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リックス、弔いの旅
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ゼロ連隊が結成された頃、砦の戦いを生き延びたリックスは砦を出て西に向かっていた。
戦いを生き残った義勇軍の4人は全員が砦に留まることを望んだ筈であるが、リックスは何故砦を離れたのか。
それは何も逃げ出したわけではない。
彼等義勇軍にはその功績を称えられて戦死者を含めて全員に報奨金が支給された。
その報奨金を戦死者の遺族や縁ある人々に届けることを皆に託されたのだ。
とはいえ、戦死した者、生き残った者の全てが臑に傷を持つ元囚人ばかりで素性の明らかでない者ばかりなのでリックスの旅は前途多難である。
それでも日頃のちょっとした雑談の情報を元に可能な限り届けるつもりだ。
それでも素性が分からない者で特定の信仰を持つ者は教会への寄付を、それ以外の者は生前の本人の言動から孤児院や病院等に寄付をすることになっている。
とある男は小さな町の孤児院で育ったと話していた。
孤児院での不自由な生活に嫌気が差し、孤児院を飛び出して軍隊に入ったが、軍隊生活にも馴染めずに軍を脱走して山賊の一味になった。
そんな男の故郷は小さな町で育った孤児院も年老いたシスターによって運営されていた。
そこで生活する子供達は10名程、貧しいながらも懸命に生きていた。
「ここに馴染めなくて飛び出したなんてとんでもない。あの子は口減らしのためにここを出て行ってしまったんです。自分が居なくなれば他の子がもっと食べられると思ったんでしょうね」
リックスから男が義勇軍として戦って戦死したことを聞いたシスターは男のために静かに祈った。
「義勇軍だなんて、あんなに優しかった子が・・。庭に花壇があるでしょう?今は冬だから殺伐としていますが、夏にはあの花壇が向日葵で一杯になるんですよ。あの子が植えた向日葵の種を翌年に植えて、あの子が居なくなってからもそれを何年も続けているんです」
その孤児院にはリックスの知らない男の生きた痕跡があった。
リックスは戦死した男が得た報奨金と、全てが終わったら孤児院を開きたいと話していた別の男の報奨金をシスターに渡した。
決して多くないが、それでも子供達が暫くの間は服と寝床、暖かい食事に困らない程度の額ではあった。
その後もリックスは様々な出会いを経験した。
ある若者は病の妹のために冒険者になり仕送りを続けていたが、彼の冒険者としての報酬では仕送りの額は微々たるもので、更に金を欲した彼は豪商の家に盗みに入り、そこで人を殺めた。
幸いにして直ぐに捕縛されて奪った金が妹に届くことはなかったが、捕縛されたことにより仕送りを続けることができなくなった。
そんな若者の故郷を訪れたリックスは病を克服し、結婚して子供を育てている妹に会うことができた。
若者の戦死を伝えられた妹は涙を流した。
突然行方不明になった兄、定期的に送られてくる仕送りだけが兄との繋がりだったのだが、それも途絶えて久しい。
既に死んだものと思っていたところにリックスの訪問により最近まで兄が生きていたこと、義勇軍として戦死したことをを知った。
彼女はリックスが差し出した報奨金を受け取ると、その金で兄の墓を作り、弔ってゆくと話していた。
リックスのことを見送る彼女に抱かれた彼女の息子の名にリックスは聞き覚えがあった。
その後も旅を続けたリックスだが、報奨金の受け取りを拒否する者も多く、家族はおろか、故郷の村自体が無くなっていることすらあった。
中には家族を装って報奨金をせしめようとする者、リックスが多額の金を持っていることを知り、それを奪い取ろうとする者もいたが、リックスも波乱の人生を歩み、幾多の修羅場をくぐり抜けてきた男である。
