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死せる者達の戦場
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後方に控えていた魔王軍のうちゴブリンとコボルトの部隊の半数程度が数体の大型の魔物を先頭にして前進を開始した。
先頭を進むサイクロプスの肩の上に立っているのはプリシラだ。
「ゼロ、左翼は妾に任せて一気に攻め立てろ!敵に時間を与えるな」
自ら前線に立つプリシラだが、ゼロ同様に戦力に余力を残している。
ノー・ライフ・キングの動きが読めない上に未だにドラゴン・ゾンビの所在が分からないのだ。
しかも、サイノス顕現化の可能性もある。
時間を掛けるわけにはいかないが、最悪に備える必要もあるのだ。
それでも、突進する魔物達の勢いには目を見張るものがあり、瞬く間に敵の左翼を食い破り、陣形を突き崩した。
魔王軍の猛攻に反応した敵は陣形をシフトして左翼に戦力が集まり始める。
一方で建物が建ち並び、路地が入り組んでいて大軍が運用できない右翼にも変化が生じていた。
右翼側のアンデッドが次々に路地に向かって移動を始めたのだ。
「少数の部隊で挑発行動をしていますね。・・・彼も面倒事ばかり押し付けられて大変だ」
肩を竦めながらゼロは正面部隊を見据えた。
右翼と左翼が遊撃隊や魔王軍に対応するためにゼロのアンデッドと戦う中央部隊とのズレが生じている。
「セイラさん!敵陣に向けて浄化の祈りをっ!私のアンデッドは気にしなくて大丈夫です」
「はいっ!」
ゼロの指示にセイラは即座に反応した。
杖を正面に構えて瞳を閉じる。
「シーグルの女神様、浄化の波で迷える者達を導きたまえ」
祈りを捧げるセイラの足下が光り輝いた直後、セイラを中心にしてその光が波紋のように一気に広がった。
「流石は聖女の祈り。凄い威力ですね」
ゼロが賞賛するが、その波紋はゼロのアンデッドに触れても何の影響もなく通過する。
しかし、ゼロのアンデッドを抜けた浄化の波が敵アンデッドに触れると、その効果は劇的だった。
波に触れた途端に多くのアンデッドが次々と灰のように崩れ落ちたのである。
その数は百体規模。
その波紋を次々と送り出すセイラ。
敵の中央部隊が完全に崩壊した。
「すげえな・・・」
セイラの傍らで守りについていたリックスが呆気に取られている。
「でも、この祈りはセイラの消耗も激しいんです。多分、直ぐに力を使い切ってしまいます」
アイリアが言ったとおり、5回目の波を送り出したところでセイラが膝をついた。
「ッハァ!・・ハ・ァ・・ハァ・・ッ・す・すみません、限界で・・ハァ・・」
呼吸も儘ならぬ程に消耗したセイラをアイリアが支える。
暫くは動けなさそうだ。
「コルツッ!神官の嬢ちゃんは限界だ!暫くは動けねえぞ」
「了解しました!聖女殿が回復するまで敵は1体たりとも近づけません!」
リックスとコルツはセイラとアイリアを挟むようにしてそれぞれの武器を構えた。
セイラの浄化が途切れた瞬間を見逃さず、ゼロは一気に攻勢を強めた。
浄化を免れたアンデッドと新たに召喚されたり、後方に控えていた敵が前に出る暇を与えない。
ジャック・オー・ランタンとスピアを前線に投入した。
スピアに指揮された槍隊が突撃し、戦斧を持つスケルトン・ナイトが率いる部隊がジャック・オー・ランタンの援護を受けながら敵を蹴散らす。
ゼロの突撃に呼応して左翼の魔王軍も更に攻勢を強めた。
両部隊の猛攻が一時的に敵アンデッドの召喚速度を上回り制圧域を一気に押し広げることに成功し、戦況がゼロ達に一気に傾いた。
その猛攻の中でゼロはひたすらに死霊術の気の流れを追っていた。
ノー・ライフ・キングは絶対に都市中央の砦には居ない。
必ず前線近くに潜んでいる筈だ。
新たに召喚されるアンデッドの位置とそれらが行動を開始するタイミングのズレ、そして、アンデッドに指令が行き届く僅かな時間差と死霊術の気をたどり、指令を出すノー・ライフ・キングの位置を絞り込む。
「そこですね・・・」
ゼロは左翼側の奥に位置する倉庫と思われる建物に目星をつけた。
