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モースの仕事、ゼロの剣
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モースから新しい剣が打ち上がったとの知らせがきたので早速鍛冶屋に行ってみることにする。
モースの鍛冶屋に到着すると仕事中は火を消さないはずのモースが炉の火を落とした状態でカウンターでゼロを待っていた。
「おう、待っていたぞ」
普段は炎に対峙する覇気に包まれているモースだが、心なしか疲れて見える。
「モースさん、大丈夫ですか?何やらお疲れのようですが?」
ゼロの問いにモースは頷く。
「流石にな、あんな物を託されたのは儂も初めてのことだからな。材料の選別から始まって何から何まで気を使った。その上でこの老体に鞭打って最高の剣を打ってやったんだ。疲れもするわい」
言いながらゼロに一振りの剣を差し出した。
その剣をゼロは両手で受け取る。
以前の剣よりもやや大ぶりで、重さも増している。
柄の長さも増しており、腰に差した状態でゼロの動きを阻害しないギリギリの長さだ。
これ以上の長さだと腰には差せず、背中にでも背負う必要があるだろう。
柄を握ってみれば、ゼロの手にしっくりと馴染む。
モースがゼロの手のサイズや指の長さ、握力まで調べ上げてこだわった結果だ。
「その柄は竜の骨を本体にして削り上げ、滑り止めに翼獅子のたてがみを結って巻いている」
竜の骨と翼獅子のたてがみはどちらも貴重品である。
「竜の骨は削るのも一苦労な代物だがな、お前さんから預かった金剛石の液体を使って試し打ちしたナイフで削ったら面白いように削れたぞ」
そう言いながら一振りのナイフを見せる。
薄い刃体に光の粒のようなものがまぶしてあるナイフで切れ味も鋭そうだ。
「試しに打ってこの出来映えですか?」
ナイフを手に取ったゼロは感心した。
「流石にあれだけの貴重品を託されて経験も無い中で考え無しには打てんからな。試しにこれを打ってみたが、正直言ってこのナイフは失敗作だ」
「これほどの物がですか?」
「ああ、道具としてのナイフならば申し分ないが、戦いのためのものだとすると駄目だな」
そう言われてもゼロにはその理由が分からない。
「聞いてもパッとせんだろう?ただ、出来上がったお前さんの剣と見比べれば一目瞭然だ」
モースに促されて剣の鞘を払ったゼロはその剣を見て息を飲んだ。
薄黒い刀身に鋭く光る刃、先のナイフのように光る粒がまぶしてあるようには見えない。
刃全体に光が薄く塗られているような印象だ。
「・・・これは、素晴らしい剣です」
鍛冶仕事のことは分からなくても、素晴らしい業物であることは分かる。
魔力を帯びているわけでもないのに異様な雰囲気を感じる、まるで魔剣のような気配だ。
「金剛石の液体を使えばどんな鉱石を使っても剣の強度は桁違いに増す。それを踏まえてこのナイフを打ってみた。確かに強度は桁違いに増している。このナイフを折ることはサイクロプスでも不可能だろうよ。ただ、これは硬すぎる」
「硬すぎ?」
「ああ、言い方を変えれば柔軟性や粘りが無い。ただ単に岩や鉄等の固い物質を切ったり削ったりする分には問題ないが、命がけで斬り合う戦いには使えない。互いに得物をぶつけ合う戦いに使うにはある程度の柔軟性と粘りが必要だ。それが有ると無しでは斬れ味が段違いだ」
「なるほど」
「そこでこの剣は刀身に使った黒鋼に金剛石をほんの少しだけ混ぜて硬さと柔軟性のギリギリの線を極めた。そして刃は極限まで薄く研ぎ澄まし、その表面を金剛石の膜で薄く覆ったのだよ」
「それでこの素晴らしい出来ですか」
「儂の技術の限界の剣だ。これは間違いなく儂の生涯最高のただの剣だよ。魔剣や聖剣のように特別な力もない。魔法の真空波を飛ばすことも出来んし、一太刀で敵の軍勢を斬り飛ばすことも出来ん。それどころか、戦いでは敵に刃を当てて斬り抜かなければならん剣だ。ただ、斬れ味だけを究極まで高めたただの剣であり、儂の最高傑作だよ」
感慨深げに話すモースは仕事を成し遂げた男の表情をしていた。
そのモースはゼロに小瓶を差し出す。
ゼロがモースに託した金剛石の液体だ。
まだ3分の1程残っている。
「そんなわけで思ったより使わんかったから返すぞ」
ゼロは慌てて首を振って小瓶を受け取らなかった。