持ち前の危険察知、回避能力を遺憾なく発揮して難なく切り抜けていた。
紆余曲折を経てリックスは最後にリンツの元妻と娘を訪ねた。
リンツの故郷の北の鉱山の町はもうない。
ドラゴン・ゾンビの一件で住民達は町を捨てて散り散りになっていたが、幸いにして母娘の行方は直ぐに判明した。
リックス自身がドラゴン・ゾンビ騒動の際に鉱山の町に居合わせたこともあり、件の母娘は今は風の都市に住んでいることを突き止めた。
母親は風の都市の鍛冶組合の事務の職を得てモースの鍛冶屋の2階にある事務所で住み込みで働いていた。
モースは妻と2人暮らしで、かつては弟子が住み込みで修行していた部屋が幾つも余っているため、他にも鉱山の町や東の連邦から避難してきた者を受け入れているということだ。
リックスは鍛冶屋の2階の事務所でリンツの元妻に面会した。
彼女はミラと名乗った。
「彼と別れてずいぶんと経ちます。娘が生まれたばかりで、お金に困っていた時でした。2人の間にすれ違いが生じて私も彼に辛く当たってしまいました。そんな時に彼は少しばかりの財産を残して姿を消したんです」
俯きながら話すミラの話しをリックスはじっと聞いていた。
「娘は父のことを知りません。風の噂で暴れ回っていた盗賊の頭領が彼に似ていることを知りました。多分、彼だったのでしょうね。だから私は娘に父の話しをすることができませんでした・・・」
黙って話しを聞いていたリックスが口を開いた。
「確かにリンツは盗賊の頭領だった。捕縛され、別の罪で労役に就いていた俺と知り合ったんだ。だが奴は自分の人生を悔いていた。貴女達母娘を見捨てたこと、犯罪に手を染めたことを。そんな中で何時の日か罪を償って貴女達にもう一度だけ会いたいと話していた。話しなんかできなくてもいい、その姿を密かに見るだけでもいいと・・」
リックスの言葉にミラが顔を上げた。
「今回の魔王軍の侵攻に対しても、奴は罪の軽減だけを欲して戦いに志願したわけではない。奴は貴女と娘の住むこの地を敵に荒らされることが何よりも我慢できなかったらしい。戦いでリンツは最後まで雄々しく戦った。そして最後に貴女達に許してもらえるか、と言い残していたよ」
「そんなことが・・・」
「確かにあの時戦った俺達は犯罪者の寄せ集め、使い捨ての囚人部隊だった。でも、戦って死んでいった奴らは間違いなく戦士として戦って戦士として胸を張って死んだ」
ミラの瞳に涙が溢れ、両手で顔を覆った。
「もう・・一度、3人で暮らせたらとずっと願っていました・・・罪を犯しても何時か帰ってきてくれると信じたかった・・・」
「奴もそう願っていたよ」
リックスはテーブルの上にリンツの報奨金を置いて立ち上がり扉へと向かったが、そのリックスをミラが呼び止めた。
「待ってください。彼は、娘にとって誇らしい父だったのでしょうか?娘に父は誇り高い男だったと・・・」
リックスは振り返ることなく頷いた。
「以前の奴は知らないが、あの時のリンツは間違いなく誇り高い・・英雄だった。奴等は英雄として、聖女や聖騎士、多くの聖職者の祈りに送られて旅立ったんだ。そのことを貴女の口から娘に伝えてあげるといいさ」
リックスの言葉を聞いてミラはその場に泣き崩れた。
リックスが鍛冶屋の外に出た時、彼の前に1人の少女が立っていた。
彼女の足下には1匹の狐が寄り添っている。
「あの、おじさんは、もしかしてお父さんの友達?」
リンツとミラの娘なのだろう。
リックスは自然と笑みがこぼれた。
「ああ、そうだ!おじさんはお父さんの仲間だよ」
リックスの言葉に少女は溢れんばかりの笑顔を浮かべた。
「やっぱり!そうじゃないかな?と思ったの」
リックスは少女の前に跪いた。
「君のお父さんは立派な男だった。皆を守るために戦ったんだ。だから君はお母さんを助けて強く生きなさい」