ゼロとプリシラが敵を突き崩したのを見ていたイザベラの本隊も準備万端、何時でも戦線に参加できる態勢を取っていた。
ゼロのアンデッドは朱に染まった赤備えで敵との区別は容易いし、プリシラの魔物達も統率が取れている。
本隊が参戦しても混乱は起きないだろう。
ならば、動くのは今ではないか。
そのように考えていたイザベラの下にゼロの伝令のアルファが現れた。
カーテシーで一礼するアルファ。
「主様からの伝言です。ノー・ライフ・キングは左翼奥の倉庫。後は聖騎士様のご判断で、とのことで御座います」
それを聞いたイザベラは決断し、騎乗してアイラス王国聖務院聖騎士団の旗槍をその手に掲げた。
「やはり、機は今!ですわね。騎兵各隊、前進を開始します!私達は右翼の隙間から回り込んでノー・ライフ・キングが潜む倉庫に向かいますの。聖騎士団を先頭に縦列陣で味方アンデッドの右側面を駆け抜けます。活路は狭い!味方アンデッドの戦闘の邪魔をしないようにしっかりと私について来なさい」
戦乙女さながらの凛々しさと雄々しさをもって旗槍をなびかせて先頭を駆け出すイザベラ。
「まったく、イザベラといい、ゼロ殿といい、プリシラ殿といい、自ら先頭に立たないと気が済まない。そっくりな3人だ・・・」
呆れ顔のヘルムントはブランドンにシンシアとその護衛部隊、そして、残された歩兵戦力の指揮を頼み、イバンス王国軍旗を持つ兵士を連れて自らも巨大なメイスを手にイザベラの後を追った。
聖騎士団の旗槍を持つイザベラを先頭に、イバンス王国軍旗を持つ騎兵とヘルムントが後に続く。
イザベラに指揮された騎馬隊は長い縦列陣を組み、ゼロの軍団が戦う戦場の右側面の狭い空間を騎馬突撃により目の前のアンデッド達を蹴散らし、踏み潰しながら突き進む。
「流石はイザベラさんです。いいタイミングと進軍経路です」
旗槍を手に先頭を駆けるイザベラを見たゼロは更に次の段階に移行した。
デュラハンの騎兵と戦車兵を召喚してスピア達が敵を突き崩したのとは別の場所に突入させて切り開き、そこにサーベル指揮下の剣士隊をねじ込んで新たな進撃路を確保した。
「私達も行きましょう」
デュラハンとサーベル達が開いた進路に向かってゼロが走り出す。
「おいっ、待て待て!俺が先に行く!」
「ゼロ、あまり前に出るな、俺達が護衛している意味が無くなっちまう」
ライズとチェスター、精霊騎士と魔法剣士であり、性格も似ている2人が慌ててゼロの前に出てサーベル達が討ち漏らしてゼロに向かうアンデッドを迎え撃つ。
オックスもゼロの襟首を掴んで諫めた。
「彼奴等のいうことも尤もだ。お前はアンデッドだけでなく俺達との連携も考えろ。前に出るなとは言わん!せめて足が短くて遅い俺の速度に合わせろ。そうすれば皆がもっと自由に動ける。それが出来ないなら俺とお前をロープで括りつけて好き勝手できんようにしてやるぞ!」
「すみません、アンデッド達の目線に立ってしまってついつい前に出たくなります」
「俺は死霊術のことは分からんがな、お前のそういうところは未熟だと思うぞ!お前は死霊術師であって死霊ではない。アンデッド達は倒されてもお前がいれば死ぬ?ことはないだろう。だが、お前が死ねばお前のアンデッド達もお終いだ。ある意味でお前のアンデッド達はお前が危険な場所に出るのを望んではいないのではないか?」
オックスに諫められて振り向けば背後にいるオメガは視線を逸らし、シールドは大盾の陰に隠れ、シャドウとミラージュはローブで顔を隠している。
唯一アルファだけがゼロを見据えている。
「私達は主様の忠実な下僕です。主様の決断と行動に異を唱えることはありません。ただ、死者である私達全ての者が主様の生を望んでいます。そのことだけはお忘れ無きように願います」
アルファの言葉にレナとリリスが吹き出す。
「ゼロ、貴方は大したものね。稀代の死霊術師として名を馳せる貴方が自分のアンデッドに叱られるなんて」
「ホントね。死霊術を極めるとアンデッドもこんなに豊かに育つのね。でも、オックスやアルファの言うことも分かったでしょう?まあ、オックスとロープで繋ぐことは勘弁してあげるけど、無理をするならばレナと鎖で繋ぐわよ」
悪戯っぽく話すリリスにゼロは頷いた。