「それはモースさんに託したものです。是非とも今後の仕事に役立ててください」
しかし、モースは静かに笑った。
「今後の仕事か・・・。儂はもうこれを使うことはあるまいよ。流石に疲れたよ」
そう言って更にゼロに小瓶を差し出す。
(まさかモースさん、鍛冶師を辞めるつもりですか?だから炉の火を落として・・・)
ゼロは悟った。
モースが人生最高の剣だと言うとおり、この剣を最後に引退をしようとしているのだと。
ゼロの心がジンと熱くなった。
「最高の剣をありがとうございますモースさん」
「・・・うむ」
「これまで頑張ってきたんですから、これからゆっくりと休んでください」
「そうだな・・・」
答えるモースはどことなく寂しそうだった。
「しかし、モースさんが引退すると寂しいですね」
「ああ・・・。ん?引退?どういうことだ?」
「えっ?」
モースが首を傾げ、ゼロと目を合わせる。
「えっ?引退するんじゃないのですか?」
「儂がか?何故だ?」
「だって、疲れたと。それに炉の火も落としているじゃないですか?」
「そりゃあ疲れたわい!お前さんの剣を打つのに不眠不休で鎚を振るったんだ。少しくらい休んでも罰は当たるまい。休みなんだから炉に火入れもせんよ。燃料がもったいない!」
「でも、この剣が技術の限界で人生最高傑作だと」
「ああ、だからこそこれからも新しい技を磨くんだよ。確かにこの剣は最高傑作だが、だからこそもっと凄い剣を鍛える楽しみができた」
「なら、なぜ金剛石の液体をもう使わないと?」
「残り僅かな材料に頼るよりも新たな技術と材料を求めて更に上をゆく技術を編み出す方が面白いからの」
ゼロは拍子抜けた。
「引退をするわけじゃないんですね?」
「当たり前だ!何を勝手に勘違いしとるか!」
そう言ってモースはゼロに鎚を見せた。
今までモースが使っていた鎚ではない新しい鎚だ。
「お前さんの剣を打つのに以前の鎚では打ち負けてしまうからの。鎚から新しく拵えた。鎚頭に金剛石を使わせてもらったぞ。この鎚でまだまだ剣を打つぞ」
ニンマリと笑う。
「それにの、お前さんのおかげで新しい顧客も増えたしの」
「私の?」
「ああ、魔導師の娘っ子だろ、双子のダークっと、シルバーエルフもギルドからの紹介で注文に来たぞ。それに若い槍使い、他にもいるぞ。みんなゼロの剣を打ったのはここか?と店に来よる」
全てゼロの早とちりであった。
「安心しましたよ。モースさんにはまだまだ私の剣の面倒を見てもらいたいですからね」
「当然だ!約束したろう!お前さんがくたばってアンデッドになっても剣を打ってやると」
「ああ、あれ、本気だったんですか?」
モースの引退はまだまだ先のようだ。
ゼロの誤解が解けた後、剣の代金の話しになった。
「これは流石に値が張りますよね?」
「そうだの、黒鋼といい、竜の骨、翼獅子のたてがみと儂の店のとっておきの大盤振る舞いだからの。余計な魔力の付加をしていなくても、総額で50万レトといったところか」
以前の8万レトの剣に比べると段違いに高額だが、今のゼロの財産で払える額だ。
しかも、モースの技術の全てを打ち込んだ剣だとすれば50万レトでも安いだろう。
「分かりました。支払いは1万レト金貨50枚でいいですか?ギルドに預けているので受け取ってきます」
主にギルド提携の店でばかり買い物をしているゼロは金の管理が面倒であるためギルドに財産の殆どを預けているのである。
自分のレベルさえ気にしていない無頓着なゼロは自分の財産がどの位あるのか把握しておらず、担当者のシーナを呆れさせていた。
「いや、50万といきたいが、10万でいい」
「それはいくらなんでも!私も納得して受け取れませんよ」
「そうではない。今回の仕事は儂も新たな技術を学ぶことができた。それに試しに打ったナイフや新たな鎚、これを合わせると20万レトは下らん。それに加えて新たな客の開拓の礼を踏まえた値段だ。お前さんが何と言っても10万しか受け取らん!」
こうなると頑固で有名なドワーフのモースは絶対に引き下がらない。
しかし、ゼロもこれほどの剣を相場に満たない値段では気を使ってしまい受け取りづらい。
そこでモースに提案する。
「分かりました。10万レトをお支払いします。ただ、残りの金剛石の液体はモースさんが納めてください。これが落としどころです」
「しかし、この残りの量でも値が付かないほど貴重だぞ!」
「私が持っていても何の役にも立ちません。現に家に仕舞いっぱなしだったのですから」
