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戦火の燻り
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世界に戦火の烽火が上がった。
とは言っても王国が直接戦争状態に入ったわけではない。
王国の東にある山脈を隔てて隣接する連邦国家の更に東にある帝国が突如として隣接する国に次々と攻め入り、連邦国も侵攻してきた帝国と戦争状態に突入した。
連邦国は強力な連邦軍を保有しており、帝国の侵攻を国境線で阻止することに成功し、双方は国境を挟んで膠着状態になり睨み合いを続けている。
連邦国と友好関係にある王国は連邦国からの応援の要請に応える形で援軍を派遣することを決定した。
王国が保有する軍事力は騎士団、軍団、魔導部隊に分けられる。
騎士団は、王室を守る近衛騎士団、聖務員所属の聖騎士団、通常編成の2個騎士団の合計4個騎士団。
他に第1軍から第3軍までの軍団と国境警備隊、聖務院所属の聖監察兵団。
魔導院所属の魔導部隊。
総兵力は3万に及ぶが、今回は第2騎士団の8百と第3軍団の6千の大部隊を派遣することになった。
総兵力の2割にも及ぶ数だが、この戦いで万が一にも連邦国が敗北するとなると次は王国が直接戦火に曝されることになるからだ。
派遣の準備は迅速に進められ、派遣部隊は東の山脈を越えて連邦国に向かったのである。
王国は表面上は未だに平穏を保っていた。
夜の闇に閉ざされた深い森の中を1台の馬車が疾走する。
加えて馬車を守るように騎乗した男達が5騎、周囲を警戒しながら併走している。
何かに追われているようだ。
それを裏付けるように森の中を馬車を追って飛ぶ不気味な光が多数飛び回っている。
「振り切れたかっ?」
「まだだっ!」
「くそっ!何だってあんな化け物がこんな所にいるんだよ!」
男達は叫びながらも必死で光から逃げようとする。
もう少しで森を抜ける、森を抜ければ逃げ切ることができる、と根拠のない期待を信じながら駆ける。
しかし、彼等の望みはいとも簡単に打ち砕かれた。
彼等の行く手を塞ぐ多数の人有らざる者の影。
進路を断たれて馬を止めた時、彼等は完全に包囲されていることを知った。
「くそっ!ここまで来てこれかよっ!」
男達は剣を抜いた。
その周囲を多数のスケルトンとジャック・オー・ランタンが囲む。
「無駄な抵抗は止めて大人しく縛に付いてください」
スケルトンの背後から歩み出た漆黒の剣士が男達に警告した。
更に森の中から魔導師とシルバーエルフが2人、彼等に狙いをつけている。
ゼロとレナ、イズとリズの双子のエルフだ。
加えてゼロの背後には風の都市の衛士3人が剣や槍を構えている。
「さあ、この国では人身売買はご法度です。さらった人達を解放して投降しなさい」
アンデッドを従えたゼロが更に警告する。
しかし、男達は剣を下ろそうとはしない。
人身売買に伴う人攫いがこの国では重罪であることを知っているからだ。
今回ゼロ達が受けた依頼は人身売買組織の壊滅だった。
王国では人身売買は違法であり、摘発されれば厳しい罰が科せられる。
しかし、だからといって人身売買組織が無いわけではない。
人身売買や奴隷が合法な国や表向きは違法としながら取り締まりを行わずに黙認されている国もある。
そういった国の組織に商品としての人を売りつける犯罪集団が王国内にも存在するのだ。
それらの取り締まりは本来は衛士の役割であるが、数が限られた衛士だけでは手が回らない。
更にいえば、今回の件については聖務院も独自に調査をしていたが、決め手に欠いていた。
そこで領主と衛士隊からギルドに依頼が出されて数組の冒険者パーティーが依頼を受けたものの、そのことごとくが失敗。