「心得ておきます」
ゼロはパーティーの前衛をライズとチェスターに任せて仲間に守られながらアンデッド達が戦う戦場を駆け抜けた。
先頭を進むサイクロプスの肩の上に立っているのはプリシラだ。
「ゼロ、左翼は妾に任せて一気に攻め立てろ!敵に時間を与えるな」
自ら前線に立つプリシラだが、ゼロ同様に戦力に余力を残している。
ノー・ライフ・キングの動きが読めない上に未だにドラゴン・ゾンビの所在が分からないのだ。
しかも、サイノス顕現化の可能性もある。
時間を掛けるわけにはいかないが、最悪に備える必要もあるのだ。
それでも、突進する魔物達の勢いには目を見張るものがあり、瞬く間に敵の左翼を食い破り、陣形を突き崩した。
魔王軍の猛攻に反応した敵は陣形をシフトして左翼に戦力が集まり始める。
一方で建物が建ち並び、路地が入り組んでいて大軍が運用できない右翼にも変化が生じていた。
右翼側のアンデッドが次々に路地に向かって移動を始めたのだ。
「少数の部隊で挑発行動をしていますね。・・・彼も面倒事ばかり押し付けられて大変だ」
肩を竦めながらゼロは正面部隊を見据えた。
右翼と左翼が遊撃隊や魔王軍に対応するためにゼロのアンデッドと戦う中央部隊とのズレが生じている。
「セイラさん!敵陣に向けて浄化の祈りをっ!私のアンデッドは気にしなくて大丈夫です」
「はいっ!」
ゼロの指示にセイラは即座に反応した。
杖を正面に構えて瞳を閉じる。
「シーグルの女神様、浄化の波で迷える者達を導きたまえ」
祈りを捧げるセイラの足下が光り輝いた直後、セイラを中心にしてその光が波紋のように一気に広がった。
「流石は聖女の祈り。凄い威力ですね」
ゼロが賞賛するが、その波紋はゼロのアンデッドに触れても何の影響もなく通過する。
しかし、ゼロのアンデッドを抜けた浄化の波が敵アンデッドに触れると、その効果は劇的だった。
波に触れた途端に多くのアンデッドが次々と灰のように崩れ落ちたのである。
その数は百体規模。
その波紋を次々と送り出すセイラ。
敵の中央部隊が完全に崩壊した。
「すげえな・・・」
セイラの傍らで守りについていたリックスが呆気に取られている。
「でも、この祈りはセイラの消耗も激しいんです。多分、直ぐに力を使い切ってしまいます」
アイリアが言ったとおり、5回目の波を送り出したところでセイラが膝をついた。
「ッハァ!・・ハ・ァ・・ハァ・・ッ・す・すみません、限界で・・ハァ・・」
呼吸も儘ならぬ程に消耗したセイラをアイリアが支える。
暫くは動けなさそうだ。
「コルツッ!神官の嬢ちゃんは限界だ!暫くは動けねえぞ」
「了解しました!聖女殿が回復するまで敵は1体たりとも近づけません!」
リックスとコルツはセイラとアイリアを挟むようにしてそれぞれの武器を構えた。
セイラの浄化が途切れた瞬間を見逃さず、ゼロは一気に攻勢を強めた。
浄化を免れたアンデッドと新たに召喚されたり、後方に控えていた敵が前に出る暇を与えない。
ジャック・オー・ランタンとスピアを前線に投入した。
スピアに指揮された槍隊が突撃し、戦斧を持つスケルトン・ナイトが率いる部隊がジャック・オー・ランタンの援護を受けながら敵を蹴散らす。
ゼロの突撃に呼応して左翼の魔王軍も更に攻勢を強めた。
両部隊の猛攻が一時的に敵アンデッドの召喚速度を上回り制圧域を一気に押し広げることに成功し、戦況がゼロ達に一気に傾いた。
その猛攻の中でゼロはひたすらに死霊術の気の流れを追っていた。
ノー・ライフ・キングは絶対に都市中央の砦には居ない。
必ず前線近くに潜んでいる筈だ。
新たに召喚されるアンデッドの位置とそれらが行動を開始するタイミングのズレ、そして、アンデッドに指令が行き届く僅かな時間差と死霊術の気をたどり、指令を出すノー・ライフ・キングの位置を絞り込む。
「そこですね・・・」
ゼロは左翼側の奥に位置する倉庫と思われる建物に目星をつけた。
ゼロとプリシラが敵を突き崩したのを見ていたイザベラの本隊も準備万端、何時でも戦線に参加できる態勢を取っていた。
ゼロのアンデッドは朱に染まった赤備えで敵との区別は容易いし、プリシラの魔物達も統率が取れている。
本隊が参戦しても混乱は起きないだろう。