「・・・むう」
結局、ゼロの提案をモースが受け入れ、ゼロは新たな剣を手に入れた。
モースの大仕事が終わった。
モースの鍛冶屋に到着すると仕事中は火を消さないはずのモースが炉の火を落とした状態でカウンターでゼロを待っていた。
「おう、待っていたぞ」
普段は炎に対峙する覇気に包まれているモースだが、心なしか疲れて見える。
「モースさん、大丈夫ですか?何やらお疲れのようですが?」
ゼロの問いにモースは頷く。
「流石にな、あんな物を託されたのは儂も初めてのことだからな。材料の選別から始まって何から何まで気を使った。その上でこの老体に鞭打って最高の剣を打ってやったんだ。疲れもするわい」
言いながらゼロに一振りの剣を差し出した。
その剣をゼロは両手で受け取る。
以前の剣よりもやや大ぶりで、重さも増している。
柄の長さも増しており、腰に差した状態でゼロの動きを阻害しないギリギリの長さだ。
これ以上の長さだと腰には差せず、背中にでも背負う必要があるだろう。
柄を握ってみれば、ゼロの手にしっくりと馴染む。
モースがゼロの手のサイズや指の長さ、握力まで調べ上げてこだわった結果だ。
「その柄は竜の骨を本体にして削り上げ、滑り止めに翼獅子のたてがみを結って巻いている」
竜の骨と翼獅子のたてがみはどちらも貴重品である。
「竜の骨は削るのも一苦労な代物だがな、お前さんから預かった金剛石の液体を使って試し打ちしたナイフで削ったら面白いように削れたぞ」
そう言いながら一振りのナイフを見せる。
薄い刃体に光の粒のようなものがまぶしてあるナイフで切れ味も鋭そうだ。
「試しに打ってこの出来映えですか?」
ナイフを手に取ったゼロは感心した。
「流石にあれだけの貴重品を託されて経験も無い中で考え無しには打てんからな。試しにこれを打ってみたが、正直言ってこのナイフは失敗作だ」
「これほどの物がですか?」
「ああ、道具としてのナイフならば申し分ないが、戦いのためのものだとすると駄目だな」
そう言われてもゼロにはその理由が分からない。
「聞いてもパッとせんだろう?ただ、出来上がったお前さんの剣と見比べれば一目瞭然だ」
モースに促されて剣の鞘を払ったゼロはその剣を見て息を飲んだ。
薄黒い刀身に鋭く光る刃、先のナイフのように光る粒がまぶしてあるようには見えない。
刃全体に光が薄く塗られているような印象だ。
「・・・これは、素晴らしい剣です」
鍛冶仕事のことは分からなくても、素晴らしい業物であることは分かる。
魔力を帯びているわけでもないのに異様な雰囲気を感じる、まるで魔剣のような気配だ。
「金剛石の液体を使えばどんな鉱石を使っても剣の強度は桁違いに増す。それを踏まえてこのナイフを打ってみた。確かに強度は桁違いに増している。このナイフを折ることはサイクロプスでも不可能だろうよ。ただ、これは硬すぎる」
「硬すぎ?」
「ああ、言い方を変えれば柔軟性や粘りが無い。ただ単に岩や鉄等の固い物質を切ったり削ったりする分には問題ないが、命がけで斬り合う戦いには使えない。互いに得物をぶつけ合う戦いに使うにはある程度の柔軟性と粘りが必要だ。それが有ると無しでは斬れ味が段違いだ」
「なるほど」
「そこでこの剣は刀身に使った黒鋼に金剛石をほんの少しだけ混ぜて硬さと柔軟性のギリギリの線を極めた。そして刃は極限まで薄く研ぎ澄まし、その表面を金剛石の膜で薄く覆ったのだよ」
「それでこの素晴らしい出来ですか」
「儂の技術の限界の剣だ。これは間違いなく儂の生涯最高のただの剣だよ。魔剣や聖剣のように特別な力もない。魔法の真空波を飛ばすことも出来んし、一太刀で敵の軍勢を斬り飛ばすことも出来ん。それどころか、戦いでは敵に刃を当てて斬り抜かなければならん剣だ。ただ、斬れ味だけを究極まで高めたただの剣であり、儂の最高傑作だよ」
感慨深げに話すモースは仕事を成し遂げた男の表情をしていた。
そのモースはゼロに小瓶を差し出す。
ゼロがモースに託した金剛石の液体だ。
まだ3分の1程残っている。
「そんなわけで思ったより使わんかったから返すぞ」
ゼロは慌てて首を振って小瓶を受け取らなかった。
「それはモースさんに託したものです。是非とも今後の仕事に役立ててください」
しかし、モースは静かに笑った。
「今後の仕事か・・・。儂はもうこれを使うことはあるまいよ。流石に疲れたよ」
そう言って更にゼロに小瓶を差し出す。