最終的にギルドから冒険者の推薦という形でゼロ達に対する指名依頼となった。
依頼を受けたゼロは自ら調査を進めると共に風の都市や周辺の街や村に隠密性の高いスペクターやレイスを放って情報収集に当たらせた。
その結果、とある森の中にある存在を忘れ去られていた今は亡き貴族の別荘跡を根城にしていた人身売買組織の存在を突き止めた。
この組織は街外れの街道等で旅人を襲ったり、貧困地域から人を攫ったりと、商品としての人を仕入れ、監視の目をかいくぐって国内に入り込んだ奴隷商人と取引したり、国境を越えて他国に売りつけたりを繰り返していた。
この組織は管理者とされる主犯者を軸として、取引先と交渉する者、商品を仕入れる者が完全に役割分担されていた。
これらの役割の者達同士の繋がりが無いため組織の全容解明が困難であり、今まで聖務院や衛士隊、他の冒険者では解決できなかったのだが、各機関の地道な調査や隠密性に優れたアンデッドを駆使したゼロの調査により全てが明らかになった。
報告を受けた衛士隊はゼロの協力を得て綿密に計画を練り上げたうえで一斉摘発に踏み切った。
本拠地となる廃墟を急襲したゼロに指揮されたアンデッドと衛士隊は主犯者を捕縛することに成功。
仕入れ担当者はイズ、リズの双子と衛士に、交渉担当者はレナにより仕組まれた偽の商談におびき出されて捕縛された。
しかし、輸送担当者だけが商品を載せた馬車と護衛の男達が摘発に当たった衛士隊の包囲を突破し、その逃走を許してしまったのである。
輸送担当者の逃走の知らせを受けたゼロは直ちにジャック・オー・ランタンとスペクターを追跡に放ち、自分は顔馴染みの衛士隊長以下3人と共に後を追った。
その後、レナやイズ、リズと合流して追跡を続け、深淵の森の中で逃走した男達を捕捉したのである。
「もう一度言います。抵抗は無駄です」
言いながらゼロが男達の前に歩み出たその時、その1人がゼロに斬りかかった。
未だ自分の剣を抜いていなかったゼロだが、男の刃が届く前に腰に差した剣を抜き払った。
キンッ!
甲高い音と共に男の剣が真っ二つに斬れ、更にその首筋に一筋の傷が刻まれて血が滲んだ。
何が起きたのか理解できない男は呆気に取られて一瞬だけ動きを止めて立ち尽くしてしまう。
一瞬でも隙を見せた男の運の尽きであり、ゼロに襟首を掴まれてうつ伏せに引き倒される。
反射的に他の男達が剣を振りかざそうとするも、ゼロの睨みと足下に突き刺さったリズの矢によって出ばなを挫かれて再び動きを止めた。
「まだ抵抗しますか?もしそうならばもう警告なしです」
冷たく言い放つゼロの言葉に男達は剣を下ろすが、まだ手放そうとはしない。
その間にもアンデッドの包囲はジリジリと狭まり、更にレナの魔法とリズの矢が狙いを定める絶体絶命の状況だ。
しかし、馬車の御者席にいた男が一瞬の隙を突いて御者席の後ろの扉から馬車の中に飛び込んだ。
「あっ!」
ゼロが間抜けな声を上げた次の瞬間
「キャーッ!」
馬車の中から若い女性の悲鳴が響き渡った。
「化け物を下がらせろ!女を殺すぞ!」
お決まりの脅し文句を吐きながら捕らわれた女性を盾にして出てくる。
女性の長い黒髪を掴み、その首筋に剣をあてがいながら喚きたてる。
その様子を見た他の男も再び剣を構えた。
形勢逆転と思ったのは男達だけ、ゼロとレナは呆れ顔だ。
「やれやれ。もう終わりにしましょう」
ゼロが人質に取られた女性に向かって告げる。
それを聞いたバンシーは彼女の髪を掴む男に振り返る。
「あまり私の髪に触らないでくださいまし」
言うやいなや男に向かってゼロ距離で氷結魔法を叩きつけ、それを合図にスケルトン達が他の男達に躍り掛かって取り押さえた。