それだけを伝えるとリックスは立ち上がり、もう振り返ることなく歩き始めた。
「・・・あのおじさん、どこかで会ったことがあるような気がする」
立ち去るリックスの背中を少女はずっと見続けていた。
リックスは再び東に向かって歩き出した。
リックスが砦を旅立って約2ヶ月、噂では魔王軍に対する反攻作戦が始まっていると聞く。
かといっても守りを疎かにするわけにはいかない。
リックスは仲間の待つ砦に、再び戦場に向かった。
戦いを生き残った義勇軍の4人は全員が砦に留まることを望んだ筈であるが、リックスは何故砦を離れたのか。
それは何も逃げ出したわけではない。
彼等義勇軍にはその功績を称えられて戦死者を含めて全員に報奨金が支給された。
その報奨金を戦死者の遺族や縁ある人々に届けることを皆に託されたのだ。
とはいえ、戦死した者、生き残った者の全てが臑に傷を持つ元囚人ばかりで素性の明らかでない者ばかりなのでリックスの旅は前途多難である。
それでも日頃のちょっとした雑談の情報を元に可能な限り届けるつもりだ。
それでも素性が分からない者で特定の信仰を持つ者は教会への寄付を、それ以外の者は生前の本人の言動から孤児院や病院等に寄付をすることになっている。
とある男は小さな町の孤児院で育ったと話していた。
孤児院での不自由な生活に嫌気が差し、孤児院を飛び出して軍隊に入ったが、軍隊生活にも馴染めずに軍を脱走して山賊の一味になった。
そんな男の故郷は小さな町で育った孤児院も年老いたシスターによって運営されていた。
そこで生活する子供達は10名程、貧しいながらも懸命に生きていた。
「ここに馴染めなくて飛び出したなんてとんでもない。あの子は口減らしのためにここを出て行ってしまったんです。自分が居なくなれば他の子がもっと食べられると思ったんでしょうね」
リックスから男が義勇軍として戦って戦死したことを聞いたシスターは男のために静かに祈った。
「義勇軍だなんて、あんなに優しかった子が・・。庭に花壇があるでしょう?今は冬だから殺伐としていますが、夏にはあの花壇が向日葵で一杯になるんですよ。あの子が植えた向日葵の種を翌年に植えて、あの子が居なくなってからもそれを何年も続けているんです」
その孤児院にはリックスの知らない男の生きた痕跡があった。
リックスは戦死した男が得た報奨金と、全てが終わったら孤児院を開きたいと話していた別の男の報奨金をシスターに渡した。
決して多くないが、それでも子供達が暫くの間は服と寝床、暖かい食事に困らない程度の額ではあった。
その後もリックスは様々な出会いを経験した。
ある若者は病の妹のために冒険者になり仕送りを続けていたが、彼の冒険者としての報酬では仕送りの額は微々たるもので、更に金を欲した彼は豪商の家に盗みに入り、そこで人を殺めた。
幸いにして直ぐに捕縛されて奪った金が妹に届くことはなかったが、捕縛されたことにより仕送りを続けることができなくなった。
そんな若者の故郷を訪れたリックスは病を克服し、結婚して子供を育てている妹に会うことができた。
若者の戦死を伝えられた妹は涙を流した。
突然行方不明になった兄、定期的に送られてくる仕送りだけが兄との繋がりだったのだが、それも途絶えて久しい。
既に死んだものと思っていたところにリックスの訪問により最近まで兄が生きていたこと、義勇軍として戦死したことをを知った。
彼女はリックスが差し出した報奨金を受け取ると、その金で兄の墓を作り、弔ってゆくと話していた。
リックスのことを見送る彼女に抱かれた彼女の息子の名にリックスは聞き覚えがあった。
その後も旅を続けたリックスだが、報奨金の受け取りを拒否する者も多く、家族はおろか、故郷の村自体が無くなっていることすらあった。