(まさかモースさん、鍛冶師を辞めるつもりですか?だから炉の火を落として・・・)
ゼロは悟った。
モースが人生最高の剣だと言うとおり、この剣を最後に引退をしようとしているのだと。
ゼロの心がジンと熱くなった。
「最高の剣をありがとうございますモースさん」
「・・・うむ」
「これまで頑張ってきたんですから、これからゆっくりと休んでください」
「そうだな・・・」
答えるモースはどことなく寂しそうだった。
「しかし、モースさんが引退すると寂しいですね」
「ああ・・・。ん?引退?どういうことだ?」
「えっ?」
モースが首を傾げ、ゼロと目を合わせる。
「えっ?引退するんじゃないのですか?」
「儂がか?何故だ?」
「だって、疲れたと。それに炉の火も落としているじゃないですか?」
「そりゃあ疲れたわい!お前さんの剣を打つのに不眠不休で鎚を振るったんだ。少しくらい休んでも罰は当たるまい。休みなんだから炉に火入れもせんよ。燃料がもったいない!」
「でも、この剣が技術の限界で人生最高傑作だと」
「ああ、だからこそこれからも新しい技を磨くんだよ。確かにこの剣は最高傑作だが、だからこそもっと凄い剣を鍛える楽しみができた」
「なら、なぜ金剛石の液体をもう使わないと?」
「残り僅かな材料に頼るよりも新たな技術と材料を求めて更に上をゆく技術を編み出す方が面白いからの」
ゼロは拍子抜けた。
「引退をするわけじゃないんですね?」
「当たり前だ!何を勝手に勘違いしとるか!」
そう言ってモースはゼロに鎚を見せた。
今までモースが使っていた鎚ではない新しい鎚だ。
「お前さんの剣を打つのに以前の鎚では打ち負けてしまうからの。鎚から新しく拵えた。鎚頭に金剛石を使わせてもらったぞ。この鎚でまだまだ剣を打つぞ」
ニンマリと笑う。
「それにの、お前さんのおかげで新しい顧客も増えたしの」
「私の?」
「ああ、魔導師の娘っ子だろ、双子のダークっと、シルバーエルフもギルドからの紹介で注文に来たぞ。それに若い槍使い、他にもいるぞ。みんなゼロの剣を打ったのはここか?と店に来よる」
全てゼロの早とちりであった。
「安心しましたよ。モースさんにはまだまだ私の剣の面倒を見てもらいたいですからね」
「当然だ!約束したろう!お前さんがくたばってアンデッドになっても剣を打ってやると」
「ああ、あれ、本気だったんですか?」
モースの引退はまだまだ先のようだ。
ゼロの誤解が解けた後、剣の代金の話しになった。
「これは流石に値が張りますよね?」
「そうだの、黒鋼といい、竜の骨、翼獅子のたてがみと儂の店のとっておきの大盤振る舞いだからの。余計な魔力の付加をしていなくても、総額で50万レトといったところか」
以前の8万レトの剣に比べると段違いに高額だが、今のゼロの財産で払える額だ。
しかも、モースの技術の全てを打ち込んだ剣だとすれば50万レトでも安いだろう。
「分かりました。支払いは1万レト金貨50枚でいいですか?ギルドに預けているので受け取ってきます」
主にギルド提携の店でばかり買い物をしているゼロは金の管理が面倒であるためギルドに財産の殆どを預けているのである。
自分のレベルさえ気にしていない無頓着なゼロは自分の財産がどの位あるのか把握しておらず、担当者のシーナを呆れさせていた。
「いや、50万といきたいが、10万でいい」
「それはいくらなんでも!私も納得して受け取れませんよ」
「そうではない。今回の仕事は儂も新たな技術を学ぶことができた。それに試しに打ったナイフや新たな鎚、これを合わせると20万レトは下らん。それに加えて新たな客の開拓の礼を踏まえた値段だ。お前さんが何と言っても10万しか受け取らん!」
こうなると頑固で有名なドワーフのモースは絶対に引き下がらない。
しかし、ゼロもこれほどの剣を相場に満たない値段では気を使ってしまい受け取りづらい。
そこでモースに提案する。
「分かりました。10万レトをお支払いします。ただ、残りの金剛石の液体はモースさんが納めてください。これが落としどころです」
「しかし、この残りの量でも値が付かないほど貴重だぞ!」
「私が持っていても何の役にも立ちません。現に家に仕舞いっぱなしだったのですから」
「・・・むう」
結局、ゼロの提案をモースが受け入れ、ゼロは新たな剣を手に入れた。
モースの大仕事が終わった。
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