結果は実に呆気なく、バンシーの氷結魔法も力を調節していたため、お互いに誰一人として犠牲を出すことなく終結した。
とは言っても王国が直接戦争状態に入ったわけではない。
王国の東にある山脈を隔てて隣接する連邦国家の更に東にある帝国が突如として隣接する国に次々と攻め入り、連邦国も侵攻してきた帝国と戦争状態に突入した。
連邦国は強力な連邦軍を保有しており、帝国の侵攻を国境線で阻止することに成功し、双方は国境を挟んで膠着状態になり睨み合いを続けている。
連邦国と友好関係にある王国は連邦国からの応援の要請に応える形で援軍を派遣することを決定した。
王国が保有する軍事力は騎士団、軍団、魔導部隊に分けられる。
騎士団は、王室を守る近衛騎士団、聖務員所属の聖騎士団、通常編成の2個騎士団の合計4個騎士団。
他に第1軍から第3軍までの軍団と国境警備隊、聖務院所属の聖監察兵団。
魔導院所属の魔導部隊。
総兵力は3万に及ぶが、今回は第2騎士団の8百と第3軍団の6千の大部隊を派遣することになった。
総兵力の2割にも及ぶ数だが、この戦いで万が一にも連邦国が敗北するとなると次は王国が直接戦火に曝されることになるからだ。
派遣の準備は迅速に進められ、派遣部隊は東の山脈を越えて連邦国に向かったのである。
王国は表面上は未だに平穏を保っていた。
夜の闇に閉ざされた深い森の中を1台の馬車が疾走する。
加えて馬車を守るように騎乗した男達が5騎、周囲を警戒しながら併走している。
何かに追われているようだ。
それを裏付けるように森の中を馬車を追って飛ぶ不気味な光が多数飛び回っている。
「振り切れたかっ?」
「まだだっ!」
「くそっ!何だってあんな化け物がこんな所にいるんだよ!」
男達は叫びながらも必死で光から逃げようとする。
もう少しで森を抜ける、森を抜ければ逃げ切ることができる、と根拠のない期待を信じながら駆ける。
しかし、彼等の望みはいとも簡単に打ち砕かれた。
彼等の行く手を塞ぐ多数の人有らざる者の影。
進路を断たれて馬を止めた時、彼等は完全に包囲されていることを知った。
「くそっ!ここまで来てこれかよっ!」
男達は剣を抜いた。
その周囲を多数のスケルトンとジャック・オー・ランタンが囲む。
「無駄な抵抗は止めて大人しく縛に付いてください」
スケルトンの背後から歩み出た漆黒の剣士が男達に警告した。
更に森の中から魔導師とシルバーエルフが2人、彼等に狙いをつけている。
ゼロとレナ、イズとリズの双子のエルフだ。
加えてゼロの背後には風の都市の衛士3人が剣や槍を構えている。
「さあ、この国では人身売買はご法度です。さらった人達を解放して投降しなさい」
アンデッドを従えたゼロが更に警告する。
しかし、男達は剣を下ろそうとはしない。
人身売買に伴う人攫いがこの国では重罪であることを知っているからだ。
今回ゼロ達が受けた依頼は人身売買組織の壊滅だった。
王国では人身売買は違法であり、摘発されれば厳しい罰が科せられる。
しかし、だからといって人身売買組織が無いわけではない。
人身売買や奴隷が合法な国や表向きは違法としながら取り締まりを行わずに黙認されている国もある。
そういった国の組織に商品としての人を売りつける犯罪集団が王国内にも存在するのだ。
それらの取り締まりは本来は衛士の役割であるが、数が限られた衛士だけでは手が回らない。
更にいえば、今回の件については聖務院も独自に調査をしていたが、決め手に欠いていた。
そこで領主と衛士隊からギルドに依頼が出されて数組の冒険者パーティーが依頼を受けたものの、そのことごとくが失敗。
最終的にギルドから冒険者の推薦という形でゼロ達に対する指名依頼となった。