中には家族を装って報奨金をせしめようとする者、リックスが多額の金を持っていることを知り、それを奪い取ろうとする者もいたが、リックスも波乱の人生を歩み、幾多の修羅場をくぐり抜けてきた男である。
持ち前の危険察知、回避能力を遺憾なく発揮して難なく切り抜けていた。
紆余曲折を経てリックスは最後にリンツの元妻と娘を訪ねた。
リンツの故郷の北の鉱山の町はもうない。
ドラゴン・ゾンビの一件で住民達は町を捨てて散り散りになっていたが、幸いにして母娘の行方は直ぐに判明した。
リックス自身がドラゴン・ゾンビ騒動の際に鉱山の町に居合わせたこともあり、件の母娘は今は風の都市に住んでいることを突き止めた。
母親は風の都市の鍛冶組合の事務の職を得てモースの鍛冶屋の2階にある事務所で住み込みで働いていた。
モースは妻と2人暮らしで、かつては弟子が住み込みで修行していた部屋が幾つも余っているため、他にも鉱山の町や東の連邦から避難してきた者を受け入れているということだ。
リックスは鍛冶屋の2階の事務所でリンツの元妻に面会した。
彼女はミラと名乗った。
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俯きながら話すミラの話しをリックスはじっと聞いていた。
「娘は父のことを知りません。風の噂で暴れ回っていた盗賊の頭領が彼に似ていることを知りました。多分、彼だったのでしょうね。だから私は娘に父の話しをすることができませんでした・・・」
黙って話しを聞いていたリックスが口を開いた。
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「そんなことが・・・」
「確かにあの時戦った俺達は犯罪者の寄せ集め、使い捨ての囚人部隊だった。でも、戦って死んでいった奴らは間違いなく戦士として戦って戦士として胸を張って死んだ」
ミラの瞳に涙が溢れ、両手で顔を覆った。
「もう・・一度、3人で暮らせたらとずっと願っていました・・・罪を犯しても何時か帰ってきてくれると信じたかった・・・」
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リックスはテーブルの上にリンツの報奨金を置いて立ち上がり扉へと向かったが、そのリックスをミラが呼び止めた。
「待ってください。彼は、娘にとって誇らしい父だったのでしょうか?娘に父は誇り高い男だったと・・・」
リックスは振り返ることなく頷いた。
「以前の奴は知らないが、あの時のリンツは間違いなく誇り高い・・英雄だった。奴等は英雄として、聖女や聖騎士、多くの聖職者の祈りに送られて旅立ったんだ。そのことを貴女の口から娘に伝えてあげるといいさ」
リックスの言葉を聞いてミラはその場に泣き崩れた。
リックスが鍛冶屋の外に出た時、彼の前に1人の少女が立っていた。
彼女の足下には1匹の狐が寄り添っている。
「あの、おじさんは、もしかしてお父さんの友達?」
リンツとミラの娘なのだろう。
リックスは自然と笑みがこぼれた。
「ああ、そうだ!おじさんはお父さんの仲間だよ」
リックスの言葉に少女は溢れんばかりの笑顔を浮かべた。
「やっぱり!そうじゃないかな?と思ったの」
リックスは少女の前に跪いた。
「君のお父さんは立派な男だった。皆を守るために戦ったんだ。だから君はお母さんを助けて強く生きなさい」
それだけを伝えるとリックスは立ち上がり、もう振り返ることなく歩き始めた。
「・・・あのおじさん、どこかで会ったことがあるような気がする」
立ち去るリックスの背中を少女はずっと見続けていた。
リックスは再び東に向かって歩き出した。
リックスが砦を旅立って約2ヶ月、噂では魔王軍に対する反攻作戦が始まっていると聞く。
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