではあったが。
だけどオレがまだ食べてないのに、完食されてはたまらない。
オレは摘んだギョウザを小皿に入れた酢に付けて口に放り込んだ。三面焼きのギョウザだ。
まだ温かい。そして美味い。
揚げギョウザに近いがそれに比べるとだいぶアッサリしていて、蒸し焼きのようなジューシーさもある。
コカトリス肉はやはり豚肉とは違うものの、鶏肉とは比べものにならないぐらい肉の味が濃い。皮を噛み破った途端に濃い肉味の肉汁が滲み出してくる。たくさんおろして入れたニンニクとショウガの風味と混ざり合い臭み0旨味100だ。塩コショウもしっかりと効いていて、キャベツの甘みも加わってもはや麻薬的な美味さである。
そして酢だ。ちょんと、ではなくしっかり付けて食べる酢のおかげで、これだけしっかりした味のギョウザなのに、咀嚼し飲み込んだ後にはまるで、まだ何も食べていないかのように口の中がさっぱりしている。
酢醤油でないのは、こちらの世界に醤油がないせいもあるが、元々オレがギョウザには酢醤油ではなく酢を付けて食べる派だからだ。
味の濃いギョウザにそれ以上の塩分はいらないというのがオレの持論だ。
ラー油はあってもいいが、酢とラー油だけだと酢が負けてしまうので、ここは一味唐辛子をかけて食べたい。
なので今も味変として乾燥させたトウガラシ(トヨケの店に置いてあった)を細かくすり潰したものを用意してある。
「モリが行く隊商の護衛の仕事、あたしも受けてるんだよ」
オレがギョウザを五つ食べるぐらいまで待ってから、ハンガクがもう一度口を開いた。
それでも一瞬理解が追い付かずオレは適当な返事をした。
「ああ、そうなんだな」
そもそもオレが言いたかったのはモリがシージニアまで出掛けるという話じゃなく、モリがオレに疾風の剣に入ることを勧めてきたことなのだ。
「だからあたしもしばらくお前を守ってやれないんだ。ごめんな」
「いつオレが守ってもらったんだ?」
ここにいる四人にもリッチの件の顛末は話してあった。
さぞかし心配してくれるだろうと期待していたのだが、そんなことは全くなかった。
逆にオレがリッチを倒せるほどの実力者だという誤った認識を与えてしまった気がする。
もちろんリッチにダメージを負わせられたのはシルバーの剣の力だという説明もしたのだが、そもそも一般的な冒険者にとってリッチは脅威すぎる脅威、完全な畏怖の対象であるので、それに勝ったという話のインパクトが強すぎたのだろう。
だからハンガクのこんな軽口も出てくるのだ。
「カズさんにはそのお仕事の話はこなかったの?」
トヨケが相変わらないペースでギョウザを摘みながら言う。その見た目に反してとてもよく食べるのは個人的にはとても好感度が高いというか魅力的というか可愛らしいというか愛おしいというか、まあ好きだ。
「うん、きてないな。そもそもランクが足りないんだと思うぞ」
どのみちそんな依頼がきたとしても断るだろうが、ギルド受付のタマガキとも何度か顔を会わせていたが隊商に関しての話は出なかった。
印象と伝聞だけで評価するまわりの人間と違って、ギルドはきちんとオレの強さというか弱さを把握しているのだろう。
そこにハンガクがギョウザでもぐもぐさせたままの口を挟む。お行儀悪いな。
「ルシッドたちが今は依頼を受けないと公言してるだろ? たぶんギルドはカズはルシッドの一味と思ってるんだよ」
「マジか。オレ倉庫整理とかの依頼受けてるのに」
「あれは指名じゃなくて壁のをやってるんじゃないか」
冒険者ギルドの依頼には指名依頼(通称:指名)と掲示板依頼(通称:壁)がある。
指名依頼は依頼内容や難易度に合わせてギルドから冒険者に声をかける。
例えば罠の多いダンジョンに入る依頼なら優秀なレンジャーのいるパーティ、魔法の効かない敵を討伐する依頼ならば、戦士を中心に戦術を組み立てるパーティに、などというように依頼を振るのだ。
対して、掲示板に貼られている依頼を受付に持って行く「壁」は、依頼の求めるランクさえ満たしていればギルド側から注文が付くことはほとんどない。
依頼の内容も込み入ったものは少なく、どちらかというと短期間、短時間で終わるものが多い。必然的に初心者やこの街に来て日の浅い者が担当することになり、オレはこちらを好んでいた。
「それでカズさんは疾風の剣に入られるんですか?」
おっとりとした口調でツルが訊く。
ただしおっとりとしているのは口調だけで、食べっぷりが全くおっとりとしていないことは今まさに目の前にしているところだ。
「だから入らないって。ルシッドもオレを入れようとは思わないだろうし」
またモリの時と同じ話の繰り返しだ。
「でもカズさんが入りたくないのと、ルシッドさんが入れてくれないのではだいぶ違うと思うんです。どっちなんですか?」
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