ならば、動くのは今ではないか。
そのように考えていたイザベラの下にゼロの伝令のアルファが現れた。
カーテシーで一礼するアルファ。
「主様からの伝言です。ノー・ライフ・キングは左翼奥の倉庫。後は聖騎士様のご判断で、とのことで御座います」
それを聞いたイザベラは決断し、騎乗してアイラス王国聖務院聖騎士団の旗槍をその手に掲げた。
「やはり、機は今!ですわね。騎兵各隊、前進を開始します!私達は右翼の隙間から回り込んでノー・ライフ・キングが潜む倉庫に向かいますの。聖騎士団を先頭に縦列陣で味方アンデッドの右側面を駆け抜けます。活路は狭い!味方アンデッドの戦闘の邪魔をしないようにしっかりと私について来なさい」
戦乙女さながらの凛々しさと雄々しさをもって旗槍をなびかせて先頭を駆け出すイザベラ。
「まったく、イザベラといい、ゼロ殿といい、プリシラ殿といい、自ら先頭に立たないと気が済まない。そっくりな3人だ・・・」
呆れ顔のヘルムントはブランドンにシンシアとその護衛部隊、そして、残された歩兵戦力の指揮を頼み、イバンス王国軍旗を持つ兵士を連れて自らも巨大なメイスを手にイザベラの後を追った。
聖騎士団の旗槍を持つイザベラを先頭に、イバンス王国軍旗を持つ騎兵とヘルムントが後に続く。
イザベラに指揮された騎馬隊は長い縦列陣を組み、ゼロの軍団が戦う戦場の右側面の狭い空間を騎馬突撃により目の前のアンデッド達を蹴散らし、踏み潰しながら突き進む。
「流石はイザベラさんです。いいタイミングと進軍経路です」
旗槍を手に先頭を駆けるイザベラを見たゼロは更に次の段階に移行した。
デュラハンの騎兵と戦車兵を召喚してスピア達が敵を突き崩したのとは別の場所に突入させて切り開き、そこにサーベル指揮下の剣士隊をねじ込んで新たな進撃路を確保した。
「私達も行きましょう」
デュラハンとサーベル達が開いた進路に向かってゼロが走り出す。
「おいっ、待て待て!俺が先に行く!」
「ゼロ、あまり前に出るな、俺達が護衛している意味が無くなっちまう」
ライズとチェスター、精霊騎士と魔法剣士であり、性格も似ている2人が慌ててゼロの前に出てサーベル達が討ち漏らしてゼロに向かうアンデッドを迎え撃つ。
オックスもゼロの襟首を掴んで諫めた。
「彼奴等のいうことも尤もだ。お前はアンデッドだけでなく俺達との連携も考えろ。前に出るなとは言わん!せめて足が短くて遅い俺の速度に合わせろ。そうすれば皆がもっと自由に動ける。それが出来ないなら俺とお前をロープで括りつけて好き勝手できんようにしてやるぞ!」
「すみません、アンデッド達の目線に立ってしまってついつい前に出たくなります」
「俺は死霊術のことは分からんがな、お前のそういうところは未熟だと思うぞ!お前は死霊術師であって死霊ではない。アンデッド達は倒されてもお前がいれば死ぬ?ことはないだろう。だが、お前が死ねばお前のアンデッド達もお終いだ。ある意味でお前のアンデッド達はお前が危険な場所に出るのを望んではいないのではないか?」
オックスに諫められて振り向けば背後にいるオメガは視線を逸らし、シールドは大盾の陰に隠れ、シャドウとミラージュはローブで顔を隠している。
唯一アルファだけがゼロを見据えている。
「私達は主様の忠実な下僕です。主様の決断と行動に異を唱えることはありません。ただ、死者である私達全ての者が主様の生を望んでいます。そのことだけはお忘れ無きように願います」
アルファの言葉にレナとリリスが吹き出す。
「ゼロ、貴方は大したものね。稀代の死霊術師として名を馳せる貴方が自分のアンデッドに叱られるなんて」
「ホントね。死霊術を極めるとアンデッドもこんなに豊かに育つのね。でも、オックスやアルファの言うことも分かったでしょう?まあ、オックスとロープで繋ぐことは勘弁してあげるけど、無理をするならばレナと鎖で繋ぐわよ」
悪戯っぽく話すリリスにゼロは頷いた。
「心得ておきます」
ゼロはパーティーの前衛をライズとチェスターに任せて仲間に守られながらアンデッド達が戦う戦場を駆け抜けた。
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