依頼を受けたゼロは自ら調査を進めると共に風の都市や周辺の街や村に隠密性の高いスペクターやレイスを放って情報収集に当たらせた。
その結果、とある森の中にある存在を忘れ去られていた今は亡き貴族の別荘跡を根城にしていた人身売買組織の存在を突き止めた。
この組織は街外れの街道等で旅人を襲ったり、貧困地域から人を攫ったりと、商品としての人を仕入れ、監視の目をかいくぐって国内に入り込んだ奴隷商人と取引したり、国境を越えて他国に売りつけたりを繰り返していた。
この組織は管理者とされる主犯者を軸として、取引先と交渉する者、商品を仕入れる者が完全に役割分担されていた。
これらの役割の者達同士の繋がりが無いため組織の全容解明が困難であり、今まで聖務院や衛士隊、他の冒険者では解決できなかったのだが、各機関の地道な調査や隠密性に優れたアンデッドを駆使したゼロの調査により全てが明らかになった。
報告を受けた衛士隊はゼロの協力を得て綿密に計画を練り上げたうえで一斉摘発に踏み切った。
本拠地となる廃墟を急襲したゼロに指揮されたアンデッドと衛士隊は主犯者を捕縛することに成功。
仕入れ担当者はイズ、リズの双子と衛士に、交渉担当者はレナにより仕組まれた偽の商談におびき出されて捕縛された。
しかし、輸送担当者だけが商品を載せた馬車と護衛の男達が摘発に当たった衛士隊の包囲を突破し、その逃走を許してしまったのである。
輸送担当者の逃走の知らせを受けたゼロは直ちにジャック・オー・ランタンとスペクターを追跡に放ち、自分は顔馴染みの衛士隊長以下3人と共に後を追った。
その後、レナやイズ、リズと合流して追跡を続け、深淵の森の中で逃走した男達を捕捉したのである。
「もう一度言います。抵抗は無駄です」
言いながらゼロが男達の前に歩み出たその時、その1人がゼロに斬りかかった。
未だ自分の剣を抜いていなかったゼロだが、男の刃が届く前に腰に差した剣を抜き払った。
キンッ!
甲高い音と共に男の剣が真っ二つに斬れ、更にその首筋に一筋の傷が刻まれて血が滲んだ。
何が起きたのか理解できない男は呆気に取られて一瞬だけ動きを止めて立ち尽くしてしまう。
一瞬でも隙を見せた男の運の尽きであり、ゼロに襟首を掴まれてうつ伏せに引き倒される。
反射的に他の男達が剣を振りかざそうとするも、ゼロの睨みと足下に突き刺さったリズの矢によって出ばなを挫かれて再び動きを止めた。
「まだ抵抗しますか?もしそうならばもう警告なしです」
冷たく言い放つゼロの言葉に男達は剣を下ろすが、まだ手放そうとはしない。
その間にもアンデッドの包囲はジリジリと狭まり、更にレナの魔法とリズの矢が狙いを定める絶体絶命の状況だ。
しかし、馬車の御者席にいた男が一瞬の隙を突いて御者席の後ろの扉から馬車の中に飛び込んだ。
「あっ!」
ゼロが間抜けな声を上げた次の瞬間
「キャーッ!」
馬車の中から若い女性の悲鳴が響き渡った。
「化け物を下がらせろ!女を殺すぞ!」
お決まりの脅し文句を吐きながら捕らわれた女性を盾にして出てくる。
女性の長い黒髪を掴み、その首筋に剣をあてがいながら喚きたてる。
その様子を見た他の男も再び剣を構えた。
形勢逆転と思ったのは男達だけ、ゼロとレナは呆れ顔だ。
「やれやれ。もう終わりにしましょう」
ゼロが人質に取られた女性に向かって告げる。
それを聞いたバンシーは彼女の髪を掴む男に振り返る。
「あまり私の髪に触らないでくださいまし」
言うやいなや男に向かってゼロ距離で氷結魔法を叩きつけ、それを合図にスケルトン達が他の男達に躍り掛かって取り押さえた。
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